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tosi104のレストラン道しるべ
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tosi104 (50代後半・男性・東京都) 認証済
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1回
夜の点数:3.5
2013/03 訪問
正直、確かに好みが分かれるところだ。【近況】を追加
(注)今年初旬、移転前のお店レポートです。ミシュランで三つ星を連続獲得して絶賛が今もなお止まない。予約はとても困難で電話が通じない。さすがに自分が電話する気にはならないが、そこはクレジットカード会社のコンシェルジェに頼み、比較的楽して予約完了。このレストランは若き岸田シェフが溢れんばかりの才能を惜しみなく出し、脚光を浴びている。しかしその一方では、人によって極端に好みが分かれるという話もよく耳にする。何かにつけては火入れのテクニックがすばらしいと、誰もが期待に胸を踊らせて訪れる。店内は比較的に狭く、こぢんまりとした空間にテーブルを詰め込んでいるためにさらに窮屈に感じる。このクラスのレストランの中ではテーブルとの空間が近すぎる。この空間でこの人数なので騒々しさを感じる。また女性客も多く、中には女子会(そいえば、最近このクラスのレストランも騒がしくなった)さえも目にする。これはおそらくミシュランの影響といえるかもしれない。最近も同じような経験をしたが、☆付きレストランに行くとしばしば目にする光景だ。コースは2種類でおまかせのみ。有名な「白紙のメニュー」が渡される。要は食材が最高状態の時に食べてもらいたいということで、その時出せる最高の食材でコースを組むというシステム。またシェフが直感でテーブル毎に違う料理を提供するというのも大変面白く興味深い。さらに同じ客に同じ料理を出さないようにされているそうで、予約名で過去に食べた料理を全て把握しているらしい。それでこの「白紙のメニュー」という演出。非常におもしろい。さて料理の話である。最初は、見た目がキュートなアミューズが続く、すでにここでシェフのセンスとユーモアを感じる。食事の会話はこういう皿を通じて弾むものだ。また私たちがどのように受け止められて、料理を出されるのか、これはプロローグでありシェフからのメッセージが投げかけられているとも感じる。料理は矢継ぎ早に出てくるのだが、説明は長々と詳しく、食材とその扱いにはかなりこだわっていることが分かる。私は比較的話を聞くのが好きだが、中には、暖かいうちに1秒でも早く食したいと思う者もいるであろう。本日は「のどくろ」のロースト。私の大好物でもある。しかしこちらののどくろはとても稀少で高級店がこぞって求め、長い付き合いの顧客だけが得ることのできるという逸品だそうだ。のどくろを切ってからローストするのではなく、ローストしてから切り分ける。なぜなら最初に切ってしまうとうまみ成分でもある脂や液体がしみ出たり、蒸発したりする。そうさせない為の工夫だ。説明でローストした後に切るのは中々難しいことを強調される。こういう説明は食事中のネタとしては面白いが、行き過ぎると洗脳されていく。現にいわゆる火入れの件でも理解できる。さて焼き加減は、極めてレアに近い。魚にも様々な焼き方があるが、私はこの焼き方は嫌いではない。しかしながら本当にベストだったのだろうか…少々疑問が残るところ。盛り付けも含めちょっと寂しい気がした。あ、そうか、こういう事が「好みが分かれる所」ということなのか。と妙な納得をした。鳩のロースト。実はこれが今回一番食べたかったお品。出てきて良かった。焼いては休めるという、時間をかけた低温長時間ロースト。これも高度な技法らしい。私もかなり洗脳されてきた。一つ一つのポーションは決して多いものではないが、品数があるので、そこそこ満腹中枢が働き出す。しかしながらデザートとのバランスがよくスムーズに最後まで食べることができた。最後の方で立て続けに出てきたデザートもサクッと食べれるものが多く負担にならない。総合的にはオーナーシェフからのメッセージ色が強すぎて、語弊がある言い方ではあるが、洗脳、押しつけとも捉えられる諸刃の剣的な料理ではある。それをどう受け取るかという価値観が「好みが分かれる」につながるのかもしれない。もちろんすべての料理は好みが分かれると言えば、身もふたもないが、ミシュランの星獲得や言葉の洗脳…いや「言葉のマジック」と言い換えよう…そのマジックで正しい評価ができていない人も少なくないのでは?と思ったのも確かだった。では、私の場合は…もちろんそのマジックに魅了された一人である…。【近況】最近、本場フレンチはソースに回帰しています。岸田シェフが修行した「アストランス」もソース無しの低温調理で、こちらカンテサンスもそれを売りにしています。しかしながら、その「アストランス」のパスカル・バルボ氏はソースの基本を熟知したシェフであり、それを踏まえてあえてのソースなしであることを忘れてはいけません。ですからソース回帰にも的確に対応できると聞いています。しかしながら、余計な心配とは思いますが、果たしてこの世界的な傾向に岸田シェフが対応できるのか?確かに相変わらず予約の電話がつながりません。しかしながらそれは新規の集客が困難で常連客へのリピート営業に力を入れていると聞くのです。確かにここでもリピーターが目に付きます。ほんとうに余計な心配ですが、今後を見守って行きたいと思います。
2013/09/26 更新
