とんしさんが投稿した比良山荘(滋賀/大津市その他)の口コミ詳細

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とんしの「本当に美味いもの」

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とんし (男性・兵庫県) 認証済

この口コミは、とんしさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

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比良山荘大津市その他/日本料理、オーベルジュ

8

  • 夜の点数:5.0

    • ¥50,000~¥59,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 3.5
  • 昼の点数:5.0

    • ¥80,000~¥99,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 4.5
8回目

2023/09 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥50,000~¥59,999
    / 1人

人生の楽しみ

今宵も比良山荘でございます。
先月伺ったばかりですが、松茸を食べられる可能性がある日を探って今日になりました。
城助ほどは伺っていませんが、人生の少ない楽しみの一つと言えます。
このようなところで最高の料理を楽しむことがなくなったら、生きている意味はなくなります。

京都方面には真っ黒な雲があります。
滋賀に線状降水帯ができるかもという予報が当たってしまうかも知れません。

これだけ残暑が厳しいと松茸づくしはないだろうと思います。
まあ、鮎もそうですが、あの松茸は他では食べたことがありません。
東京の10万円を下らない店なら食べられるのかも知れませんが、私としては今のところ、比良山荘の松茸が最高です。
香りはもちろんですが、とにかく味が美味しいのです。

さて、料理です。

鳶舞茸のお吸い物。
うーん。
このような綺麗な旨味が好きなのです。
美味しい。

オクラの花びらの中に琵琶鱒。
舞茸、岩茸、たまご茸、蜂の子。
やはり料理が変わりました。
食材のクオリティの高さはもちろんですが、かなり洗練されていてとても美味しいです。
自然の恵みとハイセンスな調理。
素晴らしい。
雰囲気も含めてやはり他では味わえません。

焼き茄子と百合根の菊花あん。
美味しい。
食材が良いのはもちろんのこと、エレガントな味わいが素晴らしいです。

造り。
鰻の落とし、鯉、岩魚。
鰻の美味しさは群を抜いています。
高級鰻屋の鰻よりも遥かに美味しいです。
鰻とはこのような味なのです。
岩魚も美味しいですね。
ちゃんと味がします。

松茸の土瓶蒸し。
抜群。
そこらの高級店ではこのレベルの松茸の土瓶蒸しは出てこないのです。
ないんです。
出汁もちゃんと出てないのに薄味にしたり、食材がちゃんとしてないから味付けをごちゃごちゃしたりとそんなのばかりなのです。
すいません!ミュジニー下さい!
と言いそうになりました。
これが、松茸の土瓶蒸し。
他は食べたくありません。
他は、松茸の土瓶蒸しと言う勿れ。

落ち鮎。
まあ、琵琶湖のものだと思いますが美味しいです。
私の好きな近くの川のものではないと思います。

八寸。
子持ちあゆのなれずし。
これだけは酸っぱ過ぎて苦手です。
黒皮茸よ白扇揚げ。
かなり美味しい。
鹿。
銀杏。
丹波しめじの
ぬかご。
松茸の旨煮。
松茸の味がしっかりする。
茗荷の寿司。

子持ち鮎の香味焼き。
美味しいです。
味付けも濃くなくて卵がとても美味しいです。

月とスッポン。
地卵味噌漬け。
月とスッポンは、やはり以前のように日本酒の甘さが過ぎると言うこともなく、良い塩梅で美味しいです。
地卵の味噌漬けも以前は物凄く濃い味でしたが、とても良いかげんて美味しかったです。

イチジクと栗の渋皮煮。

子持ち鮎のご飯。
大好物。
本当に美味しいです。

鯉こく。
こちらもちょうど良い塩梅になっています。
完全に田舎料理から脱却しましたね。

香茸の出汁のお茶漬け。
きのこの出汁を鮎ご飯にかけて食べます。
初めてです。
旨味が融合していてかなり美味しいです。

さつまいものくず饅頭。
さつまいもも甘いですが、くずが美味しい。

紫蘇茶。

松茸づくしはありませんでしたが、洗練された食材クオリティが高い料理ばかり。

次回は月とスッポンの鍋?
2月なら禁酒明けなので、シャルム・シャンベルタン グランクリュでも飲もうかな?
いくらするか知らんけど。

料金は値上げしていると思います。
あまり飲まないで、3人で約16万円。

これをどう思うかは個々の価値観ですね。

本物を味わうために。
それだけのことです。

2023/09/23 更新

7回目

2023/08 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

鮎が食べたくて!

本湖月で自信満々の鮎が出てきましたが、あまりにも比良山荘と違うので。今年も堪能させて頂きにきました。
本湖月の鮎は臭みがあって旨みが弱かったです。
明らかに。

岩茸のお吸い物。
野暮ったさがなくなり洗練されています。

新銀杏、白ズイキの吉野煮。
この時期に銀杏が出てくるとは思いませんでした。
美味しい。

琵琶鱒刺身、鯉のあらい、鮎の刺身。
鯉は少し弱いです。

琵琶湖の鮎の塩焼き。にがうるか。
にがうるかで妻は日本酒を飲んでいました。
羨ましい。
琵琶湖の鮎でも京都や大阪の超有名高級店よりは美味しいです。
旨みが違います。

安曇川の天然鮎。
これを頂くために伺いました。旨味が凄い。
めまいがするほど美味しいです。
もはや他店で食べるものとは違う食べ物です。
柔らかい食感。風味。
そして深くて綺麗な旨み。

琵琶湖の鮎の塩焼き。

八寸。
ならずし
春子の南蛮漬け
新蓮根
鹿のロース木肌のみ
花山椒
いわなの押し寿司
川海老
とうもろこしの天ぷら

琵琶湖の鮎の塩焼き。

月とスッポンスープ。
地鶏卵の味噌漬け?

