レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
2位
1回
2014/09訪問 2014/12/01
【2014、5月】
(写真を3枚ほどUPさせて頂きます)
三度目のUPでございまして、どうぞ皆様スルーして頂きますようお願い致します。
なにしろ「年間マイベストレストラン」を制定するのに、その年にレビューUPしないとダメでしょ?
なので大好きなお店はこうして年に一度はお目汚しさせて頂かないとアカンわけで御座いまして(汗)
でも「年間マイベストレストラン」ってネ。「今年伺った店」じゃなくて「今年レビューUPした店」なんですよね。
つまり「一年位前に行きました」みたいなレビューでOKなんですよね?これヘンじゃない??
日々前進の努力を怠らず、いつもお客を新鮮な喜びで満たしてくれるような店に一年前の評価は失礼じゃない?
モチロン大概のレビュアーさんは「一年前のレビューです」とか注釈は入れておられますけどネ(苦笑)
こういうレビューも評価に反映されるのかな?もしそうだとしたらお店の「一年間の成長」はどうなるのかな?
このお店天寿し 京町店さんのように、定番はちゃんと大切にしながら、常に新しい・嬉しい驚きを、
提供してくれはるお店も全国に厳然と在ると思うんですがねぇ~。
なればこそ全国からお客さんも来るんだろうし、現に私もその一人で御座いますからネ♫
今年から少々値上げされております。その分の大将の覚悟、一貫の寿司に籠もる気迫が弥増します。
私が伺った約一年前よりも、僭越な申し様で御座いますが、明らかにグレード・アップしておられますよ♪
初めていただいた「甘鯛に飛び梅」なんて最高でした。最近鯛を筆頭に白身魚が嬉しくてねぇ~。
それに、その鯛の上に鎮座増します「梅肉」がまた人生最高レベル。
「あぁ~、今日も来てよかったぁ~!大将ありがとう御座いました。また来させて下さいねぇ~」
心からそう言えてしまうお店、天寿し 京町店。
私より2歳年長の天野大将。次に私が伺うまでもきっと御健康であられますように。
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【2013、6月】
当然ながら、ウキワ星人・リチャード1958、55歳。
日本全国すべての寿司屋に伺ったわけではモチロンない。
なので、あくまでも暗に「私の中では」という注釈が付いているのは御理解を賜りたい。
その上で「この店の寿司が最高」と申し上げたいと思うのである。
所謂、江戸前の寿司屋のように色んな料理、アテが出て〆に寿司を何貫かというスタイルではない。
強いて言うなら「北九州前」である。「九州前」ではない。「北九州前」なのだ。茲が大事な処である。
あれこれ品書きから選んで握ってもらうスタイルでもない。そして酒類を置いてない。
最初何かでこの店のそうゆうシステムを知った時「酒を置いてない寿司屋なんか行けるかい!」と毒付いた。
「おまかせ」で寿司を、そう、寿司だけを喰い、茶を呑んで帰る。。。本当にそうだったのである。
よっぽど偏屈な気難しい大将がやってるのかな?とか思っていた。
食べログなんぞ見てみると「創作寿司」とか書かれている。「寿司に創作もクソもあるかい!」と毒付いた。
すべて私の偏見であり、狭量であり、認識の甘さであった。
もう今回で何度目であったろう、とにかく予約が取り難くて困る。
寿司が喰いたいのも然ることながら大将の人柄に触れられるのが嬉しい、楽しい。
こんな幸せな気分にさせてもらえる店は他にはない。
温厚で優しい大将の笑顔は何よりも最高の寿司ネタなのである。
寿司の写真は僅かに留めておくことにする。
今回最も驚いたのは「鱧」だった。その写真だけを見て頂くことが出来ればそれだけで嬉しい。
魚偏に「豊」と書いてハモ。この「豊」は九州・豊後水道の「豊」から来ているとは昔聞いた事はあった。
元々そんなに「鱧」に執着はなかった。
「やっぱり淡路の鱧が最高やで!」と言う大将も居る。
「五島の鱧を知らんとあきまへん!これが最高!」と言う親方も居る。
そして今、京都を中心に最も出回っているのが韓国産の鱧であろう。これも悪くない。
同じ値段線の鱧を同時に食べ比べたら分かるのかも知れんが、そんなチャンスがあろうはずもない。
大分・中津の「鱧」。
関西でこの鱧を使う店にお目に掛かった事はない。
その肉付き、脂乗り、歯応え、その艶っぽさに絶句し、悶絶し、昏倒しかけた。
この「鱧」以上に私を欲情せしめた「鱧」に私は今まで出会ったことがない。
ウキワ星人・リチャード1958、55歳。
日本全国すべての寿司屋に伺ったわけではモチロンない。
くどい様だが、あくまでも暗に「私の中では」という注釈が付いているのは御理解を賜りたい。
その上で「中津の鱧が最高」と申し上げたいと思うのである。
新大阪~小倉間、たった二時間十数分である。されど二時間十数分なのである。
その鱧が喰える間に今夏もう一度この店に伺おうとしてもたぶん無理だろう。
来年また必ずこの鱧に逢いに来なければならない。
この歳になって初めて「アルタイル」の気持ちが分かったような気がするのである
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【2012、3月】
この全国屈指の名店に行くことが出来たのは、実は今回で2回目なのである。
初回は写真も撮らず、メモも取らずにひたすら感動して喰っただけだった。
レビューなんかに気を取られてる場合じゃねぇ!大将との真剣勝負や!
大袈裟な気合いと決意の初回だったが、今回は少し余裕もあるだろう。
前日の昼・夜と傍若無人に喰い、呑んだのでベストコンディションではなかったのが面目なく、
申し訳ない思いイッパイで暖簾をくぐった。それ程リスペクトしてしまった店であり、大将なのだ。
小倉駅から5分も歩けば到着。ビルの1階に車2台分の駐車スペース。その奥から店内へ。
カウンター5席だけの店ではあるが、広くゆったりとしている。大将の立つ厨房も広そうだし、
客席、トイレもバリア・フリー。広く作られている。贅沢な空間である。
ワクワク・ドキドキで着席。約半年振りの歓びだ。他にお客は地元の熟年カップルさん。
因みにこのお店には酒類が一切置かれていない。
「生意気なんですがね、一つ一つ凝った仕事をさせて頂いてますのでその味を味わって頂きたいんです」
「酒なしで寿司を喰う」なんざ有り得なかった。人生に対する裏切りであり、人間性への冒涜ではないか。
ところが平気なのである。自分自身ビックリした。信じられん向きもあるとは思うけどホントなのだ。
大将・天野 功(アマノイサオ)氏の手から創り出される「芸術的創作寿司」は何の違和感もなく、酒なしで、堪能出来る。
お父様の許で修行を積み、独立して今の店を構えたのが平成16年2月1日。
客の手許に醤油など一切置かれていない。すべて大将が一仕事して提供する。
自家製塩、粉醤油、かぼす・酢橘・橙、檸檬などの柑橘、それぞれが見事に調和して、
さっぱりと、シャリとネタの絶妙なバランスを際立たせ、そして四季折々の素材の持ち味を生かし切る。
さぁ!天野大将・渾身の「起承転結」の世界に入って行こう!
※胡瓜と塩そしてガリ、新鮮な胡瓜と共に、わざわざ「当り鉢」で当たった塩が供される。
そうする事によって塩の舌を刺すような感覚が弱まるそうだ。同じ様にガリも上品な味である。
※お茶、たぶん粉茶。飲み干してなくても絶妙のタイミングで替えて呉れる。温度も絶妙。
上品ではあるが濃厚。大将の寿司に合うお茶、きっと探し回ったに違いない。
※まぐろ、大間産。何も言うことないよ(笑) 最初にこれが出るとは思わない。参った!!
※車海老、少し湯がいて表面だけ色を出す。まさに“半熟の車海老”。卵と同じで半熟って美味い!
※〆さば、茗荷と羅臼昆布。
※牡蠣、写真忘れました!昨今見られる「淡白」と表現される味のない牡蠣ではない。濃厚!!
※あら、九絵のこと。今日獲れました!4kgものです!
※太刀魚、炭火で焼く。トロ~ッとして目尻もトロ~ッとヤニ下がる。そんな太刀魚初めてや。
※漬けまぐろ、前出の大間まぐろを、まぐろの和出汁に漬けて出す。こっちの方が私は好き。
※キス、少し焼いて、自家製の柚子胡椒。これが美味いんだわ!持って帰りたかった柚子胡椒!
※アジ、香川県の粉醤油で喰う。アジフライは嫌いやけど、これは同じアジとは思えない!
※サザエ、オクラを添えて、橙を搾ってある。バチが当りそうなくらい美味い。
※河豚の白子、史上最高!
※赤出汁、ここでさり気に登場する。なんと最近トンと御無沙汰の「じゅんさい」が入ってる!
※海老の頭、これを侮ってはいかん。なんと香ばしいことか!ちゃんと磯の香りがする。すごい!
※赤むつ、長崎沖で獲れた。「むつ」って滅多に遭遇しないが、こんなに脂が乗って美味いのね!
この辺で¥10000コースは終了となる。所要時間は約1時間。酒を呑まないから早い。
なにも黙々と握り、黙々と喰っていたのではない。テンション上げ上げで喋り倒しても1時間なのだ。
天野大将は決して急かすことなく、こちらのペースに合わせて喰わせて呉れる。
その神経の配り方には舌を巻く。「だから5席が限界なんですよねぇ~」と言われる。
正直、ほとんど満腹ではあったが、まだ帰りたくなかった。
もう少し「天野ワールド」に浸っていたかった。次、小倉にいつ来られるか分らんのだから。。。
「大将!もうちょっとだけ喰わせて下さいな!」
※穴子、豊前の穴子。肉厚で、しかも信じられんことに「魚」の味がちゃんと残っている。ビックリ!
その素材の味を邪魔しない、殺さない「煮詰め」はもう名人芸ではないか!
※渡りかに、軍艦にしてね、手前の味噌はね、ズワイの味噌やねん。。。もう落涙。。。
※寒ひらめ、肝を乗せてある。カワハギの肝乗せは喰ったことがあるが、寒ひらめの肝乗せって(驚)
※かわはぎの肝和え、名物の一つ。想像出来ないと思うが説明も出来ない。美味い、凄いのみ!
※穴子、今度は煮る前の穴子。素焼きにして梅肉で。大トリである。惜別の涙と共に喰った。
※玉子、少し甘口。こうでなくっちゃ!!
※メロン、デザートで登場。よくメロンに生ハムを巻いてるのを見るので、試しにガリを巻いて喰ってみた。
一度試して貰いたい!美味いメロンと美味いガリは合う!店内は爆笑の渦だったけど。。。
「あ~ホンマに美味かったぁ~。ごちそうさまでしたぁぁぁ~~~。」120%の満腹・満足である。
そしてよく喋った。熟年カップルとも意気投合。よく笑うカップルやったなぁ。
天野大将の東京旅行の話も楽しかったなぁ~。すきやばし 次郎さんに行ったりしてね(笑)
「大将、そのこけし変わってますねぇ~。大爆笑してますやん!」
「これね、仙台のこけしなんです。何年か前に仙台のお客さんから頂いたんですよ。イイでしょ。」
「へぇ~。そのお客さん去年の震災で御無事やったんですか?」
「エエ!御無事でしたよ!それでね、仙台や東北の人達がこんな風に笑えるときが来るようにネ!」
最後にシンミリと感動させられたなぁ。本当にそのとおりやなぁ。
きっと皆んなで笑い合える日が来ることを信じて、また明日から頑張ろう!一緒に頑張ろう!
