5回
2025/07 訪問
京都におけるナポリピッツァの最高峰
京都でナポリピッツァを味わいたいなら、迷わず「Pizzeria Napoletana Da Yuki」を選ぶべき。
料理の味は言うまでもなく、ハイセンスな盛り付け(女性シェフの仕事ぶりがかっこいい!)、食器やグラスの選定、ドリンクの温度管理に至るまで、すべてにおいて抜かりがない。また、料理の提供タイミングも絶妙で、ゲストの食事体験全体を計算し尽くした構成となっている。さらに、スタッフの接客態度も爽やかで、食事の時間を心地よいものにしてくれる。
今宵のオーダーは以下の通り。
① 青森海峡サーモンのマリネ 温度卵と粒マスタードソース
必ずオーダーする一皿。前菜に最適。ビジュアルも秀逸。
② マルゲリータ D.O.C
薪窯で焼き上げた生地は、香ばしい焦げ目を残しつつ、中央はしっとりとジューシー。トマトソースの酸味と甘み、水牛モッツァレラのとろけるコク、バジルの香りが三位一体となり、ナポリピッツァの王道を体現している一枚。
③ 白いビスマルク
生ハムとサマートリュフが贅沢にあしらわれ、中央の黄身がとろりと広がる。水牛モッツァレラのミルキーな旨み、生ハムの塩味、トリュフの香りが三重奏を奏で、ひと口ごとに深みが増す。まさに贅沢の極みであり、感性に訴えかける官能的な味わい。
④ あぐー豚 ロース肉のロースト
時間をかけて火入れされたロース肉は、ほんのりピンク色の断面。粗挽きの塩と黒胡椒がシンプルながら、その味を引き立てており、グリルされた野菜や粒マスタードと合わせることで、最後まで飽きさせない構成。
ナポリピッツァを中心としながらも、前菜から肉料理、ドリンクに至るまで、そのすべてが妥協なく構成されている。京都でナポリピッツァ(やイタリアン)を味わいたいと思うならば、この店を訪れぬ理由はない。
2025/07/07 更新
2025/06 訪問
京都・岡崎で味わう本格ナポリピッツァ
京都においてピザを語るならば、「Pizzeria Napoletana Da Yuki」を措いて他にない。正確を期すならば「ピッツァ」と表記すべきであろうか。
モッツァレラチーズ、小麦粉、酵母、トマト、オリーブオイル、塩といった主要な食材は、いずれも本場イタリアから直輸入されている。
薪窯による直焼きで仕上げられる一枚は、ナポリ伝統の技法に則ったものとされ、その味わいには確かな説得力がある。私にとって、ナポリピッツァの基準は常にこの店の一枚であり、これを超えるものには未だ出会っていない。
加えて、同店はピッツァのみならずアラカルトにも力を注いでおり、オープンキッチンに立つ女性シェフが、鮮やかな手際で次々と料理を仕上げる様は、見ていて小気味よい。料理には女性ならではの繊細な感性が息づき、ビジュアル、クオリティともに高水準を誇る。加えて、スタッフの目配り・気配りにも隙がなく、店内の心地よい空気感を一層引き立てている。
今回注文したのは、以下の5品。
①青森海峡サーモンのマリネ 温度卵と粒マスタードソース
②フリッタティーナ・ディ・マッケローニ(ナポリのマカロニ ベシャメル コロッケ)
③マルゲリータ D.O.C(トマトソース、バジル、水牛モッツァレラチーズ、パルミジャーノチーズ)
④白いビスマルク(トリュフペースト、水牛モッツァレラチーズ、卵、生ハム、サマートリュフ、黒コショウ)
⑤シニョーラ(ラグーソース、バジル、スカモルツァ・アッフミカータ、パルミジャーノチーズ、リコッタチーズ、コショウ)
中でも「マルゲリータ D.O.C」は、訪れるたびに必ず注文する定番。水牛モッツァレラチーズの濃厚な風味とクリーミーな食感、ほのかに感じる甘みと溢れ出すジューシーさが堪らない。定番であるがゆえに、素材の質と焼きの技術が如実に問われる一皿であり、その完成度に毎度唸らされる。
特筆すべきは「白いビスマルク」。こんがりと香ばしく焼き上げられた生地の上に、ふわりと盛り付けられた生ハムは、淡いピンク色としっとりとした質感が実に官能的。中央にはとろりと輝く卵黄。薄くスライスされたサマートリュフが贅沢に散りばめられ、芳醇な香りが立ちのぼる。水牛モッツァレラの濃厚なコクとトリュフペーストの深い旨みが一体となり、圧倒的な存在感を放つ一枚。
同店のピッツァに共通して言えるのは、何よりも"焼き"の技術の高さであろう。特に生地の縁、いわゆる「コルニチョーネ」の仕上がりは目を見張るものがある。薪窯の高温で一気に焼き上げられた生地は、ふっくらと立ち上がり、外は香ばしく、中はもっちりとした理想的な食感を実現している。ナポリピッツァの真髄を体現するかのような焼き上がりであり、店主の技量の高さを如実に物語っている。
人気店ゆえ、予約が必須であるが、定期的に足を運びたくなる魅力に満ちている。Buono!