丸茄子。
大好きです。
本当に美味しい?
冬瓜
三度豆
鷹峯唐辛子

鮎ご飯。
そりゃ美味しいです。

鯉こく。
こちらも野暮ったさが無くなり洗練されました。

枝豆餅。
自然な甘みが心地良いです。

妻のメモ。
ご参考に。
岩茸のお吸い物、琵琶湖天然うなぎの酒蒸し、新銀杏と白ズイキの吉野煮、こいのあらいと琵琶マスとあゆのお造り、焼き鮎と苦ウルカ、あど川のあゆの塩焼き、八寸 子持ちあゆのなれ鮨、あおうめの甘煮、あまごの稚魚、新れんこんの甘酢漬け、花山椒、イワナ、鹿肉ローストきはだのみ乗せ、川海老、とうもろこしの天ぷら、琵琶湖の鮎塩焼き、月とスッポンのスープと地鶏の卵の味噌漬け、とうがんと丸茄子3度豆鷹ヶ峰とうがらしの冷菜、鮎ご飯とコイコク、枝豆餅のウグイス粉とシソ茶。

進化しています。
味付けが田舎料理らしくどキツイものがありましたが、どれもソフィストケートされています。
押し寿司とか明らかに味が変わっていました。
まだ味が濃いものはありますが全体的に上品になり、このお店の空間と同様に上質感が漂うようになりました。

重複しますが、やはり安曇川の天然鮎の旨み、柔らかさは、信じられないようなレベルです。
松茸と鮎は他の高級店と比べても違いが明らかすぎて、他の目が飛び出るような高級店で頂いても全く美味しいとは思わなくなりました。

次回は松茸です。
人気があり過ぎて、確実に食べられる日は予約が取れませでした。
9月の下旬。
ギリギリですね。
飲んだら1人10万円近くするものが一瞬で満席とは、、、。
中途半端な高級店で5万円払うより遥かに良いとはいえ、凄いですね。

2023/08/08 更新

6回目

2022/10 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥80,000~¥99,999
    / 1人

匂い松茸 味松茸

2ヶ月ぶりの比良山荘です。

家の前でタクシーを乗る時に、妻だけ乗せてタクシーが走り始めました。
一人客と勘違いしたそうです。
左側のドアの前に立っていたのですが、、、。

いつものように新神戸駅に着きました。
9時40分。
友人と待ち合わせて京都駅までのチケットを買って、いつもようにセブンイレブンのコーヒーを買います。
前回はアイスでしたが、今回はホットです。
全てルーティン通りです。
妻は食事の前なのにコーヒーのお供にスゥィーツと言い始めて腰が抜けるほど驚きました。
妻だけが食べるのは癪なので、コンビニスゥィーツの勉強のためフィナンシェを食べることにしました。
普段は外でコーヒーを飲むことはほとんどありませんが、ホームにあるセブンイレブンでコロンビアのラージを購入します。

新幹線で話をしながら、コーヒーを飲みとフィナンシェを食べているうちに京都駅に着いてしまいました。
平日のこの時間にこれほどグリーン車が混んでいることはありません。
下車する時に焦りました。
また、MKの待ちがまだ30分とかだと予約時間に間に合いません。
妻と友人を残して小走りにタクシー乗り場に着くと誰も並んでいませんでした。
一安心です。

いつものように比叡山の先まで山道を進んで行きます。
前回、早く着き過ぎたので15分前到着を目指しましたが、実際に着いたのは5分前でした。
いやー、比良山荘への時間管理は毎回難しいです。

いつものように妻のメモです。

頂いたもの。

きのこの白味噌仕立て天然うなぎ入り
松茸のおかき揚げとみぶなとくろかわ茸の和え物
刺身 鯉 うなぎの焼き霜 鹿
松茸とイワナの土瓶蒸し
琵琶湖の子持ち鮎
焼き松茸
銀杏
半生ばちこ
栗の天ぷら
八寸 子持ち鮎香味焼き、みず山菜、イノシシのロースト、天然まいたけ、ムカゴまつばさし、じ卵、松茸のうま煮、子持ち鮎のなれ鮨、ハツタケ 
熊のジブ煮といちじく
あゆと松茸のご飯と鯉こく
安納芋のクズ饅頭

最初に出てくるドクダミ茶がかなり美味しいです。 
私はドクダミ茶は薬だと思っているので、美味しいと思ったことがないのですが、こちらのお店のドクダミ茶は本当に美味しいです。

比良山荘のコースは酸味がかなり強いものがあったりして、実は全てが完璧に美味しいとは思わないのですが、この日はなら鮨以外はかなり美味しいと思いました。
なれ鮨や鮒寿司は、とにかく酸味が物凄いので個人的にはかなり苦手です。

先ず、きのこの白味噌仕立て天然うなぎ入りが素晴らしかったです。
私とは異なり超辛口の妻も美味しいと唸っていました。
志し高き友人の料理人も凄いと言っていました。
汁に香りが溶け込んでいる、何故こんなことができるのだろうかと。

この日の鯉は美味しかったです。
鯉は旨味が全く感じられない時があるのですが、ご主人にお訊きしたら、鯉はあらいにすると刺身より旨味が感じにくくなるそうです。
流水で旨味が流れてしまうとのことです。 
この日の鯉の刺身は、強い旨味はありませんでしたが、上品な繊細な旨味があり、噛んだ後もその旨味が口の中に残り美味しかったです。

