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タケマシュラン
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タケマシュラン Tabelog Reviewer Award受賞者Tabelog Reviewer Award受賞者
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1回
夜の点数:4.0
2016/01 訪問
ビジネスライクな会食に向いているのかも
タテルヨシノに対しては妙は思い入れがあるんですよね。パリでの不遇の時代から星獲得というドラマとか、日本では星をとりまくった挙句あっさりとビストロに落ち着いてそれまでの店を閉めまくったりとか、虚心担懐な行動様式にすごく共感していたのです。妻もANAの機内番組で吉野シェフ特集か何かを見て、すごく行きたくなったみたいなので、結婚6周年記念は当店に決定。天井が高い。外資系のホテルのロビーのような雰囲気。銀座四丁目すぐのビルにこれだけの空間を創り上げるのは贅沢この上ないです。乾杯は当店がPBとしているシャンパーニュ。PBって日用品だとうんざりするけど、ワインだとワクワクしますよねこの矛盾。アミューズブーシュにシューたち。左はブルーチーズ主体でナッツがたらふく入っていて最THE高。右はグリュイエールチーズが練りこまれているんですが、左に比べるとやや見劣りします。それにしてもこのプレゼンテーションプレートの愛らしさ。60をこえたおじーちゃんのセンスが光りすぎ。キャビアのゼリー仕立て。キャビアをそのまま出すよりも、上手に海の香りを引き出しているような気がしました。右はタテルヨシノ流のフレンチトースト。これは大人げない。世界のトップシェフが本気でフレンチトーストを作るだなんて美味しいに決まってるジャマイカ。パンは割と普通です。バターも割と普通です。ワインは我々が入籍したヴィンテージを指定。したのですが、ワインリストにあるものが片っ端から品切れ中で、さすがの私も血の気が引きました。「ちょっ、ちょっとセラー、見てきますっ!」「ありましたぁっ!」と軽快なシェフソムリエが頼りになる。いずれにせよ、状況に従うのではなく状況を従わせる態度を保ち続けることは重要ですね。パールに見立てた謎の球体。スプーンでそっと触れるとフォアグラが炸裂。単にフォアグラの身があるだけでなく、フォアグラのムースまでがギュウギュウに詰め込まれており私超アガりました。ピスタチオのソースもほど良い演出で本日一番のお皿です。セイコ蟹のグラタン。左下は蟹風味のクッキーみたいなのに甲殻のクリーム。右上もカニがたっぷりのジュレに柚子のアワアワ。ここまで執拗にカニに攻め込まれると全面幸福するしかありません。見て見て!アハハハッ!カニの身がぎっしり!論理や理屈ではなく、ただただ旨い。タテルの勢いは留まることを知りません。スペシャリテのちりめんキャベツ、フォアグラ、黒トリュフのテリーヌ。なんなんだこれは。キャベツ、フォアグラ、黒トリュフが十二単のように折り重なる。トリュフの量が異例中の異例。上野の413球ならぬトリュフの413枚。続いてブルターニュ産のヒラメにビスクのソース。ガルニはトランペット茸に白トリュフ。バッカルコーン!全身から湧き上がるこの喜び!私の好物だらけではないですか。ヒラメそれだけでも風格のある味わいなのに、寄り添うソースも負けてない。そして包み込む香りすなわち18禁の白トリュフ。妻のメインは鹿。フォアグラとトリュフも鎮座しロッシーニ風。くるんと曲がったのは甘味を控えたチョコ。還暦を過ぎた御大の意匠とは思えない芸術性。私は熊。あまりに逞しい色合いで写真映えるしませんな。味も確実に美味しいのですが、正直なところ一般的グランメゾンの牛ホホ肉と大差なし。これは鹿のほうがアタリだったかもしれません。合わせるワインはコートロティでシラー。想像していたよりも明るいワインでスパイシーさが前面に出ています。熊の野性味を考えれば、もっともっとドッシリしたものでも良かったかなあ。デセールの幕開けにお祝いプレートをご用意して下さいました。常日頃かわいい女の子とばっかり遊んで週刊文春が歓喜しそうな生活を送っているのにもかかわらず、なんとかうまくやって来れてます。アヴァンデセールは柑橘のプリン?カスタード?とジュレ。カラメルのコクと柑橘の香りが調和して素晴らしかった。モンブランにラムのアイス。星野みなみの声のようにかわいい姿かたち。しつこいようですが、いい歳したオジサンいや、見ようによってはおじいさんのデザインとは全く思えません。パッカーンとフタを開けると特濃のクリのクリームがとぐろを巻いており、さらにその下には栗を始めとした森の営みが敷き詰められています。ご丁寧にメレンゲまで完璧でした。ミニャルディーズも手抜きなし。たわやかなエスプレッソで〆。ごちそうさまでした。さすが世界のタテルヨシノ。問題なく素晴らしいレストランでした。と、ここで、あれ?っと思った方はご明察。そう、「問題が無い」んですよね。全ての皿は美味しいし、サービスもパーフェクト。支払い金額も相応。欠点が何一つない。100点です。なのですが、感動も無いんです残念ながら。私が数年後に今夜を記憶しているかというと全く持って自信が無い。ベクトルとしてはひらまつ系列での食後感に酷似しています。そういう意味で、当店は接待などビジネスライクな会食に向いているのかも。外さないレストラン。思い出を創りにいく、そういうお店ではないなと私は思いました。あ、勘違いしないでくださいね。すごく素晴らしいレストランで、当店を超えるお店は日本では数店もありませんからね。と、なぜか言い訳がましくなってしまいましたが、うん、そういうお店でした。■写真付きのブログはコチラ⇒ http://www.takemachelin.com/2016/01/blog-post_74.html
