9回
2021/10 訪問
何も変わらなかったはずでした
こちらのお店のレビューも下書きがかなり溜まっていますが、この日2021年10月30日訪問と最後に伺った2021年12月16日訪問の最新2回のレビューだけをアップさせて頂いて終わりとします。
シャンパーニュはボトルのみになりました。
ということで、食べ物を最初に全て注文して、ブルゴーニュの赤のグラスにしました。
田舎パテ
いつものように2人前
今日のパテは脂が強めです。
普段はほとんどマスタードを使わないのですが、後半はマスタードをつけて、調整しました。
いつもは2週間熟成のはずですが、1週間が意外と美味しかったので今日のは1週間ですと岸本さんは仰っていました。
個人的には味が落ち着いていないという印象でした。
オムレツ
ブルーチーズたっぷりです。
この絶妙な焼き方、作り方は家でもいつか真似したいと思っていましたが、もうそのコツをお聞きすることは出来ません。
妻がパテドカンパーニュを研究しているので、私はこちらを研究しています。
他の店よりは遥かに美味しいものができていますが、ベックにはまだまだ及びません。
某人気イタリアンよりは美味しいですが、まだ30%くらいの完成度です。
妻のパテドカンパーニュはこのレビューアップ時点で75%。
普通の店とは比較にならないくらいのレベルにはきています。
赤ワインに合うので違う赤ワインをもう一杯。
マカロニグラタン
上質で繊細な味わい。
やはり美味しいなあとつくづく思います。
白ワインをお願いします。
牛スネじゃがいも
イメージとしては、コンビーフの上にふわふわのじゃがいもがのっているかんじです。
妻の大好物です。
田舎パテの味が常に違うのはいつものことです。
シャンパーニュがボトルのみになったことだけが変わっていました。
何故だろうと不思議に思いましたが、もしかしたらそれが大きな大きな変化の始まりだったのかも知れません。
シャンパーニュをボトルで頼むと流石に他のワインは飲めなくなるので、次の最後の12月16日以来、なんとなく足が遠のいてしまいました。
せめて今年の3月か4月には伺うべきでした。
ある常連の方がやられておられるようにリシュリュゥで少し飲んで、料理はベックというパターンがあるのです。
何回かさせて頂きましたが、混んでいると料理の提供に時間がかかってしまうということもありなんとなくやらなくなってしまったパターンです。
この日頂いたどの料理も食べられなくなりましたが、ブルーチーズのオムレツには家で引き続き挑戦したいと思っています。
田舎パテに関しては、妻の頑張りで前述の通り75%くらいまではきたと思いますが、マックス80%いったら凄いでしょう。
繊細な味のマカロニグラタンもいつかは挑戦したいです。
それが私の彼への思いです。
2022/06/15 更新
2021/08 訪問
新しい大好物
城助はなんとか月1回、最近お気に入りのチッチャも可能な時は月1回、完全会員制のn/aも月1回は伺いたいところですが休業となってしまい、某日本料理屋は予約困難となっていて当日予約ではなかなか伺えなくなっていますが、我が家のローテーションとしてはそれらのお店にこちらのお店が加わることになります。
あー、あとレビューを書いてませんが、シャンパンやワインを飲むならリシュリュゥですね。
そのうち書きます。
シャンパンとワインのクオリティが素晴らしいです。
ある方にご馳走して頂いたブルゴーニュの赤は、痺れるほどの美味しさでした。
ワインど素人の私でも本当に美味いものは本当に美味いと思いますし、不味いものは飲むこと自体が苦痛となります。
さて、ベック。
今、ピアノにハマっておられる岸本さんのベック。
城助ファンには、何故城助と同じ5.0なんだと怒られているようですが、私のレビューは、何度も書いていますが、ジャンルごとの点数なので、料理のクオリティや価格を考慮した時に、いつも美味しいシャンパンやワイン、そして、居心地の良さ、岸本さんのお人柄、全てを考えると、ビストロ要素の強いワインバーとして、価格も含めてこのお店よりも良いと思うお店がないので、5.0です。
最も好きな食べ物である、鮨の城助とラーメンのロックンビリーS1とは、比較の土俵がまったく異なります。
この2店は、5点満点で10点です。
同じジャンルでは比較の対象になるお店すら存在しません、私の中では。
何故なら、鮨は城助、ラーメンはロックンビリーS1以外では食べたくないと思っているからです。
歌詞ではないですが、ナンバーワンではなく、オンリーワンだからです。
本物のナンバーワンがあれば、当然オンリーワンになるのであって、2番目も3番目も食べると不満しか感じないので、食べたくないというのが私の感覚です。
某国会議員が言いました。
「2番じゃいけないんですか?」
2番じゃいけないんです。
決して不味くはないものを不味いと感じてしまうこの苦痛と悲しさ。
食べたくないので意味がないんです!
