タツさんのマイ★ベストレストラン 2013

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酒と飯。猫

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

マイ★ベストレストラン

1位

ら すとらあだ (中野坂上、中野新橋、西新宿五丁目 / そば)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2013/01訪問 2013/01/29

蠱惑的。都内では希少な手挽き蕎麦の美しさ、おいしさに宇宙を垣間見た

【2013.1.28】再訪
月曜17時半すぎ、ふたりで利用。先客はなし。

新年……というにはちょっと遅くなりましたが、挨拶も兼ね、蕎麦ッ食いの友人を伴いお邪魔しました。
相変わらず看板もメニューもないスタイルですが、冬場は防寒のためシャッターすら降ろしてしまうのですね。
これだと本当に店かどうか分からない。
ご新規さんが入る可能性は、皆無でしょう。すごいやり方だ。

酒は始めは燗で天穏、田中農場。続いて冷酒で芭蕉、仙禽、奥播磨、悦凱陣。相変わらず魅力的なラインナップ。
つまみは、冷やし枝豆(宮古島産)、きのこのスープ、焼き味噌、自家製豆腐、自家製からすみ、トマトとほうれん草のお浸しといただく。
この日の蕎麦は3種類。

●大分(3度挽き)
●富山(2度挽き・細打ち)
●富山(2度挽き・太打ち)

これまた相変わらずおいしいし、なによりも楽しい。
手挽きのよさに加え、太さまで変えてくるんだから、手繰りながらにやにやしっぱなし。
蕎麦って楽しいなあ。


【2012.12.10】再訪
月曜19時すぎ、ひとりで利用。満席。

酒は燗で、伯楽星、旭菊、成政、鯨波、生酛のどぶ、昇龍蓬莱、越前岬、京の春、秋鹿(すべて5勺)。
つまみは、トマトとモロヘイヤの和え物、鶏団子煮、胡瓜のクリームチーズ和え。
なにを飲んで食べるかは、いつもの通り店主と相談しながら決めていく。
メニューは相変わらず置いていないのだが、この“ゆるさ”が、居心地をとてもよくする。

この日の蕎麦は3種類。
見ためにも美しく、よろめくうまさだった。酔いが冷めた。

●富山・山田(微粉・農家さんが挽いたサンプル)
●福井・河合(粗挽き)
●栃木・益子(3度挽き)

蕎麦をいただいたあと、店主としばし雑談。
年末年始は大晦日だけではなく、1月1日、2日、3日も営業するそうです。
今年オープンした蕎麦屋のなかでも、図抜けて個性的で面白く、飛び飛けておいしい店。
来年以降、通う頻度がぐっと上がりそうです。


【2012.8.29】再訪
水曜19時すぎ、ふたりで利用。4時間半ほど滞在。先客はなし。

オープンから約3ヵ月。2度目の再訪です。
看板もなく、メニューもないのは相変わらずで、ご自身のスタイルを貫いています。

酒は店主と相談しながら出してもらった。
鍋島、竹雀、悦凱陣、銀盤、嘉根満。どれも佳酒ばかり。

酒肴はお任せで出してもらうことに。
自家製豆腐、枝豆のお浸し、トマトとモロヘイヤの和え物、お豆のスープ、焼き味噌、ポテトサラダ、人参と蓮根のきんぴら、鶏団子スープ、出汁巻き玉子。
前回より、品数が増えています。
焼き味噌も他店でいただいたことのない味わいで、滑らかで面白い。あえて蕎麦の実は入れていないとこと。

〆の蕎麦は、1枚目は栃木・益子(2009年)、2枚目は北海道・雨竜(2012年)。
2種楽しめるのは神田『眠庵』スタイルですね。

オープンから3ヵ月にして、軸はぶれず、それでもいろいろ可能性を試そうという意思が見えました。
今後ますます楽しみな良店です。


【2012.5.28】
月曜17時半すぎ、ひとりで利用。6時間ほど滞在。先客は1人。

中野坂上駅A1番出口から徒歩2分ほど。といってもそれは、あらかじめ場所を知っていればこその話。
青梅街道から小路に入り、何度かくねくねと曲がった住宅街の一角に、店らしいものが見える。
“らしい”というのはもちろんファサードからの印象だが、看板も掲げてなければ、行灯もない。
つまり、屋号も分からなければ、何屋なのかすら分からない。
勇気を持って扉を開ける方は、皆無に等しいでしょう。
なんとも不思議な新店が、2012年5月25日(金)オープンした。

店主の日比谷さん(今年で36歳)は、亀有『吟八亭 やざ和』、柏ほか『竹やぶ』、芝『蕎麦 案山子』、神田『眠庵』、市川『SOBA ISBA いさと』といった数々の蕎麦屋の名店で修業を重ねてきた方。
同じく蕎麦屋を営む方や蕎麦ッ食いにも顔が広く、満を持しての独立である。
いやがうえにも期待が高まるその蕎麦は、すべて手挽き。ごりごりと挽くことから朝が始まる。
そんな手間暇掛けた店は、都内ではまず希少。それだけに“価値”がある。

