2回
2014/03 訪問
ドイツでもバウムクーヘンを名乗ることが法律で許される正真正銘のバウムクーヘン
<お店について>
こちらは、1895年創業のドイツの老舗菓子店。
本店はドイツ北部の中心都市ハノーファーにあり、
こちらの店舗は、新宿伊勢丹、大阪三越伊勢丹、仙台三越に次ぐ日本では4店舗目として、
2013年2月25日にオープン。
オープン初日、2日目はドイツからオーナーシェフであるフリードリッヒ・バルテルス氏も来日していたそうです。
"ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベ"という舌を噛みそうな店舗名は、
ドイツ語で"オランダ風のカカオのお菓子屋"の意味。
(ドイツ語で、"ホレンディッシェ"=オランダの、"シュトゥーベ"=店)
もともとは、世界で初めてココアパウダーを作ったことでも有名なオランダのココア会社ヴァンホーテンの、
カカオ試飲店…つまり、オランダのココアが飲めるカフェでしたが、
そこを現オーナーシェフの祖父が買い取り、
ココアのカフェに加えお菓子を販売するようになったのが始まり。
そのため、現在でもドイツの本店はオランダ風の内装で、
カフェではヴァンホーテンのココアがいただけるのだそうです。
なお、ドイツの店舗はバウムクーヘン専門店というわけではなく生ケーキ等がメインの菓子店ですが、
日本出店に際し、「日本でも馴染みのあるドイツ伝統菓子を通じ本場の味に触れてほしい」と、
バウムクーヘンをメインに展開することとしたのだとか。
<商品>
■バウムクーヘン…1050円
・直径…約13cm
・高さ…約4.5cm
・厚さ…約3.4cm
・重さ…約256g
・年輪の層…約15層
紙質こそ違えど、本店と同じデザインの箱。
白地に青色で、カカオを飲む女性の絵が描かれています。
お店のメイン商品であるこのバウムクーヘンは店内で切り分けてくれます。
但し製造は店内ではありませんので、焼きたてというわけではありません。
また、少なくとも現在のところは自社工場も日本にはなく、
オリジナルレシピをもとに日本のとあるメーカーに製造してもらっているようです。
一応、オーナーシェフであるバネテルス氏も年に数回訪れてチェックをしているようですが。
国立ドイツ菓子協会が設定したバウムクーヘンの定義である、
・原料の比率が、小麦粉:バター:砂糖:卵=1:1:1:2
・バター以外の油脂は使用しない
・ベーキングパウダー(膨張剤)を使用しない
を満たす…
つまりは本場ドイツでもバウムクーヘンを名乗ることが法律で許される正真正銘のバウムクーヘン。
実は日本でこの基準を満たすバウムクーヘンはかなり稀。
また、膨張剤を使用せず膨らませるため、卵は卵黄と卵白を別立てして使用。
焼成温度は400℃で、バウムクーヘン専用の開放型オーブンの芯に生地を巻き付け、
1分半~2分かけて1回転させながらじっくり焼き上げているようです。
そんな昔ながらの原材料、製法で作られた本格的なバウムクーヘンは、
側面に薄くグラズーワ(砂糖衣)がコーティングされています。
1層1層の厚みにバラつきがあり、それによって食感の違いを楽しむことができます。
厚みのある層はふわっと、薄手の層はしっかりと。
全体的には目の詰まったしっかりとした食感で、ふわふわでもなく、かと言ってしっとりでもなく。
軽くもなく重くもなく…程よくみっちりむっちり。
基本的に、バウムクーヘンはずっしりと重いタイプが好みなので、
1カット目は少々物足りなさがあったのですが、2カット目をいただくとその後を引く絶妙な食感にはまり、
3カット目、4カット目…と止まらなくなりました。
バターが多過ぎてくどいようなこともなく、ふわふわのオムレツのようなしっかりとした玉子の味が前面に出ています。
小麦粉とバター、砂糖、卵の黄金比でバウムクーヘンを作ると、こういう味わいとなるのですね。