残り少ない人生において、これ以上のお店と出会えるとは思えません。
いずれにしても、特にフレンチやイタリアンは、嫌いなお店が多いので点数は高くなります。
さて、いちいちレビューは書いていませんが、今日で13回目くらいでしょうか。
牛肉すね肉のビール煮込みじゃがいもグラタン。
正式な名前ではありません。
牛すね肉をじゃがいもを使ってグラタン風にした食べ物です。
個人的には田舎風パテの次はトリップやマカロニグラタンやホロホロ鳥が好きですが、ナンバー2の座はこちらの料理になりそうです。
とても美味しい。
牛のコンビーフと言うと缶詰のあの酷く不味いものを想像される方が少なくないと思いますが、良い牛を使ってちゃんと作られたコンビーフは、全く違う食べ物と言っても良いほど味が異なります。
すね肉に旨味が染みて、じゃがいもとの組み合わせが素晴らしいです。
本物のコンビーフが大好きな妻は美味しい、美味しいと言いながら食べていました。
ノルマンディー風トリップも私の好みでしたが、こちらはいつもの定番のトリップの方が好きと妻は言ってました。
ところでパテは常に自分味が異なります。
作るたびに味が違う上に置いておく日数によっても味が違います。
前回は置いている期間が短いためか、味がぼやけているような感じがして私たち夫婦は好みではなかったのですが、今日はバチっと味が決まっていたと感じました。
それこそ人によって好みがあると思いますが、そんな感じがしました。
また、すぐに岸本さんのピアノの上達具合を確かめに伺います。
2021/08/22 更新
2020/11 訪問
阪神間の有名店シェフたちがベロベロに
風呂上がりにスマホを見ると某有名飲食店のオーナーから着信あり。
電話をするとベックにいるので来ませんか?とのことでした。
ということで予定外の訪問です。
到着してから、しばらく岸本さんも含めて3人で話しながらワインを飲んでいると、時間を空けずに、神戸の有名店のオーナーシェフの方がお二人いらっしゃりました。
いつもは喋る私もあまり喋らずシェフの方々の話を聞いていました。
閉店時間が過ぎましたが、なんとも不思議な空気感の中でで5人のおっさんがワインでベロベロになりながら駄弁っていました。
料理の技術的な話も話題として出ていましたが、この場ではその内容は書けません。
私は夕食を済ませていたのでワインをガブガブ飲んだだけでした。
シャンパン、白、赤、いつもながら安定した美味しいワインを提供して下さいます。
なお、ご馳走して頂いたので使った金額は書けません。
何時にお店を出たか覚えていませんが、帰ろうとした時にトイレに行きたくなり、自分の店に行ったのですが、そのまま店で4時まで寝てしまいました。
妻が怪獣になるのを恐れながらフラフラと帰途についたのでした。
2020/12/30 更新
2020/10 訪問
田舎風パテと牛頰肉の赤ワイン煮
妻との2回目の訪問です。
妻は、このお店のパテドカンパーニュに感動して、色々なレシピを研究した挙句、家でパテドカンパーニュに作ってくれました。
贔屓目無しで普通のビストロのパテドカンパーニュよりも美味しくできたのですが、やはりレバーの臭みと苦味を完全に抜くことは出来ません。
この日はベックのパテドカンパーニュを確認する目的もありました。
妻はパテドカンパーニュを一口食べると「ん?」という表情をしました。
私は妻が言いたいことがわかりました。
「前回と味が違うでしょ。」
「うん。」
前回と味が違うのです。
何度かパテドカンパーニュを頂いている私は毎回味が違うと思っていました。
クオリティの高い和食系の料理は食材のクオリティに左右されるので、必ず常に味が違います。
腐った素材でも美味しくするというフレンチではあり得ないことです。
より美味しいパテドカンパーニュを作るために岸本さんに色々とお話を聞かせて貰いました。