店内は、カウンター3席、2人掛けのテーブルが2卓という構成。
メニューは……まだない。
2種類置いているという「志賀高原ビール」を飲みながら、開店準備や仕込みで間に合わなかった旨を聴く。

この日のつまみは、自家製豆腐、ほうれん草のお浸し、豆カレー、人参と蓮根のきんぴら、出汁巻き玉子があるというので、先客の方と一緒のタイミングですべていただくことに。
小体な造りなので、ほかのお客さんとも自然と会話が生まれる。
どれも酒のあてには程よい塩梅で、盃が進む。
気がついたらだらだらと6時間もこれらの酒を飲んでいた。
のん兵衛のわたしには、居心地がいい。すごくいい。

●大信州(大信州酒造/長野県松本市)
●佐久の花(佐久の花酒造/長野県佐久市)
●大那(菊の里酒造/栃木県大田原市)
●大倉(大倉本家/奈良県香芝市)
●天穏(板倉酒造/島根県出雲市)
●京の春(向井酒造/京都府伊根町)
●生酛のどぶ(久保本家/奈良県宇陀市)
●諏訪泉(諏訪酒造/鳥取県智頭町)

オープンから間もないということもあり、いろいろな方からの頂き物もあるそうだが、基本的には純米酒のみ置くそうだ。
燗酒にももちろん対応。

〆はやはり蕎麦切りなのだが、この日は二八のみ。
「○○風」といったように、修行先の打ち方もいろいろできる器用な方なので、日によっては二八と十割の両方打つそうだが、「ここのところ暑くなってきたので二八だけになりそうです」とおっしゃっていた。
この日は掛け蕎麦はなく、ざる蕎麦(1人前150g・850円)のみだったのだが、ちょっと無理を言って冷や掛けを作ってもらった。
自家製豆腐を載せたシンプルなもので、さっぱりとした涼味に箸が止まらない。
肝心の蕎麦切りは手挽きというだけあり、見ためにも楽しめる。
鶯色の蕎麦切りに星(甘皮など)がちらばり、赤、白、オレンジなど、さまざまな色が見て取れる。
ふと『SOBA ISBA いさと』の蕎麦を思い出した。宇宙だ。
野趣溢るる味わいに、みずみずしさも同居。絶妙ともいえるバランスで、なんとも複雑玄妙。蠱惑的。

好きだなあ、この蕎麦。
いい店が、またひとつ増えた。
立地やファサードなど、分かりにくさが逆にいいのかもしれない。
すぐに有名店になるのだろうなと、そんな予感がしてたまらない。

ちなみに店名は『ら すとらあだ』。イタリア語で「道」(La Strada)という意味。
真っ直ぐ一本に伸びているのは、店主の道。
いい道だ。

※蕎麦やファサードの写真はあえて未掲載です。
行った方に楽しんでいただきたいので。

  • 福井(4度挽き・十割)(2013.4.9)
  • 鳥取(3度挽き・外一)(2013.4.9)
  • 福井(1度挽き・外ニ・太打ち)(2013.4.9)

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2位

(中目黒、池尻大橋、代官山 / うなぎ、日本料理、日本酒バー)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2013/03訪問 2013/03/26

幽遠なる「日本酒とうなぎ」の世界を、シンプルに美しく

【2013.3.25】再訪
月曜18時半すぎ、ふたりで利用。3時間半ほど滞在。先客はなし。

先週初めてお邪魔したにもかかわらず、二週続けてきてしまった。
みんなに教えてあげたくて、誰かを連れて行きたくてうずうずする、いまもっともお気に入りの店です。

今回は下記をいただいた。
料理も器もとても美しく、行ったかたに楽しんでいただきたいため、写真はあえて未掲載。
酒とメニューのみ載せます。
なお、一部の料理はお持ち帰りもできるとのこと。
友人は娘さんのために、鰻や焼き鳥とテイクアウトしました。
持って帰ったら、喜ばれるだろうな。

・うなぎ出汁のゼリー寄せ(500円)
・ナスの生ハム巻き(600円)
・お刺身<いさきの柚子〆・鯵のおぼろ昆布〆>(800円)
・うなぎヒレ焼き(1本400円)
・ぬか漬け(500円)
・うどと烏賊(600円)
・酒粕大根ステーキ(500円)
・やきとり(800円)
・柚子チーズクリーム磯辺巻き(500円)
・うなぎ白焼き(1800円)
・うなぎ蒲焼き(1800円)
・とまとの白和え(500円)
・ホタルイカ(600円)
・肝吸い(350円)