松茸とイワナの土瓶蒸しは、気絶するほど美味しかったです。
燗が進む進む。
松茸の土瓶蒸しは本当に難しい料理で、好きなので外食でも家でも物凄い数食べていますが、これは凄いと思うものはほとんどありません。
理由は、汁のバランスが極めて難しいからです。
多少良い松茸を使っていると塩が足りなかったりして香りの強い白湯みたいなものがあったり、味付けをし過ぎて松茸の土瓶蒸しなのかなんなのかさっぱりわからん汁になっている場合があったりするからです。
この日の土瓶蒸しは、松茸のレベルがトップクラスであるからなだけでなく、まあ、味付けのバランスが絶妙でした。
このような極上の松茸の土瓶蒸しは比良山荘以外で食べるのは不可能かも知れません。
松茸とイワナの旨味と香り。
城助流の言い方をすれば抜群。

今回のメインは松茸ですが、子持ち鮎も抜群に美味しかったです。
いやー、本当に素晴らしかったです。
全員、唸りながら、熱燗をグイグイ飲みました。
このようなトップオブトップの鮎を食べてしまうと、京都の超高級店で食べても鮎は不味く感じてしまいます。
比良山荘は、熊が有名ですが、私と妻は鮎と松茸が突出して凄いという意見です。
他の店と差があり過ぎます。
他の店で出てくるとガッカリします。
こんな中途半端なものに仕入れのコストをかけて出して欲しくないなあ、同じコストをかけるならちゃんとトップオブトップのものにかけて欲しいなあ〜と。 
かなり残念な気持ちになります。

焼き松茸。
これを頂くために新幹線とタクシーを乗り継いで山奥までやって来ました。
友人もこれが食べたくて来たのです。

匂い松茸、味松茸。

ご主人の御言葉です。
同じようなことを前回の焼き松茸で私も申し上げましたが、松茸は匂いだけがすごいわけではないのです。
ただ、トップオブトップクラスでないと、味はそこそこです。
傘からは香りが溢れ、茎に松茸独特のみずみずしい甘みがあります。

これです!

味わいたかったのは。
一度の食事に8万円9万円かけて、交通費と合わせて10万円以上かかっても食べる価値があります。
焼き松茸のコースは限定なので、必ず食べられるとは限らないのですが2年連続頂けて運が良かったです。
ご主人がペアリングして下さった九頭龍の大吟醸の熱燗もかなり美味しかったです。

最高!

このような料理を頂くために仕事が大嫌いな私が仕事をするのです。
収入以外に仕事には一切価値を認めていませんが、お金が入ると城助やチッチャやバールチッチャや比良山荘で食事ができるので、そのためだけに働いています。
別にHernoのコートを何枚も買い漁りたいから働くわけではないのです。
妻はHernoのコートも無制限に買い漁りたいようですが、私はトップオブトップの料理さえ食べられれば、良いのです。
この松茸の味を知らずに死ぬのは悲劇です。
城助の握りを知らずに死ぬのと等しい悲劇です。

バチコの半生は初めてでしたが、とても美味しくて日本酒が止まりません。

栗の天ぷらは死ぬほど甘くてびっくりしました。
自然な甘みがここまで強烈になるのかという驚きです。

熊のジブ煮といちじくも熊の旨味が素晴らしかったです。
松茸だけでなく、鮎も熊も楽しめてオールスター登場で更に熱燗グイグイです。

鮎と松茸のご飯と鯉こく。
そりゃ美味しいでしょ。
そりゃそうです。

比良山荘の鮎と松茸が入ったご飯ですよ!
これを召し上がらずに死ぬのだけはやめた方が良いです。
比良山荘に通い続けた上でかなり運が良くないと召し上がれませんが、召し上がるべきです。 
いつもはお腹いっぱいでご飯は食べ切らないのですが、この日は3人で熱燗をグイグイ飲みながらご飯を食べ切りました。

3時間の世界で一番のランチ。
新神戸に着きたのは18時でした。
とても楽しい小旅行でしたね。

究極!

いつも城助の握りを食べさせて貰ってますし、リシュリュゥで最高のワインをいつも飲ませて貰ってますし、この日比良山荘の究極のコースも頂いたので、もういつ死んでも良いです。

比良山荘万歳!

城助万歳!

自由惑星同盟万歳!

マインカイザーラインハルト万歳!

魔術師ヤン万歳!

人生で全てやりたいことをやり切りました。

2022/10/28 更新

5回目

2022/08 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク3.8
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

全ての過程も比良山荘

タクシーで新神戸へ。
そして、いつものようにセブンイレブンでコーヒーを買って新幹線に乗り込みます。
新神戸から今日も京都で新幹線。
27分で京都駅に到着です。

今日は比良山荘の先の山奥でインパルスのショーがあるということで、早めにいらっしゃった方が良いですよと比良山荘からお電話を頂いていたので新幹線の時間を早めに変更したので9時22分に到着です。

一度大渋滞にハマってからMKにすぐに乗れるか、乗ってから比良山荘に着くまでどれだけ時間がかかるかは、常に大問題になります。
比良山荘に着くまでの全ての過程も比良山荘と言うご主人の言葉通り、これほどその過程が重要となるお店は他にありません。
妻は、何故か遅刻するんじゃないかという恐怖に捉われてよく眠れなかっだそうです。
私も早めに寝ないとと思いながら、全英女子での渋野日向子選手の活躍をLiveで観ていたので寝不足です。

さて、今日は妻に加えてもう一人おられるので新幹線も通路を挟んで三人で楽しい会話をしながら、アイスコーヒーのラージ飲みます。

京都駅に着きました。
京都駅のMKの乗り場は予約ができないので、いつもドキドキです。
前々回は30分以上待ちましたし、それを覚悟していた前回はすぐに乗れました。

さて、今回は?

行列ゼロ。
しかも大きい車に乗れました。
11時半の予約なので、渋滞が無ければ1時間以上前に着くでしょう。
しかし、比良山荘は部屋で料理が始まるまでの時間も最高に楽しめるので、早いのは良いです。
コロナ禍のせいか、夏休みなのに9時台の京都中心部は道が空いています。

宝ヶ池の手前の合流が少し混んでいましたが、右折した後のいつもの山道はどうでしょうか?