「パテドカンパーニュはアバウトに作ってますよ、だからメニューにはパテドカンパーニュと書かずに田舎風パテとしているのです」と岸本さんは語り始めました。
「だから、パテはいつも味が違いますよね。」
「フレンチは決まりきった仕込みをビシッとするから面白くないんですよ。一度、イタリアンで働いたことがあったけど、楽しかった。
その日、その場で料理が完成していくんです。その分、料理をお出しする時は大変なんですが、楽しかったなあ。」
私は以前から何度も書かせて頂いていますが、料理にはレシピは必要ですが、結局、本当に美味しいものを作るには、感性とかセンスとかその時の気温や湿度が重要だと思っています。
特にフレンチや日本料理で、本に書いてある通りに作りましたという料理には嫌悪感しか覚えません。
業務用の高額な本に何が書いてあろうが、時代と共に食材も調味料も変化していきますし、それぞれのお店での料金設定は異なります。
それらを全て考えて、ベストの料理を出すのが高級店であるはずです。
高級店のフリをして、業務用の本に書いてあるような料理を出されると腹が立ってきます。
素人でも基本的なことを学び、業務用の本を読んで作れば同じようなものが作れる料理は最低です。
素人でも真剣になれば作れるようなフレンチやイタリアンや日本料理。
これは俺にしか作れないなどと思っているのはご本人だけです。
機械のように同じ作業で同じ過程で、その味に何の疑問も持たずに陳腐な食べ物をプロの料理としてお客に出しているのです。
この日、私が嫌いな牛頰肉の赤ワイン煮を頼んでみました。
やはり、岸本さんが作る赤ワイン煮は違います。
私が赤ワイン煮が嫌いな理由は、肉の旨味が抜けているからです。
料理の過程を見ていると岸本さんは牛頰肉を煮込みませんでした。
だから、牛肉の旨味がしっかりとあるのです。
私が「パテドカンパーニュと同じく、牛頰肉の赤ワイン煮が嫌いなんです。」と言うと、岸本さんは「味が抜けてるでしょ。」と仰いました。
常識とされている牛頰肉の赤ワイン煮に疑問を持たれているので、このような本当に美味しい料理が出てくるのです。
写真をご覧になれば、アホの一つ覚えで肉を煮込んでないのがお分かりになると思います。
ご自身の味覚と嗅覚とセンスと感性で料理を作られていることがよくわかります。
味の抜けた赤ワイン煮が美味しいと言う方は食材の味を感じているのではなく、調味料の味を感じているのです。
ほとんどの方はそうですし、スーパーテイスターであっても調味料の味をメインに感じておられる方は少なくないと思います。
批判を覚悟で申し上げますが、世の中のほとんどの料理人もそれを喜んで褒め上げるお客も全く分かっていません。
食材の力を最大限に引き出すと言うことがどのようなことかということを。
食器や雰囲気や値段やミシュランの評価や老舗での修行や底の浅い能書きやちやほやされる接客でその料理が美味いと言っているし、料理人も俺は凄いと思っているのです。
馬鹿馬鹿しいほどの茶番です。
本当に美味しいものは業務用の本や古ぼけた老舗でのレシピからは絶対に生まれません。
肉も魚も野菜も食材は生きているからです。
既存のものに疑問を持つからこそ、本当に美味いものが生まれるのです。
城助やロックンビリーS1同様に、ベックの真価を理解されておられる方はほとんどおられないでしょう。
岸本さんのアドバイスで改善した妻のパテドカンパーニュは更に進化していました。
贔屓目無しで、神戸のベック以外のお店のパテドカンパーニュよりも遥かに美味しいです。
レバーの臭みと苦味がほとんど無くなり、バランスの良い深く柔らかい旨味が出ていました。
ど素人が作れるものが、他の店では作れない。
なぜ、あのレバーの臭みや苦味のあるパテドカンパーニュを売るのか?
