2回
2017/04 訪問
素敵な空間と天才的なバランス感覚の料理
一見さんではほぼ予約が不可能な人気店。
一度予約しようとして、軽く撃沈しました。
今回、ありがたくもみつごとうさんにお誘い頂き、訪問。
しかも昼の営業は行ってないのですが、貸し切りでお昼に営業してくれる特別な会。
お店とよほどの関係が出来てないと当然不可能で、感謝感激。
京都駅からタクシーで10分くらいですかね。
1000円前後で着きます。
泉涌寺というお寺の敷地内にあって、緑がとても綺麗。
これは昼に伺ったからこそで、緑陰を眺めながら美味しい料理を頂ける至福。
靴を脱いで上がります。
掘りごたつになってるカウンター10席のみで、天井が吹き抜けの素敵な空間。
店主が一人で調理し、サービスも若いソムリエールが一人で行う二人三脚。
そして、そのミニマルさが素晴らしく居心地の良い空間を作り出してる。
特別な会ということもありコースの値段は不明ですが、ノンアルのシャンパーニュを2杯頂いて2万円くらいでした。
当日の内容は、以下になります。
*鯛・雲丹・生くらげの中華風サラダ
*金華豚のチャーシュー
*ハマグリとうるいのスープ
*海老とそら豆のXO醤炒め
*フカヒレ、黄ニラ・もやし炒めのスープ仕立て
*鮑麺
*麻婆豆腐
*担々麺
*杏仁豆腐
素晴らしかったです。
味付けがすごく良いのと調理が的確。
素材は、必ずしもピンではないそうですが、それでも多くの素材の質は素晴らしかった。
そうではないものも、調理によって絶品と言えるものに仕上げてる。
まさに調理の妙。
個人的には、そういう料理こそ感銘を受ける。
味付は、比較的薄味で抑制が効いてる。
そのため、素材感が損なわれていない。
中華は、どうも自分の好みからすると味が強く感じる場合も多いのですが、こちらは調味料にも拘ることで、素材の味を超えない調味。
ずっと悶絶しながら食べてました。
また調理料もすごく凝っていて、辣油も手作り。
みつごとうさんの人柄かつ貸し切りというのもあり、お店のお二人とのやり取りも楽しく、実に楽しく和やかな雰囲気。
幸せな時間でした。
店主もそうですが、ソムリエールの方もすごく感じが良く、料理のことも良くご存じでしたし。
お誘い頂いたみつごとうさんやご一緒して頂いた方々に感謝。
ご馳走様でしたー。
以下、料理の詳細です(一部、他のレビュアーさんの情報を参考にさせて頂きました)。
*鯛・雲丹・生くらげの中華風サラダ
赤酢をベースに魚醤なども入れたスープを張りさっぱりと仕上げた、中華風のサラダというかカルパッチョというかの皿。
鯛がうんまい。
魚醤によって味に複雑みを出しつつも、赤酢による効果か魚醤特有の香りを上手く抑えていて、雲丹や鯛の味に奥深さが出る。
生くらげの美味しさにも驚愕。スープの旨みをほんのりと纏った味は、淡いながら実に滋味深い。
*金華豚のチャーシュー
ピータンとじゃが芋のサラダも添えられ、これがとても美味しかった。
ピータンの香りがじゃが芋の素朴さにアクセントとなり、じゃが芋の甘みにピータンのコクがマッチ。
味がやはり上品なのもいいな。
チャーシューに添えられたソースは、練胡麻や腐乳を使った芝麻醤。
腐乳の癖を上手く抑えて、でもコクは失っておらず、チャーシューに深みを与えているのが印象的。
*ハマグリとうるいのスープ
桑名の大きなハマグリをムニエルっぽく仕上げ、ハマグリで出汁を取ったスープに入れる。
ややしっかり目に味を付けたスープは、ハマグリの旨みがたっぷり。
悶絶級の旨み。
ハマグリ自身も、噛むと旨みがじゅわーと♪
うるいが、スープの滋味を吸って、これまた、悶絶級の美味しさ。
