3回
2019/09 訪問
605【(2回目訪問)湘南の奥、唯一無二の写楽がある、1988年創業、湘南の大人の隠れ家(陸の孤島)】
【2019年9月下旬(9/19)の再訪】
老親と家内を連れての再訪。
(2025年も再訪予定です)
2017年の初回訪問から2年半経った、2019年の秋に再訪しました。
家内と老両親を連れての再訪でした。
家内は、ヴェジタリアンな為、どこで食べるのが良いか色々と迷いましたが、写楽さんなら美味しい野菜料理も多いし、なんでも食べられるだろうと思い、連れて来ました。
また、父は日本酒好き、アテ好きで、当店の日本酒など喜ぶし、母は脂の乗った魚が好きなのですが、その辺の好みをあまねく対応してもらえるので、良いようでした。
また、こちらのお通しは、非常に豪華なのですが、当時の写真で唯一残っていた、お通しの写真をアップします。
高齢の父も大喜びで、日本酒とアテを楽しみ、高齢の母は刺身を楽しみ、家内は種々の夏野菜のアテを楽しんだ次第。
宿泊は、材木座近くで、車で来ましたので、わたしは飲めませんでしたが、家族サービス出来て良かったです!
2025/08/10 更新
2017/01 訪問
605【湘南の奥、唯一無二の写楽がある、1988年創業、湘南の大人の隠れ家(陸の孤島)】
【2017年1月正月】
数年来、訪問したいと思っていたお店です。
しかし、鎌倉、鶴岡八幡宮に来るのは、正月の三が日のみ。
幸い、当店は、年末年始、通しで営業されています。
12月31日の夜も、元旦、2日の夜も、ずっと朝4時まで営業しているのです。
この情報は、数年前の年末に、訪問を検討していた時にお店に電話してキャッチしていました。
が、鶴岡八幡宮に夕方までいると、冬の寒さに凍えて、湘南モノレールの湘南深沢駅まで来て、夜8時開店の当店で、一杯という気になれず、鎌倉駅界隈のお店で済ましてしまうことが過去4-5年続きました。
(たとえば、こちらとか、こちらとかで済ませてしまいました・・・・(苦笑)。PCでリンク先ご覧ください)
当店の重鎮レビュアーのおひとりで、相当昔からマイレビュアー様でもある、一級うん築士さんのレビューでもコメントさせて頂き、ぜひ、行きたいです、とお伝えしておりながら、数年が経過しました。実は、わたくしが、マイレビュアーさん登録をしている、海辺の肴さん、飲みニスト0430さん、車大好きさん、八咫烏さん、KEN21さん、驢馬人さん、牛泉 牛さんという神奈川の錚々たるレビュアーさん達が絶賛しているお店なのです。これだけの人たちが、いくら神奈川在住でも、あんな辺鄙なところまで行くのか、と不思議に思っていたのですが、今回来てみて、このお店なら都内からでもわざわざ通いたくなるな、と思いました。
今回、ようやく、ほんとうに漸く、こちらに参ることが出来ました。念願かなって。
行くのは大変不便です。
ほんとうにここまで辿りつくことが出来る人は相当に稀有です。
でも、その分、こちらで食べられるお料理は頑張った甲斐があったな、と思わせる要素があります。
当店、開業は、平成元年。したがって、29年目になります。
ご主人は、もともとはカメラマンだったそうです。
江戸時代の東洲斎写楽の名前、そして、ご自身のカメラマンとして感性から、写楽という店名がついたようです。
店内は、ご主人の感性、ご主人の世界が広がっており、アテやお酒もその延長線上にあると言って良いでしょう。
お店の暖簾も、写楽の絵です。
鎌倉の鶴岡八幡宮で、お参りした、夜19:00に大船駅行きのバスに乗って大船駅まで訪問。
それから、湘南モノレール(人生初)に乗って、湘南深沢駅という無人駅にたどり着きます。
駅前には、7-11しかありません。
右手には広大な野原が広がり、その一角には徳洲会病院の病棟が見えます。
そこから徒歩で目指すお店は10分。
川べりの道を通って、住宅街の間をとぼとぼとあるきながら、漸く到着。
20:00スタートでありながら、はやばやと到着したお客さん達は、すでに一杯ひっかけている感じ。