一本道の山道に入りました。
若干車の数は多いですが、渋滞ではなさそうです。
年に4回しか伺わないのに、何故かこの道に入ると懐かしくなります。
帰ってきたなあという感じです。

ご一緒した方は、有馬街道みたいと仰いましたがそんなもんじゃありません。

紅葉の季節でもないのに大原三千院の手前から少し渋滞気味になりました。
この暑い中、大原三千院の観光客が意外と多いのでしょうか。
大原三千院の渋滞を抜けたら快調です。
京都駅から1時間以上かかっているので早めに動いたのは正解だったようです。

最後の山越えをしてやっと着きそうです。
10時47分到着。

11時10分くらいにならないと部屋には入れないということで、葛川明王院あたりを散歩しました。
平安時代初期に建てられたというのですが、何百年も前にこの辺りに人が住んでいたというのは驚きです。

うなぎときゅうりのとうじ巻き胡麻酢ソース添え
しっかり味があったので胡麻酢ソースは使いませんでした。

岩茸と焼き麩の白味噌仕立て
岩茸が美味しく、味付けのバランスが良いです。

造り
鯉のあらいと琵琶鱒と鹿のたたき
この日の造りは残念でした。
鯉は水っぽくて旨味がありません。
琵琶鱒も鹿も旨味が足りませんでした。
全て、食材が弱かったです。
このような日もあります。

琵琶湖の鮎塩焼き にがうるかを添えて
琵琶湖の鮎も旨味がちゃんと美味しいです。
うるかは今回は味の塩梅が良くて日本酒がとても進みました。

安曇川鮎の塩焼き
メインはこれです。
これを頂くために、神戸三宮からここまでやってきました。
すぐ近くを流れる安曇川に生息する鮎です。
骨せんべいは香ばしくて、身はふんわりとして非常に上品な旨味があります。
琵琶湖の鮎も美味しいですが、比べてはいけないほど味が違います。
比良山荘は、熊や花山椒が有名ですが、鮎も凄いです。
日本一の鮎。
タイヤ系高級店では、このような繊細で上品な鮎は食べられません。
少なくても私は頂いたことがありません。
比良山荘の松茸と鮎には日本一と言えるような凄みを感じます。

八寸 
子持ち鮎なれ鮨、青越しゼンマイ、いわなの押し寿司、天魚の稚魚、新レンコンの甘酢漬け、花山椒うま煮、猪、とうもろこしの天ぷら
とうもろこしの天ぷら美味しかったです。
猪も旨味たっぷりでした。
ゼンマイも美味しいです。
天魚の稚魚も良い味付けのバランスでした。
ただ、なれ鮨は保存食でかなり酸っぱいので苦手です。

琵琶湖の鮎塩焼き
再び琵琶湖の鮎です。

琵琶湖のすっぽんと熊の鍋
25000円のコースは月とスッポン鍋がつきます。
初めて食べた時は味付けが甘過ぎて美味しいと思いませんでしたが、今回は味付けの塩梅はバランスが良くてとても美味しかったです。

鮎ご飯と鯉こく
鯉こくもご飯もとても美味しかったです。

枝豆の餅菓子
デザートも手を抜かないのが比良山荘流。
甘過ぎず、枝豆の食感も素晴らしく美味しかったです。
高級店のコースの後に、陳腐なデザートや口にするのも嫌になるコーヒーや紅茶が出てくる店がありますが、個人的には論外だと思っています。
終わり良ければ全て良し。
逆も然り。
お茶を濁すだけの陳腐なものは出さない方が良いと思います。

今日も最高の空間と時間と味とおもてなしを頂くことが出来ました。

比良山荘は比良山荘。
全てが比良山荘。
代替性が全くありません。
唯一無二の存在です。

次は秋です。

2022/08/07 更新

4回目

2022/04 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク3.8
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

花山椒で1年コンプリート

夏の鮎に始まり、秋の松茸、冬の月鍋、そして花山椒。
一度伺うことができれば、後はワンシーズンに一回、極上の料理と空間と時間を味わうことが出来ます。

今日は桜満開ですから、帰りは宝ヶ池でタクシーを降りて花見をする予定でしたが、雨が降っているので諦めました。

前回は京都駅前のMKタクシー乗り場でなかなかタクシーに乗ることが出来ず、中心部も渋滞でヤキモキしたので、今回はかなり早めにと思ったのですが、勘違いして新神戸駅9時10分発と言うとんでもない新幹線に乗ってしまいました。
早過ぎたのです。

雨のため、京都駅前のMK乗り場でもそんなに待たないかも知れません。
そうなると10時前にタクシーに乗れて、前回ほど中心部が混んでいなければ、11時前には比良山荘に着いてしまいます。
まあ、遅いより良いかなと言う感じです。

年に4回しかない特別な日。
万全な体調で伺うと決めていましたが、金曜日に城助に行った後、またオーバーランでバールチッチャに友人と行ってしまい、妻の激オコ波を真正面から受けてしまいました。

まあ、それからはなんとか立ち直ったとは言え、日本酒の十四代や爾今をガバガバ飲んだ後に、バールチッチャでフランチャコルタや赤ワインをガバガバ飲んだ挙句、夜中にピッツァまで食べてみせたので土曜日は体調が絶不調でした。

夜の仕事も忙しく、家での遅い夕食は、妻の素晴らしい料理のおかげで、ロゼワインも進み、次のハイボールを作って座った瞬間に寝落ちしました。
何度も目が覚めて、朝方にベットに入ったので寝不足です。

