3回
2025/12 訪問
これが店炊き
「田中商店」で夕食を済ませた。店炊きのスープは、濃厚でありながら雑味がなく、コクとキレのある味わいが特徴だ。スープの香りは店外まで漂い、独特な豚骨の匂いが食欲を刺激する(感じ方は人による)。
麺は極細麺で、スープとの絡みもいい。チャーシューは窯で焼き上げられたもので、肉の旨味が感じられる。
店内はオープンキッチンで、調理のライブ感とスタッフの活気が空間全体に満ち溢れている。明るい照明が臨場感を演出し、体験価値を高めている。
アクセスは最寄り駅からやや距離があり、決して恵まれた立地とは言い難いが、駐車場完備のため、車で訪れる際の利便性は高く、多少の移動時間を厭わずとも訪れる価値がある。 
豚骨に特化し、その本質を追求する姿勢も「田中商店」の強みだ。余計なメニューに手を広げず、ひたすら「豚骨らーめん」の質を高め続ける姿勢には好感を抱く。折に触れてまた足を運びたくなる店だ。
2026/01/10 更新
2025/09 訪問
豚骨らーめんの完成系のひとつ
久しぶりに「田中商店」を訪問。東京屈指の豚骨らーめん専門店として名を馳せる同店は、8月に移転オープンしたばかり。
18時40分頃に到着すると、店の外には50名近い客が並んでいた。一瞬ひるんだが、駐車もできたため、列に加わることにした。およそ30分の待機で店内へ入ることができた。回転は速い。
オープンキッチンから漂う豚骨独特の香りは強烈で、学生時代には敬遠したものの、今ではこの香りこそが本物の豚骨を物語る証拠と感じられる。店内は熱気に包まれ、スタッフは一糸乱れぬ動きで注文をさばく。活気と効率性を兼ね備えたその光景は、まさにラーメン店の理想形である。
今回は「チャーシューめん」と「ごはん」を注文。待機中に注文するため、着席してから提供までの時間はわずか2分ほど。
超濃厚なスープは、豚骨を3日間じっくり煮込んで仕上げたもの。白濁したスープは旨味とコクが凝縮され、口に含んだ瞬間、豚骨の深い滋味が広がる。器は熱々に温められ、最後までスープが冷めない工夫も抜かりない。自家製チャーシューは味が濃く、ごはんとの相性は抜群。極細ストレート麺はスープとの絡みが秀逸。
周囲を見渡せば、多くの客が替え玉を注文しており、その人気ぶりがうかがえる。今回はチャーシューとごはんで十分に満腹となったため、替え玉は断念。
移転後もなお、活気ある店内、熱気あふれる厨房、そして隙のないオペレーションが繁盛の理由を如実に物語っている。豚骨らーめんを語る上で、田中商店は外すことのできない一軒だ。
2025/10/05 更新
博多でとんこつラーメンを食べた経験はない。だが、「田中商店」の一杯を味わうと、これこそが本場の味なのだろうと思わされる。
豚の頭骨やゲンコツを用い、三日間にわたって炊き続ける「呼び戻し」という伝統的製法で仕上げられたスープは、力強い旨味と深いコクを併せ持ち、CK仕込みのそれとは一線を画す完成度を誇る。低加水の細麺は、スープをしっかりと持ち上げ、一体感も申し分ない。
店内はオープンキッチン仕様。活気に満ちた厨房の空気感は、ラーメン文化そのものを体現しており、漂う熱気が一杯の臨場感をさらに高めている。「らーめん」と「ごはん」で1,080円という価格設定もコスパ良好。
創業以来、とんこつ一本で勝負し続けてきた姿勢も見事だ。手を広げることなく、メインの商品力を磨き続ける。まさに「選択と集中」を体現する一軒であり、外食の本質を雄弁に語っている。