2回
2016/05 訪問
(再訪)マネージャーが変わって最高のお店に
(2016.5)
前回、1,000件目レビュー時に伺ったのですが、マネージャー(の性格)が私には合わず、再訪はない、と決めつけていたのですが、2月にSalone2007の山下さんに支配人が変わったことを聞き、是非湯浅シェフの料理をもう一度頂きたい、と、GWの谷間に丁度一年ぶりの再訪です。(予約を大分前にしていたのですが、前々日・前日と福岡に急遽用事ができてしまい、二日目の晩は博多駅前のホテルに泊まり、朝6時半ののぞみに乗って、ぎりぎり間に合いました。)
店内に入ると、見覚えのある笑顔が出迎えてくれました。Salone2007にいた末広さんです。これで、最高のランチとなることは間違いなし、と確信しました。
ビールを頂きながら、この日のランチの始まりです。
最初のスープはトウモロコシ。ポタージュのようなトロミはなく、澄んだスープでした。
前回も頂いたスペシャリテの「ランブレドット」。今回も美味しくいただきました。
今回も最高のお皿は、パスタ。具を包んだパスタ生地を、手でつまんで形を作る詰め物パスタですが、今回の詰め物はウサギもも肉のラグー。口に含んで、中のラグーが飛び出てくると、幸せが口中に広がっていきました。
メインは、豚スペアリブのロースト。これだけの品数の料理のメインとしては考えられないボリュームでの登場です。焼きナスのピューレが優しいソースになっており、はちみつと赤ワインのソースを付けていただくと、また別の魅力が出てきます。
ポモドーロは前回と同じく40gをいただき、エスプレッソをかけて仕上げるデザート、マキアートを飲み干すまで、1時間40分。私のお一人様ランチとしては長い時間でしたが、それを感じさせない料理の充実度でした。
「また伺いたい」と強く思いながら、お店を後にしました。
この日のランチメニュー
・ズッパ ディ ポレンタ
・前菜の盛り合わせ
・ランプレドット
・アニョロッティ ダル プリン
・アロッスト ディ マイアーレ
・スパゲッティ ポモドーロ お好みの量で
・セミフレッド アッラ サンブーカ エ カッフェ
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(2015.5)
記念すべき1,000件目のレビューをどこのお店にするのか、結構悩んだ末に、安心しておひとり様で予約ができ、料理・サービスが一流で私のおすすめレストランBest10に入るであろうお店、ということで、片道2時間かかるこのお店をネット予約し、土曜日のランチでお邪魔しました。(間違いではありません。なぜ、1件早くアップしたかは、最後に・・・。)
行きの2時間は、期待で浮き浮き気分です。10分程早く着きそうだったので、坂の下の他の飲食店を覗いて時間調整をして、ジャスト12時にお店に入りました。お店には先客が二組いましたが、入ったばかりのようで、ドリンクのサーブを受けているところでした。
席は、おひとり様らしく、隅に用意されていましたが、カジュアルなお店ということもあり座席の間も広くなく、固定されたテーブルとソファーの間隔も狭いため、メタボ中年のお腹には若干きつめでした。(男が壁際に座るのがいけないのです)
ただ、気持ち良い陽が入ってくる白を基調とした明るく洒落た雰囲気の店内は、若いカップルにぴったりの雰囲気でした。
レモンチェロを置いていない、ということで、「ミモザ」を注文して、ランチの開始です。
最初に挨拶を兼ねて、湯浅シェフが3種のパンをサーブしてくれました。
ところが、一品目の「ジャガイモのスープ」が、私には合いませんでした。何かわからない「嫌な雑味」を感じてしまい、3口ほどで手を付けることができず残してしまい、自分の中では暗雲でも立ち込めた気持ちに。
けれども、二品目の前菜盛合わせから、巻き返しが始まりました。
6品の前菜盛合わせでは、横に並んだ3種が美味しく、特に真ん中(自信があるから?)のクレープ状のものが美味しく、以降の料理に期待が膨らみました。