前回は控えめだったため、一人当たり4,000円ほどだったが、今回はかなり食べて飲んでお持ち帰りもしたので、10,000円ほど。
参考までに。


【2013.3.18】
月曜19時半すぎ、3人で利用。3時間半ほど滞在。先客は2人。

多くはない。
年に二度か三度だけ、扉を触った瞬間に、開けてもいないのに「またすぐにでも来るんだろうな」と直感する店と出合う。

2013年2月1日(金)、中目黒にオープンしたばかりの「翏(りょう)」。
駅からは徒歩7分ほど。大通りではなく裏路地の、路面店ではなく二階にその店はある。
看板らしい看板は出ておらず、誰かの紹介でもなければまず知り得ようがない、隠れ家的な条件が揃っている。

個人的にお付き合いのある酒販店さんがこちらの店に「花巴(美吉野醸造/奈良県吉野町)」を卸しており、ちょうど蔵元杜氏の橋本さんが上京しているというので、一緒にお邪魔することに。

「日本酒と鰻の店ですよ」としか聞かされていなかったが、想像していたものとは大きく異なり、楽しい肩透かしを食らった。
店内は湾曲したカウンター9席のみ。
その気になればテーブルも置けるほど広々としているのに、あえてそうせずにゆったりとした空間を作っている。
オープンキッチンで、客席側がやや高い設計。スタッフと自然と視線が合う。会話が生まれる。
どことなく既視感があり、それとなく訊いてみると、西麻布の「甘美堂」さんとも繋がりがあるとのこと。
ああそうか、と合点がいった。

料理もまた、いわゆる鰻屋さんを想像していたので、いい意味で裏切りを受けた。
いただいたのは下記の品々。
始めの二、三品はメニューを見て注文したが、どれもおいしかったためそのあとはお任せでお願いした。
小ポーションで低価格。お独り様でも、気兼ねなく利用できるのがありがたい。
器も凝ったもので素晴らしい。
お邪魔したのは月曜だったが、基本的に月曜は「BAR営業」だそうで、食事は軽いおつまみと鰻のみとのこと。
通常であれば刺身や天ぷらもやっているようで、これまた気になるところ。

・うなぎ出汁のゼリー寄せ(500円)
・柚子チーズクリーム磯辺巻き(500円)
・とまとの白和え(500円)
・ホタルイカ(600円)
・うどと烏賊(650円)
・うなぎヒレ焼き(1本400円)
・肝吸い(350円)
・焼きおにぎり茶漬け(600円)
・奈良漬(500円)

肝心の酒は花巴のほか、辨天娘(太田酒造場/鳥取県若桜町)、十旭日(旭日酒造/島根県出雲市)、竹鶴(竹鶴酒造/広島県竹原市)。
どれも燗栄えする佳酒ばかりで、鰻とは好相性。
多くの酒銘を置かないところに、潔いセンスを感じられる。
燗の温度も絶妙で、「62度くらいですか?」と訊ねたら「65度までしてみました」という答え。
そんなやりとりも楽しく、終始頬がゆるんでしかたがなかった。

空間、料理、酒、人。
すべてがぴたりと好みの店に出合えるほど幸せなことはない。
立地やファサードの分かりにくさが逆に幸いし、すぐに有名店になるのだろうな、と予感。
間違いのないことをやっていれば、ひとはどこにでも集まります。

ちなみに店名の「翏(りょう)」は、オーナーの下の名前とのこと。
醪(もろみ)のつくりとはうらやましい。

※行ったかたに楽しんでいただきたいので、店内やファサードの写真はあえて未掲載です。
とはいえ行けなかったら困るので、一応こちらを参考に。
http://ameblo.jp/ryo-info/entry-11459914993.html

  • (2013.3.18)
  • 花巴(2013.3.18)
  • 東郷、喜久醉(2013.3.25)

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3位

和菓子薫風 (千駄木、本駒込、東大前 / 和菓子、カフェ、日本酒バー)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2013/04訪問 2013/04/11

千駄木の新たな憩いの場。和菓子+日本酒の可能性

【2013.4.9】再訪
火曜17時半すぎ、ひとりで利用。30分ほど滞在。先客はなし。

約二ヶ月ぶりの再訪。
熟成酒が充実していると聞き、お邪魔することに。

と、その前にまずは冷酒(500円)と和菓子(500円)を。
「英君 純米吟醸無濾過生原酒 備前雄町(英君酒造/静岡県静岡市)」に、小倉のアイスクリーム。
アイスクリームの上には英君の酒粕をミルクで伸ばしたものが載っており、下には自家製のどら焼きの皮をラスクにしクラッシュしたものが敷かれている。食感が実に楽しい。
酒はそのままだとやや硬さを感じたが、和菓子と合わせることで丸みを感じるように。まさに好相性。

続いて熟成酒。
24種類あったが、下記をいただいた。
こちらはどら焼きに合わせたい味。

●十旭日 純米 山田錦 19BY(旭日酒造/島根県出雲市) ※5年物
●白扇 大吟醸 14BY(藤崎そう兵衛商店/埼玉県寄居町) ※10年物
●るみ子の酒 特別純米 7BY(森喜酒造場/三重県上野市) ※17年物