*海老とそら豆のXO醤炒め
海老はそんなに高級なものではないそうですが、的確な火入れでプリプリ♪
旨みが濃くて、美味しい。
まさに調理の妙。
プリプリ感を残しつつ、旨く脱水することで、旨みを引き出す。
空豆も火を入れることでほくほくと甘く、またXO醤の味も辛さ抑え目で旨みがあって、海老の味を一段引き上げてる。
*フカヒレ、黄ニラ・もやし炒めのスープ仕立て
フカヒレの繊維が、とても太い。
フカヒレとしては最上級のトラザメのものだそう。
丁寧に繊維をほぐしてあり、その太さはもやしの太さと一緒で、一体感がある。
そして何より、スープが素晴らしく美味しい。
滋味深いというか。
それを吸ったフカヒレに悶絶。
*鮑麺
こちらの名物、鮑麺。
麺に鮑の肝を和え、上に鮑。
肝の苦みが上手く抑えられていて、香りを残しつつもピュアな旨みがある。
こういう抑えた調味が、自分にはすごくツボ。
名物と言われるだけはある、これも悶絶級の美味しさ。
*麻婆豆腐
辣油も手作りだそうで、そのため辛さの中にも旨みがある。
辛さもツンツンしてない。
豆腐の旨みがきちんと味わえる麻婆豆腐。
*担々麺
胡麻の風味がそんなに強くなくて、クリーミーだけどすっきり感があるスープ。
(担々麺としては)薄味で、肉みそを入れると丁度良い味になるバランス感覚が見事。
*杏仁豆腐
アーモンドの香りがしっかりとして、練乳のような風味があり、とろとろの杏仁豆腐。
最後まで美味しいです。
鯛・雲丹・生くらげの中華風サラダ
チャーシューとポテサラ
はまぐりとうるいのスープ
はまぐりとうるいのスープ
海老とそら豆のXO醤炒め
フカヒレスープ仕立て
鮑麺
麻婆豆腐
担々麺
杏仁豆腐
店内
店内
外観
外観
2017/05/15 更新
関西方面グルメ界のドンであるみつごとうさんがプロデュースしたコラボの会に、有難くも参加させて頂きました。
ミシュラン二つ星にして予約困難な京天神 野口(日本料理)さんと同じく超人気店の齋華さん(中華料理)のコラボ。
会場は齋華さんで、一夜限りの貸し切り会(2部制で開催)。
なお、両店ともみつごとうさんのお誘いで訪問したことがあります(野口さんは未レビュー)。
料金はコラボ特別価格となる4万円(税・サ別)で、当日の料理は以下。
なお、一夜限りの料理であること含め、味わい・楽しむことを優先したので(実際、盛り上がった)料理の説明は殆ど聞いておらず、雑というかテキトーです(ちょっと間違っているかも知れず、申し訳ない)。
*フカヒレの飯蒸し とろみ清湯スープ
*平目のカルパッチョ 山椒のソース
*穴子の焼霜 ニンニク風味甘醤油タレ
*木耳と蕪のお椀 干し肉出汁のスープ
*車エビのフリットのカラスミ入り手巻き寿司
*海老芋の唐揚げ ゴマと豆腐と酒粕のペースト 黄金ピータン添え
*金華豚の叉焼 腐乳ダレ 炊いた聖護院大根添え
*蒸し鮑 土佐酢ジュレ カリカリのスパイス大豆トッピング
*秋田の熊鍋 ピリ辛ソース
*干し貝柱 ズワイガニ 雲丹の炊き込みご飯 キャビア乗せ
*スッポンのスープを使った中華麺
*杏仁豆腐 苺
素晴らしかったです。
超感動。
ある意味、新しい料理の世界を体験することが出来ました。
コラボは、それぞれのシェフが皿を交互に出すというツマンナイ形もありますが、此方は全ての料理が双方の合作。
会場が齋華さんということや、和食より中華の方が基本的に強い味(特に齋華さんは四川系だし)ということもあるのか、中華の色が強めの料理。
ただ、その中でも引き算的な和の要素が入ることで、繊細さをも有する形になってます。
