2回
2019/09 訪問
低温熟成純氷に厳選素材自家製シロップのかき氷はふんわり口どけ滑らか~志膳(神保町)
神保町散策の途中、看板のかき氷に惹かれ行ってみた「志膳」です。最初にお店の存在を知ったのは、靖国通り沿いに出ていたかき氷の看板。ふわふわの食感が自慢のかき氷との謳い文句に思わず立ち寄ってしまったもの。看板がなかったら辿りつけなかったと思う立地にあるお店です。蜜にもこだわっているとのこと、この看板が決め手でお店に入ってみることにしました。
本日のフルーツは巨峰、夏はぶどうも美味しくなりますので、かき氷にはぴったり。ブルーチーズにナッツクリームなど、和風やフルーツだけでない、最近のかき氷屋さんの蜜もあるのですね。
店内はバーカウンター、通りに面した場所にはオープンエアのテラス席があり、自由に選べます。伺った日はとても暑い日でしたので、店内へ。かき氷も涼しいところの方が最後まで楽しめると思いますし・・・本当は暑い場所で食べるのが一番美味しいのですが・・・お店はL字のカウンター、壁やカウンターの上にはずらっとお酒の瓶が並んでいます。
目の前にあったのは、いろいろなものが入った「薬酒」。こちらのお店の本業は、「薬酒バー」、夏の間、昼間はかき氷屋さんの営業をしています。
目の前の瓶の中に入っていたのは、タツノオトシゴ。ちょっとびっくりしてしまいました。
かき氷の注文の方法は、氷の種類とシロップの組み合わせを選ぶ形。氷には、かき氷だけの白氷(900円)と粉氷(950円)の2種類があり、かける粉は、黄な粉、抹茶、ココア、和三盆、珈琲から選べます。和風の蜜にきな粉や抹茶をかけたり、練乳にココアや珈琲を組み合わせてもよさそう。組み合わせ次第でいろいろなかき氷が作れます。
氷を選んだ後は、シロップを2種類選びます。練乳、抹茶、黒みつ、ココア、珈琲、紅茶、ほうじ茶、つぶあん、マスカルクリームと種類豊富。3種類以上を選びたいときは、1種類150円で追加も可能。そのほか、甘さが足りない時には、白みつをつけてもらうこともできます。組み合わせで迷ってしまった時には、スタッフお薦めの組み合わせも紹介されています。宇治金時、黒みつきな粉など、いずれも美味しそうです。
そのほか、表の看板にあった、スペシャル氷も紹介されています。メープルシロップやナッツ、マスカルポーネクリーム、ミルクゼリーが乗った豪華なかき氷です。
いろいろと考えて、妻は和風の氷にしました。
■ 粉氷+抹茶+練乳(950円)
和風の蜜が充実していたので、選んだ組み合わせ、抹茶をかけた粉氷に抹茶蜜と練乳を組み合わせた「宇治ミルク」です。
かき氷は羽のついたふんわり氷、見とれてしまうほどの美しさです。自家製練乳は氷にかけやすく、さらっとしたもの、抹茶蜜は苦みが強い、抹茶そのものを味わうタイプ。蜜をかけると、氷が少し沈みますが、完全に溶けるわけではなく、ふんわりしています。柔らかい氷でくちどけがよく、美味しい!ここまで状態のよい氷のお店は少ないと思います。食べ進んでいくと、中にミルクゼリーが現れました。こういったサプライズがあるとうれしいもの、練乳と抹茶にミルクゼリーの組み合わせがよく、最後まで美味しくいただきました。
■フルーツ氷(1,000円)
フルーツ好きの夫は、巨峰と練乳のフルーツ氷にしました。氷のかき具合がよいのは、この氷を見ると分かると思います。ひげがあって粉雪のようにふんわりしていて、じゃりじゃり感がないのが良い点、口どけがなめらかです。巨峰と練乳の蜜はたっぷり。ぶどうは適度な酸味もあって、甘みとのバランスが良い蜜、氷にかけると、薄い紫色になり、色合いもきれいて目でも楽しめる氷でした。
何よりもよかったのは、氷の状態。氷の温度もかき具合もよく研究されているのかふんわりしていてとてもなめらか、蜜の状態もよく、とても美味しい氷でした。今年もかき氷の営業をするのか、お店のHPやSNSを見ているのですが、まだ情報なく・・・神保町に行くときに確かめてこようかと思っています。今年も営業されることを期待しています。
2020/07/10 更新
7月に入り蒸し暑くなる日も多くなってきました。梅雨明けのすればかき氷が美味しくいただける季節になりますが、蒸し暑くなってきたこの週末、買い物に出た折、今シーズン初かき氷をいただきました。例年の初かき氷は5月下旬頃ですが、今年は外出自粛でかき氷もお預け、営業方法や時間を見直しているお店も多く、なかなか伺う機会がありませんでした。