和菓子屋ですが、清酒はその辺の居酒屋に決して引けをとらないラインナップ。
甘党かつ左党のかたには、ぜひとも行っていただきたい。


【2013.2.4】再訪
月曜14時半すぎ、ひとりで利用。1時間ほど滞在。先客は2人。

随分とあいだが空いてしまったが、2度目の訪問である。
2月2日と3日に、店主が長野県松本市の「大信州」へ酒造りの手伝いに行ったと聞き、その様子を伺おうと店へ。

まさに持ってきて帰ったばかりの、地元でしか売っていないという「信濃薫水 純米吟醸生 槽場詰め」を注いでもらいながら、目の前で焼かれたどら焼きをいただく。
そう。こちらの店は和菓子屋でありながら、清酒(グラス1杯500円均一)や中国茶が愉しむことができるんです。
甘党でありながら左党でもあるわたしのような者には、誠にありがたい存在。
酒造りの話を伺いながら、続いて「大信州 大吟醸 掟破り」を。

袖振り合うも他生の縁。
この日はお独りの男性客が多いようで、大テーブルを囲みながら、しばし語り合ったり。
互いの名前や職業も知らず、年齢も離れた方と談笑できるのは、なんだか愉しいものです。
まさに憩いの場です。

なんだかちょっと口が寂しくなってきたので、どら焼きの皮のみをお願いし、続いて「女利酒師軍団のお酒 2012」を。
こちらは、栃木県さくら市の「せんきん」協力のもと、女性の利酒師の方々が造られたお酒だそうです。
蕎麦の抜きじゃないけれど、どら焼きの抜きで飲む酒。しかも昼間から飲む酒は、誠にうまい。


【2012.8.27】
月曜15時半すぎ、ひとりで利用。2時間ほど滞在。先客は2人。

谷根千。
あらためて言うまでもないが谷中・根津・千駄木の総称で、このあたりは裏路地やそれに並ぶ小体な店も多く、そぞろ歩くにはまことに愉しい界隈である。

千駄木駅から徒歩1分……といっても迷わなければの話。
やはり裏路地に、和菓子カフェの新店が2012年7月20日(金)オープンした。

表立った看板は掲げておらず、ややもすれば通り過ぎてしまうかもしれないが、表からそっと覗くと店内の中央には大テーブルが置かれ、卓上では湯が沸いている。
店内からにっこりとスタッフが微笑みかけてくれたので扉を開けてみると、先客はこのお湯で中国茶を愉しんでいるご様子。
和菓子も各所に並べられており、こちらのお店は和菓子と中国茶をいただけるカフェのようだ。

席に着くと、おしぼりと共に緑色のメニューブックを2冊渡された。
「和菓子」と「中国茶」のメニューだが、日本酒も数多く置いているそうで、銘柄を訊いてみるとなかなかにすばらしい品揃え。
価格は1杯が90mlで500円均一とのこと。
谷根千界隈で、昼から日本酒が飲めるのはまことに嬉しい限り。
「秋鹿 生もと純米無濾過生原酒 七号酵母 雄町(秋鹿酒造/大阪府能勢町)」をいただきながら、ゆっくりと和菓子のメニューを眺めることに。

「京都丹波大納言寒天ぜんざい 弓削瓢柑の薫り(500円)」というのが気になりお願いすると、「英君の酒粕を掛けたバージョンもありますが、いかがいたしましょうか?」と言われ、一も二もなくお願いした。
大納言小豆は夏場はアイス状で供するそうで、実に涼感に溢れている。
上に載っている弓削瓢柑(ゆげひょうかん)はややほろ苦く、全体の甘さを引き締めるアクセントに。
また、牛乳で伸ばした酒粕は、日本酒に合うことは言うまでもない。

英君の酒粕を口にしながら飲まない理由はないだろうということで、続いて「英君 夏吟醸原酒(英君酒造/静岡県静岡市)」を。
さらには「19 α Sco(アルファ スコーピオン)純米吟醸(尾澤酒造場/長野県長野市)」も。

その間、中国茶を煎れているスタッフやお客様とも談笑し、ちょっと休むつもりが2時間も長居してしまった。
居心地がよすぎる。
「東方美人」という茶葉はあえて虫に葉を食わせることで、蜂蜜のような甘い香りが出るとのこと。
ちょっと試飲させていただいたが、まさにそのような香り。
中国茶の世界も面白そうですね。

和菓子はイートインだけではなくお持ち帰りも可能で、あとからきたかたは新潟のひとだそうで、帰りに自分で食べる用のどら焼きとお土産用にと地方発送(クロネコヤマト)の手続きをしていた。
奥の工房にいる店主のつくださんはとても明るいかたで、ころころと笑いながらいろいろ話をしてくださった。

カフェは17時半までの営業だが、日によってはその後に各種教室やイベント等も積極的に行っている様子。
和菓子だけに留まらないプラスαの可能性を感じる新たな憩いの場を、千駄木に発見しました。

