『坂ノ下 田茂戸 19』海辺の肴さんの日記

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江ノ電&湘南モノレール沿線 呑み歩き・食べ歩き

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霜月のお料理

今回はカウンターワタシたちを入れて2組4名。テーブル席にはご家族連れでいらしていて、小さなお子さんもいらっしゃったがお行儀よく落ち着いて食事をすることができた。

まずは三重県鈴鹿のお酒「作(ざく)」から。

お料理は次のとおり。

前菜:

 蟹豊年銀餡
  カニと栗の入った豊年蒸し。「豊年」とは、実りの秋をお祝いする意味でもち米を使った蒸し物で、中にカニと栗が入っており、うえにいくらが添えてある。生モノが苦手な連れの分には、いくらの代わりにカニが乗っていて、中と上にカニダブル。
  けっこうお腹が空いていたので、もち米がおいしい♪ お代わりしたくなるような蒸し物。
 醍醐豆富美味出し
  蘇という乳製品を使って作る醍醐豆腐。今日の醍醐豆富はチーズの葛を練ったものを焼き、美味出汁とわさびをあしらったもの。
 くみあげ湯葉わいんじゅれ
  湯葉を、ゼラチンを使ってジュレ状にしたワインソースでいただく。
 海老芋ゆずと慈姑煎餅
  サトイモの一種である海老芋を揚げたものと、慈姑とはクワイのことで、そのチップス。ポテチっぽく見える。
 もって雪花菜(きらず)
  雪花菜(きらず)とは関東ではおからとか卯の花と呼ばれる豆腐の搾りかすのこと。おからは「空」に通じて嫌われるので、卯の花と呼ばれたり、切らずに食べられることから「きらず」と呼ばれるのだとか。
 今回の前菜は品数こそいつもの月よりやや少ないながら、もち米を使ったりイモが入っているので、けっこうお腹にたまった。

御椀:

 火取鯖 船場仕立
  松輪のサバを使ったお椀。「船場仕立て」とは、あの大阪の船場に伝わる船場汁をアレンジしたもので、本来の船場汁はサバと大根をごった煮にしてグルグツと煮るものだが、こちらはお上品に仕上げてあるので船場「仕立て」。サバの骨と大根の皮で出汁をとってるのだそうだ。
  いつもの出汁とはまたひと味違う、これまた極上の出汁。

造里:

 ふぐ、あん肝
  いよいよふぐがおいしい季節の到来♪ 小角切りの大根をポン酢につけたドレッシングで味付けしたものがのっている。
  下にあるのはもちろんふぐの肝ではなく、あん肝。
 ぐじの若狭焼き
  生モノがダメな連れには、ぐじ(アマダイ)の松笠焼き(若狭焼き)と松茸のオイル漬け

焼物:

 初霜焼き
  上に乗っている白いのはメレンゲを焼いて炙りを入れたもの。
  下に味噌焼きがあり、こちらにはタイ、エリンギ、長芋、粟麩などが入り、八丁味噌であわせたもの。
  下が濃い味なので、上の淡白なメレンゲで中和させ、味の変化を楽しみながらいただく。

温物:

 松笠蕪と牡蠣白扇
  炊いてないから炊き合せではないので、言ってみれば炊き合せのアレンジ物。
  くも子(白子)は含ませ、牡蠣は白扇(薄い衣で揚げたもの)、松ぼっくりに見立てたカブは生のものをそのまま焼き上げたもので甘みが強い。
  「ゆきかんらん」とはカリフラワーの和名で、ゆきかんらんをすり流しにしたものをスープ仕立てのソースとして使ったもの。

強肴:

 あやせ豚 蜂巣揚げ
  あやせ豚の角煮を大和芋を蜂の巣のように揚げたもので包んだもの。
  あやせ豚を角煮にし、鍋ごと冷蔵庫に入れるとラードが固まる。ラードだけとって大和芋を蒸したものを裏ごしした生地にラードを入れ込んで生地にすると、あーら不思議、ラードが溶け出し大和芋が蜂の巣のような状態に揚がるのだそうだ。
  下の方にマスタードが敷いてあり、隠し味に。その他、ゆで落花生や焼いたネギなども入り、複雑なおいしさに♪

食事:

 焼き結び
  焼きおにぎりの入ったお茶づけ風の食事。つゆに入る海藻はヒトエグサ。胡麻やぶぶあられが芳ばしいアクセントに。
 昆布山椒

デザート:

 ラフランスのジュレ、りんごのシャーベット
  りんごは紅玉。旬の紅玉を使ったシャーベット。

霜月のお料理もおいしくいただきました♪
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