3回
2019/07 訪問
高いけど、東京和食の最高峰の一つ
昨年の秋に、神戸から東京に進出してきた紀茂登さん。
客単価5万円以上と高額ながら早くも人気で、予約は取り難くなってます。
レビューしてないけど、神戸時代に1回、東京に来てから1回行っており、神戸時代を入れて通算3回目の訪問。
神楽坂の駅から少し距離がある此方は、黒い門扉が威圧感ある。
インターフォンを押して建物のドアを開ける暗唱番号を教えて貰い、そこから庭を少し歩き、建物の前で暗証番号を押して開錠。
ちなみに前回も今回も、暗証番号を押すのに手間取っているうちに、向こうから開けてくれました(恥)。
中は白い漆喰がとても立派で、超高級感が漂います。
カウンターのみ9席ほどで、席間はゆったり。
なお、カウンターの上にスマホとかは置かない決まり。
白木のカウンターは高価ながら傷つきやすいので、そういう配慮は当然必要かと。
手に付けてるアクセサリーや腕時計も外すのがマナーと、マナー本には書かれているくらいだし。
そこまでは、なかなか難しいですが…。
ちなみに、撮影も制限があります(基本、音の出ないスマホのみ)。
コースは45000円で、季節によりそれ以上。
税サを入れて、料理だけで5万円半ば。
少し日本酒を頂いて、6万前後かと(ワインの場合は不明・・)。
松川さんと同じくらいか少し高い価格帯。
都内でも指折りの高級店。
夜は2回転で、土日のみ昼も営業。ランチもディナーもコース内容は一緒です。
当日の内容は、以下になります。
*先付 毛ガニ 出汁ジュレ ミニオクラ
*凌ぎ 生カラスミ 木の芽ご飯
*お椀 鰻 冬瓜
*造り あおりいか 雲丹 車海老
*造り ノドグロ炙り
*中皿 鮑 牛蒡 鮑の肝味噌漬け
*口直し 冷やしトマト じゅんさい
*揚物 鮎 実山椒
*煮物 賀茂茄子含め煮
*食事 シャトーブリアン ご飯 香の物
*食事 スッポンの雑炊
*甘味 バニラアイス
*甘味 葛切り
*抹茶 金平糖
さすがに素材は、都内でもトップクラス。ピンのピン。
まあ、この値段なので当然とも言えますが、木本さんの素材に対する目利きとこだわりはかなりのもの。
見てダメな素材は惜しげもなく捨てているそうですし、それが見てわかるのがスゴイ。
実際頂くと、素晴らしいですよ。
都内でもトップクラスに高いけど、逆にそれに見合った最高の素材を頂けるといういう意味では貴重。さすがにこのクラスのお店は、都内でもそうはないので。
その筆頭とも言える松川さんの予約が一年くらい先となり、予約時期も指定される(季節を選べない)ことを考えれば、此方が人気なのも頷ける。
松川さんと方向性は違いますけどね。
素材の良さで言えば、松川さんを上回ってる感さえあります(偶々3週間ほど前に行って、同じ素材を頂いたので、よく分かった)。
神戸時代から、伺うたびに素材の質が上がっている感。
そして調理。
火入れに代表される、素材の処理は素晴らしい。
素材の良さを生かしてる。
この辺りは、才能だなぁと思う。
高いお値段を取っても、素材がイマイチだったり、上手く生かせてない人気店や高評価店は結構ありますから。
一方で、調味はやや過剰というか、個人的にはもう少し引いても良い気もする。
例えばお椀の吸い地なんかは昆布出汁が強すぎると思うし、スッポン雑炊の薬味(アサツキ)も多すぎ、シャトーブリアンにキヌアを掛けて香ばしさを出すのは良いアイデアですがちょっと多いかな?とか。
とはいえ素材に力がある分、この調味もある意味バランスは取れていて、とても美味しい。
この辺りの計算も、絶妙だなぁとは思う。
このお値段は庶民にはキツイと思いつつ、美味しいのが悔しい。
財布とにらめっこしながらも、行きたくなっちゃうので。
木本さんは、かなり個性のある方で、物事もはっきり言う方。