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家族・子供と
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女子会
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一人で入りやすい
知人・友人と
禁煙 分煙を含む
喫煙可
ワインあり
日本酒あり
焼酎あり
オシャレな空間
カップルシート
カウンター席
ソファー席
座敷
(注)今年初旬、移転前のお店レポートです。
ミシュランで三つ星を連続獲得して絶賛が今もなお止まない。
予約はとても困難で電話が通じない。さすがに自分が電話する気にはならないが、
そこはクレジットカード会社のコンシェルジェに頼み、比較的楽して予約完了。
このレストランは若き岸田シェフが溢れんばかりの才能を惜しみなく出し、脚光
を浴びている。しかしその一方では、人によって極端に好みが分かれるという話
もよく耳にする。何かにつけては火入れのテクニックがすばらしいと、誰もが期
待に胸を踊らせて訪れる。
店内は比較的に狭く、こぢんまりとした空間にテーブルを詰め込んでいるために
さらに窮屈に感じる。このクラスのレストランの中ではテーブルとの空間が近す
ぎる。この空間でこの人数なので騒々しさを感じる。また女性客も多く、中には
女子会(そいえば、最近このクラスのレストランも騒がしくなった)さえも目に
する。これはおそらくミシュランの影響といえるかもしれない。最近も同じよう
な経験をしたが、☆付きレストランに行くとしばしば目にする光景だ。
コースは2種類でおまかせのみ。有名な「白紙のメニュー」が渡される。
要は食材が最高状態の時に食べてもらいたいということで、その時出せる最高の
食材でコースを組むというシステム。またシェフが直感でテーブル毎に違う料理
を提供するというのも大変面白く興味深い。さらに同じ客に同じ料理を出さない
ようにされているそうで、予約名で過去に食べた料理を全て把握しているらしい。
それでこの「白紙のメニュー」という演出。非常におもしろい。
さて料理の話である。
最初は、見た目がキュートなアミューズが続く、すでにここでシェフのセンスと
ユーモアを感じる。食事の会話はこういう皿を通じて弾むものだ。また私たちが
どのように受け止められて、料理を出されるのか、これはプロローグでありシェ
フからのメッセージが投げかけられているとも感じる。
料理は矢継ぎ早に出てくるのだが、説明は長々と詳しく、食材とその扱いにはか
なりこだわっていることが分かる。私は比較的話を聞くのが好きだが、中には、
暖かいうちに1秒でも早く食したいと思う者もいるであろう。
本日は「のどくろ」のロースト。私の大好物でもある。しかしこちらののどくろ
はとても稀少で高級店がこぞって求め、長い付き合いの顧客だけが得ることので
きるという逸品だそうだ。のどくろを切ってからローストするのではなく、ロー
ストしてから切り分ける。なぜなら最初に切ってしまうとうまみ成分でもある脂
や液体がしみ出たり、蒸発したりする。そうさせない為の工夫だ。
説明でローストした後に切るのは中々難しいことを強調される。こういう説明は
食事中のネタとしては面白いが、行き過ぎると洗脳されていく。現にいわゆる火
入れの件でも理解できる。さて焼き加減は、極めてレアに近い。魚にも様々な焼
き方があるが、私はこの焼き方は嫌いではない。しかしながら本当にベストだっ
たのだろうか…少々疑問が残るところ。盛り付けも含めちょっと寂しい気がした。
あ、そうか、こういう事が「好みが分かれる所」ということなのか。と妙な納得
をした。
鳩のロースト。実はこれが今回一番食べたかったお品。出てきて良かった。
焼いては休めるという、時間をかけた低温長時間ロースト。これも高度な技法ら
しい。私もかなり洗脳されてきた。一つ一つのポーションは決して多いものでは
ないが、品数があるので、そこそこ満腹中枢が働き出す。しかしながらデザート
とのバランスがよくスムーズに最後まで食べることができた。最後の方で立て続
けに出てきたデザートもサクッと食べれるものが多く負担にならない。
総合的にはオーナーシェフからのメッセージ色が強すぎて、語弊がある言い方で
はあるが、洗脳、押しつけとも捉えられる諸刃の剣的な料理ではある。
それをどう受け取るかという価値観が「好みが分かれる」につながるのかもしれ
ない。もちろんすべての料理は好みが分かれると言えば、身もふたもないが、ミ
シュランの星獲得や言葉の洗脳…いや「言葉のマジック」と言い換えよう…その
マジックで正しい評価ができていない人も少なくないのでは?
と思ったのも確かだった。
では、私の場合は…もちろんそのマジックに魅了された一人である…。
【近況】
最近、本場フレンチはソースに回帰しています。
岸田シェフが修行した「アストランス」もソース無しの低温調理で、こちらカンテサンスもそれを売りにしています。しかしながら、その「アストランス」のパスカル・バルボ氏はソースの基本を熟知したシェフであり、それを踏まえてあえてのソースなしであることを忘れてはいけません。ですからソース回帰にも的確に対応できると聞いています。しかしながら、余計な心配とは思いますが、果たしてこの世界的な傾向に岸田シェフが対応できるのか?確かに相変わらず予約の電話がつながりません。しかしながらそれは新規の集客が困難で常連客へのリピート営業に力を入れていると聞くのです。確かにここでもリピーターが目に付きます。ほんとうに余計な心配ですが、今後を見守って行きたいと思います。