Sandra Irqueさんが投稿した白山茶屋 都ホテル地下街店(石川/北鉄金沢)の口コミ詳細

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閉店白山茶屋 都ホテル地下街店北鉄金沢、金沢、七ツ屋/日本酒バー、居酒屋、おでん

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥2,000~¥2,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 5.0
1回目

2011/02 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥2,000~¥2,999
    / 1人

May the Force be with you.

無事にクライアントとの商談が終わって金沢駅でチケットを購入してみると、発車時間までにはちょうど一時間ほどありました。さてどうしたものかなと逡巡して、天啓のように一年前の夜の記憶が去来しました。

その夜も、木倉町あたりの居酒屋で炭火で炙ったハタハタやら生のガスエビ(足が本当に早い)やらを肴に地の酒を飲んでいました。それを見ていた常連と思しき美髯の大先輩が、気持ち良く飲むねえ、日本酒好きなのかいと尋ねるので、好きなんですが実は加賀酒は男酒ばかりで少し苦手なんです、と言ってちろりと舌を出して見せました。すると何度も頷きながら、ならば駅前の都ホテルの地下に行ってみなさい、あんたならばきっと満足できる酒があるよ、と仰る。貫禄と言い、風貌と言い、さながらおとぎ話の大賢者……あるいはジェダイ騎士にしか見えない御大の導きに従って、あたしはシャビー感満点の地下街へと続く階段を降りて行きました。

さて、目的の店内はまだ宵の口だと言うのに、席を埋め尽くす勤め人のオジサマ方で溢れかえっています。新参者のあたしは勇気を鼓舞して一席だけ僥倖のように空いていたカウンター席へたどり着きました。酒はビールその他普遍的な品揃えですが、白眉は鶴来の銘酒・菊姫が普通酒から大吟まで怒涛のそろい踏み。風が冷たい夜だったので、いつもの「泡の出る麦茶」はスキップして、生生の吟醸から始めました。

この酒場は、色々飲んでみたい初心者にも安心で、半カップ(推定五勺)も大半の酒に用意があった。料理はと言えば居酒屋定番メニュが目白押し。イカの塩辛は黒造り、葱ぬたは〆鯖で、脳裏に思い描いた味わいを寸分たがわず再現してくれます。たちまち吟醸は無くなり、次は山廃純米を燗で。燗つけはアルミのチロリで絶妙な具合。お勧めと言う鰤大根は骨までしっかりと食べられるじんわりと幸せを感じてしまう逸品。吉川の山田を速醸で醸した純米・金劔を燗つけてもらえば、こちらはまさに女酒。山廃そのものは好きなのに、こうして飲み比べてみれば、自分の嗜好を再発見できました。

そんなこんなで時間となり、勘定をしてもらうと思っていたよりもかなり安く済み、その日は就寝するまでなんとも幸せな気分が続きました。

2011/02/19 更新

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