トモサクさんが投稿したくるますし(愛媛/勝山町)の口コミ詳細

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くるますし勝山町、大街道、警察署前/寿司

1

  • 夜の点数:4.5

      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2023/03 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-

松山に輝く一等星の鮨

この店の寿司を食べるために松山まで来る価値アリアリなのでは。食べ終えた後というか、食べてる途中からずっとそんなことを思っていた松山の「くるますし」。数年前から評判は聞いていたのだがやっと来ることができた。繁華街の近くにありつつ、外観も内装も落ち着いた雰囲気のお店。

愛知県産小麦を使った《梅錦》なるビールで舌を湿らせてから料理へ。つまみに始まり握りへ至る構成はスタンダード。だけどこのつまみから逸品揃い過ぎた。

まずは貝寄せ。瀬戸内のニシ貝や女郎貝などがナマコ、このわたと和えられてていきなりの絶品。今しか食えない旬の味。

飲み物は早くも日本酒にスイッチ。お任せにしたら、1本目からすごいのが出てきた。《石鎚 愛》は愛媛県の飲食店35店限定でのみ提供され市販されていないのだとか。華やかでほんのりフルーティーでめちゃ美味い。

刺身は今治のヒラメ。高知の白身魚用醤油で食べるエンガワと塩で食べる切り身だが、特に切り身がねっとりして大変美味。

焼き魚はおこぜ。おこぜ⁉︎と驚いてしまったが、ゼラチン質部分に油をかけて油焼きにしており、ちょっとこれまでにない食感。続いて出てきたのは、そのおこぜのカマから取ったお出汁。これまた初体験の旨味。焼きと出汁で、おこぜの新体験を重ねた感じ。

次の日本酒は西条市の米と水で作ったという《然》。ラベルは西条市から見える石鎚山型に切っているらしい。超クリアなスッキリ系。

そして出ました鮑。二神島産で、鮑だけで炊いたものを肝ソースでいただき、その肝ソースに後で切り立てシャリを入れていただく。めっちゃ美味い。

とここで気付いたのが、冒頭のヒラメの出し方といい、鮑の出し方といい、これは「鮨よしたけ」っぽいぞ。と思いつつ結局お店では何も言わなかったのだが、後で調べたらやはりよしたけで修行していた方らしい。マジか。いろいろその辺の話もしてみれば良かった。

さて料理。金目鯛の身を藁で燻して皮目を焼いたものが出てくるが、こちら、見た目から分かるとおり焼き加減が超絶妙。焼いて寝かしてを繰り返しているらしいが、焼き部分と半生部分の作り方がめちゃ丁寧。玉ねぎポン酢と和辛子でいただいて、食感まで含めて鯛を堪能した。

ここでお店の方から「日本酒、熱燗でも飲まれます?」と聞かれ、お勧めに従う人なので頷いたら出てきたのが《旭菊》。熱すぎない温度で燗だけどスッキリ。

と普通に美味しかったのだけど、この酒の真価を知ったのは次のつまみ、カラスミの茶碗蒸しが出てきてから。

や、カラスミ茶碗蒸し自体が初めてで大興奮だし、削ったカラスミの乗った玉子、その中に沈む固形のカラスミとめちゃ贅沢なんだけど、これと旭菊の熱燗が合いすぎる!超絶マリアージュをかましてくれてて、後で店員さんに聞けば分かってての采配とのこと。なんだここ、日本酒チョイスも完璧か。

興奮冷めやらぬ中、ここからは握り。今治は大島の鯛に北条のサヨリと白身系から始まり美味い。この時点でシャリは少し酢が強めで温かい。

次の日本酒は雄町を使った《石鎚》純米吟醸。すっきり飲めるのに後口はふくよかな旨味が残り、これも良い。

続いて出てきた愛媛県最南端・愛南町のブリ。おー、これはインパクトある逸品。13日熟成らしく、ねっとりした舌触りで大変美味い。

同じく愛南町のアオリイカ。味は期待通りだが包丁の入れ方が丁寧で良い食感。赤身漬けと大トロは伊豆下田の鮪から。特筆はないがシンプルに美味いと言える品々。続いてのコハダは、車海老のおぼろ入り。〆酢をまろやかにするとのことで、贅沢を感じる。

さてここでまた熱燗。出てきたのは滋賀の「七本槍」でこれ自体も美味いが、その直後に出てきた地物の渡り蟹とまた超絶マリアージュ。握りには蟹味噌とウチコも入り、これまた贅沢に美味い一品。

貝は握りでも出てきて、今治・大島の赤貝。殻をつけたまま数日寝かせて余分な水分を吐かせているとのことで、なるほど雑味のない美味さ。

と堪能しているところに、まな板の上にデーンと置かれたなんかデカい物体。あれはまさか伊勢海老⁉︎伊勢海老を握っちゃうの⁉︎

どデカい身に丁寧に包丁を入れて解体し、握ったものを炭火で軽く炙り、そこに海老味噌を乗せてさらに火入れをして完成。すごい、こんなの初めて。ベースはあっさり目の海老身に優しい味噌だが、それぞれ炙られて甘みが増しており、何とも贅沢な味わいの逸品。いやこれは楽しい。

真っ当に美味い宇和島の紫ウニの後は穴子。なのだけどこれがまた笹の葉で蒸し焼きにされて香りが良い。特に皮目の旨味が美味すぎて、ワシの穴子ランクでもかなり上位に食い込める逸品。

最後の日本酒を頼んだら、七本槍の濁り。デザート酒になるかと思って、という店員さんのチョイスがやはり最高。

コースのラストは地元のより海老を入れた玉子焼き。滑らかな舌触りで美味い。からの追加でかんぴょう巻き。初めての寿司屋でもあれば頼んじゃうけど、柔らかくほんのり甘めに炊かれたかんぴょうを、山葵たっぷりの海苔巻きに包んでくれて、ただただ美味い。

なおシャリは、徐々に温度も酢の強さも変わってきていて、やはりネタに合わせて適温になるように調整しているのだとか。主張しすぎないが裏方でもない、常にネタに寄り添うバイプレイヤーとしてすごく完成度の高いシャリだった。

こちらタイヤ屋のグルメガイドでも星二つ、受賞時に受賞者内で最年少だったまだお若い大将がお父さまと仕切る板場は和やかで、変な緊張感もなくリラックスして食べられる。これだけ食べ飲みしても比較的リーズナブルで、三方どころか全方位ヨシの名店。是非またお邪魔したい。大満足満腹。

2025/09/05 更新

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