次の、「ランプレドット」という、牛の第4胃をメインの煮込み。その味付け、歯ごたえもなかなかだったのですが、結構量のある豆が美味しく、水分量が相当多いという、添えられたパンのしっとり具合も面白く頂くことができました。
パスタは、ガルガネッリというギザギザの付いたショートパスタ。結構形を残した豚のラグーソースが絶妙に絡まり、この日最高のお皿でした。(なんと、写真を撮り忘れていた・・)
メインは、仔羊のイタリア風肉団子。劇場の印象があまりにも強く、仔羊=ストゥファート、と私の頭の中では勝手に結びついてしまっていたのですが、こういう食べ方も美味しいな、と、感心しながら頂きました。
ポモドーロを40g頂き、丁度お腹一杯になり、デザートとコーヒーを頂いて、料理はさすがサローネという内容だったのですが・・・。
【サービスについて】
実は、今回伺う前に過去のレビューを眺めていて気になる点がありました。
sagasimasu さんのレビューに「接客については、フレンドリーと、「ぞんざい」を取り違えないで頂きたいものです。」とあり、更にkamo-me さんのレビューには、「サービスの方はスプーンを持ってくる際、「イタリアンに慣れてないのは誰ですか〜」と揶揄うような言い方で言われました。」という信じられないような書き込みがあったのです。他にも、あかやぎ さんのレビューには、「ホールの接客がやったら客に近いのも然りであります。こちらの会話にズンズンと分け入ってくるのは好みがはっきり分かれるでしょうね。」という記述もありました。このように、サービスについていくつか気になる点があったものの、いくらカジュアルなお店でも、サローネ系列の店なのだから、と、信じて伺ったのですが。
目の前で展開された光景は・・・。
信じられないくらいワインをドバドバ注ぎ、サービスですよ、と、一人はしゃいでいる。
常連さんを迎え入れるのに、わざわざライフルのおもちゃ(20cm程の小さなもの)を奥に取りに行って、「バーン」等と言いながらはしゃいで出迎える。他の客の気持ちなど無視です。
それほど忙しい訳でもないのに、食べ終えた皿を片付けない。結果、次の料理を持ってきたときにその料理を置けない羽目に。(私だけでなく、隣のテーブルでもあった)。これには、さすがに声を出さざるを得ず、ポモドーロを持ってきた湯浅シェフに苦情を言うことに。
注意されたことで更にへそが曲がってしまったのか、食事中の客の前を、使用済みのおしぼり(?)が入っている大きなビニール袋を持って店外に出ること2回。その結果、隣の女性二人連れがイタリア風肉団子に合うワインを注文しようという時に、フロアに誰もいないことになり、注文できず。
コーヒーがサーブされたが、ミルクと砂糖が出てこない。ミルクを催促すると、ミルクだけが出てきて砂糖は出てこない。(どうせ、使わないのだが)。少し飲みかけたところで、「お砂糖使いますか」と持ってきたのだが、丁重にお断りした。そのコーヒーカップも、左に取っ手を回したら、コーヒーカップにコーヒーが垂れた跡が・・・。
極め付けは、最後にイラストを持ってきたときの一言。イラストを置きながら「私が描いたものですから、お嫌でしたら・・」。そこで、言葉を飲み込んではいたが、最悪の対応に怒りが込み上げて・・・。
西嶋さん、山下さん、あなた方のお一人がサーブしてくれていたら、最高に気持ちの良いレビューを書くことができたと思うのですが・・・。
前回(2015.5)のSALONE 2007での、細田シェフも一緒になっての最高の対応を思い出すとともに、西嶋さんのサーブを味わうために、大阪のクイントカントにも行きたくなりました。
折角、飛び切り美味しいものを頂いたのに、帰りの2時間の気分の重苦しいことといったらありませんでした。
そして、「999(苦苦苦)番目」のレビューになったわけです。
点数は、湯浅シェフの頑張りに敬意を表して付けています。
