フィンクスさんが投稿したつる幸(石川/金沢)の口コミ詳細

レビュアーのカバー画像

フィンクスs’コレクション→

メッセージを送る

この口コミは、フィンクスさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する

閉店つる幸北鉄金沢、金沢/日本料理

1

  • 夜の点数:4.8

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 4.9
      • |サービス 4.8
      • |雰囲気 4.8
      • |CP 4.6
      • |酒・ドリンク -
1回目

2016/12 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.8
    • | CP4.6
    • | 酒・ドリンク-
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

つる幸 × 加賀百万石の歴史と × 創作料理の神髄に触れる!

敬愛なる我が相方様との珍道中の旅の最終目的地や終着駅とでも例えましょうか?

『情熱大陸』にて、こちら【つる幸】二代目主人は『河田康雄 』氏にスポットを当てた際に!!

可の様な日本を代表する屈指の料亭には小生一生縁が無い物だと高を括っていたものだが!

まさか、この旅の計画がメールで送られて来た時には目を疑った!!!

新幹線が開通し誰しもがテレビで見た事があろぉアーケードモニュメントが凛々しい金沢駅に降り立つ!

その日も金沢グルメを満喫し、日本海の海の深さを堪能し大満足はしていたのだが!!

翌日、夜の帳が降りた薄暗い古都の街並みに凛として佇む『つる幸』は入口に付けたタクシーから女中さんの案内で小庭を進み玄関へと誘われる事から北陸随一の宴は始まりを迎えた!!!

女将や数名の女中さんに迎え入れられた玄関の片隅には見慣れない『食べログ 』の木製の立札が!

成る程!!

これが『食べログ Japan Restaurant Award 2016 TOP50』であった事に気付いたのは帰路に付く新幹線の車内での写真確認の時であった!!!

入口直ぐの小庭が望める個室へと案内され、裏千家の作法の流れから、ぶぶ湯が供され口を清める!

予約の時間より早い到着でしばしの間、女中さんと話しや庭先や外観の写真撮影などをさせて頂きまして和ませて頂きました!!

料亭の流れですが、老舗の日本料理の概念を覆す『河田康雄』氏が奏でる創作料理は!

凡人の考えを容易に覆すスタートダッシュからの暴走気味の様子です!!!

■ 先付 〜香箱蟹の蟹面と黄金蟹の大名盛り〜

先付けから蟹がふんだんも盛られた皿が運ばれた事自体に十分驚いてはいた!

しかしながら初冬の時期に香箱蟹(ズワイガニの雌)が供されるのは前菜・先付けから来るとは思えぬもコースの中場ではある程度は予想出来た範疇ではあったのだが!!

・・・まさか先付けで香箱蟹と共に幻の『黄金蟹』が供される事態になろぉとは!!!

* 黄金蟹=2000匹の中に1匹とも、3000匹の中に1匹ともいわれる幻の高級カニ、黄金ガニです。紅ズワイガニと見た目はそっくりですが、甲羅が硬く、若干トゲトゲとしており、腹や脚の裏が白いのが特徴です。
黄金ガニは、ズワイガニのオスと、紅ズワイガニのオスが交配したものです。両者のいい部分を受け継いでおり、弾力ある引き締まった身がぎっしりと詰まっています。上品な甘さとジューシーさを持ち、カニ味噌も濃厚な味わいがある良質なカニです。(諸説情報から抜粋)

香箱蟹には似つかわしくない大きな爪と脚が黄金蟹であり、色合いから濃厚さが容易に見て取れる深緑の蟹味噌ソースが掛けられ、薄紫の菊の花びらと色合いの違うコントラストに味覚同様の色彩のセンスも盛り込まれた一手目で大手を掛けられたかの様な驚愕の目眩の応酬!

