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夜の点数:4.1
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¥10,000~¥14,999 / 1人
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料理・味 -
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海の上で味わう非日常。船上フレンチ「コンチェルト」。
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2025/11/24 更新
ちょっと船の上でフレンチを食べてみた。
「THE KOBECRUISE コンチェルト」で。
【ルーナコース】
■前菜【炙ったアトランティックサーモンマリネ 南瓜と木の実のサラダ】
脂多めのアトランティックサーモンに軽く炙りを入れているが、マリネの酸に香りが押され、魚の風味はやや控えめ。
酸味とナッツの食感で輪郭は整っており、南瓜の甘みが更に奥行きを作っている。
重たい素材を酸と甘みで軽く着地させた一皿。
コースの入口としては無難で悪くない。
ただ、炙りの意味合いがもう少し欲しかった。
■スープ【淡路玉ねぎのオニオングラタンスープ】
淡路玉ねぎの強い甘みと旨味が前面に出たスープ。
玉ねぎは形を残しつつも繊維が崩れる寸前の火入れで、甘さがストレートに舌へ届く感じ。
塩味は控えめで、素材そのものの旨さを活かす方向性を感じる。
表面にはスープを吸ったバゲットが沈められており、柔らかくなったパンが口当たりに変化を与えてくれる。
クラシックなオニオングラタンの焼き込みやチーズの厚みよりも、玉ねぎを主人公にしたスープかなーと。
正直この神戸行脚で淡路玉ねぎのファンになってしまった。出てくる料理が代替旨い!
■魚料理【鰆のグリル 茸のソテーとシャンピニオン ア ラ クレーム】
淡白な鰆をグリルで仕立てているが、表面の焼き目に対して香りの立ち上がりが弱く、火入れの意図が味として今一つ。
ソースは茸とクリームの滑らかな構成だが、鰆自体の主張が薄いため、全体としてぼやーっとしている印象。
右側のキャラメルと茸のスパイスが甘みと苦味のコントラストを作り、ここでようやく皿の輪郭が整うが、それが前提になっている時点でバランスとして惜しい。
■肉料理【鴨胸肉のロースト サツマイモの香る一皿 ソースポワブラード】
皮目にはしっかりとメイラードが入っており、香りの立ち上がりが良い。
噛むほどに旨味が滲み、鴨肉の香りと脂の甘さが自然に広がっていく。
ソースは胡椒を軸にしたポワブラードで、香りは強すぎず、あくまで脇役として鴨を引き締め、余韻に輪郭を与えている。
サツマイモは控えめな甘さで添えられ、皿全体の重さに丸みを持たせている。
コースの中心で、料理全体の軸を作る一皿としてしっかり役割を果たしていた。
■デセール【クレームキャラメルとバニラのムース 赤い果実と共に】
グラス盛で狭い空間に甘さと酸味と苦味が共同生活していて混乱が起きている。
この皿にはあまり愛を感じなかった。
■総評
なんか料理内容のレビュー書いてるとあんまりよくなさそうにみられるかもしれないが、船上フレンチは最高に楽しい!
ロケーションは唯一無二だし、出される食事もまあお洒落。
サービスについてはオペレーション重視の印象だがこれは仕方ない。
乗船時間は約1時間半程度で、この時間を確実に厳守しなければいけない特異性があるわけだから。
20組程度を4,5名でまわしており、最低限のきれいなサーブで乱れなくやっているのだから文句はない。
デシャップは……というかデシャップという概念はもしかしたらないかもしれない。
料理がけは常に一斉で、もしかしたら時間で何が上がるかは決まっている可能性もある。
これが各皿のクオリティを一段下げているのだと予想。
火入れや焦げ目の香ばしさがあんまり感じられなかったのもこれが理由だと考えられるからだ。
このオペレーションだと食べるの遅い人ほど料理が冷めてしまうが、船の上だからね。仕方ないね。
途中でピアノとソプラノの演奏が二、三曲あって非日常感を更に盛り上げてくれるところが素晴らしい!
価格は12,500円。
料理単体で比べれば同価格帯に競合は多いが、「船で食事をする」という体験込みで考えれば十分妥当。
むしろロケーションを含めるならコストパフォーマンスは良い部類だと思う。
まとめるなら——
味と丁寧なサービスを求めるなら陸で探せばいい。
“圧倒的非日常”を楽しみたいなら海の上で正解。
ていうかここにきて火入れがーとか、焦げ目の香ばしさーとかはマジでナンセンスで、「これ美味しいね」「そうだね」でいいと思う。(白目)
それと個人的には、せっかく船の上なのだからもう少し揺れてほしかった。
ワイングラスが倒れそうなぐらいの緊張感があっても良かったが、航行は終始穏やかだった。