satotsujiさんが投稿した神楽坂 石かわ(東京/牛込神楽坂)の口コミ詳細

レビュアーのカバー画像

satotsujiのレストランガイド

メッセージを送る

この口コミは、satotsujiさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する

神楽坂 石かわ牛込神楽坂、飯田橋、神楽坂/日本料理

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 5.0
1回目

2011/12 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

年の瀬に心のこもった美味しい食事を頂きました

ようやく『石かわ』に行ってきました。
かねてから、行こう行こうと思いながら、数年が経っていました。
今回、その願いが叶いました。

数日前の予約だったため、夜22:00過ぎの席になりました。
実際に席が用意されたのが、22:30でした。
前のお客様が終了するまで、逐次お店から電話を頂け、自宅で待機できました。
寒い寒い夜でしたので、連れとともにタクシーで一路、神楽坂の毘沙門天へ向かいます。

到着すると、直ぐに個室に通して下さいました。
室内は心地よく、凛とした空間。
茶器の置物も自然に調和しておりました。
入り口から、部屋の中まで完璧に清められています。
私達も芯から心地良さを感じられます。

私達は酒が弱いので、ちょっと嗜む程度なのですが、めずらしく
山梨県のフジクレールという会社のスパークリングワインがあったので、
それを頼むことに。私達は二人とも山梨になじみがあるのですが、
フジクレール(フジッコの子会社)のワインがあるのは知りませんでした。
これが、なかなか美味。料理の傍にあって、料理を引き立てる役をしてくれます。

さて、お料理は、寒い中に来た私達を文字通りもてなしてくれました。

1 先付け 白子と海老芋の揚げ物の茶碗蒸し生姜の餡添え

この一品とお酒で、冷え切った体が芯から温まってきました。
最初に生姜の香り、そして餡の出汁のお味、そして揚げた白子と海老芋の
濃厚なお味、最後に茶碗蒸しのおだやかなお味と、一つのお皿の中に
複合的な美味しさを感じることができます。これを作るのは想像を絶するくる
大変な仕事をなさっているのでしょうね。こんなお料理を味わえるなんて有難いです。
最初の一品がこれですから、いよいよ期待が増します。

2 揚げ物 鰆と鮟肝の揚げ物 こぶ塩 赤おろしとふぐ葱の天出汁

この一品も素晴らしい組み合わせです。まず最初に鰆を何もつけずに一口。香りが広がります。
そして、次に、こぶ塩。硬さの無い、やわらかい味わいです。そして最後に天出汁。
これはふぐ葱の清らかな味と相まってまた美味しい。それぞれ全部違う味わいです。
流石としかいえません。

3 椀物 白みそ 蕪 鯨肉のコロ 牛蒡 ふぐ葱

絶妙な味わいの椀物。最初に、椀に顔を近づけると、牛蒡のささやかな香りがします。
そして、一口味わうと、白みその風味が。そして具を箸でつまむとそこには鯨肉のコロが。
このコロはぎりぎりの味わい。あとわずかで臭みが出る寸前。でも、旨い。本当に絶妙です。
極めて素晴らしい椀物です。そして、すべての旨味を吸い取った蕪。最高です。

お酒を、今度は澤乃井。都民なので、東京のお酒で嗜みます。

4 向付け 青森の平目 浜名湖の生のり 青葉 茗荷

最初こちらの平目を食べたときに、もしかして昆布〆かと思うくらいに良い香りがしました。
この一口食べて良い香りがするのは、鮨さいとう鎌倉以ず美など非常に技術の高い
お寿司屋さん以来です。最初、昆布〆ですか、と聞いたところ生です、とのこと。
もともともっている平目の風味なのだと思います。絶品。
生のりも美味しかったですよ。