  • (2012.8.27)
  • 桜餅(2014.4.14)
  • 燦然、伊予賀儀屋(2013.5.2)

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4位

燻製カレー くんかれ 日本橋人形町店 (水天宮前、人形町、茅場町 / カレー、バル)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2013/02訪問 2013/02/05

トッピングだけではなくルー自体も燻製をした、唯一無二の味

【2013.2.4】

かつて幡ヶ谷にあった、燻製料理専門の名店『燻製屋 椿』。
各種料理にとどまらず、お通しのナッツにも燻製を掛けるというこだわりようで、酒の種類の豊富さと安さ、居心地のよさ、店主の人柄などすべてがお気に入りで、一時期、頻繁に通っていた。
〆としていただいた「スパイシー燻製カレー」もおいしかった。
店主の八木さんが店を畳まれたあと、日本橋に燻製カレーの専門店『くんかれ』を開いたと聞いたのはいつだっただろう。
facebookで2月3日が2周年ということを知り、お邪魔することに。

※人形町店、松戸店では2月3日(日)~28日(木)まで感謝祭として、ビール、ハイボール、ワイン、サワー類がすべて200円。
※経緯は不明ですが、『燻製屋 椿』は代替わりしていまも現存するようです。

月曜の11時台。
先客は2組のみだったのだが、12時以降になると近隣のサラリーマン・OLさんたちが次々と訪れ、すぐに満席に。外には行列もできていた。
ご無沙汰していることを詫びながら、ビールとスペシャルセット(特製サラダ or 温野菜スープ、特製マッシュポテト、酢キャベツ)を注文すると、こっそりと燻製チーズと燻製バナナを出してくれた。
覚えてくれているのはやっぱり嬉しいですね。
サラダやマッシュポテトはわずかに薫香がある程度で、『燻製屋 椿』のときよりもかなり抑えめだが、よほどの燻製好きでもなければ、このぐらいがちょうどいい塩梅なんでしょうね。
品のある薫香です。

メーンのカレーは、5種類の辛さ(マイルド・スタンダード・ミディアムホット・ホット・ベリーホット)と3種類の燻度(通常・やや濃いめ・風味重視の濃厚)を選び、トッピングやライスの量を決めるスタイル。
マイルドで風味重視の濃厚、トッピングは燻製ベジタブル、ライスは燻製ナッツ入りの小盛でお願いすることに。
注文が入るごとにフライパンで炒めていた野菜は色鮮やかで、薫香もほどよく感じる。
ルー自体にも燻製が掛けられており、ルー、トッピング、ライスが素晴らしい調和を見せる。
こういったカレーは、かつての『燻製屋 椿』以来。唯一無二の味です。懐かしさで胸が詰まった。

夜はつまみとお酒を中心とした「燻製バル」になるそうで、ぜひお邪魔したくなった。

  • (2013.2.4)
  • 燻製ベジタブル(2013.2.4)
  • ビールとスペシャルセット(2013.2.4)
  • (2013.2.4)

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5位

蕎麦 シカモア (上町、世田谷、宮の坂 / そば、日本酒バー)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥4,000~¥4,999 -

2013/04訪問 2013/07/30

期待する、若き感性。蕎麦屋の新しいカタチ

蕎麦の世界は狭い。
どこかしらで誰かとだれかが繋がっており、情報が入るのも早い。

豪徳寺『あめこや』にいらっしゃた小川さんが2013年3月27日(水)に世田谷線上町駅から徒歩2分ほどの場所にご自身の店を持たれる………と噂に聞いたのは、2月下旬だったであろうか。
私自身、面識はなかったのだが、小川さんと繋がりのある中野坂上『ら すとらあだ』のご主人・日比谷さんや、神楽坂『東白庵かりべ』の蕎麦職人さんが行くというので、同行することに。

比較的新しそうなビルの地下一階なのだが、階段を半分ほど下りたところですでに、“いい店”の直感が働いた。というのも入り口はガラス張りになっており、入るまでもなくなかの様子が見えてしまったため。
一階からの採光。
コンクリート打ちっぱなしの天井に、漆喰風の壁。
中央に置かれた、巨大な松の盆栽。
サーフィンの映像を流すスクリーン。
入ってからは、自分でも恥ずかしくなるくらい何度もきょろきょろしてしまった。
いわゆる“蕎麦屋”を想像していたため、軽度のカルチャーショックを受けた。
既成概念にとらわれない、若き感性。料理をいただく前から、期待値が高まる。

店内はL字型のカウンターが6席と、4人掛けのテーブルが2卓、半個室の6人掛けテーブルが1卓。
今回は5人で伺ったため半個室に通されたが、カウンターはオープンキッチンになっているため、そちらも楽しそうだ。

まずは瓶ビールをお願いしたが、飲み物のメーンは清酒。
冷酒は錫製の片口や徳利で供され、燗酒は湯の張ったお燗器に徳利が入っており、砂時計が添えられている。
自分で好きな温度につけられるこれは、修行先の「あめこや」さんと同じスタイル。

