2回
2017/01 訪問
落日
2017/03/17 更新
2014/04 訪問
素材の凄みに驚嘆させられます 隠れ家的なところもご主人の人柄も大好きです
<再更新時のコメント>
大変久しぶりに伺いました。
妻は二度目です。
私が最も好きな鮨屋。
東京時代はかなりの数の鮨屋を食べ歩いたけれども、ダントツで一番好きですし、今後もその評価は変わらないと思います。
ネタも握りも雰囲気も初めて伺った時から全く変らないです。
そして、鮨と言うことに留まらず、私にとっては、飲食店として唯一無二とも言えるお店です。
懐石四つ葉で頂いた料理の衝撃が今も忘れられないので、お気に入りナンバーワンをそちらに譲っていますが、居心地の良さは断然こちらが良いので、一度、二軒を短い期間に再訪してみて、評価を考え直したいと思っています。
懐石四つ葉は最近伺っていないので、どうなっているのか分かりません。
なるべく近いうちに再訪させて頂きたいと思っています。
さて、こちらのお店は、カウンターのみで、ほぼ毎日常連さんがいらっしゃいますし、知る人ぞ知るお店なので、接待にも使われるようですので、予約を取るのは簡単ではありません。
私は、伺うと決めたらかなり前に予約を入れます。
全ての素材が素晴らしいです。
何度も申し上げていますが、この魚は本来このような味や風味があるのだということを教えられることが多いです。
鮪に関しては、一度たりとも不満に感じたことがありません。
全ての飲食店を知っているわけではありませんが、仕入れの問題を考えると、恐らくこのお店よりも質が高い鮪を同じ日に食べられるところはないのではと思っています。
要するに、その時点で、最高のものしかこちらには置いていないと言うことです。
ご主人のお人柄もずっと変りません。
常連の方々の雰囲気も素晴らしいです。
今回は、よく話題に上がる握り(次郎とよく比べられます)について、直接ご主人と話をすることが出来ました。
初めて、その握りに対するお考えを聞くことが出来ましたが、このようなところでは詳細を書くことはしません。
私は、初めて食べた時から、こちらの握りは美味しいと思っていましたので、やっぱりそういうことかと思いました。
この後、近くにある大変気に入っているショットバーに伺いましたが、そちらのお店は、食べログにも登録されていませんので、書くつもりはありません。
実際に、こちらのお店にいらっしゃって、「近くにお薦めのショットバーはありますか。」と聞かれれば、教えて下さるでしょう。
私たち夫婦は、バー ル・サロンとともに、今のところ、人生で一番気に入っているBarです。
余計なことばかり書きました。
お弟子さんがいらっしゃらないようですので、あと何回こちらのお店で至福の時を過ごせるのだろうかと考えてしまいます。
<更新時のコメント>
神戸に引っ越してしまったので,、随分久しぶりに伺いました。
まずは感想を一言で申し上げると、さすがと思わせるタネが揃っていて安心しました。
大阪ではかなりタネが良いと言われている多田や以前連れて行ったはしぐちよりも次元が違うと思わせるレヴェルの素材とはどのようなものかを連れて行った妻に教えたかったからです。
素材が良いことなど散々書かせて頂いていますので、今回は次の二点について書かせて頂きます。
一つは、鮪についてです。
この日の鮪は特に素晴らしかったです。
ある一定レヴェル以上のタネしか使うことのないお店ですが、この日は特に素晴らしかったですね。
本当に久しぶりに、心から満足できる鮪を食べることができました。
このような鮪を頂くと本当に鮪は美味しいなあと思えます。
高価な食材なのでしょうがないのですが、普通に食べられるほとんどの鮪は水臭さを感じます。
微妙な鉄分のようなものも感じますね。あれを感じるともう醤油で誤魔化さないと食べる気がしなくなります。
個人のBLOGで何回も書かせて頂いている通り、鮪は最高級のものであれば代替性がないような美味しさを感じますが、そうでなければむしろ食べることが苦痛になるものが多いです。
一つは、よく言われている握りについてです。
素材の良さに頼っていて握りのレヴェルが低いとのご意見もあるようですが、私はこのお店の握りが好きです。
これほどレヴェルが高い素材を使うのであれば、それを活かす握りとなるとあまり塩や酢が強いと素材の良さを駄目にしてしまいます。
そこそこの素材を握りにすることによって素晴らしい芸術品に仕上げるという考え方もあるでしょうし、私もそれはそれで素晴らしいと思います。
実際にそれを実現しておられる高級鮨屋も存在します。私もそのようなお店で食べてみて美味しいと思いました。それはそれで良いのです。
しかし、こちらのお店のタネほどレヴェルが高ければ、「タネの邪魔をしない握り」というコンセプトも「アリ」だと思います。
結果的に美味しいと感じられればそれで良いのです。
これはぽん太のとんかつは、本来のとんかつと呼べる料理ではないという批判と同じで、私にとってはどうでも良い話です。