ズワイガニの雌のである香箱蟹の甲羅に脚や外子、内子、蟹味噌を綺麗に食べ易く詰めたのが蟹面であり蟹自体の大きさは小さい物ではあるが、それでも香箱蟹としては大きなサイズの物でありそれだけでも結構な重量感であるのだが、当然ながら、外子や内子、蟹味噌と共に一体で頂ける旨さはこの時期ならではの限定珍味である!!

大きな爪と脚の黄金蟹は深緑の蟹味噌ソースと共に濃厚さと蟹本来の旨さは、やはり秀逸な絶品であり申し訳程度で蟹酢に付けた味わいも美味いのではあるが、その物の風味は金沢ならではの希少な味わいだ!!!

■ 八寸 〜 創作の珍味〜

・鱈の刺身、鱈子と白子の親子和え

冬に柔らかな鱈の刺身に鱈子をまぶし、鱈子の白子ソースに鎮座した櫓小鉢のお刺身盛りで、淡白な味わいのである筈の鱈の刺身が、まぶされた子の粒々の食感と、生クリームで延ばされた白子ソースのマッタリなコク深さとあいまり風味豊かな逸品に。

・ホアグラの茶碗蒸し

和の出汁にフォアグラの濃厚な深い味わいが熱々のままに柔らかな風味がひろがる温かい一品。

・ 洋梨のクリームチーズ和え

小さくかっとされた洋梨にクリームチーズを合わせた洋的な甘い箸休め的な小鉢に。

・ホアグラの煮こごり

一口サイズの煮こごりの中にフォアグラを閉じ込めた旨さと遊び心を擽る一品。

・ 蕗と海鼠腸のお浸し

シャキシャキの歯ざわりとほろ苦い山の風味の蕗に、海の珍味は海鼠腸の磯の塩気が酒の肴な小鉢に。

・ いくらの柚子椀

癖がいっさいないマッタリとしたいくらは素材の味そのものであり、程よい塩気がこれまた酒の肴な柚子椀盛りに。

・ 衣かつぎアンチョビ乗せ

小さな里芋、衣かつぎにアンチョビの風味を忍ばせた一口サイズの酒の肴。

・ 里芋チップス

六法むきしスライスした里芋の素揚げでサクサクと芳ばしくスナック感覚の乾き物に。

■ 椀物 〜鰤の粕汁〜

軽く炙った旬の鰤が雅な椀に盛られ、軽やかな酒粕風味は和の出汁や西京味噌で整えた旨さであろぉか?凡人の味覚レベルでは計るに乏し、
素揚げされ飾られた牛蒡の風味も良く鰤の旨さとを封じた椀物。

■ 向付 〜旬のお刺身盛り〜

平目の薄造りは細ねぎを巻きポン酢でサッパリと淡白な白身魚の美味さをそのままに、肌理細やかな紅葉おろしは滅多に出逢わないとの相方様が唸る仕事。

こちらも初めて出逢うシラサエビはサクッとした食感ながらねっとりとした甘みが強く旨味が濃ゆい美味しさ。

脂の乗った薄い桜色が見目麗しい鰤の刺身は、醤油が乗る様に格子状に隠し包丁の仕事が成され、口で解け広がる脂と身の甘さと旬な鰤の旨みが日本海の旨さ深さ。

赤烏賊のねっとりとした柔らかさと甘さは昨日の鮨屋でも堪能した美味さで、鮮度と美味さが交錯する絶妙なタイミングで供されるのは金沢ならではのきめ細やかな仕事である。

■ 鉢魚 〜ノドグロの幽庵焼き 白子ソース〜

これまた切り身ではあるが、原形はどれ程の大きさてあったのかが一目瞭然のノドグロの焼き物で、下味が付けられ焼かれた物であったが、正式に幽庵焼きであったかは憶測である。

なぜならば、この大きなノドグロの風味や味わい、滴る脂の旨みの濃さは他の焼き魚を容易に圧倒する物であり、兎に角美味く、下味は成されていたが、幽庵焼きであったかは否かは然程の論点にも値しない程の素材の凄みが爆発した焼き魚であったにも関わらず!

