1回
2010/11 訪問
一度知ったら戻れない発酵料理の世界。一口食べるたびに頬が緩み、身体が喜んでいるのが分かります
野菜の味噌漬け
魚介の麹漬け盛り合わせ
生野菜と味噌
自家製酢
手羽元の味噌と寒ずり漬け
鰍(かじか)鍋
甘酒と果物の発酵シャーベット
寺田本家(千葉県神崎町)の日本酒
納豆スムージー
彩り納豆と生ブロッコリー
納豆の掻き揚げ
納豆辛小鍋
麹漬け鶏肉の焼き物
古代米甘酒と果物の発酵シャーベット
お試し25種類セットその1
お試し25種類セットその2
お試し25種類セットその3
お試し25種類セットその4
お試し25種類セットその5
無風(むかで)純米吟醸無濾過生原酒
お試し25種類セットの内容
酒メニュー
醤(ひしお)
小鉢3種
魚介の麹漬け盛り合わせ
土瓶蒸し
.野菜スティック
鮭の麹漬け焼き
.ご飯
味噌汁
漬物盛り合わせ
五人娘 発芽玄米酒 むすひ
五人娘 自然酒 無濾過は琥珀色
醍醐のしずく 菩提もと仕込み
松竹梅 純米 ※アメリカで生産されたもの
斬九郎 純米火入れ 茶坊主
2010/11/07 更新
【2010.11.7】再訪
日曜13時すぎ、8人で利用。2時間ほど滞在。貸切。
今回は昼に味噌作り教室があり、そのランチ会として利用。
会費7,000円で味噌料理を中心とした発酵料理+ドリンク2杯(+受講料)という内容です。
●野菜の味噌漬け
オクラ、牛蒡、茗荷、里芋、豆腐、マッシュルーム、アボカドという構成。
食材によって漬ける期間は違うそうだが、豆腐は1週間漬けているとのこと。
どれもしょっぱくはなく、薄っすらと味噌の風味が移っている程度で、旨味が凝縮している。
●魚介の麹漬け盛り合わせ
鯛、鮭、蛸、つぶ貝と肝、鮑の肝など。
以前もいただいたことがあるが、醤油がなくてもそのままでおいしい。
発酵食品に漬けることで旨味成分(アミノ酸)が増し、わずかにねっとりとした食感になるのが面白い。
●生野菜と味噌
人参、蕪、大根、唐辛子、空芯菜スプラウトなど。
どちらが主でどちらが従なのか分からなくなるほど、野菜も味噌もおいしい。
●自家製酢
甘酒を元に造ったそうで、一般的な酢と違い、濁っている。
わずかに渋みもあり、独特の風味。
●手羽元の味噌と寒ずり漬け焼き
味噌と寒ずりを合わせたものに手羽元を漬け込み、焼いたもの。
旨味がぎゅっと凝縮されているような気がした。
●鰍(かじか)鍋
鰍は北海道でよく獲れ消費されるそうで、都心にはなかなか出回らないとか。
ビジュアルは鮟鱇に似た深海魚だそうで、白身は鱈のような淡白なもの、肝は鮟鱇よりもしっかりとしていた。
〆には生米を入れて雑炊に。粘り気のあるリゾットのような芯の残った米は、なかなかおいしい。
●甘酒と果物の発酵シャーベット
自家製甘酒に薩摩芋や小豆、トマトなどが入った甘酒と果物の発酵シャーベット。
自然な酸っぱさがあり、〆に最適な爽やかさ。
日本酒は寺田本家(千葉県神崎町)のなかから「五人娘 生もと 純米生原酒 自然のまんま」「香取 純米自然酒90」をいただいた。
わたしの知りうる限りもっともクラシックな造りをしている蔵で、味は濃い目。発酵料理によく合う。
【2010.8.28】再訪
土曜13時すぎ、10人で利用。2時間ほど滞在。貸切。
今回は昼に納豆作り教室があり、そのランチ会として利用。
会費6,500円で納豆料理を中心とした発酵料理+ドリンク2杯(+受講料)という内容です。
●納豆スムージー
冷凍した納豆と10種類以上の果物、豆乳、甘酒などをミキサーにかけたスムージー。