どのような思考になるとあの肉の旨みが抜けた牛頰肉の赤ワイン煮込みを何の迷いもなくお客に高い値段で出すのか?
業務用の本に書いてある通り作り、修行した店で教わった通りにしているからです。
ただ、それだけ。
パテドカンパーニュとはそのような食べ物と思い込んでいるだけです。
それが神戸のほとんどの料理店の実力です。
東京であっても本当に美味い料理を出すお店はごく僅かです。
そんなものしか出せないほどの熱意しか無い料理人が圧倒的な多数を占めているのです。
そして、センスと感性。
プロが提供する料理というものをわかっておられる方は極めてごく少数。
料理人やそれをもてはやすお客をデスっているわけではありません。
それぞれの感じる世界で楽しめば良いのです。
私個人としては高級店で、ドヤ顔で高くて不味い料理やお酒を出されるとはらわたが煮えくりかえるだけです。
プロの料理を出しているのかと。
本当のことをストレートに書いているだけなので、そのことを許容して頂きたいのです。
私に嫌がらせをする方は、何度も書かせて頂いていますが、まずはご自身がスーパーテイスターか否か、スーパーテイスターであっても上位何パーセントくらいかを確認して下さい。
0.1の視力と2.0の視力では現実に見えている世界が全く異なります。
味覚はそれと同じかそれ以上の違いがあります。
感じている味が全く違うのです。
2020/12/08 更新
2020/09 訪問
たまには若い人たちと
他の仕事で関係のある若いビジネスマンが新卒の乃木坂46にいそうな部下の女性と私の店に来てくれました。
彼は立教卒でまだ20代で東京勤務ですが、彼女と離れて大阪の営業所の応援でビジネスホテル暮らしをしているそうです。
私の店で新しいビジネスを独立してやってみたいという話を彼はしてくれました。
彼の発想の豊かさと社会人になって数年しか経っていないのに会社に依存して生きていくことのリスクをハッキリと自覚していることに感動しました。
実は私の店の最年少常連の方は関学在学中から通ってくれていて、数回目からは関学の彼女もずっと通ってきてくれています。
彼は日本を代表する大企業に上位数人の幹部候補で入り、転職して今は世界的に有名な企業の日本の会社にいます。
彼女もある分野で日本では飛び抜けたトップでこれまた名前を知らない日本人はいないという大企業に入って営業でバリバリ働いています。
このお二人は今年東京の勤務になったのですが、半年に一度くらいは必ず私の店に来てくれます。
とにかく若くて優秀な方の話を聞くのは面白いし、楽しいし、勉強になります。
私が経験をしたことのない分野の仕事の話は私自身の経営者としての色々な仕事にも役立ちます。
話が逸れましたが、この日来てくれた立教卒の方は特に発想が非常にユニークで楽しかったので、2軒目として日本を代表するビストロワインバーと確信しているベックにお連れしました。
彼らは私の店の後なのであまり食べられませんでしたが、パテやトリップなどに感動しておられました。
勿論、大人のお洒落な雰囲気にもびっくりしていました。
私は美味しいワインと卓越した料理を楽しみながら、彼から更に面白い話を聞かせて貰って最高のひと時を過ごさせて貰いました。
彼とはいつか新しいビジネスでアライアンスやアウトソーシングという形で一緒に仕事が出来たら良いなあと思っています。
2020/12/10 更新
2020/09 訪問
やっと妻を連れて行けました
パテドカンパーニュを妻に食べさせないわけにはいきません。
この日、やっとタイミングが合って、妻を連れて行けました。
最初にシャンパンを頼んで、まずはパテドカンパーニュ一個ずつです。
妻は美味しいと悶絶しておりました。
ただ、食べる毎に微妙に味が違います。
城助の握りと同じで食材や気候や温度や湿度によって作り方を調整しておられて、それが味の違いとして現れるのでしょう。
フレンチ系のシェフとしては非常に珍しい方です。
だから、卓越して美味しいし、食材を活かそうとされているのでしょう。
過去に何度も書かせて頂いていますが、私は基本的にはフレンチが嫌いです。
食材の質を無視してソースの味で常に同じ味を維持しようと無理をするからです。
腐ったものでも美味しくするのがフレンチ、味のない食材でもソースで常に味を安定させるのがフレンチ。
そんな何百年も前の言葉をこの令和の時代に仰る方も居られますが、そんな言葉を聞くたびに腰が抜けます。
フレンチという料理はライヴ感が全くなく、同じ過程を頑なに守って仕込みをして、料理をします。