料理は下記をいただいたが、まだまだ食べてみたいものが多く、何度かに分けて通いたくなる。
器も陶器で統一されており、センスも光る。

●蕎麦の実入り焼き味噌
●蕎麦屋のポテトサラダ
●香味野菜とフランス産鴨ロースサラダ
●青唐辛子入りだし巻き玉子
●蟹の薫り焼き
●焼きたけのこ
●厚揚げ
●豆腐の味噌漬け
●鈴廣の特上板わさ
●青森産真鴨の炙り焼き

蕎麦は、せいろが700円、かけが750円。
鴨南蛮が1,200円と安価なのには驚いたが、あいにくこの日は鴨が品切れとのこと。
蕎麦切り自体は十割でしょうか。冷たいものも温かいものも、どちらもよかった。

●【冷たい蕎麦】くるみ汁
●【温かい蕎麦】揚げもちおろし

たまたまこの日だけだったのか、スタッフは厨房に店主の小川さん、ホールにもう1名の2人体制。
3時間ほど滞在したが、終始ほぼ満席状態であったため営業中は店主と話すことができなかった。
だが、帰りには手を休めてわざわざ表まで見送ってくれたため、しばし談笑。
不勉強のため分からなかったのだが、店名の由来を訊くと「シカモア」とは、ギターの素材となる木材の名前とのこと。若い頃は音楽をやられていたそうです。
また、暖簾のロゴは蕎麦だけではなく波も表現しているそうで、サーフィンが趣味とのこと。なるほど。

ご自身の好きなことを全部詰め込んで表現しているかのような店作り。
だからこそ、型にはまらない“個性”が滲み出るというもの。
誰かを連れて行きたい蕎麦屋が、またひとつ増えた。

※行ったかたに楽しんでいただきたいので、店内の写真はあえて未掲載です。
トイレにもびっくりさせられます。

  • (2013.4.17)
  • (2013.4.17)
  • 【冷たい蕎麦】くるみ汁(2013.4.17)

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6位

手打そば 菊谷 巣鴨本店 (庚申塚、新庚申塚、巣鴨新田 / そば)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2013/07訪問 2013/07/30

冷めてもふわふわの蕎麦掻き

【2013.7.7】
日曜18時すぎ、ふたりで利用。2時間半ほど滞在。客入りは4割。

日曜日。
「巣鴨で(清酒を)飲もう」ということになったが、めぼしい居酒屋が見つからない。
発想を変え、清酒の充実したこちらの蕎麦屋さんで飲むことに。
もちろん、蕎麦ッ食いにはよく知られている店だが、移転前の石神井時代を含めて、わたしはまだ未訪。
予約の電話を入れると、「七夕ですね」なんて言われたりして、接客はなかなかの好印象。

テーブルに通され清酒のメニューを見ると、予想以上に品数が多く、驚いた。
これは、その辺の居酒屋よりも充実している。
つまみのほうも気の利いたものが多く、定番のものに加え、季節の料理もあるのが嬉しい。

・鮎味噌
・そうめん南瓜の酢の物
・三品盛り(クリームチーズの返し漬け・晩菊・さばの燻製)
・鴨せせりの燻製
・天ぷらの盛り合わせ

途中、蕎麦掻きを頼んだのだが、これがまたよかった。
冷めてもふわふわで、会計後に伺ったところ、ドイツ製の器具で荒挽きにしているっておっしゃっていた。
店主の菊谷さんは、秩父の『手打そば こいけ』で学ばれたという。
『手打そば こいけ』といえば、淡雪のごとく口のなかで溶けて消える蕎麦掻きが鮮烈な印象。
技術や心意気がしっかりと伝わっているのかなと思うと、嬉しくてならない。

〆の蕎麦は、2種類の蕎麦を出す「利き蕎麦」を。
2枚目の蕎麦は熟成したものだそうで、独特の野趣が感じられ個性的。
また、「掛け蕎麦」も頼んだのだが、あご出汁を使っているそうで、ほかにはない滋味があった。

決して奇を衒っているわけではないのだが、蕎麦には驚きや発見があった。
お気に入りの店が、またひとつ増えた。

  • 利き蕎麦1枚目(2013.7.7)
  • 利き蕎麦2枚目・熟成(2013.7.7)
  • かけ(2013.7.7)

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7位

勢揃坂 蕎 ぎん清 (外苑前、国立競技場、千駄ケ谷 / そば、創作料理、日本酒バー)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 ¥2,000~¥2,999

2013/06訪問 2013/07/30

静謐で清らかな、もりそば

【2013.6.24】
月曜18時半すぎ、ひとりで利用。2時間ほど滞在。客入りは4割。

前回の訪問より5ヶ月ほど空いた2度目の利用だが花番さんは覚えていてくれたようで、ちょっと驚く。

福島の清酒3種類(大七・会津中将・穏)と珍味3種類がセットになった福島セット(1,000円)をお願いすると、小鯵の唐揚げもついてきた。
こちらはお酒を頼んだひとに出てくるお通しなのかな。酒をちびちびやるにはちょうどよい。