なので合う合わないはかなり分かれるかと思いますが(つか、ダメな人の方が多いかも)、個人的にはこういう感じはかなり好き(食べ友さんの間では、’Mだからねぇ’ということになってる)。
分不相応なので、さすがにいつまで通えるかは不明ですが、とりあえず次の予約も入れました。
ご馳走様でしたー。
以下、料理の詳細です。
*先付 毛ガニ 出汁ジュレ ミニオクラ
毛蟹は、めっちゃ甘くて味が濃い。
蟹味噌も美味しい。
出汁ジュレとのバランスも見事で、素材の味を邪魔せず引き立ててる。
*凌ぎ 生カラスミ 木の芽ご飯
分厚い生カラスミは、反則級に美味しい。
その味付けは意外に控えめで、塩辛くないのが、とても良い。
悶絶。
*お椀 鰻 冬瓜
木本さんの吸い地は、前述のように昆布出汁が強い。
旨味も強いけど、昆布くささが少し出てるというか。
力強いとも言えますが、もう少し控えめでも良いかな。
塩加減は強くないので、それでも美味しい。
鰻は、とっても素晴らしかった。
焼き具合が最高で、香ばしくふっくら。
あえて皮は外してます。
鰻自体も泥臭さが皆無で、品の良い脂と旨み。
松川さんの鰻より、個人的には美味しかった。
下には冬瓜を敷いており、それが良い箸休めではあるものの、もう少し柔らかくても良いかな。
*造り あおりいか 雲丹 車海老
アオリイカは細かく包丁を入れており、甘みが素晴らしい。
雲丹も車海老も、やはり甘みが素晴らしく、最高クラス。
感動的。
*造り ノドグロ炙り
これまた素晴らしかった。
厚めに切った半生のノドグロは、脂の乗りが品よく、とろける美味しさ。
これまた悶絶。
*中皿 鮑 牛蒡 鮑の肝味噌漬け
鮑は柔らかい。
少しバターを絡めているのかな?、鉄板的に美味しい。
肝の味噌漬けは、品が良いながら濃厚で、美味しい。
どうしても磯臭さが出るところを、上手く抑えてるのがスゴイなと思う。
*口直し 冷やしトマト じゅんさい
これは普通に美味しく。
薄味なのは良いけれど。
トマトは少し固かった。
もう少し熟してるのを使っても良いような。
*揚物 鮎 実山椒
鮎を揚げて、実山椒を絡めて頂く。
鮎を焼くのは時間が掛かってメンドクサイからとかw。
鮎のはらわたが美味しい。
塩焼きの方がやはり好きかな?と思うものの、これはこれで美味しいです。
*煮物 賀茂茄子含め煮
品の良い含め煮。
出汁が良い感じ。
*食事 シャトーブリアン ご飯 香の物
ご飯のおかずとして出されるシャトーブリアンは、めっちゃ柔らかい。
キヌアや胡椒を掛けて頂きますが、個人的にはちょっと掛け過ぎ・・。
箸でそぎ落としました。
とはいえキヌアが、柔らかく仕上げたシャトーブリアンに香ばしさを与えて、美味しい。
ソースは、ナンプラーを使ったり何気に手が込んでました。
ご飯も美味しい。
*食事 スッポンの雑炊
スッポンの風味は出ていましたが、大量のアサツキがやや邪魔・・。
*甘味 バニラアイス
濃厚で美味しい。ミルクの風味がたっぷりで、ミルクアイスっぽい。
お茶かワイン(ソーテルヌの貴腐ワイン)と一緒に頂きますが、ワインは相当高級なもの。
コースに含まれています。
*甘味 葛切り
普通に美味しく。
*抹茶 金平糖
以上です。
毛ガニ 出汁ジュレ ミニオクラ
凌ぎ 生カラスミ 木の芽ご飯
お椀 鰻 冬瓜
造り あおりいか 雲丹 車海老
造り ノドグロ炙り
中皿 鮑 牛蒡
鮑の味噌漬け
口直し 冷やしトマト じゅんさい
揚物 鮎 実山椒
煮物 賀茂茄子含め煮
シャトーブリアン
食事
すっぽん雑炊
バニラアイス
葛切り
金平糖
2019/07/28 更新
一年ちょっと前に神戸から都内に移転して来た紀茂登さん。
都内最高峰の料理を頂けます(お値段も最高峰だけど)。
神楽坂の駅から離れた場所にある、邸宅みたいな門構えの立派な一軒家に、3回目の訪問。
カウンター8席のお店は、席間もゆったりで雰囲気が素晴らしい。
コース45000円(税・サ別)かな?