そんな気持ちを絶対に忘れるまい!!あの「こけし」の笑顔を思い出しながら。。。
「東北の人達に幸あれかし。」
天野大将に教わった気持ちを土産に「みずほ」に乗った。
3位
1回
2012/06訪問 2012/06/12
この6月、母親が79歳になる。
肺気腫とゆう病がけっこう重篤で、5メートルも歩いたら呼吸困難をおこしている。
最近は酸素ボンベの携帯は必須であり、何かにつけてそれを吸引する様はさながらアスリートである。
ガキの頃には健康優良児日本一にも輝き、健康には絶大な自信を持っていたし、体力もあった。
私が中学2年生の時に投げ飛ばされたこともある。恐ろしい母親であった。
体はヘバッっても口だけは相変わらず達者で、54にもなった息子を未だにこき下ろしている。
そんな鬼婆、70台最後の誕生日。さてプレゼントは何にするのか?
私は古くなった寝室のテレビを問答無用で指定されたので悩まずに済んだが、
悩んだのが私の子供達、所謂、孫たち3人である。
「今さら欲しい物なんかないで!」「たいがいの物は持ってるがな!」「体シンドイのにムダやがな!」
毎年の決まり文句を聞くまでもなく、最早、品物ではない!「そうや!これがエエんちゃうか!?」と、
私に今回の企画を相談して来たのが長女であった。「セレブリテで食事会をやろうよ!」
セレブリテの小西シェフと私が友人関係にあるので、母親も妻もシェフとは旧知であるし、
シェフの御父様、御母様と母は年賀状のやり取りがある付き合いだ。
そしてケチな母はいくら知り合いでも「そんな贅沢な店行けるかいな!口曲がるわ!」と言い切って、
今まで一度たりとも【セレブリテ】に行ったことがない。
「それエエな!ナンヤカヤ言うて、小西シェフに会うたらママも嬉しいやろうしな!」と私は大賛成!
(昔から母は孫におばあちゃんと呼ばせずママと呼ばせている)
「よっしゃ!首に縄付けてでも引っ張って行こう!食事代は私達、孫3人で出すわな!」
「エッ?ママの分だけやなくて俺とかおかあちゃんの分も!?」
「うんっ!そやで!その代わり一番お安いコースやからな!!」
そして当日。。。久々にシャキッとお洒落をしたオカンを連れてホテル日航大阪へ。
妻や子供達とは現地待ち合わせ。いつにも増して口数の多いオカン。
節電で下りエスカレーターを停止していたりして時勢を感じる、ホテル日航大阪。
京セラドームでEXAILEのライブがあるとゆうので、このホテルまで賑わっていた。
セレブリテのスタッフの皆さんの満面の笑みに迎えられて店内へ。
テーブルには「御誕生日おめでとう」のプレートが置かれてある。
そしてオカンの皿だけが特別にデカイ薔薇の絵が書いてある特別仕様。
実は6月は末っ子の次男の誕生月でもある。愈々、今年で20歳になるのだ。
今日はオカンと次男と妻を上座に座らせる。私と長男、長女が下座に座らせていただく。
キョロキョロしている中、先ずバースデー・ケーキがやって来た。そしてお店心遣いの記念撮影。
周りのお客さんも祝福の拍手をしてくれたりする。人生79年。最高に晴れがましいかも(笑)
シャンパンで乾杯。アルコールが全くだめなオカンは「水」。。。なんて貧乏性なんだろう(苦笑)
※<食前のお楽しみ>しらすのカルパッチョ
※<男子の前菜>フオアグラのテリーヌとタルト、マーマレード添え
※<女子の前菜>四国野菜と鮎のジュレ、オレンジのエスプーマ
※<男子のスープ>コンソメパリジェンヌ
※<女子のスープ>アスパラガスのポタージュ、カプチーノスタイル
※<男子の魚料理>ヒラメと貝のフリカッセ、ブルギニョン風
※<女子の魚料理>ヒラメのスフレ野菜添え、貝類のソース
※<お口直しのグラニテ>ローズヒップ
※<肉料理>牛フィレ肉のグリル、レンズ豆の煮込み添え、シャマールソース
※<デザート>選び放題!食べ放題!
※シャンパンやワインは添付写真に詳細させて頂きました。
ひとつひとつの料理のコメントは差し控えさせて頂きたい。
初めて子供達に奢ってもらう料理達。。。5点満点に決まってる。
そして長い付き合いの小西シェフ渾身の料理である。
コメントなどしては「無粋」とゆうものだ。レビュアーは失格かも知れないが。。。お許し願いたい。
クドイようだがファミレスや回転寿司ではない、こんな高級なレストランに家族で来たなんて初めてであった。
その記念すべき初めての時が子供からの奢りなのであるから、まさに冷汗三斗の思いである。
デザートになった時には小西シェフもテーブルのところまで来てくれた。オカンとは20年振りくらいか?
皆んなの笑顔が弾ける。笑い声が絶えない。もうテーブル・マナーもへったくれもあったもんじゃない。
それでも常に笑みをたたえて完璧にアテントして呉れたセレブリテ・スタッフの皆さんには、
この場を借りて心から深くお礼申し上げたい。あっ!小西シェフにも!
あっと言う間の3時間であった。
長男と長女と私とでワインも相当呑んだ。御勘定は一体、お幾らだったのだろう・・・。
「オカン!元気で!また来て下さいよ!」小西シェフとオカンの記念撮影。満面笑顔のオカン。
5メートル歩いたらゼーゼー、ハーハーのオカンが帰りにはタクシー乗り場までスタスタ歩く。
「3人ともエエ子に育ったな。ホンマはいつ死んでもエエとか思とったけどな、、、
こんな楽しいのん、あと何回か味あわしてもらわな死ぬわけにはいけへんなぁ~!!」
久しぶりに元気なオカンを見た。
そして久しぶりにオカンの涙を見た。
このババア、やっぱり100迄生きそうである。
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【2011,11月 究極の生ハム】
「接待」は鬱陶しい。そして悩ましい。
ましてや今回の相手は筋金入りで鬱陶しかった。
なにしろ大金持ちであるから、名店とゆう名店は総て知り尽くしている。
例えば、ここに名前も書いてはイケナイ京都の和食店とか、赤坂の「なんとか」とか、
先祖代々の金持ちで、家柄が凄いからどんな店でもフリーパスなのである。
元々知り合いでもなかったし、商売に直接関係があるわけでもない。棲む世界が違う。
「なんで俺が接待とかせなアカンのんですか!?会った事はあるけど、喋った事ないですって!」
御世話になりまくっている先輩にとっては大切な人ではあろう。俺!直接関係ないし!
「スマン、、、。いつも神戸か京都で泊まりはんねんけどな、今回気まぐれで大阪や!って言うねん」
「頼む!我々は大阪はよう知らんしな、その日どうしても同行出来ない!君が接待してくれ!」
「これを請けてくれへんかったら、今後の付き合いは考えるほかないで!」
(接待を下請けにフルなんか聞いた事ないやんけ!) 中小零細の悲しさか。。。引き受けざるを得なかった。。。
クソッ!その代わり自由にやらせて貰うで!先方の携帯番号を聞いて直接、打ち合わせの電話をしてやった。
最初はマイ・フェイバリットかどやホルモン店に連れて行ったろうと思ったのだが、
「それはカンベンしてよぉ~。○○とか○○とかはどうかな??」とかぬかしやがった。。。
名前だけは聞いた事のある大阪を代表するフレンチだ。(そんな高っかい店行けるかよ!!)
レ・セゾンだ、ロオジエだ、カンテサンスだ、そんな店を「まあまあだよね」とかぬかす慮外者である。
こうなったらイチかバチかではないか!困った時の「友達頼み」。【レ・セレブリテ】の小西太郎に相談した。
「ぎゃははっは!りょーかい!ウチは何も特別な事はでけへん、てゆうか、せえへんで!待ってるわ!!」
とまあ、そんな経緯で久し振りに、いや、ディナーには初めて【レ・セレブリテ】にお邪魔したという訳だ。
「へぇ~シェフと知り合いなの?じゃあ沢山食べないといけないね」 こいつの言葉遣い、飽くまでも育ちがイイ。
早速挨拶に席まで来て呉れた小西シェフと私が大袈裟に喋っているのを聞いて、こいつ爆笑している。
「スゴイよねぇ~!まるで漫才だよね!ライヴで漫才だよね!」 笑いが止まらない。
※海の幸のカクテル パンナコッタと合わせて
※枕崎産「ぶえん鰹」のカルパッチョ(坂元黒酢ヴィネグレット)
※生ハム ハモンイベリコ デ ベジョータ
※指宿産紅さつまいものポタージュ カプチーノスタイル
※屋久島あさひ蟹と海の幸ブイヤベース
※鹿ロースのロースト 黒米とさつまいものギラタン ポワヴラードソース
※デザート エスプレッソ尽くし
これにパンが喰い放題だし、腹がはち切れそうになったのだが・・・。
この金持ち野郎の反応が面白かった。(こんなもん喰い飽きてるんちゃいますのん??)