油揚げ田楽を取り、福島の酒「辰泉 純米吟醸 Tatsu-ism 2(辰泉酒造/福島県会津若松市)」をもう一杯。
〆には夏季限定の「冷やかけとろろそば」を。
体力の落ちているときでも食べやすく、精のつく一品でした。


【2013.1.28】
月曜13時すぎ、ひとりで利用。1時間ほど滞在。客入りは3割。

外苑前駅から徒歩7~8分。
外苑西通りに並行する小路を旧鎌倉街道というそうで、そちらの勢揃坂にあるのが『勢揃坂 蕎 ぎん清』。
同じ通りにある酒販店『新川屋田島酒店』に行ったところこちらの蕎麦屋を見つけ、暖簾をくぐる。

店内はモダンな造りで落ち着きがある。
カウンターに座るとランチメニューを渡してくれたが、ちょっと一杯飲みたいところ。
夜のメニューを所望し、「屋守 純米無濾過生 おりがらみ(豊島屋酒造/東京都村山市)」と紅葉漬け(300円)、そば味噌(350円)をお願いする。

つまみはほどよいポーションで、独り酒にはちょうどいい。
蕎麦前を楽しんだところで、もりそば(650円)と押しずし(1貫150円)を注文。
蕎麦だけでは少し足りないというひとには、この押しずしはいいですね。価格も安価なのが嬉しいところ。

肝心の蕎麦はといえば、みずみずしさのなかに凛とした気品を感じ、とても清らかな印象。
もり汁の甘辛は中庸で、この蕎麦切りには実に合っている。

ほどよく喧騒から離れたところにあり、ちょっとした隠れ家的な雰囲気もあるこちらのお店。
今度はぜひ夜にもお邪魔してみたい。

  • (2013.6.24)
  • 福島セット(2013.6.24)
  • 福島セット(2013.6.24)

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8位

武蔵屋 (日ノ出町、桜木町、馬車道 / 居酒屋、日本酒バー、日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 -

2013/04訪問 2013/07/30

客までもが室内装飾の一部となっているかのような、昭和の雰囲気を感じられる古典居酒屋

横浜在住の友人に連れて行かれたのが、こちら『武蔵屋』。
勉強不足で知らなかったのだが、古い居酒屋では全国的に知られているお店とのこと。
開店は17時だが、5分前くらいに行ったところ、すでに外には行列が。
最後の1卓に、なんとか滑り込むことができた。

築何年経っている建物だろう。店というよりは、昔ながらの「家」といった風情。
店主と思える白髪のご婦人は常に微笑をたたえ、大学生らしいアルバイトの子たち3人が、てきぱきと動き回る。

客層は50~60代が中心。
特にメニューはなく、ビールか酒(櫻正宗 本醸造 燗)を訊かれるだけ。
料理は、玉葱の酢漬け、おから、鱈豆ふ、葱納豆が、めいめいに小皿でほどよいタイミングで供される。
アルバイトの子たちの接客が思いのほか丁寧で、はっとさせられる。
これは店主の教育というよりも、客も若い子を育てているのでは。

いい店には、いい客がつく。いっぺんで好きになりました。
3人で4,200円という会計にも驚いた。

※写真を撮る雰囲気でもなかったので、それは遠慮させていただきました。

  • (説明なし)

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9位

ヴェール エ ブラン (池上 / ビストロ、ジェラート・アイスクリーム、ワインバー)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2013/01訪問 2013/01/22

やさしさ漂う空気感。シェフの人柄がそのまま表れている料理

【2013.1.21】再訪
月曜12時すぎ、ひとりで利用。1時間ほど滞在。ほぼ満席。

1月7日に4周年を迎えたというハガキをいただき、池上本門寺の帰りに寄ってみました。
気が付けば2年振りの再訪。我ながら不義理ですね……。
店の前には自転車が多く置かれており、入ると近所の方たちなのか若い主婦でいっぱいでした。
運よくカウンターが空いていたため、そこへ落ち着くことに。
お昼でも、1本電話を入れたほうがよさそうです。

この日のお魚料理(1,500円)は「平目のソテー」。
ソースが3種敷かれており、オリーブオイル風味ソースやホワイトソース、チーズを使ったソースなど、メーンの平目が単調にならない心配り。
上に載ったブラックオリーブのペーストも、いいアクセントになっていた。
付け合せの野菜は有機なのかな。実においしく、安心する味。

食後にチーズを切ってもらった。
昼から多幸感でいっぱいでした。


【2011.1.24】再訪
月曜13時すぎ、ふたりで利用。6時間半ほど滞在。先客は2組。

こちらのマダムは旧知の間柄で、ちょっと相談したいこともあり昼時に独りで訪れたところ、なんだかんだとディナーの時間まで長居してしまった。
この1月でオープンから丸2年だそうで、昼は昼で近所の主婦たち、夜は独りでふらりと食事にくる男性客など、常連客もついている様子。
着実に地元に根付いているようです。