まだ正月3が日なのに、満席でした。驚異的ですね。
元旦に予約の電話をいれ、お通しは1000円/1人とのことで、お願いしました。
来てみると、なんと、お通しが御節料理のように見事に作られています。
お通しの中身は以下の通りです。
・ごまめ
・エシャロットと味噌
・煮豚
・キンカン
・菜の花の辛し和え
・サザエのつぼ焼き
・車海老の焼き物
・紅白かまぼこ
・ハム(合鴨)
・菊花大根
・ミニトマト
・かぼちゃ煮もの
これだけですばらしいのですが、お酒は、秋田県の純米吟醸、雪の茅舎を頂きました。秋田県の名店、たかむらさんでも頂きましたが、絶品のお酒です。完成度が高いお酒なので、個人的に好きなのです。
・カンパチを、スダチ磨り潰し+岩塩、あるいは、ワサビと醤油で。
カンパチの風味が引き立つ、スダチ磨り潰し+岩塩です。ここに雪の茅舎が加わることで、双方の味が昇華されます。
・唐墨焼き+大根
少々甘目の唐墨を、おダイコンと一緒に食べます。お酒のアテにばつぐん。
・大根だけの鍋(池波正太郎の鬼平犯科帳の小説に出てくる大根鍋をモチーフに)
昆布出汁で、薄い味わいの出汁に、三浦の味一番大根(三浦大根+青首大根をかけあわせて作った大根)の甘味が、醤油を数的垂らすと味わいが出ます。
湯豆腐などと同様で、シンプルだからこそ、本気で作っていないと、お客にその店の質を見破られてしまう料理。これが、見事に美味しい。ご主人は醤油で、と仰っていましたが、岩塩でも美味いです。
ここで、日本酒を高知の南(特別純米酒)、にしました。
幻のお酒とも呼ばれているそうで、深い甘さが出ています。
当店には、新潟の緑川がおかれていたり、東京でも決して目にすることができない希少なお酒を大事に飲めます。
これは、お酒が大好きな方には、堪えられないお店でしょう。来るのが大変な分、よけいにこんなお酒が飲めるのは感無量です。
・牡蠣の天婦羅
こちらは、一般的なお味でした。牡蠣は良いお味ですが、天婦羅は玄人技が出るので、簡単ではないでしょう。
・大根のつけもの
酸味がかっていて、ウマミも良く出ていました。鶏がゆとともに食べると至福です。
・〆の鶏がゆ
当店は、お店の名前に、粥茶屋とあるほどですから、粥は名物料理のようです。
色々な種類がありましたが、今年は鶏ということもありますので、鶏粥を。
実は、鶏粥を美味しくたべさせるには、まず鶏の火入加減が大事で、ミディアムレアっぽく仕上がっているのが一番美味いのですが、そういう仕上がり方の店はほとんど経験したことがありません。そもそも鶏粥自体が少ないですから、母集団が少ない上に、味・風味を追及すると、極めて困難を伴います。しかしながら、当店は、完璧ではないものの、そういう風な鶏も混ざっていてあと一歩、と思いました。完璧に近いです。
・デザートのおみかん
甘く、美味しいおみかんを頂きました。
色々な可能性を感じながら店を後にしました。
もちろん東京都区内から、再訪する予定です・・・(少々、遠いですが、行く価値はわたくしにはありました)
※ なお、どうしても行きたい、でも、この時間に湘南深沢駅から自宅に帰れない、という方は、驢馬人さんのレビューにもありましたが、ここから徒歩2分の所に外国人にも人気の元料亭だったお宿のkamakura-guesthouseとうところがありますので、そちらに宿をとってから行かれると安心です。一泊3500円で、相部屋だそうです。リンク先はこちら。※
2017年正月。
2017年正月。カンパチと雪の茅舎 純米吟醸 秋田県。
2017年正月。大根だけの鍋。旬の大根がこんなに美味いとは。大根の旨さが引き立てられています。大根は、三浦の味一番大根(三浦大根+青首大根をかけあわせて作った大根です)
2017年正月。特別純米酒 南 高知県。
2017年正月。左はワサビ、右はスダチおろし。
2017年正月。岩塩とスダチおろしで食べるカンパチ。絶品。
2017年正月。
2017年正月。
2017年正月。
2017年正月。
2017年正月。
2017年正月。これも大根です。うまうま!