もうすぐ京都です。
さて、渋滞はどうなのでしょうか?
家から京都駅に行くよりも、京都駅から比良山荘へ行く方が時間がかかるのですから、いつもながらの小旅行です。

比良山荘のご主人は、店に来るまでの過程も比良山荘の楽しみ方と仰るので、楽しい時間を過ごさせて頂くのですが、中心部の大渋滞には閉口します。
前回は行きよりも帰りの大渋滞が凄くて死にそうになりました。

前回は紅葉の季節、今回はソメイヨシノ満開ということで、30分待ちは覚悟でMKの乗り場に到着すると何と待ちはゼロ。
前回が異常でした。
50分近く待ったはずです。
9時44分にMKに乗れてしまいました。
川端通りも渋滞はありません。
焦らずに済むので、ゆったりと桜を見ながら優雅に比良山荘に向かいます。
もう、比良山荘タイムは始まっているのですから。

北山通りあたりまで来るとグッと温度が下がります。
見る桜も種類や咲き方が異なり面白いです。

山の一本道に入ると更に温度が下がります。
春の気配があまり感じられません。

10時54分比良山荘到着。
今回は早すぎました。
ただ、部屋で待つ時間も楽しいので逆に贅沢な時間を過ごさせて頂くことになります。

いつもながら、水の流れる音がリラックスさせてくれます。
非日常感の極みです。

今回は、間が5ヶ月あいたのに、実家に帰ってきたようなリラックス感があるのは何故でしょうか?

頂いたもの。
いつもの妻のメモ。

先付
たらの芽の天ぷら。
しっかり旨味もあって美味しいです。
塩加減が絶妙です。

八寸。
子持ち鮎のなれ寿司、赤梅蜜煮、花山葵、鯉の子、こごみ、蕨湯葉巻き、稚鮎のにこごり、猪のロースト。
稚鮎のにこごりが特に美味しかったです。
味付けも絶妙。
稚鮎の赤ちゃん?正確な名前は忘れました。
少し苦味があり美味しかったです。

刺身
鹿のたたき、鯉のあらい、たけのこ。
猪よりもちょっと淡白な旨味の鹿。
たたきで食べられるものは少ないです。
鯉のあらい。
前回の刺身が旨味が少なく心配しましたが、比良山荘標準の旨味たっぷりで美味しかったです。
鍋の時にご主人にお聞きしたところ、やはり個体差はあるそうです。
トップクラスの食材ほど、個体差があるの法則通りです。
不味い食材はどんな料理に仕上げても不味いので、個体差など関係ありません。
不味い食材は何をしても不味いです。
昭和のフレンチは古臭いです。

片栗のごま味噌和えとうるか。
うるかは苦味がありますが日本酒に合います。
片栗、クオリティが高いです。

琵琶湖本モロコの塩焼き、たけのこの姫かわ添え。
本モロコは初めて食べました。
抜群の旨味。
琵琶湖でしか漁れない高級魚とのことです。
トップオブトップの食材は、ごちゃごちゃといらんことしないで、塩でシンプルに食べるのが美味しいです。
食材が悪いといじくり回します。

花山椒の月鍋。
お野菜 くれそん、かたくり、せり、たけのこ、セリの根、わらび、山うど。
熊。
猪。
とちもち。

とにかく、熊の甘みと風味は突出していますね。
綺麗な旨味と信じられないほどの脂の軽さ。
臭みは一切ありません。
食材の極めとはこのようなものを言います。
誰も抵抗することが出来ない圧倒的な食材の力。
上品な肉の旨味。
本物の比内地鶏も繊細で上品な旨味がありますが、この熊はジビエとは思えないほどの繊細な旨味があります。
鮎も松茸も日本一だと思いますが、こちらのお店が熊で天下を取った言われる意味を今更ながら思い知らされます。
これを食べるために全国から新幹線に乗って多くの方々がいらっしゃって、京都駅前のMKタクシーに乗り、往復2時間強の時間をかけるのですから。

最後の猪もジビエらしい風味がありましたが、かなり濃厚な旨味があり美味しかったです。
妻もこんな猪は食べたことがないと言っていました。

食材が良ければ、ごちゃごちゃと弄り回さず、シンプルが一番です。
低いクオリティの食材であれば弄り回して、安い値段で提供すれば良いのです。
廉価な提供価格に対する需要というものがあるのですから、その食材に相応しい価格で供給することには大きな意味があります。

自然薯の雑炊。
かなり量がありましたが、全部食べました。
鮎ご飯と異なり、おにぎりにしてもらって持ち帰れないからです。
超一流の料理はいくらでも食べられます。

桜餅のアイス。
こちらのお店のデザートで一番気に入りました。
桜餅で美味しいと思ったことはないのですが、この桜餅は抜群です。

今日も凄かったです。
料理も空間も流れる時間も全てが夢のようです。

一流の料理人を目指す方はいらっしゃるべきお店だと思います。
どこかで修行しただけでは、そもそも食材とは何かという意味すら分からないと思います。

フォーシーズンズをコンプリートしました。
新たなる1年が始まります。

次回は、真夏の8月にあの衝撃的な鮎です。

山の風景をタクシーの窓から眺めて帰ります。
小雨になっているので、京都駅に直行しないで、寄り道して帰ろうかなあ。

2022/04/04 更新

3回目

2021/11 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク3.8
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

いよいよ天下に鳴り響く熊

鮎と共に比良山荘と言えば、熊。
鮎も松茸も迫力の旨み、究極の食材でしたが、熊はどうでしょうか?