ところが先ず、この生ハムに感動する。「これは最高級のハムだよ!僕はスペインで食べた事がある!」
「このお店でこのグレードの生ハムが出るとは失礼ながらビックリだよ!」。。。だそうで。。。
その次に感動していたのがあさひ蟹のブイヤベース。わざわざ小西シェフを呼んで感動している。
「えーーっ!現地へわざわざ行ったの!?直接漁師さんに会ったの!?これ、世界一美味いカニだよ!!」
九州の人なら珍しくもないのだろうが、このあさひ蟹なる物、相当希少ではあるらしい。
「あさひ蟹を大阪で食べられるとは夢にも思ってなかったよ!!」とマジで大感動である。
その次に感動してたのが、私がイチイチ料理の写真を撮ってる理由を聞いた時である。
もう、大爆笑しやがって、挙句の果てにカメラを取り上げて「僕が代わりに撮ってあげるよ!」やて・・・。
因みに私が勘当したのは鹿の脂身だ。濃くない!アッサリしてる。チャンと味がある!美味いのである。
「鹿の脂はね、オレイン酸たっぷり。足の付いたオリーブ油て言われるんです。」と小西太郎。
「そうなんだよね~。身体にイイんだよねぇ~。」とこの金持ち、酔っ払ってやがる。
最初はなんだか、値の張るフランスワインを注文しやがって、小西シェフが気を利かせて止めたからよかったが、
慌ててキャンセルして、キャンペーン中のアメリカワインばっかり呑ませてやった。
なんとも不満足そうではあったが、最後にはガブガブ呑んでいたから、まあよかろう。
デザートのケーキなんて7個も喰ってたんだから!!兎に角、楽しかったらしい。美味かったらしい。
この金持ちがいつも行ってるようなタイヤメーカーの星付きレストランではない。
ドレスコードがあるわけでもない。現にトレーナーと綿パンのオッサンが女子連れて来ていた。
ソムリエさんも他のスタッフさんも、どちらかと言えば、「凛とした緊張感」ではなくフレンドリーである。
「楽しいねぇ~。大阪には大阪らしい、いいレストランがあるじゃない!」と感心された・・・。
考え方もそれぞれ。だから使い方もそれぞれ。決して最高級レストランではないのだろう。
しかしこの夜は、この東京のお金持ちにも私にも、最高級のお店であった。
「なんか酔っ払っちゃった!僕が奢るね!こんなに楽しかったんだもの!僕が払わなきゃ!!」
「えーーっ!マジですかいな!ちょーラッキー!!!」
「あれ??これ一人分じゃないの??二人分なの??安いんだねーーっ!!」
(¥40000強が安いらしい・・・。)
「シェフと記念写真撮ってあげるよ!ブログ載せてね!奢ったかわりに!!」
最後まで上機嫌のお金持ちを更に拉致し、天満で2時まで付きあわせた(笑)
今回、浮いた分で絶対!女子を誘ってまた行こう!究極の「生ハム」を喰いに。。。
あっ!社長!僕が食べログやってるって、皆んなにはナイショですよ!!(爆笑)
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【2011、1月 志、定まれば、気、盛んなり(吉田松陰)】
実は吉田松陰を尊敬している。
幕末には英雄・志士が雲霞の如く・・・西郷、大久保、高杉、桂、坂本龍馬・・・・。
よくもあれだけ人材が生まれたもんだ。
生き残った奴の大概は腐敗していったのが残念だが。。。
そんな中、英傑中の英傑は何と言っても吉田松陰だと思っている。
タイトルの言葉「志、定まれば、気、盛んなり」・・・大好きな言葉である。
維新史上の巨人、吉田松陰。
彼は数え年30で死んだ人だが、生涯めとらず、童貞のままで
地下にはいったであろうと言われている。
なんという高潔な生涯だろう。
自分はココを最も学ばなければならない。
去年末から年明けにかけて、何故か多忙を極めた。
久し振りに必死で走り回り、一生懸命仕事をした。
流石のスケベ宇宙人、女子に対して脇目を振ってる場合じゃなかった。
まさに忘れていた吉田松陰の高潔な精神を思い出したのだ。
もう今年で53歳である。妻もある。子もある。
童貞で地下に入るのはもうムリだが、これからの人生、高潔に生きて行く事は出来る。
山よりも高く、海よりも深く決意した。
そんな「平成の吉田松陰」にランチの御誘いがあった。
「一度ユックリお話しをしてみたいと思っておりました。もしよろしければ・・・。」
もちろん以前から面識はあった。御得意先の人である。
しかし部署も立場も自分の如き「出入り業者」が口を聞くことさへ有り得ない人のはずだった。
年の頃なら30代前半、身長は165~170cm位。そして細い!!
会社の企画部門の副責任者の重責を担う、強気のキャリア・ウーマン。
ミッシェル・ファイファーを日本人にした感じである。
ハッキリ行って滅茶苦茶タイプでは、ある。 しかし「なんで僕なんかを誘って呉れるん?」
まぁ、一心不乱に仕事に打ち込むウキワ星人の「豪快な中年の魅力」に魅了されたのだろう。
邪まな欲を捨て、只ひたすら汗をかく男はやはり「モテる」のだ。。。グフフフ。。。
乾坤一擲!! 生まれて初めてのホテルのフランス料理!!
ホテル日航大阪のフレンチ・レストラン「レ・セレブリテ」に1月27(木)ランチ予約の電話を入れた。
日記のほうにも書かせて頂いたのだが、
実は「レ・セレブリテ」の料理長・小西太郎は私の25年来の親友である。
今はなき「ホテルプラザ」に就職。ホテル日航大阪OPENに師匠と共に移籍。
以来、ホテル日航大阪一筋である。
フラッグ・シップ「レ・セレブリテ」のシェフになって10年になるらしい。
途中、色々な引き抜き、誘いもあった。斯く言う私も誘ったことがある。
しかし、寸毫もブレることなく「ホテル日航大阪の小西太郎」を貫いて来ている。
フォアグラの小西と呼ぶ人も居るらしい。
最近ではベジタブル・マイスターの中沢るみ女史とのコラボによる、
「野菜を美味しく楽しむベジフルセミナー」と銘打ち、二ヶ月に1度のイベントを開催。
特別仕入れの果物や野菜に特化した、中沢るみ氏のベジフル・セミナーと、
そのセミナーに基づいた小西太郎によるスペシャル・ランチを楽しむイベントが大好評。
各メディアにも取り上げられ、大忙しのシェフ・小西太郎らしい。
そんな「レ・セレブリテ」にウキワ星人が初めて!しかも女子同伴で来たのだから、
シェフ・小西太郎、大爆笑である。
「メニューは任せといてや!どっちみち分かれへんやろ?」(小西)
「うるさい!もちょっと小さい声で言え!!」(ウキワ星人)
最初は小さなケーキみたいのがムダにデカイ皿に乗って出て来た。
一口で喰っちまって、先ず笑われた。。。
パンは「黒胡麻」だの「抹茶」だの「普通の」だの喰い放題。
そこへ細長い、これもムダにデカイ皿にバターが3切れ入って出て来た。
大ボケかまして「この消しゴムは何に使うんですか!?」と言ったら、
隣のテーブルの如何にも金持ち丸出しのババアに気さくに爆笑された(汗)
店内をよく見るとユックリと満席。皆んな上品に、静かに微笑みながらランチを楽しんでいる。
決して「昼飯を喰っている」のではない。。。ランチを楽しんでいるのだ。
※スモークサーモンのカルパッチョ、野菜のジュレを添えて
※根セロリのポタージュ カプチーノ仕立て
※本日入荷したスズキのポアレ トマトとバルサミコのタプナード添え
※(メイン料理前の口直し) 柚子のグラニテ
※和牛ローストビーフ レモンソースで
もう腹イッパイである。こんなに昼飯喰ったことねぇよ!!
そしてデザート。。。
ケーキだのアイスだの、これも喰い放題らしい。。。喰えるかい!!
ホテルの本格的フランス料理なんて本当に喰った事がなかったのである。
新地のキュニエットさん。キャトルラパンさん。
フレンチはこの2軒を知ってれば充分って思ってるし!
「レ・セレブリテ」・・・そりゃあ美味いよ!当たり前だよ!高いもん!
しかし、その美味さの次元が流石である、と思った。
小西太郎がこんなに繊細な料理を作れるとは。。。
それぞれが上品に繊細で、素材の「味」が際立つ。
横に付いてる野菜など喰った事のないのがイッパイだし。
メインのローストビーフの横に盛り上がってる「洋風わさび」など絶品であった。
未だに「グラニテ」と「シャーベット」の違いが分からんが。。。ま、いいか!!
いやはや、まったく脱帽であった。
同伴のミッシェル・ファイファーにも「イイかっこ」出来たっていうもんだ(笑)
高校時代はヤンチャでどうしようもない奴だった小西シェフ。
暴走させたら「北摂に敵なし」だったという伝説まである奴だ。
今年51歳。意気軒昂な料理長である。
「志、定まれば、気、盛んなり」
30有余年、不動の志で、血気盛んに突き進んで、
まさに「小西太郎ワールド」を築き上げて来たのだ。。。ここにも「吉田松陰」がいた。
そんな「レ・セレブリテ」であり「小西太郎」である。
立派なホーム・ページもあるんだしネ(笑)
今更、トーシロのオッサンに偉そうにレビューなんぞ書かれるのも
片腹痛いところであろうけれども、まぁそこはお許し頂いて。。。
許より本格的高級フランス料理など初めてだったわけで、
例えば他の超有名店とどれだけ違うのかなんて分からないし、
また、そんなお店を食べ歩く気もさらさらないし。。。。
でも!身贔屓では決してない。
ただそこに「一流の職人」と「イイ女」が居たのである。
私にとっては史上最強の昼飯だった記念にレビューさせてもらった。
あっ!それと史上最高額のランチだった。御一人様¥8662。。。(汗)
料理の道に「志、定まれば、気、盛んなり」の小西太郎。
ベッピン女子に「志、定まれば、気、盛んなり」のウキワ星人。
エライ違いやなぁ~ということはハッキリした。
やっぱり「吉田松陰」にはなれないリチャード1958、もうすぐ53歳。
料理に感動し続けながら、ミッシェル・ファイファーとどんな会話がなされたか、
それは内緒である。しかし、次回は是非イタリアンでディナーを!!
先方からの御誘いである。「本町に素敵なイタリアンのお店があるんです」やて。。。
。。。グフフフ。。。次はイタリアンのレビューである。
まさに「我が世の春」である。
ザマァミヤガレってんだ!!(大爆笑)
4位
1回
2012/10訪問 2012/11/04
皆様は「今日は一人にしてほしい、一人でいたい」みたいな時はないだろうか?
私はしょっちゅうである。或る人は私を「ローン・ウルフ」と呼んだりする程だ。
この日もそうだった。九州は小倉へ出張の日。新幹線さくらに乗車する。
午後3時台の中途半端な時間帯で窓際の席。どうか隣に誰も来ないようにと祈った。
来るんだったら妙齢・秀麗な女性に限る!間違っても弁当を喰い出すようなババアは願い下げだ。
今日は一人と決めたら徹底的に一人っきりが良いのである。
この日は幸運だった。新大阪から小倉まで誰も隣に来なかったし、車輛内も空いていて静かだった。
夕刻6時前に小倉ステーションホテルにチェックイン。
部屋には入らずにカードキーを受け取ってそのまま食事へと出かけた。
目指すは九州屈指の和食割烹【佐藤さん】である。止しときゃイイのにホテルから歩いて行く。
「21世紀の奇跡」とまで言われたウキワ星人の方向音痴。案の定、迷いに迷った。。。
小倉の盛り場、大阪で言えば北新地。外に立っている黒服に聞いても知ってる奴がなかなかいない。
確かこのあたりは最近、暴力団による報復事件が多発している地域である。
間違えられたらかなわん!小倉へ来てまで職質を受ける様な事態は回避したい。本気で焦った。
店に電話して聞いても自分が今何処に居るのか分からんのだから不得容量極まる。
そんな堂々巡りがいつまで続くのか不安になって来た時に一人の女性とすれ違いかけた。
ショートカットで颯爽と歩く姿は久々に出会った「カッコエエ女」。こんなイイ女がおるんやな~小倉!
何故かブーツのファスナーを上まで上げずに歩いている。酔っているのか、何処かから逃げてきたか?
そしてやっぱり、そんな「カッコエエ女」は【佐藤】を知っていた。スグ近所だった。
この女性、誘いたかった。。。しかし、予約必須の【佐藤さん】。空席などないだろうし。。。(涙)
予習不足だった。お店は或るビルの外階段を3階へ上がる造りだったのだ。
てっきりメイン・ストリートに面した1階にあるものだと思い込んでいた。1回前を通ったんちゃうかな??
