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夜の点数:4.6
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唯一無二のシャリでいただく、唯一無二の鮨
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2021/12/11 更新
ワシが「すきやばし次郎」に来ることがあるなんて、まさか小野二郎さんの握りを食べる時が来るなんて。
よもやよもやだ!
寿司を嗜まない人でも名前くらいは聞いたことがあるであろう銀座「すきやばし次郎」。大将の小野二郎さんは7歳から料理の世界に入り御歳96歳、現役。
オバマ大統領来日時に安倍総理がこのお店で接待したり、タイヤ屋のグルメガイドで12年連続三つ星を取り最高齢の三つ星シェフとしてギネスブックにも載っていたりと、話題に事欠かないお店&大将。日本の鮨屋の最高峰の一つであることは疑念がない。
という情報に押されていたから、本格的に鮨を食べ始めて五年くらいの若輩者が行くなんて烏滸がましい……いやいやでも機会があるなら一度だけでも体験したい……と迷う乙女心のようなものを抱えていたが、その機会がやってきた。お友達のお友達が常連さんで、その末席を汚させていただく重畳を得た。
この店での所作(ドレスコードや食べ方)を予習して、結構な緊張感を持って着席。ひえぇ、目の前に小野二郎大将がおられる……!「本日のおまかせ」を見てたら、え、早速握り始めちゃうんですか。や、鮨屋だからそりゃそうですよね(緊張感)。
そして出てきた一品目はカレイ。そっと手に取って口に運ぶと……しっかりとしたネタの旨味の直後に、ふわっとほどけるシャリの感覚。それらが渾然一体となっていきなり怒涛の新感覚に包まれた。何これ、鮨にはまだこんな世界があるの。
や、ワシみたいな俄かが何言ってんだって感じだけど、感じたことをそのまま書くと、このシャリは本当に初体験。所作を見ている分にはしっかり握っているのに、いざ手に取れば危うく崩れそうで、口に入れればふんわりほどける。酢は優しく柔らかく、味わいはシンプルで、故に、噛んだ時のネタの旨味が攪拌されて口中に香り、美味が広がる。唇を開けることすら惜しくて、鼻に抜ける旨味の香りを堪能する。温度まで含めて「(シャリやネタの枠を超えた)鮨を美味しく食べるために特化されたシャリ」だと実感する。
中トロ、大トロあたりでこのシャリはさらなる本領を発揮。ネタもめちゃくちゃ美味いんだけど、その脂をとても上手に散らして、語弊はあるけど軽く食べられる。
そして逆に、強めの酢で締められたコハダにもシャリは適合して、ネタの強さを軟着陸させてくれる。すごいな、母なるシャリだな。
驚いたのはウニ軍艦。シャリと同じ厚さのウニが乗ってた。待って、ウニの獲れないご時世に贅沢にも程がある。でも、だから味わえる至福があった。
メニューの他に手巻きをいただき、さらにお代わりもできると言うので中トロ、コハダ、アジを追加。この日シャリとの合わせで衝撃を受けた中から特筆の3品を再度堪能。
もちろん鮨も嗜好品。好き嫌い/得意苦手はあって当然。でもワシは、このお鮨は大好きだし、叶うことならまた食べたい、と強く思った。そして、自分で払った1食の金額としても最高値を更新。45分ほどの超貴重体験、とてもそうは思えない濃密な時間を堪能した。
店内は撮影禁止。だからこの体験は記憶に残すしかないけど、美味しさも美しさも楽しさも、しっかり脳裏に刻まれた。何より、カウンターを降りられた小野二郎大将と少し言葉を交わし、メニューに達筆なサインをいただき、(ワシは滅多に撮らない)ご一緒写真まで撮らせていただいた感激は忘れない。