ちなみに、この日のメニューは以下の通りでした。
ZUPPA
ミネストラ ディ パターテ
ANTIPASTOMISTO
前菜の盛り合わせ
TRADIZIONE
ランプレドット
PASTA FRESCA
ガルガネッリ ラグー ディ マイアーレ
SECONDO
アニェッロ ポルペッティーニ
SPAGHETTI AL POMODORO
スパゲッティ ポモドーロ お好みの量で
DOLCE
ズコット
CAFFE
食後のお飲み物
前菜盛り合わせ(2016.5)
テーブルセッティング(2016.5)
ビール(2016.5)
(2016.5)
トウモロコシのスープ(2016.5)
ランプレドット(2016.5)
ブラッドオレンジジュース(2016.5)
アニョロッティ ウサギもも肉のラグー(2016.5)
豚スペアリブのロースト(2016.5)
ポモドーロ40g(2016.5)
デザート(2016.5)
マキアート(2016.5)
テーブルセッティング(2015.5)
ミモザ(2015.5)
(2015.5)
ジャガイモのスープ(2015.5)
前菜盛り合わせ(2015.5)
ランプレドット(2015.5)
仔羊のイタリア風肉団子(2015.5)
ポモドーロ(2015.5)
デザート(2015.5)
コーヒー(2015.5)
2016/06/05 更新
(2017.2)
このお店のディナーが、今年最初のサローネグループでの食事となります。
渋谷の人混みを抜けてこのお店に近づくと、不思議なほど落ち着いた静けさです。6時半に店内に入ると、先客はいなく、末広さんが笑顔で迎えてくれました。
ブラッドオレンジのミモザを頂きながら、素敵な時間の開始です。
1品目は、大きめのスプーンに乗った、ソプレッサータ。ホタテ・生ハム・マスの卵が、豚肉を使ったテリーヌのようなソプレッサータ2枚の間に挟まっています。Salone2007のクッキアイオは、食材全て毎回総入替えですが、こちらのものは間に挟むものだけ毎月変わるようです。ソプレッサータの味がしっかりしていて、それだけで美味しく、一口で楽しくいただきました。
2品目の冷前菜は仔牛のフィレ。けれども、主役は鳥取産の椎茸でした。「茸王」という名前らしいのですが、調理される前の姿は、立派と言う他ない堂々とした姿で・・・。味の方も、しっかり自己主張していました。
私のこの日のベストの一皿は3品目の温前菜。マスがパートフィロ(私には薄いパイ生地に思えました)に包まれているものなのですが、食感と熱々のマス、さらにクレソンの独特の辛味がアクセントになっていて、口の中に幸せが広がっていきました。
4品目もスペシャリテの魚介のスープ。新メニューに変わった劇場の魚介のスープを思い出しました。濃厚さは甲乙つけがたいのですが、イカ墨の甘さを含め、潮の香りたっぷりのスープになっていました。Salone2007の鮮魚のヴァポーレのように、それだけのために伺いたい、というレベルではないものの、時が経ってもしっかり思い出すことが出来るレベルのスープだと思います。
5品目はパスタ。栗を練り込んでいるというトロフィエというパスタは、ややもすると芋虫にも見える滑稽な見た目ですが、おいしかったです。
6品目のメインの前に口直しの野菜は、寒天に見える塩の塊の上に行儀よく並んでいました。
メインは、鹿肉。バラの香りを肉の中に仕込んでいる、ということで一生懸命探したのですが、ソースやフォアグラと一緒に食べると見つからず、肉だけを口の中に入れてようやく見つけることが出来ました。(メインなのに「写真」撮り忘れました _(._.)_)
少量のグラニテの後の、7品目のパスタは、やはりスペシャリテの「ラヴィオローネ」。栃木の力丸というブランド卵の黄身でないと、この味が出せないということでした。
時間が早かったこともあり、末広さんとの会話も結構楽しませて頂き、8時を少し回った頃にお店を後にして、渋谷の雑踏の中へ・・・。
年内にはもう一度伺いたいと思っています。