想像以上に狭い店。コの字カウンターの奥隅に案内される。後ろの端っこには虫籠。コオロギを鳴かせている。
私のムードにピッタリの上品なひざ掛けを広げる。最初はやはりビールを頂こう。エビスの瓶ビール。
静かな店内。如何にも福々しい大将に、若い職人さん。奥の厨房にも女性が二人おられたように思う。
メニューや献立表はない。お任せコースが¥10000、¥12000、¥15000の3パターン。
この日は¥12000コースを予約していたのだが「今日はイイ松茸が入ったんです」
¥1000プラスで松茸がタップリ付いてくるとの事で迷わずお願いした。初物である。
※デカイ葉っぱの上、うさぎの中に柿の白和え。その上に「畑のキャビア」と言われるホウキソウ。
えだ豆があって、小芋の煮付、アワビが並ぶ。これをアワビの肝醤油で喰う。
これ喰った時点でこの店はスゲェ!と思った。
※渡り蟹の海水ジュレ、蟹の実が惜しげもなく入っているのに驚く。こんな喰い方もあるんだなぁ。
※松茸の土瓶蒸し、分厚く切った松茸が四切れも!出汁はあくまでも上品な薄味。感動した。
余りにも嬉しかったので「アラビン・土瓶・ハゲ茶瓶!」とカマしたのだがスルーされた。。。(涙)
※もうとっくにぬる燗を飲っている。吉乃川、新潟の酒だ。
※天然とらふぐの造里、ポン酢と、なんと塩昆布で喰う。これは初めてだった。
※青竹冷酒・寒北斗 、福岡の銘酒である。竹筒に入れて二日間寝かせている。竹の香りがして、もう抜群!
※烏賊団子、銀杏入り、少し前から炭焼きの上に並んでるのが「なんやろ?」と思っていた。可愛いでしょ!?
※雲丹とステーキ、炭焼き和牛ステーキを新鮮な雲丹をソース代わりにして喰う。もっと欲しかった(笑)
こんな贅沢な喰い方があるかいな!涙がチョチョ切れたわい!
※秋刀魚と骨、「普通、秋刀魚はお出ししてないんですがね、あまりにもイイ秋刀魚だったので!」
「秋刀魚の値段がお安い分、他ので埋め合わせさせて頂いてますから」
そんなお断りしてくれなくてもイイのに(苦笑) 秋刀魚を紫蘇巻きして炭焼きにしてるんだけど、
丁度イイ脂具合に紫蘇の味がからんで絶妙の味だったから、ゼンゼン満足ですよ、ハイッ!
※鯛の潮汁、私はひょっとしてこれが一番気に入ったかも知れない。滅茶苦茶美味かった。
若い人はダメかも知れない。味が薄いからだ。鯛の出汁に葉山椒の香り。或る意味それだけ。
昆布だしなのか、鰹だしなのか分らないくらいの出汁がベース。絶妙のバランスなのである。
※松茸御飯、もちろん土鍋で!薄味で炊いてある。いっぱい炊いてある。喰われへんがな(涙)
季節が過ぎ旬が去り行く食材と、旬を迎えたばかりの食材が出会う季節。
そしてそれを見事に具現化してくれるお店だった。感動・感服した。
淡い。すべてが淡い。
淡いことに美味さがあることを痛感する。手を加えるだけが料理ではない。
さりとて素材ばかりに頼るのでもない。
この国特有の四季。その折々の旬の食材をこだわりを持って選び、
その旨味を最大限に引き出してやる。
本当に美味いと言えるものを、本当に美味いと感じてくれる人のために作り続ける。
そんな風に淡々と語る大将、こりゃぁ相当の「ヘンコ」に違いないわい(笑)
※デザート、葡萄のコンフォート、焼栗に餡子が乗ってて、お抹茶が出てきて。。。苦手な分野である。。。
※おにぎり、あまり喰えなかった松茸御飯をおにぎりにして竹の皮に入れて呉れた。
「ぼ、僕はおむすびが、す、好きなんだな、やっぱり」 山下清の真似がやっとウケた。。。
質実剛健な大将、何度大阪独自のボケをかましても突っ込んでくれない。寂しかった(苦笑)
「大阪の人は皆んな、撃つふりしたら、倒れるんですか?」真面目な顔で真面目に聞かれた。
料理の説明なぞは本当に丁寧。名人に有り勝ちな傲慢さなどは微塵もない。
だからと言って決して堅苦しいのではない。
昭和の職人の雰囲気も少し漂わせながら、優しい笑顔が素敵な大将だった。
九州屈指の名店、素敵な大将、そして見事なまでの料理の数々を想いながら、
翌朝に喰った「松茸御飯のおにぎり」がこれまた抜群に美味かったのだった。
5位
1回
2012/03訪問 2012/03/27
弥生3月はウキワ星人・リチャード1958が地球に降臨して54回目の記念月である。
おかげさまで最近は家族も、友達も、誰も「おめでとう」と言ってくれたりしなくなったし、
ましてやプレゼントなど呉れるような殊勝な地球人など一人も居なくなった。
唯一、娘が「おめでとー!呑み過ぎには気ぃつけなアカンで!」とゆう簡素なメールを送ってきただけだった。
改めて、宇宙で最も美しいと言われる太陽系第三惑星・地球の人々の“情のなさ”を再認識していた。
「リチャ!!誕生日おめでとーーっ!!」 或る日の昼下がり、携帯電話から素っ頓狂な声が響いた。
数年前まで懇ろだった新地のホステス、ジュリア(仮名)だった。もう三十路に入って2~3年であろう。
今はどこぞの店のチィ・ママをしているらしい。。。
「久しぶりやし!お祝いしよ!晩御飯行こ!お店予約しといたし!奢るし!行こ!!」とジュリア。
「はぁ?どうせしょうもない店チャウんかい?ほんで同伴やろが!景気悪いんじゃ!行かへんわ!」
「店なんか来んでエエって!予約した店は弧柳さんってゆうねん!エエ店やで!知ってる??」
驚いた。知ってるも知らないもない。今売り出しの割烹・弧柳。新地で唯一の三ツ星獲得店ではないか。
「ゴメン!行く!行く!ゼッタイ行くやんけ!ジュリアありがとう!!行く!行く!」
とまぁ、そんなわけで当日を迎えた。
慣れ親しんだ夜の北新地。老舗青冥の斜め前にその店、弧柳はあった。
上品で目立たないファザード。店内に入ると明るい照明。カウンターが厨房を囲むようにカーブする。
店に入った処、大将の松尾慎太郎氏が腕を振るう板場の真ん前に座らせていただく。
リチャード・ギアとジュリア・ロバーツ。分不相応ではあるが「三ツ星」の和食、初めて頂戴してみよう。
※菊菜の食前酒、ビックリした。「青汁みたいでんな!」と失笑を買った。ちゃんと菊菜の味がする美味い酒。
※先付:明石の鯛・菜の花・鯛の子和え、美味い!鯛の子で和えるとは初めて。菜の花が嬉しい。
※和合物:八尾で採れた若牛蒡と縮緬じゃこの青煮、美味い!写真で白和えの衣が分って頂けるかな?
青煮とゆう言葉も初めて聞いた。こらビールとか呑んでる場合ちゃうわ!
※和製シャンパン:醴泉活性にごり純米吟醸、¥700。なんぼでも呑める!断腸の思いで一杯でやめておいた。
※魚庭:櫻の木が添えられて、春の膳とゆう感じである。
あいなめとサヨリの紫蘇造り、海水の梅肉落としって知ってた?こんなの初めて知った。
兵庫県香住沖の海水を使用。
イイダコの造り、あおさ醤油が合う。
真魚鰹、大徳寺納豆の粉が振ってある。
長崎のひっさげ鮪、卵黄の醤油漬けで喰う。幾ら咬んでも味が逃げない。驚く。
そして右隅の「ぐい呑み」には新潟の銘酒・村裕のぬる燗。もう!全部美味い!!
※煮物椀:鬼浅蜊、鹿児島の筍、白木耳、芹、こしゃく、美味い!この圧倒的な出汁はどうやって摂ってるの
か気さくな松尾大将ではあるが、流石に聞けなかった。
※旬菜:海鼠の卵巣、能勢の厚木椎茸の炭火焼、美味い!日本の三大珍味の一つ、海鼠の卵巣は初めて。
そしてこの、能勢の椎茸が肉厚でありながら繊細な味があって驚き。美味いと思った椎茸も初めてだった。
※魚肴:のどぐろ炭火焼、蛍烏賊、鹿児島の新じゃが、ふきのとう醤油、美味い!
申し訳ないが、この美味さは説明なんて出来ない。。。
※猪口:イカナゴに山葵のかき氷、出汁醤油で。また生まれて初めてが出て来た。山葵のかき氷、美味い!
※肉肴:宮崎牛の三角、山葵漬け、畳いわし、もう何も言うことねぇ!
一年間寝かせた山葵漬けのアクセントが素晴らしい!そして大阪府茨木市三島郡の畳いわし!!
※留椀:高槻のきぬひかりの粥、史上最高の「おかゆさん」!!
鯛味噌、程好い味付けは涙さえ零れる。
東住吉の田辺大根、それを大将が家で漬けた。
ウドのきんぴら、完璧。
※水物:大阪府茨木市の苺、「ごちそうさまでした」最敬礼してしまった。
こちらのお店、客の口に入るものには一切水道水は使用していない。総て箕面の山の天然水である。
肉、魚、野菜、酒、そして水、ここまで産地にこだわる店も初めてだった。
もう大・大満足の夕餉だった。そこへ。。。なんと!バースデイケーキの登場だ!(驚)
ジュリアの粋な計らいだ。「リチャ誕生日おめでとう!!」「リチャードさんおめでとーございます!!」
「いやぁ!予約のお電話頂戴した時にケーキの事も言われたんですがね、
なんせお相手がリチャードさんでしょ!テッキリ外国の方が来られると思ってたんですよ!」と大将!
(道理で最初に店に入った瞬間、大将以下スタッフ全員がキョトンとしていたはずである)
大将がわざわざ和食独特のあの、真魚箸でケーキのトッピングを丁寧に総て取り外してその後、
刺身を捌く柳包丁でケーキをカットしてくれる。。。なにか異様な光景ではあったが。
お客さん全員にも拍手を頂き、えらく晴れがましい誕生日になってしまった。
こんな派手なことをして貰ったのは生まれて初めてだ。一生涯忘れないだろう。
大将に見送られて外へ出る。また必ず伺いたいと心から思った。
「おい!ジュリア!今んとこ御勘定ナンボやってん!?」と私。
「阿呆ちゃうか!そんなん聞くもんチャウやろ!おっさん!!」とジュリア。
「チャウねんて!食べログに書くのはウキワ星人の使命やんけ!頼む!教えてくれ!」
渋々教えてくれた御勘定を聞いてビックリ!バースデイケーキ代入れてお一人様¥15000弱。
コースが¥12000で、そこへお酒の金額プラス、ケーキ代である。
この料理の内容、味、そして大将やスタッフ全員のおもてなし振りでこの金額はお得過ぎる!!
松尾慎太郎大将、大阪府吹田市江坂町出身、36歳。若き天才との出会いが嬉しい夜だった。
だいたい私はブリヂストンやヨコハマの方が好きである。舶来ものにはどうしても反発してしまう。
しかしミシュラン。。。この店に三ツ星をつけるとは、なかなかやるじゃねぇか。
天を衝かんばかりに上機嫌になってしまったウキワ星人。
結局のことジュリアンと同伴出勤。晩飯代の約7倍の散財をしてしまった。
今はひたすら大人しくしているのは言うまでもない。
6位
1回
2012/12訪問 2012/12/20
年末だし,ちょっと寄って来ました・・・【ビストロ キュニエット】
もう何度もUPさせて頂いておるお店で御座いますので、どうぞスルーして下さいませ(汗)
また来年度のベスト10に加えるためにも12月以降に行ってUPせなアカンでしょ(笑)
それくらい「大の御贔屓」のキュニエットさんで御座います。
ならばサッサと行ってUPしとこうと言うことでして(笑)今年はジビエ喰ってなかったし。。。
フォアグラも喰ってないし、完全無添加のビオワインも御無沙汰やし!