今回は帰りが楽ということで昼の予約にしました。
ところがコロナ禍明けで京都は凄い人の数です。
いつもは京都の都心でウロウロしてからMKを拾いますが、今回は京都駅のMK貴賓館からの乗車です。
お一人グルメな友人と京都駅で待ち合わせして、3人でタクシーを待ちますが、MKが全然来ません。
12時半から13時という予約ですが、11時22分に京都駅に着いていたのですが、30分弱待ってようやくタクシーに乗ることができました。
混んでなければ京都駅から50分強ですが、運転手さんのお話では川端通りが激混みとのこと。
中心部を抜けるのは運転手さんにお任せしました。
おかげ様で予想よりも早く中心部を抜けられたので、宝ヶ池の手前あたりでギリギリ13時に着けるかどうかという電話をお店に入れておきました。
比良山荘で3人ドタキャンされたら最悪なので、ご心配をおかけしないようにということです。
今、山道を走っている最中にレビューを書いていますが、下を向いていて久しぶりに気持ち悪くなってしまいました。
12時52分。
まだ最後の山越えはしていないので、少しだけ遅れそうです。
山奥は紅葉が見られると思っていましたが、来週ではまだそれほど紅葉は見れません。
来週、時間が取れれば紅葉を見にまた京都に来ようかと妻と話しているうちに山越えが終わり、視界が広がるともうすぐに比良山荘です。

13時5分到着。
なんと部屋は一番奥の最高の部屋。
ありがたいことです。
感謝。

熊鍋はご主人が来てくださいました。
紅葉はまだかと思ったら、山奥なのでもう終わってしまったそうです。
でも、庭には紅葉が残っていました。

香茸たまご。
香り高きキノコと濃厚な卵の黄身の組み合わせ。
美味です。

八寸。
岩たけごまずあえ、子持ち鮎のなれずし、青み大根の酒粕、松茸の旨煮、むかごとクロカワダケ、栗の渋川にと銀杏、うなぎのお寿司、猪のカブラ巻き。
いつも鰻が出てくるので嬉しいです。
流石、猪のクオリティが高いです。
どれも日本酒に合います。

刺身.
鯉、鹿のたたき、イワナ。
この日の鯉は少し弱かったですが、イワナは抜群。
恐らく、私はイワナの刺身を生まれて初めて食べたと思いますが、綺麗な旨味が素晴らしいです。

月とスッポン鍋。
前回ほど甘いとは思いませんでした。

子持ち鮎の味噌漬け焼き鮎のニガウルカ添え。

月鍋。
野菜はクレソン、クレソンの根っこ、セリとネギ ぶなかのこ、白しめじ、金たけ、なめこ。
山菜やキノコも美味しいですが、とにかく熊の美味しさが飛び抜けています。
写真でわかって頂けると思いますが、脂が凄いです。
しかし、脂が軽くて綺麗で旨味たっぷりです。
美味しいです。

猪の塩焼き。
猪のクオリティが高いので塩焼きが一番美味しいかも知れません。

とち餅。
初めて食べました。

自然薯の雑炊。
月鍋は、想像していたような甘さがなく、出汁がしっかり出ていて美味しいので、当然、雑炊は美味しいです。

焼きゆりねのバニラアイス山いちご乗せ。
焼きゆりねなどこちらのお店でしか食べられないでしょう。

相変わらず食材のクオリティに圧倒されます。
雰囲気は抜群で、日常生活を完全に忘れることが出来ます。
セレブ層がグリーン車に乗って毎シーズいらっしゃる理由がよく分かります。

このようなお店によって日本の食文化は守られているのでしょうね。
気候の変化によって、良い魚介類がだんだん少なくなっている今の日本において、日本の食文化の最後の砦になるお店なのかも知れません。
天才城助であっても、食材が良い食材が手に入らなければ、握りのクオリティを保つことは不可能ですからね。
あの握りはいつまで食べられるのか?
私の人生が事実上終わるのもそれほど先のことではないかも知れません。

次は花山椒です。
シーズンは極めて短いですが、予約を取らせて頂けました。

2021/12/11 更新

2回目

2021/09 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥60,000~¥79,999
    / 1人

日本一の鮎の次は日本一の松茸

一度伺えば、ワンシーズンの料理につき1回の予約が取れます。
夏の衝撃の鮎づくしから待ちに待った料理5万円の松茸づくしの特別コースです。

前回は、城助で白身の握りを食べて以来の衝撃がありました。

城助の前の衝撃となると昔はよく伺っていた松濤の鮨屋さんで初めてピン中のピンの鯛の刺身を頂いた時になります。
生まれて初めて鯛の刺身を塩で頂きました。
本当に美味い白身の魚というものは、醤油で食べると繊細で独特の上品な旨味が感じにくくなるので、塩をつけないと駄目なのだと理解した瞬間でした。
そして、それから白身の魚が断トツで好きになり、逆に旨味のない凡庸な白身が大嫌いになったのでした。
更に、持論である、クオリティの低い魚を切っただけで出して醤油で食べさせる店の料理は客にとっては、料理だとは言えないという考えが構築された瞬間でもありました。
だから、城助で白身の握りを食べた瞬間に、ピンに近い白身を握りという料理として完成された方が神戸におられるのだと感動したのです。

ストーリーは30代の頃からずっと繋がっているのです。
まあ、ラーメン好きは幼稚園の頃からですので、ストーリーは半世紀を超えたのかも知れません。
味覚も嗅覚も今後どんどん衰えていくので、このストーリーもそろそろ終わりですね。
スーパーテイスターのテイスティングと妻の味覚と嗅覚がこれからの道標です。
しかし、先はそんなに長くないでしょう。
加齢とともに味覚と嗅覚も当然衰えていきます。

最近は京都に来るといつも雨でした。
私が京都の高級店で美味しいと思える店に出会うことが出来ず、いつもいつも不満でいっぱいになっているからでしょうか。
京都でぶらぶらするのは好きなのですが、京都の高級飲食店とは恐ろしいほど相性が悪く、あまりにも酷いのでレビューを書いていない店もあるほどです。

本日は珍しく晴天。
前回も比良山荘に着いて食事が始まる頃には雨がやんだので、京都とは最悪の相性ですが、滋賀とは相性が良いのかも知れません。

ただ、この日もランチは京都。
もしかして、京都で初めて日本料理の高級店で好きなお店と出会えるのかも知れないと思いながら新幹線に乗っていました。
結果については「和ごころ泉」のレビューを読んで頂けると幸いです。

ランチと大丸とコーヒータイムの後に、祇園からタクシーに乗って45分。
桃源郷にある至福の宿に戻って参りました。

前回、鮎は1種類ではないと感じましたが、松茸はどうでしょうか?