海からパリに食材を運ぶ間に食材が腐りかけるために、それをどうするかというために発展したフレンチの金言を守るためにです。
それに比べてイタリアンは地理的に主要都市が海に近いのでライヴ感があります。
個人的にはオリーブを多用し過ぎるところが好きではありませんが、音楽のジャズのように、細かい仕込みを凝り固まってせずに、料理する時に感覚で仕上げていきます。
日本語で言えば、両方とも「洋食」なのですが正反対の料理なのです。
勿論、日本の洋食はまた異なります。
日本の洋食も明治時代に確立された料理方法を令和にやっているような異常な老舗がありますが、あれは今提供するような料理ではありません。
話がそれましたが、グラタンやトリップなどどの料理も美味しいと妻が感動していました。
ワインもいつもながら間違いのない美味しさで、おかわりをした白ワインは、夫婦で気に入って家でもたまに飲むようになりました。
原価がわかったのですが、良いワインを安く出しておられることも分かりました。
目一杯飲んで食べて二人で2万5000円でした。
クオリティから考えたら、異常に安いと思います。
六本木なら倍の値段でしょう。
城助の場合と同じで、オーナーシェフがややこしい人ということで伺うことをしていなかったお店ですが、両方とも常連の方に連れて行って頂いて、至福の時間を楽しむことができるようになりました。
ありがたいことです。
この日以降もまあまあの頻度で伺っていますが、順次レビューをアップしていきます。
2020/12/05 更新
2020/08 訪問
当然ながらワインのセレクトも抜群
パテドカンパーニュは当然のことながら、この日はマカロニグラタンを初めて頂きました。
大常連の方の話ではマカロニも自家製とのことです。
どの料理も繊細で優しい味わいなのですが旨味のポイントはしっかりと焦点が合っていて美味しいです。
ワインも複雑な旨味がありながら雑味のないものをセレクトしてくれるので、料理もワインもすすみます。
繊細とか雑味に関しては、どうも世間で大きな誤解があるようなので、一度細かく書きたいのですが、もっと分かりやすい他のお店のレビューで書かせて頂きます。
とにかく料理もワインも心から満足できるものしか提供されません。
緊急事態宣言が解除されてから最も多く伺っているお店です。
夜の外食はほとんどしていませんが、、、。
料金はご馳走して頂いたので表記しません。
2020/12/05 更新
2020/04 訪問
パテドカンパーニュに見た卓越した技術
緊急事態宣言もあり、夜の外食は激減していますが、書くべきレビューは結構たまっています。
こちらのお店などか
直接的にお聞きした評判は数限りありません。
一度は思っていましたが、城助の時のパターンと同じでオーナーシェフの方の接客の賛否が真っ二つに分かれていたので、伺うことを躊躇していました。
こちらのお店の1番の常連ではないかと思っている方からある日お呼びがかかり初めて伺うことができました。
私も扱っているビュルドー家のシャラン鴨などを頂きましたが、注目したのはパテドカンパーニュです。
他のところでも書かせて頂いていますが、そもそもフランス料理と言うのは、ソースや調理法によって腐った食材でも美味しく食べさせるもので、食材のジグザグを技術によって常に同じ味にするのが技術であり、それがシェフの力量だと断言する方がおられます。
東京にいる時にガチガチのクラシカルなフレンチを出されるご高齢のシェフが仰ったことですが、神戸に来てから私よりも若いフレンチのシェフが全く同じことを仰ったので腰が抜けるほど驚いたことがあります。
マリー・アントワネットの時代の話を今されるのですか?と言う話です。
本当に頭がおかしい方が多くてびっくりしますが、いずれにしてもそんな話を何度か聞いているので私のフレンチに対するイメージはかなり悪いです。
ワインも妻が好きなので家でもよく飲むようになりましたが、防腐剤のせいで、翌朝必ず胃がおかしくなるので、積極的に好きと言うわけではありません。
東京時代も高級料理は基本的に一人で食べに行くと決めていたのでフレンチからは足が遠のきました。
シェ・シロなど手軽な価格で美味しいと感じるビストロはリピートさせて頂いていますが、無条件で大好きと言うお店はありませんでした。
最も、そんなお店は今は、鮨の城助とラーメンのロックビリーS1のたった2店舗しかありませんが、、、、。
パテドカンパーニュを頂いて価値観が変わりました。
フレンチで無条件で大好きと言えるお店と出会うとは!