週末の買い物で神保町に出かけた折、あまりの蒸し暑さに「去年食べた「志膳」のふわふわかき氷、今年も営業しているかな」と夫婦で思い立ち、立ち寄ってみました。靖国通りからお店のある路地を曲がると、遠くに赤いかき氷の看板を見つけ、「よし!」この日のおやつは、かき氷になりました。
今年のメニューは、宇治金時、黒みつきなこ、練乳あずき、メープルナッツクリームなど、昨年と同じ蜜のほか、メロンクリーム、南高梅、すももミルクなど初めて目にする蜜もあります。フルーツ系、和食系と魅力的な蜜がたくさん用意されています。
L字型のカウンターの店内、お店に入ると、ちょうど食べ終わったお客さんが退店されるところ。カウンターに座ると、お客さんは私たち夫婦だけになりました。夜はバーとして営業されているお店、カウンターの上には、自慢の薬膳酒の瓶が並んでいます。
さて、何にしようかとと考え始めると・・・「メニューは表の看板だけなんですが、お決まりですか?」と声をかけられました。ある程度決めていたものの、もう一度、外のメニューを見てから、オーダーしました。
■宇治金時(1,000円)
夫は、最初から「宇治金時」に決めていたようで、即答でオーダーしたもの。かき氷の山の上に、抹茶が振りかけられ、上にはあずきと白玉が乗っています。添えられている蜜は、抹茶と練乳の2種類。メニュー表示には「宇治金時」とありましたが、練乳が添えられていますので、「宇治金時ミルク」として楽しめます。さらに、写真はありませんが、「甘みが足りない時はこれを使ってください」と白蜜も一緒に供されました。
氷はふんわり粉雪のような掻き具合、スプーンを入れるとすっと入ります。抹茶そのものは甘みがなく、蜜をかけずにいただくと、ストレートに抹茶の味を楽しめます。抹茶蜜をかけていただいてみると、甘くなく美味しいもの、抹茶そのものを楽しみたい方にはうれしい蜜です。甘くない抹茶蜜と練乳蜜を一緒にかけるとまさに好みのお味、「うーん、これこれ」と言いながら満喫。
白蜜が勧められたのは、一般的な甘い抹茶蜜が好みのお客さん向けのもの、普通の宇治金時がお好みの方は、白蜜を好みに合わせて掛けると美味しくなります。何よりも甘みの好みに合わせて調整できるのがありがたく、美味しく氷が楽しめます。
あずきは、粒がしっかり残った歯ごたえがある状態、しっかりとあずきの味を感じられます。白玉は、オーダーを受けてから作られる作り立てのものモチっとした食感が美味しく、あずきと白玉だけで、あんみつとして食べたいと思うお味です。
■黒みつきなこ(1,000円)
妻も「宇治金時」が食べたかったのですが、夫婦で同じものを食べるのもつまらないと、もうひとつの和風蜜の定番「黒みつきなこ」を選びました。
かき氷全体にきなこが振りかけられ、あずきと白玉が乗っているのは宇治金時と同様です。蜜は、黒蜜と白蜜の2種類が添えられています。
こちらのかき氷も、パウダースノーふんわりとした氷はここちよいくちどけ。きなこのイメージは黄色ですが、こちらのきなこは、色が濃い目の茶色、最初、チョコレートがかかっているのかと思ってしまったほどの色の濃さ。口にしてみると、氷と一緒でもきなこが感じられる香ばしい煎り加減のきな粉、ここまで香ばしいのは初めての経験です。
きなこ氷に黒蜜をまとわせていただくと、黒蜜らしい味わいをストレートに感じられて美味しい、まさに黒蜜を楽しむかき氷です。途中、きなこと白蜜の組み合わせも試してみましたが、やはり黒蜜と一緒の方が美味しく、黒みつだけで美味しく氷を楽しみました。食べ進んでいくと、かき氷の下に透明なゼリーが入っているのがわかりました。かき氷と異なる食感も楽しめるがよく、最後まで美味しくかき氷をいただきました。
夫婦で美味しそうにかき氷を食べていると、「あずきは粒を楽しんでもらえるように加減を調整しているんですよ」と声をかけられ、あずきの良さを生かしている気遣いがわかりました。私たち夫婦がかき氷好きであることが伝わったのか、かき氷を始めたきっかけや今年の偉業の予定など、ひとしきりかき氷の話をお聞きしてからお店を後にしました。
昨年までの粉や蜜を選ぶ方式から、お薦めセットの状態で供される方式に変わっていますが、氷と蜜の美味しさは昨年のまま。今年もこだわりの氷と蜜のかき氷がいただけるのは幸せなこと。今のところ、行列なく待たずにかき氷楽しめるので、ちょくちょく伺えればと思っています。