臭みはなく、独特のとろりとした食感があり、これは初めての体験。
●彩り納豆と生ブロッコリー
納豆にはさまざまなミネラルやビタミンが含まれているが、ビタミンAとCだけは入っていないらしく、それを補うのにもっとも相性がいいのは生のブロッコリーだそうです。また、消化酵素も摂取できる。
こりこりとしたブロッコリーの食感は、粘り気のある納豆の食感にいいアクセントを加える。
●納豆の掻き揚げ
小麦粉だけでまとめるそうで、素材そのものの味を楽しむことができる。
●納豆辛小鍋
具は豆腐、椎茸、えのき茸、隠元など。辛くて汗がじわりと浮かびます。
自家製の生の豆板醤をつけながら食べたら、さらに辛い。
●麹漬け鶏肉の焼き物
麹に漬けることでアミノ酸が増し、文句なしに旨くなる。
自然の甘みもあり、香りもいい。
●古代米甘酒と果物の発酵シャーベット
お店ではさまざまな果物から酵母を育てており、それを使った料理だと思われます。
自然の酸っぱさがあり、爽やか。
この日は納豆料理尽くしだったが、口のなかがさっぱりした。
【2010.8.10】再訪
火曜18時半すぎ、ふたりで利用。2時間ほど滞在。先客は1組。
この店の社長blog(http://ameblo.jp/e-e-co/entry-10608029016.html)を見たところ、8月限定で1日6食のみ「お試し25種類セット」を1,800円(通常価格は3,600円)で提供するそうで、さっそく予約をいれる。
内容は下記の通り。
1.本日の活魚麹漬け(鯵)
2.本日の活魚麹漬け(イナダ)
3.発酵豆腐 豆浸しのせ
4.つぶ貝肝麹漬け 生しらす麹和え
5.イカ醤
6.消化酵素野菜 醤添え
7.麻婆納豆茄子
8.鴨醤と豆の胡麻からし和え
9.空芯菜 麦麹炒め
10.麹汁
11.鮭の麹漬け焼き
12.おろし生麹
13.おいも豚の麦麹漬け焼き
14.目光の麹揚げ
15.スズキの麹漬け蒸し煮
16.本日の麹漬け活魚のまり寿司(つぶ貝)
17.本日の麹漬け活魚のまり寿司(鰹)
18.彩り豆納豆
19.野菜の甘酒漬け盛り
20.熟成味噌汁
21.古代米甘酒と果物の発酵シャーベット
22.フルーツ醸し甘酒
23.雑穀甘酒
24.自家製ヨーグルト非加熱ジャムのせ
25.グラノーラの紅茶甘酒混ぜ
料理はすべてお猪口で供されるため少量だが、5品×5回でゆっくりと出てくるため、食べ終わることにはかなりの満腹感がある。
火を通すものも麹が死なない温度で調理するそうで、全ての料理で菌が生きています。
最後のデザート5種もバラエティ豊かで、大満足。
ちょうど風邪っぴきでお邪魔したのもあってか、食べるだけで健康になるような、料理自体にそんな説得力があった。
なお、通常メニューの日本酒は下記の通り。
量は正一合はなく、120ml程度でしょうか。やや値付けは高い。
・貴80 濃醇辛口純米(永山本家酒造場/山口宇部市)(580円)
・斬九郎 茶坊主 純米(宮島酒店/長野県伊那市)(580円)
・山古志 棚田米仕込み 特別純米(お福酒造/新潟県長岡市)(680円)
・無風(むかで)純米吟醸無濾過生原酒(玉泉堂酒造/岐阜県養老町)(680円)
・五人娘 自然酒 きもと造り純米(寺田本家/千葉県神崎町)(730円)
・スーパーくどき上手 純米大吟醸(亀の井酒造/山形県鶴岡市)(840円)
【2010.7.31】
土曜18時すぎ、7人で利用。3時間ほど滞在。客入りは4割。
祐天寺駅から徒歩5分程度でしょうか。
麹(こうじ)や醤(ひしお)など、発酵食品に焦点を当てた店がこちら『発酵食堂 豆種菌(まめたんきん)』。