2025/06/08 更新
2025/03 訪問
ナポリピッツァに舌鼓。アラカルトも充実
一年ぶりの訪問。きっかけは、寺門ジモン氏のYouTubeチャンネルを見たことで、久しぶりにナポリピッツァが食べたくなったのだ。人気店であるため、一ヶ月前に予約をし、期待に胸を膨らませて訪問した。
あいにくの雨と底冷えする寒さが相まって、まるで冬に逆戻りしたかのような気候であった。東山駅から徒歩10分弱という距離を、冷たい雨風を受けながら歩いたため、やや疲労感を覚えたことは否めない。
一年前の訪問時は、リニューアル直後ということもあり、オペレーション面でややぎこちなさを感じた記憶がある。だが、さすがは人気店である。今回はまるで別の店に来たかと錯覚するほどの完成度であった。料理の提供スピード、スタッフのホスピタリティ、そして料理のクオリティすべてが、洗練されていた。
特筆すべきは「マルゲリータD.O.C」。水牛モッツァレラのさっぱりとした酸味とミルキーな風味がたまらない。調べてみると、小麦粉・水・ビール酵母・塩・トマト・トマトソース・モッツァレラ・オイルは、すべて本場イタリアから取り寄せているとのこと。素材への強いこだわりが感じられ、素晴らしい。薪窯を使って高温で一気に焼き上げられたピッツァは、できたてアツアツの状態で提供される。
アラカルトも充実しており、何を注文すべきか迷うほど。盛り付けは繊細かつハイセンスで、女性シェフの仕事ぶりがかっこいい。
ワインの説明も丁寧で、サービス担当のスタッフも絶妙なタイミングで声をかけてくる。すべてのスタッフが、客に心地よいひとときを過ごしてほしいと願っていることが、接客の端々から伝わってくるのが印象的。
最後にいただくドルチェにも店のこだわりが光る。ティラミスに花を添えるひと手間が美しく、エスプレッソとの相性も格別。
ぜひ再訪したいと思う。Buono!
2025/03/25 更新
2024/03 訪問
祝 移転オープン!焼きたての美味しいナポリピッツァは健在
200メートル東へ移転を果たした「ダ ユウキ」を訪問。予約はTable Checkで済ませた。
店内はウッド調の温もりのあるデザインで、白木のテーブルとイスが空間に彩りを加える。メニューは踏襲しつつ、価格は若干の上昇が見られるが、原材料価格の高騰や移転に伴う投資の回収を考慮すれば、納得の範囲内だ。
窯で高温で焼き上げられるピザは、香ばしく軽い食感。スタッフはわずか4名だが、その人手不足を感じさせないほどの一生懸命な働きぶりで、好感を抱いた。移転によるオペレーションの変更はあるものの、その確立にはもう少し時間がかかるかもしれない。
店の立地は平安神宮の大鳥居前という絶好の場所にある。特にランチタイムは予約争奪戦となりそうだ。今後もピザを食べたくなった際には「ダ ユウキ」を訪れたいと思う。
マルゲリータD.O.C
グラスワイン赤
テデスカ&クアトロフォルマッジ
ルーコラ&フンギ
くいしんぼうサラダ(サラミや生ハム、チーズの入ったサラダ)
カルツォーネ
マルゲリータD.O.C
さすがはD.O.C。モッツァレラの味わいが絶品
テデスカ&クアトロフォルマッジ
ルーコラ&フンギ
インサラータ・ルッサ(イタリアのポテサラ)
生ビール小
ピッツァ メニュー
本日の日替りメニュー
明るく温もりのある店内空間
がらっとイメージが変わった外観
2024/06/09 更新
京都で本格的なナポリピッツァを味わうなら、必ず訪れるべき一店。
今宵の注文は以下の通り。
① マッシュルームサラダ
② 青森海峡サーモンのマリネ 温度卵と粒マスタードソース
③ マルゲリータ D.O.C
④ フンギ×ミモザ
⑤ 白いビスマルク
⑥ 生ビール(220ml)
⑦ グラスワイン(白)
ピッツァの完成度は言うまでもなく、前菜も秀逸。
盛り付けの美的感覚、食器の選定、料理提供の間合いに至るまで、いずれも洗練されている。
女性シェフの仕事ぶりは、相変わらず凛とした格好良さが漂っている。