saltさんが投稿した京味(東京/新橋)の口コミ詳細

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salt (京都府) 認証済

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閉店京味新橋、内幸町、汐留/日本料理

2

  • 夜の点数:4.6

      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
  • 昼の点数:4.6

      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
2回目

2017/08 訪問

  • 夜の点数:4.6

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-

憧れの夜のカウンター

この日はありがたいありがたいお誘いをいただき
京味の憧れの夜のカウンター。

3回目の京味だけど、初回は昼のカウンター、2回目は二階の個室で
一番人気が高いという夜のカウンターは初めて。

賑やかな新橋の片隅、しっぽりとしたいかにも高級割烹らしい店構えの当店、
一歩店に入れば、昔ながらのけして大きくはない厨房に何人もの料理人、
その目の前にけしてゆったりとはしていないカウンター席。

いつものように西さん自らがエプロンをかけてくれて、
西さんと、筆頭二番手(といっても44年当店におられる大ベテラン)の笠井さんとの
会話を楽しみながら、
時にしみじみと、時に心がふるえる、美味なるお皿の数々に舌鼓を打つ。

こんな食事の時間が人生時々必要だ。

この日のお料理(写真禁止):
・先付け三種(昆布〆鯛寿司、 半生くちこ、鱧のすり身を詰めた瓜)
・雲丹とオクラすりながし
・ずいき
・幻の穴子の焼いたん
・鱧(湯霜と焼霜)
・鱧の子、その肝、浮き袋
・茄子、河豚の皮、味噌
・造り(鯛とキジハタ)
・椀(鱧と松茸)
・鮎(塩焼きと少し干した鮎の食べ比べ)
・鰊茄子
・冬瓜、鮑ととろろのすり流し
・ハラスごはん
・くずきり
・ぜんざい(温)

夜のカウンター、やはりこの日の京味は、3回の訪問の中で一番心に残った。

2017/12/09 更新

1回目

2016/04 訪問

  • 夜の点数:4.6

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
  • 昼の点数:4.6

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-

味は人なり

再訪。

4月の夜に2階の個室を6名で利用。
約半年振りの京味。

この日のお献立:
・蕗の薹、海老と鯛の手毬寿司、烏賊の松風
・うすい豆
・鯛の白子と蕨
・鳥貝の焼いたん
・豆腐の木の芽田楽
・小柱とコシアブラの天ぷら
・真鯛とおこぜのお造り
・鮎魚女のお椀
・稚鮎の揚げたんとウドのキンピラ
・鯛の子、蕗、筍の炊き合わせ
・甘鯛の桜蒸し
・ハラスご飯とお新香
・わらびもち

春の薫りのお献立。
序盤から旨みが濃い鳥貝や上品なクリーミーさの鯛の白子で春を感じて幸せ。

全般的に味付けは砂糖や塩がややくっきりとしているが
その味付けに逆にやさしさを感じてしまう不思議さ。

独特の「おもてなし」感。
食材にはもちろん選び抜かれたものが使われているが
高級食材をこれでもかと並べることによりおもてなしするのではない
でも客は確かに店主のおもてなしのこころを強烈に感じる。
西さんというのは千利休のような方だなあ。

最後のハラスご飯が評判通り大変美味しかった。
前回のキングサーモンのご飯も美味しかったけど、やはり京味の名物といえばこのハラスご飯。
鮭のハラスも白米も、別に高級食材じゃないけれど
どんな高級料理店のどんな豪華な〆の食事にも負けない迫力と味わい、京味の真髄ともいえる一品。

高級和食店は日本に数あれど、唯一無二。
「ああ美味しかった~、贅沢な食事だった~」というだけではない
腹満たされて心洗われるような独特の食後感にはまってしまいそうだ。

昼のカウンターと夜の個室は経験したので、
夜のカウンターにも行ってみたいなあ。


===2015/11===

900軒目のレビュー。
少々迷ったけれど、当店京味。
いわずもがな、日本料理の筆頭格の重鎮である西健一郎氏のお店である。

日本料理店の原点にして頂点。
そんな表現が正しいかどうかはわからないけれど、
それが私が当店に対してもっていたイメージ。

そんな当店に、11月半ばの週末、おうかがいできることになった。
今回はお昼におうかがいしたが、基本的に昼夜とも同じおまかせ料理のみ。
なお、写真撮影・メモ禁止の店である。

ミシュラン掲載もいちげんさんも「お断り」の方針をとってきた当店、
どれだけ敷居の高い店なんだろうとドキドキして入店した。

「最高級店」「料亭」そんなレッテルに反し、店内は意外に狭く簡素なつくり。
二階には個室もあるそうだが、一階のカウンター席は厨房と一体化して割烹のような雰囲気。

目の前のミニマルな厨房で、西氏のお弟子さんである料理人たちが
まったく無駄のない動きで料理を仕上げていく。
この狭い空間の中で、いまは名大将となった料理人たちも、日々研鑽していたということなのか。

そんな狭い空間の中で、西氏の放つ存在感。
柔和な物腰で客をもてなしながらも、氏のオーラが店内に独特の空気感を生み出す。
御年78歳。亡き私の父と同じ年の生まれだ。
今でも客の出迎えと見送りは西氏自らがおこなわれ、女性客には自らがナフキンをかけてくれる。
常連客にも初めての客にもわけへだてない。

さて、この日のお献立は以下のような感じだった。
・海鼠腸と一口の糯米飯
・からすみ、なます、菊芋チップス
・鱈の白子
・香箱蟹(津居山港)
・造り(明石の真鯛、大間の鮪)
・すっぽんのお椀、丸豆腐
・もろこ(琵琶湖)のやいたん
・淀の大根、海老餡
・百合根と山芋の饅頭
・キングサーモンのご飯
・青森の奇跡のりんご
・わらびもち(くずきりかぜんざいも選択可)

くっきりとした味わいの出汁をベースに、豪華な食材を使いながら、
しみじみとした美味しさの料理。

白子や香箱蟹、臭みは皆無、旨みがなんと濃いこと。
すっぽんのお椀やキングサーモンご飯(定番のハラスご飯の代わり)、圧巻の味わい。
最後に、西氏自らがむいてくれたりんごを食べながら、
半ば夢の中にいるようなここちでこの日の食事をしめくくった。

当店の料理。一言でいうと、圧倒的に心に響く料理。
そんなこと言ってもわからないよと、当店に行かれたことのない方は言われると思う。
でも申し訳ない、この店の味わいは、正直この店に行かないとわからない。
というか、一度行っただけでは、この店の味は語れない。
そう思う・・・だって、この店の料理を思い起こすにつれ、
この店の料理は、日とともに熟成されたように味わいを増してきたから。
こんな感覚は初めて。

実は、当店におうかがいした前月の10月、
幸運にも、やはり現代日本料理の最高峰の一店、松川にもおうかがいする機会を得た。
両店の違い。料理に感動したのは共通しつつも、その現れ方には違いがあった。
当日の瞬発的な感動の大きさは、正直、松川のほうが大きい。
でも当店は、感動が熟成されるというか、客の心のうるおいが持続する。

当店に行けて本当によかった。
そして次回は来年4月におうかがいする予定。
今からとても楽しみである。

  • 2016/4 夜

  • 2016/4 夜

  • 2016/4 夜

  • 2016/4 夜

  • 2016/4 夜

  • 2016/4 夜 記念にもらったコースター

  • 2015/11 昼

  • 2015/11 昼

  • 2015/11 昼

2016/06/14 更新

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