お酒を少し頂いて6万円弱でした。
当日の料理は、以下になります。
*蛤出汁の飯蒸し 揚げた生唐墨
*白甘鯛のお造り
*間人蟹の真丈 みぞれ椀
*ヨコワ(本マグロ幼魚)の焼き霜
*河豚と河豚白子の炙り ポン酢
*間人蟹の焼き蟹
*間人蟹の蟹味噌和え
*蟹味噌の出汁割スープ
*鴨の焼物 九条ネギの豆鼓炒め
*淀大根の煮物
*白ご飯 香の物 シャトーブリアンの炭火焼き
*白甘鯛の出汁の雑炊
*生クリームとヨーグルトのアイス
*焼きわらび餅
*抹茶
めちゃめちゃ美味しかった。
まず、素材が素晴らしい。
蟹は当然のように間人蟹で、甘みがある。
白甘鯛は旨みが半端なくて、悶絶級。
ヨコワ(鮪の幼魚)は、脂の乗りがきめ細かく、繊細な味わいはビロードのよう。
鴨も、網取りなのか血の香りが妖艶。
シャトーブリアンも品の良い旨みがタマラナイですしね。
その素材を支える技術も見事。
シャトーブリアンの火入れは、表面がサクッとしつつも固くはなくて香ばしい。
ジューシーで、フレンチの火入れもかくやと思わせる素晴らしさ。
ヨコワも、軽く炙った皮目が香ばしくて、でも炙った苦みはなくてその加減が見事。
蟹味噌を出汁で割ったものは、出汁はしっかりしつつも蟹味噌とバランスが取れており、蟹味噌の甘みや旨みを邪魔せずに奥行きを与えてる。
淀大根の煮物はあっさりと炊いていながら、出汁の加減が適切でこれまたバランスが良いなと。
飯蒸しは、蛤の出汁で炊いたご飯の旨みが素晴らしく、カラスミを揚げることで旨みを凝縮するという発想も素晴らしい。
お椀の吸い地が昆布の臭いが出てるのとご飯の炊き方が柔らかめなのだけは、いつも好みではないと思うのだけれど、それを除いても都内最高峰の料理だと思う。
料理で言えば、〇川さんより好きかも。
まあ、これだけのお値段だから・・・というのはあるかと思いますが、数か月前に行ったお値段が同じクラスの本サイトのゴールド受賞2店(当然、皆さん超高評価)では、そんなに満足出来なかったんですよね。
当たり前ですが庶民としては、超高額ならその分の期待はするので(もちろん好みの問題ですが)。
なので、これだけ高額ながら非常に高い満足感を与えられるのは、流石としか言いようがない。
今迄、高額なお値段を踏まえ点数を抑えて来ましたが、今回はそれも止め点数を上げました。
至高の料理を頂けるのは間違いないので。
木本さんは、相変わらず物事をはっきり言うタイプで合わない人も多いと思うが、個人的にはそういう率直なキャラは大好き(これを言うと多くの食べ友さんから、Mだからねぇ・・・と言われるのだけど・・・)。
ということで、お値段が高額なので半年に一回くらいにはなりますが、今後も通うかと思います。
ご馳走様でしたー。