高級極まるグランメゾンとかよりも、やっぱり僕はこんなビストロがイイなぁ~、やっぱり!!
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【2012、4月 ビオワインの伝統と伝承を援護射撃続けて6周年】
4月の9日から一週間は、ここキュニエットの6周年。
「6周年記念コース」を喰いに行った。
まだ30歳を少し過ぎたばかりの岩井シェフ。渾身の記念料理に違いない。
最近はこうゆう時に誘おうとゆう邪念を催させる婦女子との出会いがないし、娘にメール送っても返事がないし。
もうホステスを連れて行く甲斐性はないし。。。仕方ないから一人で行った。
6周年記念シェフのおまかせコース¥6500
※蟹のサラダとキャビアの塩包み
※アサリ出汁ゼリーで固めたテリーヌ。鰹、鱒、穴子、帆立、アサリが入る
※フォアグラと玉ねぎジャムの春キャベツ包み
※金目鯛・菜の花・アサリの蒸し焼き。白ワインとあおさ海苔のソース
※イチボのグリル 赤ワインソース
※バニラアイス、白ワインゼリーと苺
若き岩井シェフの安定しつつ冒険心を忘れない料理の数々に心も胃袋も満腹である。
南フランスの完全無添加の赤ワインをチョイスしてもらって痛飲。
「お世話になったフランス現地のワイン生産者の皆さん。それはそれは人情に篤くて、商売が下手で、
でも葡萄には命を懸けている、ビオワインに総てを懸けている、そんな人達に少しでも、敵わなくとも、
援護射撃を続けて行きたいんです。」と今城オーナー。
この精神で6年間とゆう歳月を積み重ねて来た。そしてこれからも・・・。
「続けていく事の辛さ」「オーナーにしか実感出来ない苦衷」そういったものを億尾にも出さず。
「スタッフ皆んなのお蔭でここまでやって来れました。全員素晴らしい奴らなんですもん!」
飽くまでも爽やかに笑う今城オーナー。恥ずかしそうに俯く岩井シェフ。そのチームワークに敬服した。
生産者の真心がイッパイ詰まったビオワイン!
素晴らしき哉!ビオワイン!
7周年、10周年、20周年を目指して乾杯だ!!
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ボージョレ・ヌーボーを鯨飲する会【2011、11月 】
あっと言う間に1年が経った。
毎年恒例の【キュニエットでボージョレ・ヌーボーを鯨飲する会】・・・遂に今年は一人っきりになってしまった。
誰も口説くことが出来ず・・・11月17日午前0時。キュニエットさんのドアを一人で開けることになったのだ。
今城オーナーに渾身からの慰めを受けつつ、抜群に葡萄の薫り高い完全無添加のボージョレ・ヌーボーを鯨飲した。
情けなかった・・・。寂しかった・・・。そやけど生フォアグラめちゃくちゃ美味かった。牛肉も美味かった。
「せっかくやからジビエ喰わしてくれっ!」とリクエストして、鹿も喰った。
あの3日間煮込んだソースの美味いこと!付け合せの野菜の美味いこと! クソッ!!
毎年決意している。「来年こそは女子と呑むぞ!ボージョレ・ヌーボー」・・・今年もアカンかった(涙)
いつもムリばかり言うて面目ない。しかし一番大好きな店。
居心地が大好き。ゆっくり落ち着ける。拘りのビオワインは文句ナシ!料理も進化し続ける。
12月には同じ北新地で、2号店とも言えるバルをOPENするそうだ。楽しみがまた増えた。
「来年こそはっ!そうや!来年は2軒ハシゴや!」 海より深く決意をし直した。
【2010.11.18 血涙ワインの如し 】
ウキワ星人・リチャード1958.地球上に生を享けて52年と数ヶ月。
実は今まで1度も兵庫県と京都府の婦女子と懇ろ(ネンゴロ)になったことがない。
悉くフラれている。先っちょさえない。それどころか指先にも触れたことがない。
それを忘れていた。。。
毎年11月。ボージョレ・ヌーボーの解禁日は大好きな北新地のビストロキュニエットさんで
「ボージョレ・ヌーボーを鯨飲する会」なるものを勝手に開催して喜ぶことにしいている。
元々はそんなもん、全く興味がなかった。とゆうよりは、バレンタインDAYなるものを必要以上に
喧伝し、善良なる大和撫子を煽動して世界でも稀な習慣を作り上げ、膨大な利益を計上している
菓子屋と同じ手法でワインを売りまくろうとしていると思っていたので、呑んだことがなかった。
しかしながらだ!3年前、ここキュニエットさんで初めて完全無添加のボージョレ・ヌーボー
を呑ませてもらって考えが変わった。美味い!
ワインであろうが日本酒であろうが難しいことは分からない。
所詮、呑みやすいかどうか?料理と合ってるかどうか?くらいしか分からんオッサンである。
渋み・エグ味のまったくない完全無添加のボージョレ・ヌーボーに嵌った。
それからは毎年「ボージョレ・ヌーボーを鯨飲する会」とか言っては、イベント化して、
女子をクドく手段にしているとゆうわけだ。
そして今年、乾坤一擲の勝負に出た。今までなかなか誘い出せなかった女子に
思い切って御誘いのメールを送ってみたのである。本気だった。真剣だった。。。しかし。。。
忘れていた。。。兵庫県・京都府といえば女子大の宝庫・聖地である。
しかし、一人も落とせなかった青春の無惨な想い出を。。。
そうだった。。。この女子も兵庫県人だったのだ。。。懇切に、丁寧に、断られた。。。(涙)
まさに「蟷螂(トウロウ)の斧」を虚しく振り回しただけであった。玉砕だった。
解禁日の18日、私の隣にチョコンと座ったのは最近東京から帰って来た娘だった。
他には扇町の名店「鶏屋 たちばな」のオーナーと従業員さん。
チャリンコで走り回ってる30代の独身イケメン弁護士さんとか色んな仲間が集まった。
ボージョレ・ヌーボーを開ける前にその他のお勧めワインを4本呑んだ。
「生ししゃものフリット」とかフランスの熟成士による「チーズの盛り合わせ」で呑む。
オーナーの今城さんの話を聞かせて貰うのも楽しみのひとつである。
来年早々、フランス・リヨンで開催される自然派ワイン現地生産者が集まるサロンに参加するそうだ。
向こうへ行くと、例えば生産者の12歳の息子でもテイスティングをしてたりするプロフェッショナル
だそうで、いつも新鮮な刺激と、出来のいいワインと、楽しい土産話を持って帰って来てくれる。
さぁ、料理をオーダーしてボージョレ・ヌーボーを開けようではないか!!
この時点でウキワ星人・・・ヘベレケのグデングデンであった。
シビエ各種。鴨。フォアグラ。魚料理とまんべんなくオーダーして皆んなでシェアして喰った。
それぞれの料理の名前は覚えていない。。。ただ美味かったことしか。。。
ボージョレ・ヌーボーは箱入りになっている。 まさに鯨飲。。。
これを開けちまって、更に白のボトルを開けた。
もう「焼け糞」だった。また兵庫県にフラれた。。。
メチャクチャ呑んだので一人当たりの金額は訂正しないことにする。
結局、写真の如く今城オーナーとシェフに抱えられて出て行く醜態を演じてしまった。
下心と出来心で生きて来た50有余年の人生である。
もう、屁を一発ひるにしても思慮を必要とする歳ではないか。。。
こんなブザマな姿を娘に見せては断じていけない!! 海より深く反省した。
もうこれからは兵庫県と京都府は諦めよう!
それよりも何よりも・・・もう20代の女子はムリのようだ・・・(涙)
断腸の思いではあるが諦めよう。。。これからはもう少しストライク・ゾーンを上げざるを得ない。
来年こそは! 海より深く決意したウキワ星人。。。来年は53歳である。
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【接待】の新しいかたち?その2 2009、12月
ビルボードライブ大阪でさんざんノリまくったオッサン2人。さすがに腹ペコである。
ほとんど走るように歩いて、ビストロキュニエットを目指す。
御得意先のTさん、44歳。某一部上場企業の幹部。ウキワ星人、51歳。出入りの下請け零細企業の営業部長
(部長と言っても営業は4人しかいないが・・・)。我が社の売り上げに大きな割合を占めるTさんであるから、
本来であれば、「ビストロ」ではアカンだろう!「ラ・ペ」とか「カハラ」とかの高級店に案内すべきじゃないか!?
とゆう「天の声」も聞こえないではなかった。しかし、この不景気で経費は出ないのだ。「自腹接待」なのだ。
天上の神もこの事情を知れば、諾(ウベナ)うしかあるまい。
もう何度も、何度もお邪魔しているキュニエットさんである。なにしろ土曜日以外は朝の5時迄やっているので
ついつい、北新地でベロンベロンに酔っ払った総仕上げに立ち寄ってしまう。同じ北新地にあるからいけない。
そして、グラスワインの提供を強要し、喰いたくもない「チーズの盛合せ」なぞをイヤイヤ齧りながら、今し方まで
呑んでいた店のお姉ちゃんの「情のなさ」を嘆き、憤り、悲憤慷慨の自棄酒ならぬ自棄ワインで朝を迎える。
そんな迷惑ばっかりかけているので、チャンと食事をするのは久し振りなのである。
最初はビールを、グビグビとばかりに2杯ほど一気にやっておいて。ワインはオーナー・ソムリエの今城さんに
お任せすることに決めている。このキュニエットさんはビオワイン専門。この店に出会うまで、ビオワインなど
知らなかったウキワ星人。それが今や、ワインと言えばビオワインやろ~!各所でエラそうに喋っている。
齢が行ってから覚えた道楽はたちが悪い。他人を捉まえてやたら四の五のと蘊蓄をたれるのはたいていこの
手合いで、若い時からきちんと生活に織りこんでいる人は、物の解説などするはずがない。
それもこれも、この今城さんのビオワインに向ける愛情とゆうか、拘りとゆうか、ひとつひとつワインを提供して
くれる時の説明が素晴しいのである。ヨーロッパに直接、ビオワインを買付けに行った時のエピソードなど聞いて
いると、時の経つのを忘れることさえある。しかるに、この受売りで喋ってさえいれば、ビオワインの蘊蓄に関して
は完璧なのである。
この日はグラスワインで数種類をいただいた。その時に喰っている料理に合わせたチョイスをしてくれるのだ。
料理のほうもお任せである。冷たい前菜、暖かい前菜、メイン料理と別れて書かれているメニューから好きなの
をオーダーしたら、料金をコース仕立の¥4500にしてくれる。もちろん、フランス料理に出てくる単語の意味を
ほとんど理解できないオッサンにはちゃんと説明もしてくれる。それでもよく解らないから、私はいつもお任せな
のである。
※フォアグラのプリン。フルーツのコンポートと自家製のレーズン・パンを添えて。
※河内鴨のロースト。ソースヴァンルージュ。
※手長海老のポアレ。ホタテとキノコを詰めたパートブリック包み焼き添え。
ここまでは、頑張ってメモした。しかし、料理が出てくるそばから、Tさん、ガツガツ喰うのである。大学時代は
バリバリ体育会。いまでもバリバリ肉食系のTさんだ。メニューを控えるどころか、写真を撮影する暇さえない。
ホール担当の女子スタッフの子が「お料理の名前を書いておきましょうか?」と言ってくれたのだが、それでは、
仕事の手を著しくストップすることになる。それは、あまりにも申し訳ないので「君のメアドだけでエエで!」
と言ったら、結局、両方とも書いてもらえなかった。
このほかに、「鹿肉のなんとか」とか、3日前に撃った「猪のなんとか」とか、2人でシェアして喰いまくった。
「ジビエや!ジビエや!」とにかくTさん、連呼していた。未だに「ジビエ」って何のまじないか解らないままだ。
オーナー・ソムリエの今城さんが確か32、3歳だったはずで、シェフはさらに若い。このシェフがまたイイ感じ。
今城さんが忙しい時は、このシェフがカウンター越に色んな説明をしてくれる。
先程、登場したスタッフ女子が、これまた可愛い!メニューをメモってくれなかったとゆうのは冗談。ワインの
名前・生産者まで、今城さんと一緒にチャンと書いて頂いた。メアドは駄目だったけど・・・。
ビール2杯、ビオワイン3種類。そして料理。お会計は¥20000を切った。良心的やな~。
超高級なフレンチとか行ったことがないので、偉そうなことは言ってはいかんだろうが、私にとっては完璧に近い
お店キュニエットなのである。舌も、胃袋も、肝臓も、そしてなにより心が大満足できる。
「よいお年を!ありがとー!ごちそうさま!!」今城さん以下、スタッフ総出でエレベーターまで見送ってくれた。
Tさんも最敬礼で「ごちそうさま!」と言っていた。
本当に満足した時は、あまり喋らなくてもイイのかもしれない。
「いやぁ~美味かったなぁ~ジビエ・・・」 (またジビエかいな!?)