レバーの雑味や臭みが際立つ料理なので大嫌いなのですが、それが皆無で肉と香辛料の旨味のバランスが究極のレベルで大嫌いな食べ物が大好きになりました。
と言っても食べたいと思うのはベックだけですが。
ちなみに妻はシルバーウィークの間、パテドカンパーニュを研究して、休み中の出張から帰ってきた私に食べてくれましたが、美味しかったです。
ミスがあってレバーの雑味と臭みがわずかに感じられましたが、ベック以外のほとんどのフレンチの店よりは美味しかったです。
次回は完璧なものを作ってくれるでしょう。
ただ、ベックに近いものは無理です。
本当に近いものが作れれば、それとワインだけでワインバーが経営できます。
シャンパンも赤も白も美味しかった。
このお店は卓越したビストロであるとともにワインバーでもあります。
ワインを飲まない方はいらっしゃらない方が良いでしょう。
そうしないと大問題が発生します。
それはまた追々書かせて頂きます。
城助の中山城助、ロックビリーS1の嶋崎さん、ベックの岸本さん。
努力する天才は己の才能と成果物を理解する人しか受け付けません。
なぜならば命をかけているから。
2020/09/29 更新
ベックが城助やロックンビリーS1や比良山荘と同じ評価ですかと仰る方がおられますが、やはり田舎パテ、即ちパテドカンパーニュを初めて頂いた時の衝撃を考えれば5.0です。
それ以外ありません。
何故なら、
レバーのえぐみと臭みと気持ち悪くなる風味。
それが私のパテドカンパーニュに対するイメージです。
実際に今も妻の作ったもの以外は、気持ち悪くなるので食べられません。
そのような食べ物を心から美味しいと感じたからです。
この日も田舎パテを頂きました。
田舎パテが同じ味であることは一度もありません。
岸本さんご本人が仰っておられたように、良い意味である程度アバウトに作るということもありますが、都度の食材の差異もありますし、熟成何日目かということで全く同じ味にはならないのです。
実は、この日、田舎パテに少しえぐみがありました。
初めてのことです。
うーん、なんとも言えない違和感を感じました。
何故だろうか?と。
ノルマンディー風トリップ。
サラミ。
マカロニグラタン。
そして、赤と白 数杯。
どの料理も美味しいです。
2021年12月16日が最後の晩餐となるとは想像もしていませんでした。
たった十数回しか、、、。
もうピアノのお稽古の話もできません。
芸術は儚い。
もう二度と頂くことは出来ません。
ノルマンディー風トリップもマカロニグラタンも妻と協力していつか岸本さんの料理に少しでも近いものをという思いで作り続けます。
勿論、田舎パテも。
直近の16日熟成で75%まできました。
ある食材にあることをして、次作れば、14日から16日熟成で80%いけるかも知れません。
ただ、それ以上は今のところ手段がありません。
あることが全く解決していないのです。
もう岸本さんには訊くことは出来ませんので、妻の技術と私のアイデアで0.1%ずつでも進化させるしかありません。
それをずっと続けることが私の岸本さんへの変わらぬリスペクトの証です。
本物のプロフェッショナルの芸術に対する敬意。