恵比寿『中村玄』『club小羊』『鴨丸上ル』、渋谷『月世界』などと同系列の店で、例によって看板は出ておらず、入り口にショップカードがあったためようやく店だと気がつく。
なんとも隠れ家的なたたずまいです。
店内はハイカウンターが6席、2人掛けのテーブルが13卓という構成。
自家製の発酵食品の瓶が並ぶ店内は、見ていてなんだか楽しくなってくる。
今回は昼に醤油作り教室(http://ameblo.jp/e-e-co/entry-10590714256.html)があり、夕方からの懇親会&食事会として利用。
会費5,000円で発酵や麹をテーマとした食事+飲み放題という内容です。
●醤(オリジナルの万能調味料)
聞き漏らしちゃいましたが、ただの醤(ひしお)ではなく、いろいろ手を加えています。
そのままちびちびと舐めてもよし、ご飯に載せてもよし、生野菜にディップとしても使ってもよしと、用途の広い万能調味料で、自宅にも1瓶欲しいですね。
これは料理というわけではなく、常にテーブルに置かれているもの。
●小鉢3種(豆、白魚&イクラ、子持ち昆布)
麹で漬け込んだ料理が3種。
麹の甘みと香りを実感できる、スタートとしては最適な数々。
●魚介の麹漬け盛り合わせ
刺身は飛び魚、つぶ貝、鯛。小鉢に入ったものは烏賊、つぶ貝の肝、鮑の肝。
それぞれ麹や醤に数日~数週間漬け込んだもので、醤油はいらずそのまま食べることができます。
発酵食品に漬けることで旨味成分(アミノ酸)が増し、わずかにねっとりとした食感に。
思いがけず、いちいち「うまい!」を連呼してしまった。
みなさんこの辺から、日本酒が欲しくなってきた。身体が発酵の酒を求める。
●土瓶蒸し
聞きそびれたが、これも発酵食品を使っています。
出汁の風味がたっぷりで、食欲が増す。
●納豆・葱・オクラ揚げ
衣はわずかだそうで、まとめるのが難しいという。
調味料は使わずそのまま食べることで、素材そのものの味を楽しむことができる。
●野菜スティック(空芯菜・オクラ・トマト・ほか)
空芯菜の生は初めて食べました。
そのほか名前は失念したが、アロエのガクのようなものも。
添えられた醤につけると、双方のいいところがぐっと引き立てられた。
●鮭の麹漬け焼き
麹に漬け込んだ鮭を、ふっくらと焼き上げています。
鼻腔をくすぐる麹独特の香りが楽しいんですよね。
しょっぱさはまるでなくて、旨さ、甘さを感じる鮭です。
●ご飯、味噌汁、漬物盛り合わせ
〆は定番のセットで。
結局は昔の日本人が食べていた定番が、身体にいいと実感できる。
最後はいいもの食べたなあという満足感でいっぱいになる。
それぞれの料理に合わせながら、日本酒は下記をいただいた。
寺田本家はやはり別格ですね。日本酒は日本酒でもクラシックな味わいで、数百年前の日本の原風景が見えてくるような、そんな気がします。
・五人娘 発芽玄米酒 むすひ(寺田本家/千葉県神崎町)
・五人娘 自然酒 無濾過は琥珀色(寺田本家/千葉県神崎町)
・醍醐のしずく 菩提もと仕込み(寺田本家/千葉県神崎町)
・松竹梅 純米(宝酒造/京都府京都市) ※アメリカで生産。これはお遊びで出してくれました
・斬九郎 純米火入れ 茶坊主(宮島酒店/長野県伊那市)
料理長さんは発酵に関する知識が豊富で、聞いていると実に楽しい。初心者にも分かりやすく教えてくれます。
また、スタッフにはご実家が味噌蔵だという方がいて、本人も東京農業大学出身でやはり発酵は詳しい。
話しているだけで発酵がどんどん好きになる、そんな素敵な店でした。
すぐにでも再訪したいし、誰かを積極的に連れて行きたいですね。