北新地から梅田のターミナルへ、人込みの中を、このオッサン2人、きっと最高に幸せな顔をしていたと思う。
TさんはJR。私は阪急電車である。北新地に出ていて電車で帰るなんて初めてだ。
「Tさん、今日は不充分で本当に申し訳ありませんでした。」
「いいえ!とんでもないです!最高の夜でした。今度は今日とまったく同じコースを、女房を連れて来てやりたい
と思うんです。僕一人でこんな素晴しい体験をして、このままじゃ女房に申し訳ないですから。それに、今夜は
まだ時間も早いでしょ?帰って早速、報告してやります。まだ起きてると思いますから。
リチャードさん、しつこいようですが、今夜はホンマに素晴しい夜をありがとう。おやすみなさい。」
「俺は・・・もう何年、女房とライブ行ってないやろ・・・??」
小走りに去って行くTさんの背中を、ボンヤリと目で追いかけながら、そんな事を思ってしまった。
梅田ターミナルの真冬の風が、胸に痛かった。
【2009、7、4 何回目かな?】
ぐふふふ・・・(笑)行ってきました・・・オッサンとオバハンとウキワ星人とみんなで大阪城ホール。
「松田聖子コンサート」・・・盛り上がった~。懐かしかった~。たっぷり3時間!!
マイケル・ジャクソンもカバーしたりして、プチ・ムーンウォーク披露したりして、マイケルを偲ぶ演出
にシンミリしたりして・・・。「47歳であの衣装着れるん聖子ちゃんだけやな!」「ある意味宇宙人や
な!」・・・そんな余韻をたっぷり引きずりながら北新地へ怒涛の進撃。
毎度おなじみ「ビストロ キュニエット」に参上。
今回は初めてレビューのためにワインの名前、料理の名前を控えながらのお食事であります。
「何やってんねん!キャラ設定変えたんか?キッモイ!キモイ!」とゆう罵声にもめげずに控えた
それぞれの名前は、どうか添付画像をご覧下さいませ。
土曜日にもかかわらずほぼ満席の状況のなか、いつもより静かめにスタートです。
料理のグレード確実に上がってますねぇ~。勉強してはりますねぇ~。
本日は¥4200のコースで行きましょう!お腹激へりやったしね。
最初は生ビールを1杯やって喉を潤しておいて・・・いよいよ登場です!オーナー・ソムリエ今城さん
お薦めの、完全無添加の赤ワイン。メッチャ美味い~。「おいおいみんな!ジュースちゃうぞ!!」
瓶の下に残った「澱(オリ)」をグラスに入れるとキラキラ光ってます。このワインならでわやそうで・・
アッとゆう間に1本飲み干して次は「白行っとこかあ~!!」とこの辺から居酒屋状態・・・。
お店の皆さんすびばせん・・・(汗)さすがに歌を歌いだすアホはおりませんでしたが・・・(笑)
「キュニエット」とゆう「夏の扉」を開けて、フレッシュなスタッフによる美味料理と、フレッシュな感覚
をいつも忘れないオーナー・ソムリエが薦めてくれる、超フレッシュな、フランスの農場の人さえ知ら
ないようなワインに徹底的に酔いしれた夜でした。
聖子ちゃんにも御馳走したげたかったよなぁ~。
PS:この店、フランス製の完全無添加のグレープジュースもありました。お酒飲めない女性客の方
が美味そうにガブ飲みしてましたよ(笑)
それと・・・料理の名前とか控えもって食べるのヤメよ。せわしないし、ムリや(笑)
なゔぃ '09/07/05.こちらも、大酒飲みの友人と随分以前からチェックしてはいるんですが、
未訪のお店なんです。ビオワインに興味あるんですが、、、。
素晴らしいレビューですね。
是非近々、伺わさせて頂きます。
assyassy '09/07/05名前とか控えもって食べるのヤメよ。せわしないし、ムリや(笑)
確かに、覚えておこうと思ってもややこしいフランス語があったり、
いつも酔っ払うともういいやとアバウトになってしまいます。
舌平目のムニエル????ソース添え???なんて感じで、、。
姫乃 '09/07/05.こんばんは☆☆
わぁ~!聖子ちゃんのコンサート、めっちゃ行きたかったんですけど、
ウキワ軍団が代わりに行ってくれたからええか??笑!!
(↑ディナーショーは何故かおかまちゃん軍団と一緒に行きますねんけどね・笑。)
てか、キュニエットさんも行きたいお店の一つなんですわぁ♪♪
私も料理メモせなあかんと思いつつ…面倒になっちゃって書いたことないねん(笑)
yakitomato '09/07/05.こんばんは♪
私も注がれたワインがあまりにも美味しい時
つい、ジュースを飲むようなペースで頂いてしまい、
まわりから注意されます(^^)
でも、注意された時にはスィッチ入っててもう遅い~みたいな[^■^;]
7位
2回
2017/06訪問 2017/06/20
今度地球を放れたらもう二度と帰って来ることは出来ないに違いない。
愛する地球との「今生の別れ」である。最後にかどやホルモンに行くことにした。
和牛の、しかも牝牛をこの値段で喰える店は断じてここだけである。
ホルスタインは絶対に、頑なに扱わない。創業61年のこだわりであり、矜持でもある。
3年以上伺っていなかったにもかかわらず大歓迎して頂いて嬉しかった。
肉の美味さはモチロン、一子相伝、秘伝のタレの味も変わらず最高だった。
否!久しぶりだった分、より一層美味く感じられた。ランチタイムが終わってもユックリ呑み喰いさせてもらう。
他の客もいなくなり私だけになる。
あの懐かしいもう一つの名物、ママさんとマスター(ママの息子)との「親子喧嘩」も見物出来た(爆笑)
もう想い遺すことは何もない。大人しくウキワ星に帰るとしよう。
【2013.5月】
母親がコケて膝裏の靭帯を断裂した。家族全員が仕事で急には動けない中、
MITに行っている次男がたまたま帰国していたので駆け付け、対応した。
お家のお手伝いをしたらご褒美を上げるのは我が家の仕来たりなので、
「何でも喰わしたるで!」と言ったら「かどやに行きたい!」と答えたのでやって来た。
和牛の牝だけを、屠殺してから遅くとも2日で、しかもこの値段で喰わせる店を私は他に知らない。
久々のかどやホルモンに次男も大喜び。タンに喰らい付いて貪り食っている。
隣にはアベックが座っていた。女子が生ビールを呑み、男子はウーロン茶を飲む。
「あんた、ここの塩タンの味が分らへんかったらアカンで!」
「そうかなぁ~、○○の方が美味いと思うけどなぁ~。店もキレイしなぁ~」
「もうエエわっ!あんた先に帰ったら!!」
最近の若い婦女子は恐ろしい。。。人の味覚には色々違いがあるし、そない怒らんでも。。。(汗)
それに肉を浸す「タレ」の味が合わなかったら、いくらイイ肉でも興趣は半減するしねぇ~。
今回は初めて「グルトン」とゆうホルモンを喰った。牛の「肺」だそうだ。
見た目は写真の通り。味は鶏肉に少し似ている。不思議に美味いホルモンである。
メニュー板には書かれていないけれど、行かれた方は一度尋ねてみられるとイイと思う。
「これでもか!」ってゆうくらい喰った。
気が付けば満席。婦女子2人組や3人組が目立った。驚いた。
昔は若き婦女子だけの客なんて見たことなかったものだ。。。
文字通り「肉食系婦女子」の喰いっぷりにスゴスゴと三十六計を決め込むしかなかったウキワ星人だった。
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遂に生ギモ(生レバ。レバ刺し)が6月から全面的に禁止になる。
こんな痛恨事は近来稀に見る事態である。日本経済新聞の社説でも批判されている。
まったく困ったものだが決まったものはしょうがない。その日まで喰いまくろう「生ギモ」!!
ここのところ友人関係にあるプロの料理人2人と行く機会があった。
とにかく大絶賛である。プロだけに原価は分かるし、こだわりも分るから意気投合していた。
「ウチは別に特別にウチだけとゆうわけやないです。他と仕入は一緒ですよ。但し値段は安く出してますわ」
マスターの飾り気がないとゆうか、ありのまま、そのままの発言である。
とにかく今のウチである。極上の生ギモが喰えるのは!