5 向付け2 メジマグロ 塩昆布まぶし

脂の少ないメジマグロに塩昆布をまぶした、一品。
絶妙です。深い味わい、コクがあります。
若さ故の美味さ。

6 焼き物1 太刀魚の焼き物 酒盗塗り 原木椎茸

これも絶品。酒盗を太刀魚に塗って焼いてしまうなんて、通常では出ない発想ですよね。
だんだんこの辺は味が濃くなります。日本酒のアテにぴったりな感じです。
椎茸も旨味、深みががあり抜群。

7 焼き物2 静岡の和牛のミスジ肉のタタキ 鹿児島産の早掘り筍

ミスジ肉というのはいままで意識して食べたことはありませんでした。
牛の中でも一頭からとれる量が限られている赤身肉だそうです。
しっとりとしたお肉で、やはり他の皿どうように風味豊かでした。
筍は、エグミや苦味などはまったく感じさせないむしろほのかな甘みを感じさせるものでした。
歯ごたえといい、染み込んだ旨味といい、素材本来の甘みといい、大変よくできた一品でした。

8 鍋物 焼き穴子と豆腐の小鍋

本当に冬のこの寒い時期に来たお客様に暖かくなって頂こうという配慮が行き届いております。
もう体はポカポカに暖かくなっているのですが、これから深夜の寒い中に帰る人に少しでも暖かくなって欲しいという
趣旨でしょう。美味しく頂きました。身も心もポカポカです。
柚子の風味もすごくあっていました。
ベースの出汁を取るのも大変だろうなと推察しました。

9 〆の食事 舞茸の炊き込みご飯 ナメコのおみおつけ 香の物

ちゃんと私達のために専用の釜で作った舞茸の炊き込みご飯を釜のまま部屋まで持って来て下さいました。
普段だとお代わりをしない連れも、今夜ばかりは美味しかったのでしょう、3杯食べていました。
斯く言う私も同じでした。そして残ったご飯は、おにぎりにしてお土産にしてくださいました。

10 デザート きな粉のムースと黒豆のムース

これも繊細で上品なお味でした。甘さも控えめながら、最上等の黒豆の深い味わいときな粉の味が渾然一体となって味わえました。

総括 概して言えるのは、当店の料理はどれか一つが突出して美味いというわけではなく、一皿一皿が極めて完成度が高い料理であるということです。なので、コース全体を俯瞰して、どれか一つが極端に印象に残るというわけではありません。
また、燻し銀的な料理ばかりですので、目新しさ創作性を求めても一見みつからないと思います。
一見平凡なようにみえ、注意深く味合わなければ気付かないような良さが当店の料理にはありました。

最後に、店主の石かわさんは、現在40代後半だそうですが、30才の初頭に人生のどん底を味わったそうです。
それが2年続いたそうです。そして、2年経つか経たないかの時に、ようやく開けたと仰っていました。
それから、これまで学んだことすべてを一つ一つ、なぜそれが必要なのか再検証したそうです。
結果的に今の料理が確立されたそうです。

非常に参考になり、また、勇気を与えてくれる料理でした。
値段には替えられないくらい価値の高いひとときでした。

  • 真冬に冷えた身体で、こちらのお料理を頂くと芯から温まります。おもてなしの心が伝わります。

2011/12/29 更新

エリアから探す

すべて

開く

北海道・東北
北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東
東京 神奈川 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城
中部
愛知 三重 岐阜 静岡 山梨 長野 新潟 石川 福井 富山
関西
大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山
中国・四国
広島 岡山 山口 島根 鳥取 徳島 香川 愛媛 高知
九州・沖縄
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
アジア
中国 香港 マカオ 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム マレーシア フィリピン スリランカ
北米
アメリカ
ハワイ
ハワイ
グアム
グアム
オセアニア
オーストラリア
ヨーロッパ
イギリス アイルランド フランス ドイツ イタリア スペイン ポルトガル スイス オーストリア オランダ ベルギー ルクセンブルグ デンマーク スウェーデン
中南米
メキシコ ブラジル ペルー
アフリカ
南アフリカ

閉じる

予算

営業時間

ページの先頭へ