8回
2021/10 訪問
神無月の星野
カラリと戸を開けると笑顔で迎えて頂ける星野さん。それだけで此方も笑顔になってしまいます。
【鱚の菊花椀】
鱚からの塩味のみで味付けはしていないとの事。重陽の節句に因んで菊の花弁が浮かんでいます。菊の風味と鱚の柔らかい旨味でホッとします。
【むかご】
口取り肴の中にあった一品。蒸された後ゆっくり出汁を吸わされた逸品。丁寧なしごとがこんなにもしみじみと美味しくさせるのかと感心してしまいます。
【鱧鍋】
明石。初めての試みという鱧鍋。鱧の骨で取った出汁と九条葱の香味。葛うちされた鱧の何とも言えない食感。旨い。
【まながつお幽庵焼き】
上品な柔らかさとタレの香ばしさ。皮目の美味しさが笑顔にさせてくれます。
【白甘鯛の栗餡掛け】
シルキーな甘鯛の美味しさと、丹波栗のおろした物が吉野餡と一緒になって素晴らしい風味を演出します。
良い食材ですが、決してピンの物を使われている訳ではないのにこの美味しさ。本当に素晴らしいと思います。接客も控えめで居心地も良いです。また伺いたいです。
2021/11/02 更新
2021/05 訪問
皐月の星野
この日も笑顔で迎えて頂けます。星野さんの中で一番好きな時期。
【じゅん菜と鮑】
三田のじゅん菜は香りが爽やか。鮑の歯応えと初夏の香りとの合わせは鳥肌が立つほど美味しい。
【虎魚のお椀】
毎年改良を繰り返されてる逸品。以前は出汁に昆布も使っていたとのことですが、今は虎魚のみ。出汁はキレのいい旨味と上品な中に野性味も感じる。虎魚の身はフワっとしてきめ細かい。
【小柱】
ギュッとした歯応えの大星から滲み出て来る旨みはずっと噛んでいられる。冷めても旨いのでチビリとやるアテに最高です。
【茄子の炊いたん】
じっくりゆっくり出汁で炊かれた茄子は柔らかく、口に入れた瞬間に身に含んだ上質な出汁を大量に放出します。それが削りたての鰹節と合わさると脳内で想像していたもの以上の感動が押し寄せて悶絶。
星野さんより「是非、木の芽と一緒に」と教えて頂きました。味に奥行きと爽やかさもプラスされます。木の芽と鰹節と一緒に食べて完成なんだと感じます。
コレはホント食べないと分からない。メチャンコ美味しい。
【山菜と出汁ジュレ】
良質な山菜と出汁のコラボ。シャコシャコという山菜の歯応えとジュレのまったり感。爽やかな香りと春の苦味が堪らない。
【ご飯】
此方より美味しい白ごはんを知りません。今回はTKGだけでなく、梅茶漬けもお願いしました。
塩のみで漬けたという梅干しは、見た目の優しさとは裏腹にメチャンコすっぱい!コレがお茶によく合うんです。
今回も大満足です。最高。
2021/06/08 更新
2020/09 訪問
長月の星野
マイレビさんと一緒にお伺いしました。
今回頂いた料理は以下になります。
・鯛茶の飯蒸し
・結び鱚の菊花餡
・松茸フライ(山梨)
・冷やし無花果の田楽
・鼈 山椒焼き
・白甘鯛 松笠揚げ
・赤雲丹 馬糞 出汁餡
・鯛のお造り(明石)
・鱧と松茸のはりはり(岩手)
・割りスープ
・真似鰹 柚庵焼き
・飛竜頭 湯葉 絹さや 炊き合わせ
・小肌 辛味大根
・ごはん
始めに鯛茶の飯蒸しでいきなりのウマいシャウト!星野さんは胃袋のヤル気スイッチが何処にあるかが分かっています。
無花果田楽の味噌のウマさが凄かったです。この味噌だけで酒がずっといけます。
鱧と松茸のはりはりの味を、敢えて濃い目にすることで鱧を食べた時の充実感を創り出しているそうです。でもそれだと出汁が濃くなってしまう。その場の閃きで「スープ割りできますよ」という呼びかけをされる所が天才だと思います。
前回素晴らしかった小肌の酢の物に辛味大根がプラスされています。「こっちの方が旨かった」と星野さんの進化は分かりやすくて好きです。
少し前から始められたという葛切りは、京味の味を求めて試行錯誤を繰り返して完成した逸品でした。食感と黒蜜との相性が素晴らしかったです。
定期的に伺っても少しずつ変化が見られる素晴らしいお店です。その裏でたくさんの努力があると思うと尊敬と感謝の想いが自然に湧いてきます。本当に大好きなお店です。
2020/10/19 更新
2020/03 訪問
弥生の星野
食べ友様にお誘いを受けて二つ返事で訪問です^ ^
嬉しすぎて心が躍る〜!!
