2回
2023/12 訪問
逆マリアージュ
2023/12/18 更新
2023/11 訪問
チーズケーキにコーヒーをマリアージュする
ザ・チーズケーキ
ビタースイートのブレンドでマリアージュです。
妻はザクロのチーズケーキ
甘酸っぱいチーズケーキです。
ホンジュラスのインコモーダ
果実感のあるコーヒーでマリアージュと言うことのようです。
うーん。
神戸では日本一の握りの中山城助、チッチャの青木さん、バールチッチャの中村さん、リシュリュゥの中島さんなど数名しか味覚や嗅覚が凄いなあと思える人はいないのだなあと思っていましたが、まだいらっしゃるようです。
このようなクオリティの高いチーズケーキとクオリティの高いコーヒーを合わせてマリアージュをしようという発想をされると言うことは、味覚や嗅覚がかなり凄くないとあり得ません。
特にこの4種類のチーズを使った、ザ・チーズケーキは良い意味でチーズの臭みまであり、素晴らしいバランスで4種類のチーズを合わせていることが良く分かります。
妻のザクロのチーズケーキに果実感のコーヒーを合わせるのは、酸味と酸味による酸味の緩和と旨味の浮き上がらせと言うマリアージュの基本的なやり方なので、飲まずとも食べなくてもどんな感じか大体想像できますが、このビター感と通常チーズケーキには使わないであろうチーズの組み合わせで、マリアージュを生み出すとは恐ろしいほどのセンスとしか申し上げようがありません。
神戸のペアリングが全くできない高級フレンチや高級イタリアンが数多くある中で、このセンスを本格的な料理に活かさないのは勿体ないと思いました。
ちなみにビターとタンニンを一緒にしておられる方がいらっしゃっいますが、明らかに違うものです。
ビターは苦味。
5つの味覚のうちの一つです。
タンニンは渋さ。
味覚ではなく刺激です。
刺激は味覚の邪魔をします。
こちらのビターコーヒーは当然苦いですが、綺麗な苦さです。
タンニンの嫌な渋さはありません。
ワインも白はタンニンは感じませんが、苦味は感じるものがあります。
そして優れたワインのタンニンは緩和されていくとワインの旨味の下支えとなり、落ち着いた後の酸味と調和してバランスが良くなるとクオリティの高い旨味を際立たせるとともに厚みを与え、最後は一体化して体液化します。
このお店のオーナー或いはこのメニューを考えた方は、恐らくワインに対する拘りや知識も深いと思います。
コート・ド・ニュイのピノ・ノワールやコート・ド・ボーヌのシャルドネをいつも飲んでおられる方の発想だと確信します。
いや、確信から自信に変わりました。
タンニンと酸と旨味のバランスを正確に把握して、理想的な状態に仕上げると言うことができる方はほとんどいません。
聞こえない音、見えない物は、表現できないのですから。
あまりにも衝撃を受けたので、次の日に2階のお店の方に行ってみましたが行列があったので諦めました。
今回のようにすぐに入れるタイミングがあればまた伺います。
三宮にあるので、ニカイノフランクよりもこちらのお店をリピートさせて頂くことが多くなるでしょう。
城助やチッチャやバールチッチャやリシュリュゥだけでなく、このようなお店が存在していると言うだけで、三宮に住んでいる意味があります。
東京のど真ん中に住んでもこれほどのクオリティのお店が徒歩圏内に数軒あると言うことはあり得ません。
全く楽しいことのない人生ですが、食の運だけはあるようです。
2023/12/10 更新
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ブレンドワイニー
ラズベリーホワイトチョコのクリームレアチーズ
前回書かせて頂きましたが、このお店のオーナーは恐らくワインについても良くわかっていらっしゃると思っているので、どうしてもブレンドワイニーを飲みたいと思っていました。
この日は土曜日ですが、少し時間に余裕があったので、ランチの前に伺えば並ばずに入れると予想しました。
完璧な予想。
珍しく空席がいくつかありました。
ランチタイムが終わったら大行列になるのでしょうね。
マリアージュは、チーズケーキを選ぶとお店側でブラックコーヒーを選ぶと言うシステムですが、今回、ブレンドワイニーを選んで、その上で二つの候補から前回妻が食べたラズベリーホワイトチョコのクリームレアチーズを選びました。
ワイニーであればクリーム系かなと想像していましたが、二つの候補はやはりクリーム系でした。
ニカイノフランクは、異常なまでのコーヒーマニアが集うお店のようですが、こちらのお店はコーヒーやチーズケーキの味だけでなく、独特のゆっくりと時間が流れる雰囲気を楽しんでおられると思います。
さて、コーヒーですが、深煎りなのでかなりタンニンを感じます。
美味しいですが、単独でコーヒーだけを飲むとやはりニカイノフランクのすごさが分かります。
当然価格も違いますしね。
ラズベリーホワイトチョコのクリームレアチーズの後にコーヒーを飲むときつめのタンニンが消えて、コーヒー独特の香りや味わいが感じられます。
マリアージュ。
良いワインと良いチーズのマリアージュとは違いますが、チーズというものは組み合わせによってタンニンを緩和させて、お互いの良さを引き出す効果があります。
マリアージュによって、食べ物と飲み物の味や風味が一瞬で変わる瞬間というのは快感以外の何物でもありません。
当然、家では真剣にワインを選んで、真剣にチーズを選んで、マリアージュを楽しんでいるわけですが、コーヒーとチーズケーキにも挑戦したくなりますね。
ただ、パテ・ド・カンパーニュとワインのように、チーズケーキを自分で作らないといけないのでなかなか大変です。
パテ・ド・カンパーニュは、妻が何年も研究して、亡くなられた安藤さんのパテ・ド・カンパーニュ以外には負けないと思っていますが（高級店のものを食べても、レバーの臭みやエグミと真正面から戦っておらず、塩や酸味のテクニックで被せているか、おもっきり臭みとエグミがあるかのどちらかしかありません。ジュレに添加物を加えて整えているものもありますが、自然にできるジュレが美味しいのであって、寒天みたいなものでコーディングしてあっても全く美味しくありません。）、今度は私がこちらのお店のチーズケーキに挑戦していかないといけないでしょうから、どれだけ時間がかかるのかなと気が遠くなります。
話が逸れましたか、こちらのお店のコーヒーとチーズケーキのマリアージュは凄いです。