更に鱈の白子を生クリームで延ばし整えた濃厚ソースと共に頂くと言う禁じ手バリの若旦那の飽無きまでの美味さへの執着心は最早ストーカーの領域か?!!

■ 鉢魚 〜能登牛の山椒風味焼き 柿器盛り〜

くり抜かれた柿の器には酒の風味を色濃く残した割下が張られ、まるでプリンかの柔らかさに焼かれた大きな角切りの能登牛が入浴する!

山椒の実の佃煮が香りのアクセントとなり全体の風味を担う!!

飾られた黒豆は、豆であった事に本人は気づかない仕事を成された様で、最早、豆では無く、豆の皮を被ったゼリーの様に儚く消え行く情事であり、

野趣溢れる能登牛の旨さを色んな角度から攻め込み逃げ場もない柿器に浸っては歯の存在さえ無用に思える儚い能登牛の結末は!!

女将に催促されスプーンですくい取り頂いた柿器の方が余程歯応えがあったものだ!!!

ちなみに、酒を一切飲まない小生は、酒の風味を色濃く残した割下を飲み干す事により軽く頭が気持ち良くなり身体が火照るのを憶える。

■ 強肴 〜治部煮 風呂吹き大根仕立て〜

軽く酔った感覚に身を投じながら治部煮とは見えない風呂吹き大根の盛りを目の当たりにする!

若旦那の創作意欲と遊び心は、時には人を容易に傷付ける事である!!

相方様との会話の中で『黄金蟹に香箱蟹、ノドグロに能登牛が出揃ったら、後は能登豚を制覇するとお後がよろしいかと』ってな会話が弾んだ最中に!

郷土料理の治部煮か風呂吹き大根の風貌で、上に鎮座した具材の一つのお肉を口へ運ぶ!!

美味い肉でワイルドな旨味も濃ゆい!

これは能登豚に違い無い!!!

!しかしながら、ここに来て安易に能登豚を供する程セオリーな若旦那では無い筈!!

能登豚ならば思惑通り、はたまた北陸のまだ知らぬブランド豚の旨さであろぉか?!

相方様は慎重に噛み締め肉の正体を吟味する傍で、味覚に自信のある私フィンクスが問いかけるのである!!!

『女将、この旨味が強い豚肉は能登豚か?或いは何処のブランド豚ですか?』との問いに、

女将は一割小さな声で唱えた!

・・・『鴨です』!!

っと・・・!!!

・・・酔ったかな?

青年期にトラウマになり40年の人生で2度程しか口へ運んだ事も無い鴨肉が食べログ人生初で美味しかったのは!

それはそれで流石『河田康雄』の天晴れな妙技であろぉ!!

天晴れ!天晴れ!!!・・・

■ 止め肴 〜蓮根餅カラスミ巻き笹の葉包み焼き〜

お団子の様なもっちりな蓮根餅に包まれるは塩気が程よいカラスミで、笹の葉を焼く事により香りも移り止め肴に相応しい逸品に。

■ 食事 〜香箱蟹の炊き込みご飯〜

薄味であっさりに炊き上げた香箱蟹の炊き込みご飯は、豪華であったお料理の最後で少し名残惜しいさも感じる所に、香箱蟹との再会に最後のご飯までの気遣いも見透かされた采配の様だ!

止め椀にはお蕎麦と、香の物は糠漬けが!!

林檎やカリフラワーにパプリカと糠漬けとしてもセンスは浮世離れのセレクトに!

水ナスの糠漬けは柔らかさ故の丁寧な取り扱いが苦労が容易に想像できる!!!

■ お食事 お替り

もぉ一膳いかが?っと女将の囁きについつい乗ってみる!

香の物が奈良漬けに変わり、2切れの奈良漬けでほろ酔いが加速する!!!