また、素材の質を追求する点はさすがに高級日本料理の得意分野ということか、コラボでお値段が高額だからか、中華のスパイスに負けない素材の力強さや質の高さも感じられた。
一方でそのスパイス感が非常に効果的に、素材の力強さに負けないインパクトを与え、唯一無二の高みへと押し上げる。
下ごしらえの精度や完成度も高く、プライベートでも仲が良いというシェフお二人が単なる一時的なイベントとしてではなく、真剣に合作として唯一無二の料理を完成させたのが分かる。
野口さんは、和食としては自分の好みより味がしっかりなのですが、中華と交わるとそれが中華の調味の強さを和らげ、素材感を出すという日本料理的な役割で非常に効果的。
齋華さんも同様で、逆に四川の強さに前述の繊細さが宿る形になる。
和魂漢才を掲げて大人気の中華として茶禅華(東京)がありますが、それとはまた違い和魂を真に入れ込んで和魂漢才を体現してた感。
和食と融合した新しい中華の形を見た思いですかね。
もう二度とこの料理が食べられないかと思うと悲しいくらいに素晴らしかった(ぜひとも2回目を熱望)。
また料理は、ほぼ齋華の斎藤シェフと野口さんの弟子に任せ、野口さん自身は盛り上げ役。
お酒を飲みつつ客と一体になって楽しむ感じで、これはこれで良かった。
大盛り上がりでしたよ。
下準備(下ごしらえ)をしっかりしてるので、飲んでても料理への影響は無かった感じだったし。
そんなこんなで、夢のような一夜の宴を満喫しました。
会を設定してくださったみつごとうさんやお店の方々、同席してくれた方々に大感謝です。
ご馳走様でしたー。
料理について少し詳しく述べると、
清湯スープに飯蒸しは、清湯スープの旨みを米の甘みが優しく受け止め、スープ単独よりも深みがある。
平目のカルパッチョは、日本料理の矜持か刺身として平目自体の旨みが素晴らしく、山椒のスパイス感に負けることがなくて、インパクトと素材感を両立してた。新しい料理と言えます。
穴子の焼霜は、野口さんの焼き加減と穴子の肉厚感が良くて、厚くても骨切りが良いので食感が良い。穴子に甘さのあるタレを合わせるのは日本料理でもありますが、中華のニンニク甘醤油タレ(雲白肉とかに使うタレ)も、穴子の脂の甘みとすごく合ってた。これまた新鮮体験。
お椀は、中華の干し肉の出汁ベースで、優しい風味の中華スープっぽいお椀。
日本料理のお椀をイメージすると違うけど、中華のこの手のスープとしてはその優しい味が和む。
この柔らかい風味は、蕪も入れて日本料理の要素が入っているからですかね。これまた嬉しい味。
炊いた海老芋の唐揚げは、さすがの美味しさで芋の甘さが良い感じ。
中華っぽいゴマダレの甘み、クセが無くて旨みのある黄金ピータンが、甘みや旨みの点で海老芋の甘みや含ませた出汁の旨みとハーモニーを奏で、深みを与えてました。
叉焼に合わせた聖護院大根の甘みにも唸った。
腐乳ダレの甘みに負けず、でもさっぱりもしてるので叉焼の脂を拭ってくれる。
この大根の甘さは、感動級でしたよ。
蒸し鮑はふっくら感と柔らかさが半端なく、前述の大根同様に下ごしらえの丁寧さが光る。
和の土佐酢ジュレの酸味とカリカリのスパイス感あるトッピングとの相性も良し。
五味が宿って、深みが出る。
熊鍋は、日本料理らしく出汁を潜らせ、ピリ辛のタレで。
こういう仕立ても熊の脂の甘さを際立たせ、良い感じ。
炊き込みご飯は、キャビアの塩気がすごく効果的で、雲丹や蟹・貝柱のの甘みや旨みを持ち上げてた。感動ものです。
スッポンスープはスッポンの出汁感が濃厚で、極細の中華麺にすごく良く絡んでた。
などなど素晴らしかった。
以上です。