但し!以前のレビューでも申し上げておいたが「雰囲気重視」「ホスピタリティ重視」の方は行ってはならない。
内装の造りは「昭和のオッサン向け」。今や珍しいカウンターのみ。そして炭火焼でもない。コンロである。
特別な「あいそ」なんて全くない。特にランチメニュー¥1050の客に「あいそ」してるの見たことない。
要するにマスターやお母さんから話しかける事など滅多にない。
ランチの定食を喰う短時間ではよけいに話などする暇がない。
決して性格が悪いのでも傲慢なのでもない。フレンドリーに話しかけたらニコッとして答える。
それくらいの良識・常識はある。当たり前だ。シャイなのである。媚びないのである。
更に念のために申し上げておく。
タップリのゴマ油に浸かって、タップリ塩をつけて喰う「生ギモ」がお好きな方は行ってはならない。
この店の「生ギモ」は少しのゴマ油、少しの塩が最初からかかって出て来るのだ。
まさに素材の味で喰う「生ギモ」。運が良ければ「昨日潰した牛のキモ」とか出て来るのだ。
午後2時を過ぎて行ったりしたら面白い。マスターが仕入から帰って来たばかりの時がある。
「究極のハラミの塊」とか色んなホルモンを「掃除」している処が見られる。
「最高峰のタン」をぶら提げたりしている。「舌」だから死んだ時クルッと巻いてるのである。
ぶら提げて伸ばさないと捌けないのだろう。こんなの苦手な方には「ごめんなさい!!」
更に申し上げさせて頂く。
この店「常連偏重」に見られることが多い。確かにその通りなのである。
なにしろ創業50年を超える店。常連さんもまさに「筋金入り」なのだ。
かく言う私もガキの頃からの付き合いである。依怙贔屓される立場ではある。
もちろん「偏重」とゆう表現はあたらないと私は思っている。
昔からのホルモン大好きオヤジ連中。生半可な品質のホルモンは許さない。
自動的に特別なものが供される。但し支払いも自動的に高いのだ。
写真を見て頂いたらお分かり頂けるだろう。メニューにないのも出て来るのだ、常連には。。。
何十年もの付き合いだから、いやが上にも話も弾む。
そんな時「食べログ」を見て一人で来たうら若き女子がもし居たら。。。そりゃ居心地悪いだろう。
ランチタイムの喧騒が過ぎ、落ち着いた時間に行く。私はこの時間帯ばかりを狙って行くことにしている。
仕入れたばかりの肉、ホルモンを捌き、掃除するパフォーマンスを見られる事もあるし、
「これ食べる??」なんて、「まかない」を貰えることもあったりするからだ。
その一部を写真発表した。イカナゴの釘煮、ししゃもの甘露煮、まかないスープ。全てお母さん手作りだ。
これ以外にも焼ビーフン、大根餅、肉・ホルモンの「ヘタ」がタップリ入ったカレー。
滅多にお目にかかれないが、どれも圧倒的絶品なのである。
そんな有り様を、もしイチゲンさんが見てたら。。。羨ましい通り越して、腹立つだろーなー(汗)
クドいようだが改めて申し上げる。
そんな店でよかったら一度行ってみて欲しい。
極上の生ギモをはじめとする、究極のホルモンを安く喰ってみたい方は是非行ってみて欲しい。
真面目なマスターとお母さんである。
常連が幾ら言っても「ユッケ」に規制がかかったら一切出していない。
生ギモもどれだけ常連に責められても出さないだろう。そうゆう矜持はしっかりとお持ちである。
安心して喰える「生ギモ」。究極の「生ギモ」。
2012年6月をもって姿を消す。もう逢えなくなってしまう。
今や絶滅が危惧される「昭和のホルモン焼」の店で出逢った「究極の生ギモ」
「鎮魂」の想いを込め紹介させて頂きました。
- 合掌 ー
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2011年12月15日。
遂に厚生労働省から恐ろしい発表がなされた。
全国16自治体の「食肉衛生検査所」で調査していた約150頭のうち2頭の牛の肝臓から、
腸管出血性大腸菌・O157が検出されたのだ。。。
同20日から厚生労働省所管の然るべき機関が「禁止か否か」の検討に入っている。
素人の私が申し上げるのは甚だ僭越ではあるけれども。。。もうアカンだろう。。。
富山での「ユッケ食中毒事件」以来、「生ギモ」も喰えなくなるのも時間の問題とは覚悟していた。
いよいよ「その時」が近付いたのではなかろうか??
「エライこっちゃ!生ギモ喰われへんようになるやんけ!!行くぞ!喰いに行くぞ!」
15日以来、毎週行っては「生ギモ」を半泣きで喰って別れを惜しんでいる。
17日には長男・次男を連れて行ってやった。
「生涯最後の生ギモを喰わしたる!最後に喰う生ギモが生涯最高の生ギモや!」
息子たち、感動している。
生ギモにも感動しているが、ハラミとタンには感動と共に心底、驚いていた。
「父ちゃん!こんな美味いの喰ったことないで!ロースとバラも喰いたい!」と次男。
「アカン!絶対アカン!この店の最上級ハラミで充分や!素人はこれやからアカン!」
「父ちゃん!ロースとバラは値段高いもんな!」と長男。
「無礼者!そうではない!ハラミが最高やから言うてんねん!」
お母さん御手製の「台湾風ちまき」も変わらぬ美味!
しかし。。。息子たち。。。ムチャクチャ喰いやがった。。。。
そりゃそうだろう。こんな美味いホルモン。。。若かったらナンボでも喰えるわなぁ~。
どえらい出費になってしまったが、まっ!ええか!!
消えゆくであろう「生ギモ」。麗しの「生ギモ」。
ここ【かどやホルモン】の絶品「生ギモ」。
年内に「販売禁止」の沙汰が下るかと思っておったのだが、それは免れたようで。。。
新年も早速喰いに行かねばならん!残り少ない逢瀬の日々。。。
慈しみ、抱かかえるような想いで喰わねばならん。。。【かどやホルモン】の絶品「生ギモ」。
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【2011、8月 マイ・フェイバリット焼肉屋をお教えしましょう】
ただし、「食べログ女子」には向かないと思います。
雰囲気・洗練された接客は皆無ですから(苦笑)
何故かならばここは「昭和」で御座いますので。。。
今でこそ焼肉は日本人の「食」になくてはならない存在で御座いましょう。
カップル、ファミリー、友人同士の宴会、合コン、接待。。。
それぞれのシーンで使い分けられる位、お店の数も星の数ほど。
それぞれのお店が清潔で、高級感もあり、換気設備が完璧に整ったテーブルに着席出来たり致します。
「男女が一緒に焼肉喰うようになったら二人はホンモノ」などと言われるようになってもう何年が経つのでしょう。。。
昭和40年代迄の焼肉はマイナーでした。焼肉=ホルモン焼だったのです。
オッサンの喰い物だったのです。寂しいオッサン一人で寄れるようにカウンターが主流でした。
ロースやカルビもあるにはあったんですが、そんな贅沢な肉は滅多に喰えません。
一番の贅沢をしてもハラミか上ミノ。そして必須は生ギモ、生センマイで御座いました。
このお店、未だにそんな昭和を色濃く残しているのであります。
ピビンバとかありません。チシャの葉とかもありません。冷麺なんてとんでもない。
韓国料理じゃないんです。「大阪のホルモン焼屋」なので御座います。
【かどやホルモン店】、大阪駅前第三ビルの地下2階に御座います。
今のマスターは3代目。2代目の女将さん(お母さん)と二人で切り盛りしておられます。
大阪駅前第一、第二、第三、第四の各ビルの影も形もない終戦直後からこの地で営業されていました。
第三ビル開業が33年前。その建設に伴い立ち退きになって、ビル完成後テナントとして優先入居されました。
因みに初代のおやっさんは豚足のかどやの初代おやっさんのお兄さんなので御座います。
現在はもう交流ないそうですがね。どうりでタレの味が似てるはずです。
ウキワ星人・リチャード1958、53歳。第三ビルが出来る前から【かどやホルモン店】さん通っておりました。
当時の近辺は総てが路面店舗。シュークリームのヒロタ本店。阪神薬局。宝石店。パン屋。ブティック。
色んな店が軒を連ね、知る人ぞ知る「阪神裏」まで繋がっておりました。
そんな中に【かどやホルモン店】さんがあったので御座います。
生まれて初めて喰った焼肉。ホルモン。生レバ。生センマイ。すべてこのお店だったので御座います。
第三ビルの中に移転されてからも、若きウキワ星人、時々伺ってはエネルギー充填しておりました。
しかし、時代の流れか単なる加齢か。。。「逆流性食道炎」に罹患して以来プッツリと足が遠退いたので御座います。
しかし今年発生した「牛肉食中毒」により「生系」が喰えなくなるかも!という噂に状況は一変します。
「今のうちに生ギモ喰っておこう!!」。海より深く決意致しまして、豚足のかどやはじめ何軒も訪問させて頂き、
そして今回満を持しての【かどやホルモン店】さん、二十数年振りの訪問と相成りまして御座います。
「超」が付くほどの久し振りの邂逅。ものの見事に忘れ去られておりました(苦笑)
ビールは大瓶のみ。面倒臭いからジョッキで頂きます。
そして緊張と興奮のなか、20数年振りの生ギモを注文させて頂きます。
美味いです!基本、和牛の、しかも牝牛しか使わないという伝統は今も健在。
鮮度バツグンの生ギモは味、歯応え、後味、すべてがバツグンで御座います。
基本的に火曜日が仕入れ日ですので、月曜日は生ギモ、ないことが多いようです。
土曜日とかも売り切れてる時があるくらいですから。。。
※生センマイ、御覧下さい!白いでしょ!?珍しいでしょ!?センマイの中でも細い、希少な部分を使い
それを丹念に洗うとこんなに白くなるそうです。特性酢味噌と相俟って完璧なセンマイです。
※タン、グロテスクでした?スビバセン。。。舶来のタンは捌いてあって真空パックで入荷するんですがね、
こちらはこの状態で仕入れされます。根元の部分は塩タン、真ん中から先は普通のタンとして
提供されます。気が向いたら捌いた時に出るタンのスジを喰わせて呉れたりします。
舶来はスジは捨てられるんです。こんなにコリコリして美味いのに!勿体ネェーーッ!!
※ハラミ、こちらのお店でイチバン利益率が低い商品で御座いましょう(笑)
こんな美味いハラミがこのお値段で供されるお店、他にあるとは思えない程で御座います。
※ロース、美味過ぎます。脂乗り過ぎです(笑)こんなの身体によくないです(爆笑)
※バラ、ロースと同じです。溶けます。こんなの毎日喰ってたら幸せですけどスグ死ぬでしょう(笑)
※ココロ、言うことナシ!コリコリと新鮮!臭味なんて一切ナシ!生で喰えそうです。
※上ミノ、和牛のミノはピンクなんです。焼くとプクッと真ん中が膨らみます。舶来は白いんですね。
そして舶来の上ミノは焼いたら「ちぢむ」んです。
お一人様の場合は「ハーフ」での注文も可能です。添付写真も生ギモ・生センマイ・バラ以外は「ハーフ」です。
そしてこちらの「タレ」に大注目なのです。今どき珍しい濃厚な味噌タイプなので御座います。
まぁ一度このタレで喰ってみて下さいませ!お好みもあろうかとは思いますが、私はこのタレが大好き!
十数種類の色んな材料を調合した秘伝のタレ!メチャクチャ美味いで御座います!!
最近主流のサラッとしたタイプのタレはこちらでは「モミダレ」として使用されているのです。
そして塩も用意され、お願いすればポン酢も出して頂けます。
幸いカウンター上にしっかりと換気扇も来ておりますので、スーツとか着てても臭いの心配は御座いません。
大変に申し訳御座いませんのですが、イチゲン様でお一人様は寂しい思いをされるかも知れません。
積極的に愛想良く話しかけて来るタイプのお店ではないのです。イエッ、決して悪気はないんです。
気負いも、衒いもない、等身大のお店なのです。何度か通ってるウチに自然に仲良しになる感じなのです。
勘弁してあげて下さい。本来、「オッサン相手のホルモン焼屋」なんです。女子客多いけど。。。(笑)
たまに女将さんと息子のマスターが軽く口論したりするんです。。。その間キャベツが出て来なかったりしますけど。。。
テレビが端っこにセットされてるので、少し大きめの声で注文しないと聞こえない時もありますけど。。。
「今日はええハラミ入りましたでぇ~」とか反対に「今日のハラミはたいしたことないわ」とか言うてくれます。
あっ、何回か行って馴染みになればですがね、、、。
しかし、それはよくある「常連さん偏重」ではないんです。ちょっと「人見知り」なんです(笑)
肉とタレは本当にバツグンだと思います。
教えたくないくらいの大好きなお店で御座いますが、私のマイ・フェイバリット焼肉屋さんで御座います。
梅田で焼肉、ホルモン、生レバが喰いたくなったら一度覗いてみた下さい!オッサンの皆さん!!