●生牡蠣(兵庫県赤穂産)
3種のハーブが載せられており、いわゆる和食店での生牡蠣とは一線を画す。
ミネラルを感じる赤穂の牡蠣は、海の恵みをたっぷりと堪能できた。

●有機フレッシュマッシュルームと生ハムのサラダ
火を通さないマッシュルームは、こんなにもしゃきしゃきとした食感があるんですね。
生ハムのほどよい塩っけが、マッシュルームのもつ自然の甘さをうまく引き出している。

●天然すずきのエチュベ
ふっくらと蒸された鱸は口のなかでほろほろと崩れるほど柔らかく、噛まずともジューシーな甘みがあふれ出す。
添えられたじゃが芋やほうれん草との相性もよく、バターの香りが鼻腔をくすぐる。

●ポテトグラタン
飾り気のない簡素な見ためだが、だからこそ実力が発揮される一品。
じゃが芋を感じるようで感じず、玉葱を感じるようで感じず、生クリームやチーズも感じるようで感じず、渾然一体となった絶妙なバランスを見せる。


【2010.3.31】
水曜13時すぎ、ふたりで利用。6時間ほど滞在。先客は2組。

店名はフランス語で「緑と白」。2009年1月7日(水)オープン。
東急池上線池上駅から徒歩3分程度でしょうか。池上本門寺へ行く途中の商店街に店はある。
こちらのマダムは旧知の間柄で、新規開店の案内をいただきながら一度も行ってない不義理が続いていたが、今回ようやくお邪魔することができた。
(営業時間を越えて6時間も長居してしまったのは、ひさびさの再開で会話に花が咲いたためです)

店内は厨房を囲むようにL字型のカウンターが6席と、2人掛けのテーブルが1卓、4人掛けのテーブルが2卓という構成。
訊くと完全禁煙とのこと。
白を基調とし、窓際の席は採光もよく、ひとりでも気軽に利用できそうな、やさしい空気が漂っている。

今回は事前に無理をお願いして、特別に日本酒を持ち込ませてもらえることに。
どんなフレンチでも合うような品のある酒をと考え、奈良県御所市の「百楽門 純米大吟醸生原酒 中汲み 備前雄町(葛城酒造)」を持参した。
またシェフが気を遣ってくれ、料理についても通常とはちょっと違うものを出していただけた。

●白カビチーズと有機マッシュルームのサラダ
有機マッシュルームの上に載っているのは、フランスのカプリス・デ・デューという白カビチーズ。酸味のあるドレッシングも掛かっている。
生のさくっとしたマッシュルームとチーズのねっとりした食感のコントラストに、妙味あり。
添えられているのは生の西洋人参。えぐみは一切なく、ふわっとした甘みを感じた。

●石鯛のポワレ
石鯛のなかはしっかりと蒸され、白身魚らしい淡白な味わいの滋味が引き出されている。
ケッパーの入ったトマトソースとの相性も良好。
添えられているのはチンゲン菜花、春キャベツ、じゃが芋。
じゃが芋はシェリーという種類だそうで、癖のないやさしい甘さ。

●ガトーショコラ&コーヒー
チョコレートの存在感がたっぷりで、濃厚かつしっとりしたガトーショコラ。
オレンジコンポートの酸味との相性も楽しい一品。

どれもやさしい味わいで、シェフのお人柄がダイレクトに表れているように感じた。
ところでこの季節は池上本門寺の桜が見ごろだそうです。お近くに行くことがありましたらぜひぜひ。

◎池上本門寺
http://honmonji.jp/

  • (2010.3.31)
  • (2010.3.31)
  • (2010.3.31)

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10位

銀座 sasuga 琳 (宝町、銀座一丁目、新富町 / そば、日本料理、うどんすき)

1回

  • 夜の点数: 3.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 -

2013/04訪問 2013/07/30

ありがたい、深夜蕎麦。繊細な蕎麦切りと、力強さを感じるうどん

この日2軒目。しかも23時すぎという深い時間だが、こちらの『流石 琳』は、温かく迎え入れてくれる。
26時まで手打ち蕎麦が食べられるのは、蕎麦ッ食いにとっては、至極ありがたい存在。

とはいえ、蕎麦だけを食べるのも寂しい話なので、下記のつまみをいただきながら、清酒をちびり。
シンプルだがどれも丁寧な仕事で、どこか背筋が伸びる。
季節感があるのもいい。

・稚あゆとはまぐりの天ぷら
・春なすとアスパラ浅漬け
・焼き味噌

肝心の蕎麦は、合盛り(蕎麦とうどん)と鴨南蛮を。
繊細な蕎麦切りと、力強さを感じるうどん。この対比は、なかなかいいですね。

  • (2014.7.28)
  • (2014.7.28)
  • (2014.7.28)

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