7回
2020/02 訪問
2020/02/09 更新
2018/04 訪問
料理は消える芸術ですね。
写真は不可ですので毎回脳裏に焼き付けてお店を出ます。
カメラに意識の何割かを割れてしまうという事実は間違いありませんし、見なければいけない部分や瞬間を見逃してしまったり、提供されたお料理の「旬」が過ぎている場合もあると思います。作り手から見ればそれは非常に悲しい事ですし、思い描いた味や食感にズレも感じる事もあるのではないかと思います。
此方の八寸は最高に美しいですし、盛り付けも素晴らしいです。器もひとつひとつが輝いていています。
食材・気候・味付け・理加減や気持ちが同じ条件で揃う事は一生に一度もないという事実に侘・寂を感じます。美しさや感動は写真では伝えきれない事が有ります。また、忘れるからこそ次回もまた新たな感動を得る事ができるんでしょうね。
「今」に目を向けて心から感動し、宮坂さんの点てられたお茶にホッとして帰路につきました。ご馳走様でした。
2018/05/22 更新
2017/11 訪問
洗練された味。
「11月に入ると炉開きなのでお味噌が変わるんです」
と、優しい声で大将から教えていただきました。そしてこの日戴いた椀は「胡麻豆腐の白味噌仕立て」。お茶を習ったり、茶会に参加したことはないのですが、こういった自分の知らない文化や習わしに触れると、背筋が伸びる想いがします。
そして、いつもながら溜息が漏れる美しさの八寸。この日はお皿一杯に秋の紅葉、落葉が表現されていました。見ているだけで幸せな気分になります。
出汁が素晴らしい宮坂さん。この出汁から生まれてくる料理に最小限の味付けをすることにより、食材・素材のポテンシャルを最大限に引き出されていると感じます。食材を知り、最小限を知ることで成せる洗練された料理は、他のお店では決して変えが効かない、私の中で唯一無二の和食になっています。
ご馳走様でした!
2017/12/04 更新
2017/08 訪問
京野菜、桑名蛤、房総鮑、郡上鮎、ボストン鮪!
相変わらずお出汁が素晴らしく、ここから生み出されるお料理は何を頂いても本当に美味しく、今回も目で楽しみ、香りで楽しみ、味で楽しみ、心が満たされました。
大将もスタッフの皆さんの対応も大変気持ちが良く、毎回お伺いする度に嬉しくなってしまいます。
【今回のお気に入り】
・向付
めいちだいは身のキメ細かさが物凄く、味は分かりやすい美味しさがあります。鮪は食べ比べです。青森産と、もう1つはボストン産でした。ボストンから冷凍ではなく生で来るらしいです(o_o)。青森は味に締まりを感じ、ボストンは脂も上品で味の広がりがよく酸味も良かったです。
・お椀
房総の鮑とお出汁の相性は抜群です。澄んでいて包み込むようなお出汁に感動します。鮑の肝は旨味がたっぷり。イタチきゅうりは出汁を吸っていても歯応えはキチンとあり存在感があります。溜息が漏れます。
・鉢肴
鮎魚女の身はふっくらで、味は上品ですが旨味は濃いです。京野菜は野性味が溢れマイクロキュウリがいいアクセントになります。
郡上鮎は流石です。ワタの旨味が違います。コレも焼きの技術あっての話だと思います。もう時期的に終わりですかねぇ〜…
・箸休め
冷たい茶碗蒸しは一口食べると、桑名蛤の出汁が華麗に広がります。蛤の身も締まり、歯応えはしっかり、旨味は濃く何杯でもお代わりできそうです。
相変わらず八寸の美しさって言ったらなかったです。写真が撮れても伝わるか不安なぐらい。と、思えば撮らない良さもあるかもですね^ ^
毎日精米し、煮えばなから始まる此方のご飯は、ずーと食べていたいぐらい素晴らしい!!この日も5杯ペロリです 笑
ご馳走様でした。
2017/08/15 更新
2017/06 訪問
なんと最後は塩むすび!!
以前よりお伺いしたいと気になっていました此方。伺った後の感想は、「何故もっと早く来なかったのか…幸せ過ぎる!」でした。笑
1つだけの目印である看板を見つけて階段を降ります。踊り場にある殺風景な重たいドアを開けると、シックで上質な和の雰囲気が広がる秘密性の高い空間が現れ特別感を演出します。
【今回のお気に入り】
・先付け
本葛の上質な食感と胡麻のふくよかな香りがたまらない胡麻豆腐。出汁のジュレとのバランスが絶妙です。もっちりとした車海老、香ばしい焼き茄子が口の中に広がります。
・お造り
今回の鮪は60kgほどで小ぶりらしいですが、今の時期の爽やかさと味のふくらみを感じて美味しかったです。鯛はしっかりとした弾力と、旨味も十分感じる事ができました。芯取り菜はサッパリ口直しになり、うら紫蘇と鯛をお塩のつけダレで一緒に戴いたのには今までにない感動を覚えました。
・お椀
控えめの味が素晴らしい。出汁の旨味、香りが高いからこそ金目鯛、湯葉、太胡瓜、ジュンサイそれぞれの素材の味がストレートに飛び込んで来ます。
・焼き物
実山椒を合わせたノドグロ焼ものに、丹波笹山の無農薬野菜が合わせられています。ノドグロは旨味が凝縮され、脂が乗った身を口に含むと味の濃い自然の香草に自然と箸が伸びます。
・八寸
どれも素晴らしかったですが、特には噴火湾の味の濃い「毛蟹」。「鯛笹寿司」は胡麻と木の芽が旨味を最大限に引き出していました。「うすいえんどう」の出汁の味には夏の到来を感じます。
・焼き物
天然の郡上鮎は、しまった身と腹わたが美味しいです。
・赤出汁
文字通りの味です。素晴らしい!
・ごはん
合計4杯戴きました!水分変化と蒸されていくお米の変化に驚かされます。鱧の蒲焼と自家製の御新香がよく合います。余ったご飯はおにぎりにして頂けます。
・塩にぎり
私は最後の晩餐は塩にぎりと決めているぐらい塩むすびが好きですが、こんなに美味しい塩にぎり食べたの初めてです。冷めても粒を感じ、お米の味が良くわかります。最高ですっ!
食材、出汁、器 全てが素晴らしく、大将を始め、スタッフの皆さんの対応も落ち着きがあり丁寧で親切です。大将のさりげない気配りや会話に心が温かくなりました。
大満足です!またお伺いします!
ご馳走様でした!
2017/06/27 更新
思い出してまた食べたくなる宮坂さんの料理。出汁が主張するのではなくて、こちらから味を探索しに行くような感覚になるのが好き。
【蟹しんじょのお碗】初めは引目の出汁加減なのに、蟹を崩し始めると途端に繊細なずわいの香りが広がり無限の幸せに包み込まれた。
【向付】伺うたびに思いますが、平目や鯛のブリブリな歯応えの奥から滲み出てくる旨味が凄い。
【八寸】
新春らしい緑を楽しむ構成だった。1つ1つがとても美味しいのに、目からも栄養が取れる知ってる中で最高の八寸。
出汁と刺身、八寸…思い出すとまた食べたくなるループ笑