■ 水菓子 〜グレープフルーツのクレームブリュレ季節のフルーツ盛り〜

グレープフルーツにクレームブリュレをマッチングさせる発想の閃きが頭にくる程憎らしい!

なぜ、ほろ苦いグレープフルーツとクレームブリュレがこんなにも相性が良いのか?!

もとい!

和食の料理人の発想にこんなアルティメットなデザートが閃いては!!

凡人は、逆に怒りされ憶える美味しいさにビックリ仰天だ!!!

興奮冷めやまぬまま練り切りの和菓子と女将が立てる抹茶を頂きまして今宵の宴は終焉を迎えます!

裏千家の作法から煎茶で〆られまして相方様ともしばらく話込みまして素晴らしいお料理の数々の余韻に浸ります!!

鴨肉を豚肉と勘違いした穴があったら入りたいアクシデントは酔狂で、この旅の一番の想い出話に!

冷静に治部煮と捉えていれば、鴨肉ならずとも鶏肉であったであろぉ事は認識出来た筈であったのに!!

苦手としていて今まで鴨肉を殆ど口にした事さえ無い事を言い訳としてパロディーなレビューに成らぬ様に願いまして!!

女将と若旦那に見送られタクシーは東茶屋街へ消え行くのでありました!!!

加賀百万石の歴史と数々の素晴らしい創作料理に感謝!

いつもながら可の様な貴重な体験をさせて頂ける相方様に感謝!!

御馳走様でした!

古都金沢の真髄は、凡人が幾ら想像を巡らせても辿り着けない極みの神髄に!!

【つる幸】の懐の深さは日本海の深さかな!!!

  • 黄金蟹と香箱蟹!

  • 深緑の蟹味噌ソースが掛かります!

  • 先付けが蟹の大名盛りって!

  • 八寸!

  • 八寸ご開帳!

  • トリュフ茶碗蒸し!

  • 洋梨のクリームチーズ和え!

  • 鱈の刺身鱈子と白子ソース!

  • 鰤の粕汁椀!

  • ノドグロの幽庵焼き!

  • 能登牛の柿器!

  • 肉汁も滴るが、涎も!

  • 治部煮 風呂吹き大根盛り!

  • 蓮根餅笹の葉焼き!

  • カラスミが封じ込まれて!

  • お食事!

  • 香箱蟹の炊き込みご飯!

  • お蕎麦!

  • 糠漬け!

  • お食事お替りは奈良漬けが付きまして!

  • グレープフルーツとクレームブリュレ季節のフルーツ盛り!

  • 食前のぶぶ湯!

  • お抹茶と和菓子!

  • 練り切り!

  • 煎茶!

  • お土産を頂きました!

  • 個室の様子!

  • 玄関先!

  • 食べログ!

  • 庭先の様子!

  • 外観の様子!

  • 外看板!

  • 東茶屋街の景色!

  • 武家屋敷!

  • サムライの甲冑!

  • 冬の風物詩!

  • 金沢の街並みと美女!

  • 金沢駅!

2017/07/08 更新

エリアから探す

すべて

開く

北海道・東北
北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東
東京 神奈川 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城
中部
愛知 三重 岐阜 静岡 山梨 長野 新潟 石川 福井 富山
関西
大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山
中国・四国
広島 岡山 山口 島根 鳥取 徳島 香川 愛媛 高知
九州・沖縄
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
アジア
中国 香港 マカオ 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム マレーシア フィリピン スリランカ
北米
アメリカ
ハワイ
ハワイ
グアム
グアム
オセアニア
オーストラリア
ヨーロッパ
イギリス アイルランド フランス ドイツ イタリア スペイン ポルトガル スイス オーストリア オランダ ベルギー ルクセンブルグ デンマーク スウェーデン
中南米
メキシコ ブラジル ペルー
アフリカ
南アフリカ

閉じる

予算

営業時間

ページの先頭へ