記事URL:http://www.takemachelin.com/2016/01/blog-post_74.html
2016/02/23 更新
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知人・友人と
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喫煙可
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日本酒あり
焼酎あり
オシャレな空間
カップルシート
カウンター席
ソファー席
座敷
タテルヨシノに対しては妙は思い入れがあるんですよね。パリでの不遇の時代から星獲得というドラマとか、日本では星をとりまくった挙句あっさりとビストロに落ち着いてそれまでの店を閉めまくったりとか、虚心担懐な行動様式にすごく共感していたのです。
妻もANAの機内番組で吉野シェフ特集か何かを見て、すごく行きたくなったみたいなので、結婚6周年記念は当店に決定。
天井が高い。外資系のホテルのロビーのような雰囲気。銀座四丁目すぐのビルにこれだけの空間を創り上げるのは贅沢この上ないです。
乾杯は当店がPBとしているシャンパーニュ。PBって日用品だとうんざりするけど、ワインだとワクワクしますよねこの矛盾。
アミューズブーシュにシューたち。左はブルーチーズ主体でナッツがたらふく入っていて最THE高。右はグリュイエールチーズが練りこまれているんですが、左に比べるとやや見劣りします。それにしてもこのプレゼンテーションプレートの愛らしさ。60をこえたおじーちゃんのセンスが光りすぎ。
キャビアのゼリー仕立て。キャビアをそのまま出すよりも、上手に海の香りを引き出しているような気がしました。右はタテルヨシノ流のフレンチトースト。これは大人げない。世界のトップシェフが本気でフレンチトーストを作るだなんて美味しいに決まってるジャマイカ。
パンは割と普通です。バターも割と普通です。
ワインは我々が入籍したヴィンテージを指定。したのですが、ワインリストにあるものが片っ端から品切れ中で、さすがの私も血の気が引きました。「ちょっ、ちょっとセラー、見てきますっ!」「ありましたぁっ!」と軽快なシェフソムリエが頼りになる。いずれにせよ、状況に従うのではなく状況を従わせる態度を保ち続けることは重要ですね。
パールに見立てた謎の球体。スプーンでそっと触れるとフォアグラが炸裂。単にフォアグラの身があるだけでなく、フォアグラのムースまでがギュウギュウに詰め込まれており私超アガりました。ピスタチオのソースもほど良い演出で本日一番のお皿です。
セイコ蟹のグラタン。左下は蟹風味のクッキーみたいなのに甲殻のクリーム。右上もカニがたっぷりのジュレに柚子のアワアワ。ここまで執拗にカニに攻め込まれると全面幸福するしかありません。
見て見て!アハハハッ!カニの身がぎっしり!論理や理屈ではなく、ただただ旨い。
タテルの勢いは留まることを知りません。スペシャリテのちりめんキャベツ、フォアグラ、黒トリュフのテリーヌ。なんなんだこれは。キャベツ、フォアグラ、黒トリュフが十二単のように折り重なる。トリュフの量が異例中の異例。上野の413球ならぬトリュフの413枚。
続いてブルターニュ産のヒラメにビスクのソース。ガルニはトランペット茸に白トリュフ。バッカルコーン!全身から湧き上がるこの喜び!私の好物だらけではないですか。ヒラメそれだけでも風格のある味わいなのに、寄り添うソースも負けてない。そして包み込む香りすなわち18禁の白トリュフ。
妻のメインは鹿。フォアグラとトリュフも鎮座しロッシーニ風。くるんと曲がったのは甘味を控えたチョコ。還暦を過ぎた御大の意匠とは思えない芸術性。
私は熊。あまりに逞しい色合いで写真映えるしませんな。味も確実に美味しいのですが、正直なところ一般的グランメゾンの牛ホホ肉と大差なし。これは鹿のほうがアタリだったかもしれません。
合わせるワインはコートロティでシラー。想像していたよりも明るいワインでスパイシーさが前面に出ています。熊の野性味を考えれば、もっともっとドッシリしたものでも良かったかなあ。
デセールの幕開けにお祝いプレートをご用意して下さいました。常日頃かわいい女の子とばっかり遊んで週刊文春が歓喜しそうな生活を送っているのにもかかわらず、なんとかうまくやって来れてます。
アヴァンデセールは柑橘のプリン?カスタード?とジュレ。カラメルのコクと柑橘の香りが調和して素晴らしかった。
モンブランにラムのアイス。星野みなみの声のようにかわいい姿かたち。しつこいようですが、いい歳したオジサンいや、見ようによってはおじいさんのデザインとは全く思えません。
パッカーンとフタを開けると特濃のクリのクリームがとぐろを巻いており、さらにその下には栗を始めとした森の営みが敷き詰められています。ご丁寧にメレンゲまで完璧でした。
ミニャルディーズも手抜きなし。
たわやかなエスプレッソで〆。ごちそうさまでした。
さすが世界のタテルヨシノ。問題なく素晴らしいレストランでした。と、ここで、あれ?っと思った方はご明察。そう、「問題が無い」んですよね。全ての皿は美味しいし、サービスもパーフェクト。支払い金額も相応。欠点が何一つない。100点です。
なのですが、感動も無いんです残念ながら。私が数年後に今夜を記憶しているかというと全く持って自信が無い。ベクトルとしてはひらまつ系列での食後感に酷似しています。
そういう意味で、当店は接待などビジネスライクな会食に向いているのかも。外さないレストラン。思い出を創りにいく、そういうお店ではないなと私は思いました。あ、勘違いしないでくださいね。すごく素晴らしいレストランで、当店を超えるお店は日本では数店もありませんからね。と、なぜか言い訳がましくなってしまいましたが、うん、そういうお店でした。
■写真付きのブログはコチラ⇒ http://www.takemachelin.com/2016/01/blog-post_74.html