要するに私自身が食べてみて「美味い」と感じれば良いことで、世間で邪道の握りと言われようが、とんかつではない豚料理だと言われようが、全く関係ない話です。
そんなわけで、私は小笹の握りが好きです。
さて、最後に気になったのは、以前よりもお任せの量が減ったような気がしたことです。
お会計が思っていたよりも安かったので、実際に少なかったのかもしれません。
事実は分かりませんが、大食いの私や妻にとってはもうちょっと食べたかったなという量でした。
次の予約の方々待っていなければ、何種類かおかわりをしたのですが、その点だけがちょっとだけ残念でした。
今もミシュラン狂走曲が続いているようですが、やはりミシュランは多くのレストラン情報のワンオブゼムに過ぎないことを改めて確認させて頂きました。
少なくても、私は星がついている鮨屋よりもこちらのお店の方が美味しくて、リーズナブルだと思いますし、素晴らしいと思っています。
<以前のコメント>
こちらのお店の「タネ」は、やはり素晴らしいレヴェルだと思います。
銀座の超有名店よりも間違いなくレヴェルの高い「素材」を使っておられます。
素材に徹底的にこだわるというのが、ご主人の考えなのでしょう。
したがって、握りはその素材の凄さをどう活かすかに重点が置かれています。
握りにすることによって、素材のレヴェルを超えるのが鮨だという考え方は十分に理解できます。「おけい寿し」のようなお店は私も大好きです。
しかし、だからといってこちらのようなお店を否定するのはいかがなものかと私は思います。
やはり、ここまで飛びぬけたレヴェルの素材を頂くのですから、素直に美味しいと思いますし、至福の時を与えて頂いていると思っています。
山葵から素材にものすごく拘っていますね。香りが素晴らしいのです。美味しい山葵は香りでわかります。
冷酒を飲みながら、切ってもらった「鯛」と「すみいか」をつまみました。
とにかく、旨みのある「鯛」と「すみいか」。これほどまでにはっきりと旨みがわかる素材も珍しいでしょう。
「すみいか」は醤油をつけない方が美味しいとさえ思えるレベルでした。
自家製の「からすみ」も美味しかったです。
しかし、一番驚いたのは「さば」です。秀逸。絶品。
最近食べた「さば」の中では断トツだと思います。とにかく、身の柔らかさが半端じゃないです。柔らかいと言うよりもしなやかという感じでしょうか。
そして、細やかで軽く上品な旨みのある油。〆方もうまいのでしょうが、とにかくこれだけ美味しいさばを食べさせてもらえることは滅多にありません。
握りはシャリの酢の具合と温度が少し私の好みとは違いますが、美味しいと思います。
ただし、握りが好きな方は厳しい評価をされるかもしれません。
「中トロ」は絶品でした。こちらも恐らく最近食べた「中トロ」の握りの中で一番美味しかったと思います。
その他もいろいろ食べましたが、不満の残るタネは一切ありませんでした。
接客も、やわらかい感じで好きです。
高級鮨店には、ちょっとない雰囲気を出しておられますね。
お勘定は2万5000円。十分満足できます。
大好きな鮨屋さんのひとつです。
ところで、どびんで知り合って、何度か食事をご一緒しているご夫婦の旦那様のお兄様が、こちらのお店の大常連とお聞きしてびっくりしました。
週に何回もいらっしゃっているようです。
その方は、経堂はるばるていでも大常連だそうです。
私と味の好みがあまりにも似た方がいらっしゃるのには、驚かされました。
2015/06/24 更新
自分で書いた文章を見ると、こちらのお店のレビューを書いた最後の日付は2014年の4月です。
妻が2回目の訪問の時ですね。
2015年も一度は伺っているはずですが、レビューを更新していません。
理由があるのです。
どの食材もクオリティがかなり落ちたと感じたからです。
神戸ではそれほどクオリティの高い魚介類が食べられる訳ではないので、むしろ感動しないとおかしいはずなのですが、明らかに食材のクオリティが落ちたと思いました。
しかし、年に1、2回行くくらいではハズレの時もあると思っていました。
しかし、運命の2016年の4月。
全ての食材のクオリティがもう勘違いでも、たまたまでもないほど落ちていました。
こちらのお店の良いところは、極上の食材しか扱わないところでした。
雲丹など信じられないような板雲丹が出てきました。
もう、再訪はないかと思いましたが、最後の確認として2017年に伺いました。
山葵以外は美味しいと思いませんでした。
鮪も普通です。
鮪に限らず、平目も鯛もアジも最初にこちらのお店に伺った時はこんな食材が世の中に存在するのかと本当に感動しました。
よく、私は魚介類のクオリティのことを書かせて頂きますが、多くの食材はこちらのお店を基準にしていました。
確かに今流行りの赤酢でもないし、熟成でもないですが、私が感動した頃はどの食材も塩すら必要としないほどの旨味がありました。
今は全く感じません。
とても好きなお店でしたが、この日が最後となります。
本当に好きなお店でした。
さようなら。
そして、ありがとうございました。