たまに出会うバニラビーンズのプチプチ感も面白いですし、
砂糖の結晶が細かくとても繊細なシャリシャリ感が楽しめるグラズーワ(砂糖衣)もまた絶妙。
あっという間に完食です。
幸せ過ぎる過去最高に美味しいバウムクーヘンでした。
■銀座ミルフィーユクランチ…1050円
・長さ…約16cm
・幅…約4.3cm
・高さ…約2.6cm
・重さ…約153g
銀座三越店限定商品。
(ただミルフィーユをチョコレートでコーティングしたものは他店舗でもあるようです。)
ヘーゼルナッツのヌガーペーストとパイ生地をチョコレートでコーティングしたスティック状のお菓子で、
表面には銀箔が振りかけられています。
なお、パッケージ裏面の注意書きに、
"パイ生地の膨らみによりチョコレートのコーティングにひびが入る場合がございますが、
品質に問題はありません。"
と書いてあり、実際購入した商品の側面にはひびが入っていました。
約2cm幅にカット線が入っており、それに沿ってカットすると8個に分けられます。
ただ、カット線はあるものの、市販の板チョコのようにそれを基準にパキッと手で割れるようなものではなく、
その線を目安に包丁でカット。
硬度のあるチョコレートなので、暖かめの部屋にしばらく置いておいてから、
もしくは湯煎して温めた包丁でないと綺麗にカットするのは難しいかも知れません。
ネチッとした食感のヘーゼルナッツのヌガーにサクサクのコーンフレークや小麦パフ、
そしてパリパリのパイ生地…それらをまとめるチョコレート。
まとめ役のチョコレートの硬度が高過ぎて一体感得られないのが残念ではありましたが、
それぞれバラバラに食べてもそれはそれで美味しい。
特に、ヘーゼルナッツのヌガーペーストが幸せでした。
ただ、看板商品である「バウムクーヘン」とお値段は同じ。
こちらには"銀座三越店限定"というプレミア感があるものの、
どちらか一方だけを購入するとしたら、迷うことなく「バウムクーヘン」です。
バウムクーヘン…1050円
バウムクーヘン…1050円
厚さにバラつきがあるため、食感の違いが楽しめる「バウムクーヘン」
シャリシャリとしたグラズーワもまた絶品の「バウムクーヘン」
「バウムクーヘン」の断面
バウムクーヘン…1050円
バウムクーヘン…1050円
銀座ミルフィーユクランチ…1050円
銀座ミルフィーユクランチ…1050円
銀座ミルフィーユクランチ…1050円
紙袋もオシャレ
2014/03/05 更新
<商品>
■銀座ミルフィーユクランチ…1080円(税込)
・長さ…約16.2cm
・幅…約4.3cm
・高さ…約2.5cm
・重さ…約152.5g
・原材料名…チョコレート、小麦粉、ヌガーペースト(ヘーゼルナッツ、砂糖、ココアバター)、バター、コーンフレーク、植物油脂、全粉乳、アーモンド、砂糖、食塩、ココアバター、着色料(銀箔)、レシチン(大豆由来)、香料
銀座三越店限定商品。
フランス産小麦粉を使用したパイ生地に、チョコレートクランチとドイツのリューベッカー社のヌガーを詰め、スイスにあるフェルクリン社のチョコレートでコーティングしたチョコレート菓子。
表面には天の川のように銀箔が流れるように振られ高級感のあるビジュアル。
オープン当初にいただいた際は、気温の低い冬だったこともありチョコレートの硬度が高過ぎて一体感が得られずイマイチだった記憶がありますが、今は夏。
カット線に包丁を沿わせてカットするのも容易でしたし、何より周囲をコーティングしているチョコレートと中身の一体感得られます。
サクサクのパイ生地とカリカリのクランチ、ねちっとした食感のヌガー…そしてなめらかなチョコレート。
まとめていただくととても満足度の高いチョコ菓子。
特にヘーゼルナッツのヌガーが美味しい。
チョコレートが溶けそうで溶けないくらいの気温の季節にいただくと、このお菓子の美味しさをより堪能できるのではないかと思います。