2017年正月。
2017年正月。
2017年正月。
2017年正月。鶏粥に、大根のおつけものが絶品!
2017年正月。
2017年正月。
2017年正月。
2017年正月。
2017年正月。
2017年正月。
2017年正月。
2017/01/04 更新
(2025年8月13日夜、再訪)
家内が事情で一緒に来られなかったものの、老両親を連れて6年ぶりの再訪が実現出来ました。
陸の孤島と言うと失礼がありますが、東京都の都心や西部からは、かなり遠い当店。
元写真家でもあり、この名店を長らく経営されてこられたご主人、奥様に敬意を表したいです。
数え米寿の父を連れて、やはり身体に不自由がある母を連れて、当店に来るには、車しかありません。
また、この近くに宿泊出来る日の夜にしか、来られません。
ですので、当店を訪問するには万全の準備をして、来るのが良いのです。そして、その準備に見合うだけの、喜びを得られることは間違いありません。
こちらのご主人は、何年か前に体調を崩された様で、現在も回復途上。従い、昔のような、見事な豪華先付けは現在は行っていませんが、どうして、どうして、ここの一品は逸品という言葉に相応しいものです。
先ずは、突き出しの一品は、蒟蒻(こんにゃく)と煮豆です。食欲を掻き立てくれます。
そして、
・南方の白身のお魚(名前は失念してしまいました)刺身、
・イカの煮物、
・地ダコの刺身、
・冷やし夏野菜の出汁漬け
(特に、天晴れの逸品、トマト、きゅうり、茄子(なす)、茗荷(みょうが)、葡萄(ぶどう))、
・写真撮り忘れて食べてしまった焼き魚、
・鴨と長ネギの焼き物、
・〆の海苔粥➕明太子
でした。
特に、特筆すべきは、刺身の、出し方。そして、夏野菜。
1. 山葵(わさび)、醤油
2. 酢橘(すだち)、塩
が、刺身についてきます。
前者、1.ですと、醤油の旨さが、加えられますが、
魚介類の本体の旨さを堪能したい場合、特に、
身の香りや純粋な味わいを堪能したい場合は、
2.が非常に引き立つのです。
当店は、それを十分に理解した上で、提供されています。
また、前掲の『冷やし夏野菜の出汁漬け』も、実に清々しい一品。今の時期しか食べられませんが、ほんとうに季節の旬を最も美味しく食べさせて下さるお料理です。
このセンスの良さは、界隈の食通からも大変評価されているようで、この日も地元の造り酒屋のオーナー夫妻が来られておりました。
こちらに、老両親を連れてこられて心から良かったと思います。
父は、燗にしてもらった日本酒をとっくりで都合二合、母は燗酒のお裾分けと冷たい烏龍茶、わたしは、車の運転があるのでノンアルコールのエルダーフラワーのソーダ割りでした。エルダーフラワーのソーダ割りが、想像以上に良い一品で、驚きました。お酒では無いけれども、大人も楽しめる少し甘さのあるハーブのドリンクです。
最近は、高齢で食が細くなった父が、喜んで全部すべからく食べてしまい、かつ二合も飲んでいました。やはり、高齢者にとっても、素晴らしいお店で美味しい料理とお酒を、よい雰囲気で味わいますと、生きる気力が出てくるのだと思います。
来てほんとうに良かったです。
皆様にも、ぜひ、大事な方を連れて一度お越しいただきたいお店です。