星野さんは相変わらず活力の塊。料理に対する真っ直ぐな気持ちが伝わり清々しくなります。
この日は名残りに差し掛かる虎河豚をいくつか頂きました。その中でも【焼河豚】が素晴らしかったです。薄くも厚くもない、絶妙な厚みで切られた身を醤油に潜らせて炭火でサッと炙り、ひと切ずつ配られます。
口に入れた瞬間、河豚大爆発!凝縮された河豚のエキスと旨味が大暴れ。てっさも良いですがこの食べ方は美味しさが何倍にもなり最高ですね!こんなに美味しい河豚初めてです。
【たらの芽と蕗の薹の天ぷら】もジュワッと口の中で解けて香りが素晴らしかったです。
最近の星野さんで登場する和物が好きです。前回は小肌でしたが、今回は【春子と菜花】でした。
鮨屋のしごととはまた違うアプローチでとても面白く、優しく、美味しい。とてもよく出来た止め肴です。
【蛤しんじょの碗】の昆布の綺麗な出汁に感動し、しんじょを崩した後のハーモニーに感動。
食べ友様とご一緒した、若き天才料理人夫妻とも仲良くさせて頂けて、4人でワイワイ^ ^
本当に楽しい会でした。持つべきものは(食べ)友ですね〜笑
2020/03/16 更新
2019/12 訪問
師走の溜息
素朴な素材なのに口に含んだ瞬間、悶絶と溜息がどうしても漏れてしまう。
【鯛でとった出し汁】の破壊力はとてつもなく、スタートから期待値がグッと上がりました。
「穴子も美味しいですよ」とニッコリ出して貰えた【穴子の飯蒸し】は穴子の香りを餅米の味と食感が受け止める、なんとも素朴な美味しさ。
この日のベストは【海老芋の素揚げ】。芋の良い所だけを切り出して下味を順番に入れていった逸品。もったり感に感動した。味の深みがすごい。
もはや日本一美味しいのではないかと思える【炊き立てのご飯】炊き方をお聞きするとシンプルだけどこだわりが随所に詰まっていた。
何度行っても良い。何を食べても良い。最高のお店です。
2019/12/26 更新
2019/05 訪問
皐月の星野はスゴイ!
この時期の星野さんが一番好きかも。
中でも【虎魚のお椀】は毎年改良を繰り返されてる逸品。虎魚の出汁は何処までも続く旨味と上品な香り。虎魚の身はフワプリで、ふんわりと香る生姜が良いですね。
【小柱とこしあぶら】
大きい小柱は大星と言うそうです。ギュッとした歯応えの大星から滲み出て来る旨さに身をよじらせながら酒を頂きます。
【茄子の炊いたん】
じっくりゆっくり出汁で炊かれた茄子は柔らかく、口に入れた瞬間に身に含んだ出汁を大量に放出します。それが削りたての鰹節と合わさると脳内で想像していたもの以上の感動が押し寄せて悶絶。
星野さんより是非木の芽と一緒に、と教えて頂きました。味に奥行きと爽やかさもプラスされます。木の芽と一緒に食べて完成なんだと感じます。
【山菜と出汁ジュレ】
良質な山菜と出汁のコラボ。シャコシャコという山菜の歯応えとジュレのまったり感。爽やかな香りとお造りの真子鰈から引いたという出汁のコクが堪りません。
今回も大満足。美味しいものを嬉しそうに拵える星野さん大好きです。
2019/05/30 更新
普通の松笠焼は、油を鱗に掛けて逆立たせ、笠が開いた時の松ぼっくりを模しているが、星野さんの其れは笠がピタッと閉じている。
まるで若い松ぼっくりのようで、生命の息吹を感じるようなパワーが伝わってくる。
油を使用していないのか、変にベタついた所はなく、白甘鯛のシルキーで、ジュンワリとした身質に毎回感動してしまう。