松茸のおかき揚げ。
紅葉と一緒に。
松茸は、香りも素晴らしいですが、旨みはまさにボサノバの美味しい水。
なんとも言えないみずみずしい旨味。
国産の超一流の松茸の味です。

鮎のなれ寿司。
これだけは酸っぱ過ぎて苦手です。
独特の臭みもあります。
保存食ですね。

ごま酢合え。
天然舞茸、銀杏、水菜、ぬかご。
味の塩梅が抜群です。
特に天然舞茸は美味です。

お造りは、鯉と鰻の焼き霜。
鯉の旨みが凄いとしか言いようがありません。
ただし、部位によって旨みの強いところと弱いところがあります。
鰻は天然でしょう。
鰻の味がしっかりとします。
よって、タレで臭みを誤魔化したり、味を足したりする必要はありません。

松茸の土瓶蒸し。
焼き松茸と共に松茸料理の王道。
入っている魚はイワナです。
シンプルな味付けですが、松茸とイワナの旨みがもの凄いので驚きます。
人生で食べた松茸の土瓶蒸しで最高です。
一瞬、化学調味料でも入っているかと疑うほどの旨みが口の中を覆いますが、科学調味料のあの嫌な後味はありません。
自然な旨みですが、強烈です。
出汁が出た後のイワナもまだ味があって驚かされました。

子持ち鮎の塩焼き
落ち鮎もめちゃくちゃ美味しいです。
前回の最初の鮎ほどの強烈なインパクトはありませんが、非常に美味しいです。
お昼は和ごころ泉で名物料理の鮎の塩焼きを頂きましたが、同じ食材とは思えないほど、鮎自体の旨みが異次元の美味しさです。
妻はこちらの方が塩が強いと言っていましたが、訂正していました。
全然、塩は強くありません。
とにかく、鮎はこのレベルを食べると他では一切鮎が食べたくなくなります。

焼き松茸。
国産の超一流の松茸なら、松茸は焼いて塩をつけて食べるのが最高。 
香りは当然としても、とにかく甘みが凄いです。
香り松茸というのはピンのものには当てはまりません。
とにかく旨みが凝縮されていて、甘いと感じます。
特に厚みのある部分を一口で食べると美味しい水が口の中を覆って、後味として快感が残ります。

天然しめじ。
美味しいです。
ただ、香り松茸味しめじと言いますが、こちらの松茸となると別の話です。
松茸の圧倒的旨み、甘みの前には平伏していました。
それほど、比良山荘で頂く松茸は異次元レベルなのです。
鮪や鯛やひらめや河豚も鮎も同じことですが、ここまでの松茸を死ぬまでに召し上がることができる方は日本に何人おられるのでしょうか?
1万人は居られないような気がします。
1千人?数千人?
全人口の0.001%未満?
0.0008%くらいでしょうか。

このこ。
くちことかバチコのことです。
ナマコの卵巣を干したもの。
旨みの塊です。

焼き八寸。
卵の味噌漬け、猪のロースト、もみたけ、栗の渋皮煮の天ぷら、あゆの香味焼き、みず山菜、松茸の旨煮、初茸と銀杏、稲穂。
栗の渋皮煮の天ぷらが特に美味しいですね。
栗の甘みがとても上品です。
猪も脂が甘いです。
松茸の旨煮は少し味付けが濃いかなと思いました。

いちじくと熊の治部煮。
熊もいちじくも美味しいです。
熊の脂の甘みが心地良いです。
優しい甘み。

焼き鮎とキノコの土鍋ごはん。
美味しいに決まっています。
残ったご飯はおにぎりにして貰いました。

鯉こく。
鯉の旨みあふれる味噌汁です。
甘かったり、濃かったりするものが多いですが、鯉の旨みを活かす塩梅が素晴らしいです。

栗のクズ饅頭
上品な栗の甘みが心地良いです。

かなり前から書かせて頂いていますが、最高の食材をこねくり回して美味しい料理にするのは非常に難しいです。
何もしなくてもしっかりと旨みがあるからです。
そうなると使えるのは塩くらいです。

実際に、焼き鮎も焼き松茸も塩を振ってあるだけ。
土瓶蒸しも松茸とイワナの旨みが味付けです。

松茸を焼くために、ご主人がいらしてくれて初めて話をさせて頂きましたが、良い食材はシンプルな料理にせざるを得ないと仰っていました。
京都で修行されたとお聞きしていますが、良い意味で信じられません。

大津の山奥に私にとっての食の理想郷がありました。

次回は11月に熊で伺います。

ゲーテ曰く「ナポリを見てから死ね」

「比良山荘に行ってから死ね」

2021/09/25 更新

1回目

2021/08 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

キャンセルが出たとのお知らせがあり

京都での食事に関しては偏見があり、最近は京都に行っても夕食は神戸界隈でということになります。
まあ、新幹線に乗れば寝る暇も無く新神戸に着きますので、京都での夕食で冒険をする必要はないからです。

