トモサクさんが投稿した日本料理 新茶家(岩手/奥州市その他)の口コミ詳細

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肉の妖精(トモサク)の飯ログ

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日本料理 新茶家奥州市その他/日本料理、うなぎ

1

  • 昼の点数:4.4

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2024/12 訪問

  • 昼の点数:4.4

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

174年の歴史と、岩手の食材をいただく

岩手への飯旅。気になっている店リストからネット予約も取れた奥州市の和食「日本料理 新茶家」へ。

歴史風情を感じる建物と綺麗に整ったカウンターで、大将と向き合っていただく和食が素晴らしかった。

全体を通じて岩手の食材をメインに揃えていて、野菜やキノコ、海鮮に肉と、その豊かな恵みを感じさせてくれる。や、日本全国どこでもだいたい豊かな恵みを感じるんだけど、なんというのかな、調理によってその豊かさを最大限引き出してくださるというか、食べながらその恵みに浴する心持ち。

一品一品を丁寧に説明してくださるのも楽しくて、抜け漏れはあるし中途半端なメモだけど、拙い感想と合わせて記録。

先付け:鮑とマコモダケを、根セロリのすり流しと昆布オイル
→鮑の食感と他素材の風味が融合してめちゃ美味。特に昆布オイルの風味は特筆。

先付け2:北寄貝、白菜の炒め浸し、原木しいたけ、葱油
→各食材の旨味、食感を葱油がまとめて豊かな一皿。北寄貝と椎茸の食感が近いという発見をする。

お凌ぎ:車海老衣揚げ。江刺の落花生と菊菜
→海老の茹で加減、揚げ加減が絶妙で、程よい温かさでぷりぷり食感が美味い。柔い落花生も、豆の甘み風味たっぷりで、敷かれた米と合う。なんでも、温暖化で車海老や伊勢海老が岩手でも獲れるようになったのだとか。

椀物:大船渡のスズキの皮目を焼いて酒蒸し、北上産の乳酸で育てるほうれん草。上に半生のばちこ
→ばちこがバチ美味い。お出汁が大変良きで、後半柚子の香りが重なりまた美味さ増。ほうれん草の特徴は分からなかった。スズキはホクホクの仕上がりで皮目の焼き加減も良い。

八寸:アオリイカと柿/菊菜と胡桃和えに閖上の赤貝とカイワレお浸し/大船渡のアジの千枚鮨/ゴボウの味噌漬けにカラスミ/北海道真鱈白子揚げ/朝締め穴子、上に香茸
→イカが意外なあっさりさで柿との合わせが面白/胡桃が美味で、赤貝は食べ応えがあり、出汁も美味/千枚漬がシャキシャキでアジの脂の乗りも良い/からすみが程よい塩味/揚げの衣は羽衣あられ(ブルボン)で、サクサクで美味い/穴子は身厚で歯応えあるが味はあっさり、キノコがいい風味漬け

向付:大船渡ヒラメとアオリイカ(ちり酢か土佐醤油で)。氷見のブリを藁で軽く燻製しゃぶしゃぶし、クレソン胡麻和えにしてポン酢
→アオリイカが甘美味でなめらか食感、ちり酢がめちゃ合う。ヒラメは超弾力のある逸品で、味が詰まり山葵醤油が良き。ブリは身厚で旨味が詰まりクレソンも合う。

強肴?:源助だいこんを真昆布などで炊いたものに、大船渡の牡蠣をすっぽん出汁で
→大根がサクシャキで歯応え良し。すっぽんの風味は強いが、他の味を邪魔せず調和してる。

鉢肴?:宮城の鴨の南部鉄器焼きと、南部赤長かぶ。鴨には山椒醤油。付け合わせは根セロリの千切りを軽く炒め、松の実を合わせ、生粒胡椒の塩漬けから塩を抜いたもの
→山椒醤油が大変美味。甘い中にピリッと刺激があり、鴨肉もみちみちの食感に味が詰まり肉肉しさがあるがしつこくない。付け合わせもめちゃ美味く、全体的に逸品。

留肴?:香箱蟹の身と外子、内子。半分は酢、その後小岩井蕪の餡で
→この時期の贅沢を詰め込んだような一皿。酢でも美味いが、小岩井蕪餡が意外な味の広がりをもたらしてくれて、面白美味い。

飯:江刺のササニシキとおかず様々。お椀は小岩井蕪とオリミキ(ナラタケ)
→米自体がピンと立って美味い。甘さは控えめでモチモチ感よりすっきり磨かれた系。ワシの選んだおかずは新イクラ(プチプチ食感で絶妙な塩加減)、ヒラメ漬け(梅風味で供されめちゃ米のおかず)、先の香箱蟹&小岩井蕪餡と烏骨鶏の卵で雑炊(美味い!)。

水菓子:紫波の柿のソルベと黒蜜かんてん。上から岩手の甲子柿をソースにしたものを掛け、香り漬けにウイスキーの竹鶴
→ソルベも寒天もめちゃくちゃ美味いが、さらに甲子柿ソースで甘味を増し、竹鶴が大人の風味を増す。

飲み物は地のものもそれ以外も豊富。焼酎をお願いしたら、地元江刺の《えさし乙女》なる米焼酎を出してくれた。江刺のひとめぼれを使っているとのことで、炭酸割りにしたのにかなり米感がしっかり出ていて、よくある米焼酎とは思えない濃厚さがあり、珍しくもかなり好みの味だった。これ良いな。

日本酒はメニューにも一通り載っているが、大将お任せにすると岩手の珍しいもの、面白いものを出してくれる。

紫波町から宇宙(せかい)へという想いを込めた銘柄という《紫宙(しそら)》は、米感がしっかりしつつ飲み口は柔らかくすっきりで、米の旨味をしつこさなく飲める。

《たてがみ》は陸前高田市のお酒。印象としては辛口ながら、後からふくよかな米の旨味も感じられる味わい。

お隣秋田からの《NEXT FIVE COLOR’S 2022 新政》は、これまた米の旨味のしっかりした味だった。

大将は平成生まれでまだお若いが、174年の歴史を持つお店の七代目として伝統を背負いつつしっかり自分の味を作りあげ、ここだから食べられる品々だと思わせられる技術と想いの籠もった品々だった。

拘りは器や盛り付けにも感じられ、見て良し食べて良しの素晴らしい一席を堪能。大満足満腹。

2025/08/15 更新

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