寿司熊太郎さんが投稿したMUBE(京都/北大路)の口コミ詳細

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寿司熊太郎

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MUBE北大路/日本料理

1

  • 昼の点数:4.3

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 4.7
      • |サービス 4.2
      • |雰囲気 4.2
      • |CP 4.2
      • |酒・ドリンク 4.2
1回目

2025/10 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.2
    • | 雰囲気4.2
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク4.2
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

名店、ただいま発酵中。

京都・玄琢に佇む「MUBE」は、2025年8月にオープンした日本料理店。
京都駅からは車でおよそ30分ほど。

お昼に伺いました。

築150年の古民家をリノベーションした建物と、美しい苔庭が迎えてくれます。
店内に入った瞬間、この美しい古民家の佇まいに心を奪われました。
落ち着いた素敵な空間です。

天井が高く、カウンターは10席のみ。
カウンター席からは庭を一望できて、本当にいい眺め。
広々として開放感があり、大きな窓から自然光がたっぷり入り、何よりです。

お昼のコースは11皿ほど。
神無月(10月)のメニューです。
* 蓮根
* 銀杏
* 鰹
* 魳
* 熟鮓
* 甘海老
* 椎茸
* 納豆
* 放牧羊
* 米
* 南瓜

まず、一品一品参ります前に、食材をひとつひとつ見せてくださり、
丁寧に説明してくれるところから始まります。
その誠実な情熱に、もう心を掴まれます。

ウェルカムドリンクは庭で採れたお茶。
最初の一口で、力が抜けて、心が穏やかになります。

最初の一皿は「蓮根」とホタテ
薄切りの帆立に、蜜柑の葉のオイルと椎の実。
ほんのりとしたミルキーさがあり、
最後のお米料理に使うとぎ汁をあわせたひと皿

2皿目は「銀杏」と豆腐、天然のしめじ
豆腐は驚くほどなめらかで、出汁の風味が上品。
天然しめじの香りが重なり、
ひと口ごとに滋味が広がる。驚くほど滋味豊かです。

3皿目は「ヤイト鰹」と米麹、辛味大根、梅ソース
ヤイト鰹はまったく鉄っぽさがなく、とても上品な味わい。
辛味大根が心地よい食感を添え、
酸味と甘みが絶妙な梅ソースが全体をまとめます。
そこに米麹を梅酢に漬けて和えて、まろやか....

4皿目は「魳」と蕎麦粉トルティーヤ
炭火で香ばしく焼いたカマスに、豆乳と柑橘のソース。
蕎麦粉で作った生地に、水菜やレタス、新芽を包んで。
豆乳のやさしいまろやかさと柑橘の爽やかさが見事に調和し、
まるで和のタコスのような楽しさ。

5皿目は「熟鮓」と炭火焼いた鰆
梨の熟鮓と炭火焼きの鰆。
酸味と香ばしさが重なり、時間の深みを感じる一皿。

6皿目は「椎茸」と本まぐろハンバーグ
茸と麹と塩を2年発酵させたきのこ醤油で。
レアな本まぐろと椎茸の肉詰めのような仕立て。
旨味の重なりが印象的です。

7皿目は「甘海老」香茸のソース
香茸の風味が濃厚で、思わず「松茸を超えたな」と思うほど。
その香りに包まれながら、プリプリの甘海老がとにかく美味。

8皿目「納豆」おやき
自家製の納豆を丁寧に洗い、ねばりと臭みを取り除き、
米粉を混ぜて香ばしく焼き上げたおやき。
下にはとろっとした茄子が隠れていて、食感の対比が楽しい。

9皿目「放牧羊」
きのこ薬膳鍋と放牧羊
北海道・メノビレッジ長沼の放牧羊を使用。
他の店に使わない部位を使い、発酵きのこ鍋と合わせた一品。
体に染み渡るような滋味を感じました。

10皿目「米」
ご飯は三通りで提供されます。
新香・へしこ・お椀とともに。

1回目は芯を感じるアルデンテ。
2回目は程よく炊き上げた白ご飯。
3回目は薬膳鍋の出汁を注いだ発酵玄米粥、きのこ添え。

11皿目「南瓜」おはぎ
酒粕と米糠の香りがふんわりと広がります。
滋賀の発酵緑茶を合わせると、まるで紅茶のような深み。

人・料理・空間が見事に調和した、心地よい時間でした。
どの料理もシンプルながら、奥深い滋味を感じます。

「医食同源」。
発酵を重ねた料理は、身体の中から感動と喜びを呼び起こすようでした。
百年前から続く知恵と自然の美しさ、そして発酵の奥深さに、ただただ感服しました。
「エレガント」という言葉がふさわしい体験です。

店名「MUBE」は、縁起の良い植物「郁子(むべ)」から。
食材の多くも泉さんの「ご縁」でつながっているそうです。
この料理に出会えたことも、僕にとって大切な「縁」。

その夜、帰ってからぐっすりと眠れました。
身体が喜ぶ料理というのは、まさにこういうことだと思います。

大変ご馳走様でした!!!

ちなみに、MUBEのロゴは、泉さんが大人っぽく英語で書いた文字を
5歳のお嬢さんが真似して描いたものとのこと。
なんて芸術的で素敵なエピソード!

2025/10/26 更新

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