比良山荘。
日本国中の食通の皆さんに知れ渡っている名店。
住所としては滋賀県ですが、ほとんどの方は京都駅からタクシーでいらっしゃいます。
元々登山宿ですから、信じられないほど山奥にあります。
比叡山の遥か彼方。
夏は鮎。
冬は熊。
を求めて、全国から新幹線代と往復2万円弱のタクシー代を使ってこのお店に大勢の方がやってきます。

そこまで鮎が美味しいのだろうか?
熊はジビエとして最高のものかも知れませんが、鮎は東京のある店で最高だと思われるものを頂いているので、東京からだと交通費も含めて二人で10万円は超えるのに、何故多くの方かいらっしゃるのかとずっと不思議に思っていたお店です。

さて、超早食いの私たち夫婦は、アマン京都の鷹庵を15時前くらいに出る予定でしたが、タクシーに乗ったのは14時前。
こちらには14時45分くらいに着いてしまいました。
まあ、悪天候とは言え、予約の2時間以上前に着いてしまいました。
超悪天候のため、周りを散歩することもできず、珍しく暇を持て余して、未完成のレビューを書いたり、このレビューを書いたりしています。

15時半には部屋に入れて下さいました。
陽がさしておらず、風が強いということもありますが、久しぶりに見た網戸からは秋風のような涼しく気持ちの良い風が部屋に入ってきます。
中途半端なカフェで時間を潰さず、早々と来た甲斐がありました。
いやー、食事が始まらなくてもいくらでもぼーとしていられます。

本当に時間がゆっくり流れています。
久しぶりに本当の贅沢をしている気分です。
優しい風が入る縁側に座っているとついつい食事の時間までうとうとしそうです。

先付けは、琵琶湖の鰻と夏野菜の胡麻和え。
ノンアルコールでは寂しいと思いましたが、逆に酔っ払うと後半味がわからなくなるでしょうから、良かったかも知れません。
少し、山葵が強かったですが、梅肉と山葵で頂く鰻は濃い味のタレで誤魔化すものではなく、しっかりと鰻の味がします。
天然の良さが溢れていました。
これが鰻の味です。
胡麻和えは、通常胡麻が強すぎて胡麻の味しかしませんが、塩梅が抜群で、今まで食べた胡麻和えで最も美味しいと言えるかも知れません。
なるほど、東京から新幹線とタクシーで多くの方がいらっしゃるわけです。

次は八寸。
いきなり鮎が入っています。
特に鮎のなれ寿司は、鮎の美味しさもさることながら、完璧なまでの塩梅。
きずしは酢が強いものが多いのであまり好きではありませんが、使っている酢も良いのですが、とにかく、塩梅が最高です。
鳶舞茸も抜群の美味しさ。
本当に美味いキノコを天ぷらにする意味が良く分かります。

造りは、鮎と鯉。
鯉は酢味噌で、鮎は梅醤油で頂きます。
鮎の刺身は何もつけなくても旨味が物凄くて、なるほど日本一の鮎というのがわかりました。
鯉も美味しいものを食べたことがありませんでしたが、酢味噌など要らないほどの旨味。
これこそ本当に美味い造りです。
酢味噌自体も、私はあまり好きではないですが、これも最高の塩梅で鯉の旨みを最大限に引き出します。

次はじゅん菜。
出汁がしっかりと取ってあって味付けの塩梅が素晴らしいです。 
すだちもほんのり感じる程度で和食系でよくある強くて料理の風味を無くすものではありません。
とにかく、全てが繊細なのに、優れた食材の素晴らしさを完璧に引き出しています。
これこそ料理の真髄。

あー、日本酒が飲みたいけど、逆に良いのかな?逆に。

次は鮎の塩焼き。
鮎は塩焼きが王道。
衝撃的な旨味。
なるほど、日本一の鮎。
もう、私は比良山荘以外では鮎は食べたくありません。

次は二皿目の鮎の塩焼き。
おかわりが出てくるとは驚きました。
最初より少し大きいような気がします。
美味しいです。 
しかし、少し旨味が最初の方が強いように感じました。
たまたまか若干の苦味がありました。

次は丸茄子、冬瓜、湯葉、青星薇。
特に丸茄子が自然な甘味が強くてめちゃくちゃ美味しいです。
冬瓜も食材のクオリティが物凄いです。

次は三皿目の鮎の塩焼き。
鮎の内蔵の塩辛と頂きます。
これでもかの鮎づくし。
ニガウルカは、単品だと結構苦いですが、鮎と一緒に食べると旨味だけを強く感じます。
酢につけて食べても旨味を強く感じるようになります。

次は有名な月とスッポン鍋。
月輪グマとスッポンの鍋です。
美味しいです。
美味しいですがこれは感動はしなかったです。
スッポン料理はやはり今はなき西荻窪の四つ葉が、ズバ抜けて美味しかったです。
あと、水と日本酒を同じ量入れて作っているためか、個人的には日本酒の甘さが際立っていて、生姜の味と相まって、伊勢神宮で年始に振舞われる甘酒を連想させる味で、好きな味付けではなかったです。

次は鮎の骨せんべい。
鮎が凄いので骨の辺りの旨味が強烈です。

次は鮎ご飯。
本当に鮎づくしですね。
鮎が美味しいので余計なことをしておらず、素材を活かした味です。
鯉こくも美味しかったです。

最後は水もの。
枝豆の葛餅。
私の大好きな葛餅です。
鶯粉が散らしてあるのでそれをつけて食べます。
美味しい。

次は9月、特別メニューの焼き松です。
松茸は焼いて食べるのが一番美味しいと思っているので、落ち鮎と共に楽しみです。

食人生において、城助で白身の握りを食べて以来の衝撃を受けました。
自分の店が忙しくなれば毎シーズン伺うことはできなくなるので、年内は予約が取れるだけ取らせて頂きます。

感動した!

2021/08/10 更新

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