Testarossaさんが投稿した未在(京都/東山)の口コミ詳細

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未在東山、蹴上、祇園四条/日本料理

1

  • 夜の点数:4.4

    • ¥50,000~¥59,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 4.0
1回目

2017/09 訪問

  • 夜の点数:4.4

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥50,000~¥59,999
    / 1人

雨夜の京都が似合う

東山にある懐石料理店。
休日のディナーで訪問。

ミシュラン三つ星。

初秋の雨夜の京都。

凛とした佇まいには圧倒的な存在感がある。
果たして、これほどまでに雨が似合う店はあるだろうか。

石畳の階段を下りて店外入口付近の縁側で待ち、しばらくすると順次店内に案内される。
食べトモの粋な図らいにより、貴重な奥の個室を経験することができた。

事前にものすごい量が出ると聞いていたため、当日のランチはほどほどに、胃の状態を万全にして臨んだ。

ご主人・石原氏から丁寧な挨拶があり、いよいよ食事がスタート!
茶懐石の作法でいただく。

料理の撮影は一切NGとなっている。


【茶懐石(未在流献立)】(35,000円)

■汲み出し
紫蘇香煎。

■折敷
左手に飯碗、右手に汁椀の蓋を取り、一方を返して重ね合わせ、折敷の外側右に置く。

「飯」
天日米(島根)の煮えばな。
程よく芯を残す。

「汁」
八丁味噌仕立て。
辛子を溶かしながらいただく。
身体が温まる。

「酒」
盃を取り、御神水(八阪神社)の菊酒で乾杯!

「向付」
有りの実(梨の実)の胡麻の白和え。
デラウェア、鳴門金時、クコの実、松の実を織り交ぜる。

「小皿」
新銀杏(熊本)の素揚げ。
揚げ具合よく、もちっとした弾力。
苦味はほんのり。
粒子の細かい塩をまぶして、塩気がちょうどいい。

■造里
華やかで豪華、圧巻の刺し盛り!

「明石鯛」
締まっていながらふくよかな身。

「剣先烏賊(五島列島)」
濃厚な甘み。

「鮪2種」
醤油と昆布のキューブ型の煮こごりで食べる。
・鮪のトロ(カナダ)
180kg。サシがすごい。
・シビマグロの腹
8.5kgの新物。

「鯖(淡路島)」
酢〆。
九条葱、生姜が合う。

「3種の薬味」
・塩酢
鯛や烏賊が合う。
・ちり酢
酸味を抑えた自家製ポン酢。
鯖が合う。
・鯛の肝と柚子胡椒
胡麻油とともによく和えて食べる。
鯛や烏賊が合う。

「付け合わせ」
・針葱
・九条葱
・生姜
・長芋
・青ずいき
・エゴマの葉
・山葵

■煮物椀
「スッポン(琵琶湖)の丸豆腐」
すまし汁仕立て。
玉子豆腐の中央にスッポンの練り物が入っている。

「松茸」
大きくカットしたものと細かく割いたもの。
豊かな香り。
コリっといい歯ごたえ。
柚子がアクセント。

■焼物
「黒毛和牛(奥出雲)サーロインの炭火焼」
ソースに日本ミツバチの蜂蜜を回しかける。粘度はさらさら。
蜂蜜とブラムリーの甘みを巧みに合わせる。
ゼリーはマウンテンペッパーベリー(タスマニア)。

■箸休め
「生雲丹(淡路島 由良)」
焼茄子のピューレ。
満願寺とうがらしの青唐辛子。
底にピーナッツかぼちゃ。

■八寸
盛り付けの造形美が視覚を強烈に刺激し、思わず目を奪われる。
いろどりよく一つ一つが繊細。

「子持ち鮎(琵琶湖産) 」
肝の心地よい苦味、タデのソース。

「秋刀魚の焚き付け」
よく煮込まれて、骨ごと食べられる。

「枝豆」

「鴨のロースト」
鴨出汁のソース。
ベリーや様々のフルーツのペースト。
三つ葉、マスタードグリーン。

「衣かつぎ」

「筋子と玄米」
カボスの皮で作られた美しい器の中に入っている。

「蛸と蛸の子」
こちらもカボスの器。

「鯛の手毬寿司」

「満願寺唐辛子と海老」

「蓮根」

「鰯の昆布〆と岩もずく」

「燻し卵」

「牛スモークの山芋がけ」

■揚物
「出西生姜(島根)」

■炊合
「穴子(長崎)」
冬瓜、茗荷。
生胡椒・唐辛子の餡でスパイシーに仕上げる。

■強肴
「鮑(房総)」
鮑の肝とケシの実のソース。

■預鉢
「紅ズワイガニ」
たたきオクラのソース。
トキシラズと山椒。
そうめん瓜。

■湯桶
湯の子(おこげ)と焦がし湯を掬って、ご飯の上にかける。
出汁がおこげと水と塩だけで作り出されているのには驚いた。

■香物
・昆布の佃煮
・胡瓜 上にもろみ
・茄子
・蕪

■主菓子
秋の味覚の栗(島根 岩見)。
素の状態のものと濾した栗きんとん。
大納言小豆(丹波)を使用。

■抹茶
御神水で点てられる。
上品な香りとまろやかな苦味。

■果物
「フルーツのゼリー寄せ」
実に51種類のフルーツが使われている。
まるで宝探しのようだ。
・黒無花果
・シャインマスカット
・巨峰
・ベビーキウイ
・川中島白桃
・パイナップル
・ブルーベリー
・木苺
・柿
・スイカ
・マンゴー
・パパイヤ
・オレンジ
・ドラゴンフルーツ
・メロン
・ピンクグレープフルーツ
・リンゴ
・鬼灯トマト
・ストロベリートマト
etc.

ラスト、胃に余裕がある人にはシャーベットが勧められる。
もちろん、この機を逃す手はなく、全て完食!

■冷菓
「シャーベット」
爽やかな甘みと洋酒の香り。
・スモモ
・グリーンピスタチオのクリーム
・コアントローのジュレ
・シャンパーニュ
・ミント


【日本酒】

品揃えが素晴らしい。

■未在白扇 兵庫県八反錦 純米吟醸50%(京都)
当店の名を冠した酒。
すっきり系。


圧倒的な品数とボリュームだった。
料理、皿が非常に美しいため、撮影できないのが惜しい。

退店時には、店の外まで行灯を持ったお弟子さんが見送りをしてくれる。
若い方にもおもてなしの心が徹底されており、サービスが卓越している。

食べ終えて心地よく、余韻を味わうようにして宿泊先まで歩いて帰途に就いた。

2023/06/13 更新

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