懐かしい昭和の残像と共に、懐かしい味に出会えること請け合いなので御座います。
8位
1回
2015/01訪問 2016/03/28
チョー賑やかで猥雑極まる大阪ミナミのど真ん中、奇跡の様に「浪速情緒」をしっかり残す街がある。
あの水掛け不動で有名な法善寺横丁である。
平成14年、道頓堀 中座の取り壊し作業中の爆発、出火によって被災した法善寺横丁。
お店の皆さんや関係各方面の方々の必死の努力で見事に復興。今も約60軒のお店が軒を連ねる。
ガキの頃から「藤山寛美」が大好きだった。
「寛美」と言えば「道頓堀 中座」。あの「廻り舞台」を覚えてる人はどれ程いるんだろう?
その寛美と落語が大好きだった紅顔の美少年・リチャード1958、よく法善寺横丁にも行ったものだった。
なにしろ横丁の西側の看板は藤山寛美が書いたものだし、東側の看板は三代目桂春団治の手なのである。
敷居が高そうな店ばっかりなので、あくまでも「お不動さん」にお参りして通り抜けるだけであったが。。。
まさに幼気な私にとっては「聖地」以外の何ものでもなかった。
そんな法善寺横丁にも、私が32歳の時藤山寛美が亡くなってしまってから行くことがなくなった。
スグ近所でクダを撒いていても、トグロを撒いていても法善寺横丁には足が向かなかった。
やはり有名な店ばっかりで敷居が高かったっし、何やら観光地化してしまってるような気がしていた。
「誠太郎」とゆう有名な寿司屋があるのは、無論、昔から知っていた。
この地では昭和52年からある店なのだから。。。でも行ったことはなかったのだ。
その女は大阪の出身ではない。北の国の女である。
和食と日本酒が好きな女である。
「大阪らしさ」を味わせてやりたかった。「浪速情緒」に共に浸りたかった。
そんな事を考えた時に大阪人の胸に浮かぶのは、やはりミナミなのだろうか。。。
「法善寺横丁に寿司を喰いに行こう、有名な店があるから」
その女の嬉しそうな、零れるような微笑みが瞼に焼き付いた。
ミナミの街の喧騒にはぐれそうになりながら、初めて手をつないだのはこの夜だ。
「お不動さん」の苔むした姿を見て「なんで掃除しないの?」と尋ねられて困ったのもこの夜だ。
クソみたいに喧しいミナミの通りから、サッと右に折れるだけで別世界が現ずる。
なんと風情溢れる通りなのだろう。。。「法善寺横丁」
ドキドキしながら「誠太郎」の引き戸に手をかける。
「いらっしゃいませーーっ!」
カウンターの中、白衣の職人さん二人の真ん中に作務衣の大将。
真っ直ぐ伸びるカウンターの奥には厨房だろう。
二階にはお座敷がある様子。女将さんや2人の仲居さんが忙しそうにしている。
事前に電話でお願いしていた¥10000コース。
先ずはブラウン・マイスターで乾杯だ。夏はやっぱりビールからになってしまうなぁ~。
写真は撮り忘れたのだが、お通しは「岩もずく」。イキナリ驚くほど美味いのだ。
※:鰈に黄身醤油、淡路島の雲丹と
先ず、黄身醤油が抜群である。決して辛すぎないから素材の味をシッカリ味わえる。
鰈や雲丹の美味さを引き立てこそすれ、決して邪魔してなくて、しかしチャンと美味い!
※松茸の寿司
初物!!嬉しいねぇ~。
香りもハッキリ、歯ごたえシッカリ!さすが国産松茸!
※鹿児島産うなぎの肝
先代から、もう90年の付き合いの鰻問屋さんから仕入れてるんだそうだ。
信頼と実績で最上級の鰻が安定して供給される。
この肝も私的には空前であり、恐らく絶後だろう。苦味など一切ない逸品である。
※広島の酒「富久長」
こんな「肝」喰わされたら日本酒を呑まんわけにはいかん!
大将チョイスのこの冷えた酒を高級なグラスで行く。。。美味い!!
※造里盛合わせ
シラサエビの子供、シラサエビの大人、車海老、まぐろ炙り、蛸のラインナップ。
エビの殻は焼いて出される。どれも満足なのは勿論だが、付け合せの茗荷酢漬けがこれまた美味い!
※石川県 朱鷺の里
ヌル燗で呑む。これも大将チョイス。
料理が美味すぎるので酒もガブガブ呑めてしまう。
※鯛の酒蒸し
これが今回のMVPだと思った。
薄~い、しかしチャンと味・香りが仄かな出汁は利尻の昆布と少々のカツオ。
あとの味は全部この鯛の味なのだ。恐れ入った!
※うなぎの寿司
さっき喰った肝を持ってたうなぎである。
厚み充分で張りのある身だ。タレが濃くないので「うなぎ」を味わえる。
¥10000コースはここまで。当然、追加を行かせて頂く。
※平目の縁側
なんか寿司を喰いたい!って言うたら出て来たのがこれ。
プリプリにデカイ。あんまり「縁側」は好んで喰わない方だが、これは今迄で最高だった。
※毛ガニ
もうだいぶエエ調子で酔っ払って来ている。
当初から目の前に陳列してあった毛ガニ。「お願い!リチャードさん私を食べて!」と言うておる、
私と同じように酩酊して来ている「その女」にもエエかっこしたいし。。。注文した。。。
案の定、めちゃくちゃ美味い毛ガニだった。つけ酢がキツくないから余計に毛ガニの身が美味い。
「リチャードさん、私も食べて」その女も毛ガニに負けじと、そう思ったに違いない。
※河内長野の酒 天の酒
大将チョイスで酒が変わった。
こんな酒初めて呑んだ。
毛ガニに日本酒やで!もう鯨飲状態やがな(笑)
※焼松茸
もう、ホンマに腹イッパイやったけど注文した。
婦女子が一緒だとどうしてもエエかっこしてしまう、、、最早これは「業」である。
これだけ美味いと入ってしまうから不思議だ。ざまぁみろ!!(爆)
※さんま寿司
大抵もう、腹一杯だったのだが、調子に乗った。
調子に乗ってよかった!新鮮なさんまと絶妙なるシャリ。涙が出るくらい美味かった。
※からすみ
デカイからすみ!こいつだけで酒一合は余分に呑んだ。
これも定番にしよう!次に来たら必ず出してもらおう!マジ美味い!
もちろん、なにやらデザートもあったと思う。覚えてない。。。
最初はお客も立て込んでいて大将も喋ってくれなかった。
(なんやねん!あいそ悪いんかい?大阪らしないやんけ!)とか思ったが、
落ち着いて来たらチャンと相手してくれた。その楽しいことと言ったら・・・!(笑)
お店のアイデンティティに関するお話の内容を書くのは控えておくとして、
「大将!松竹新喜劇にいてはった四条栄美さん、どないしてはるんですかね?」
「よっしゃ!知り合いに聞いたげるわ!」。。。とにかくテンポが抜群なのだ!
街の風情、雰囲気に浸り、お店に入れば抜群の料理に、まさに「大阪」の大将!!
研ぎ澄まされたような素晴らしい料理を喰わせる寿司屋や割烹も大阪にはある。
若き大将が精進・努力を重ねてミシュランの星を獲得したりして素晴らしい店がある。
どこまで成長、発展されるのか恐ろしいくらいのクオリティーはまさに圧巻だ。文句なしだ。
しかし、そんな店が束になってかかっても敵わない、醸し出せないモノが「誠太郎」にはある。
それはもう、どうしようもない。「大阪」である。「浪速情緒」である。
法善寺横丁とゆう稀有の街並みの助けを借りながら、この店には「大阪商人の伝統」が息づく。
「大将!エエあんばいやったわ!ごちそうさん!」そんな感じで帰って行くのがピタッと嵌る。
「年に1回の贅沢や、誠太郎行こか!」大阪庶民にとってはそんな感じの最高級寿司屋である。
あくまでも「エエあんばい」でなければならない。あくまでも「気さく」でなければならない。
食べログでトップクラスにランクされているような店は最高級を通り越しているのだ。
法善寺横丁 誠太郎・・・本当に来て良かったと思った。
「その女」も大感動していた。
今まで知らなかった「大阪」をイヤとゆうほど味わったのだから。
「私、この街もお店もイッペンに好きになりました!ありがとう御座いました」やて。。。
リチャードさんの事も好きになりましたって言うてもエエねんでぇ~グフフフ。。。
いやはやスッカリいい気持ちになってしまったわい。また呑み過ぎたなぁ~(笑)
大将と女将さんに見送られて店を出る。満面の笑みが出てしまう。
初めて行ったお店が抜群で、大将や女将さんがゴキゲンで、隣にエエ女が居て、こんな幸せな瞬間はない。
そうや!思い出した!
名曲「大阪ろまん」
泣かへんおかたが むせびなく
暮れてルージュの 道頓堀で
好きやもん 好きやもん
夫婦ぜんざい 笑うて泣いて
めしの看板 人情喜劇
好きやもん 好きやもん
月も素顔の 大阪ろまん
フラフラと、しかしキッチリ腕を組んで法善寺横丁をそぞろ歩く。
通りかかった人力車に春団治が乗っている。角座で出番かな?
スゲェべっぴんを連れて藤山寛美も歩いて来た。あっ!二代目渋谷天外も一緒やがな!
楽しいなぁ~♪嬉しいなぁ~♪
「そや!くわ焼って知ってるか?ちょっと寄って行きたいわ!久し振りやねん!」
「ハイッ!リチャードさん!何処でもお付き合いします!」
「よっしゃぁーーっ!!もう一軒行くでぇーー!!」
続く。。。
9位
1回
2012/07訪問 2012/07/03
私は圧倒的にくじ運が悪い。
今までの人生の中で「当てもん」で何かを当てた事がない。
安物のアイスキャンデーでも「もう一本」を獲得した事がないし、
チョコボールでは「銀のエンゼル」でさへ引き当てた事がない。
序でに申し述べさせて頂ければ「博才」も全く持ち合わせていない。
学生の時などは麻雀もやったが勝った覚えはないし、
学校の近所のパチンコ屋に行っても勝った試しがない。一度もである。
付き合いで競馬の馬券を買った事もあるが、配当を得た事がないのは言うまでもない。
どんなジャンルのクジ・博打でもビギナーズ・ラックさへないのだ。
だから宝くじなど買った事もないし、馬券もオグリキャップ引退レース以来買っていない。
そんな私に奇跡が起きた。
シヤレで抽選に申し込んだ「松田聖子コンサート」のチケットが2枚当たってしまったのだ。
「辻井伸行」も「ドリカム」も「桑田圭祐」も「嵐」もカスリもしななかったのに・・・、。
大慌てで色んな女子に連絡した。最後は娘に連絡したが総て断られた。
しょうがないので、毎度お馴染み「盟友・糖尿星人」に拝み倒して同行してもらった。
7月1日(日) 大阪城ホール。。。
別に私も糖尿星人も「聖子ちゃん」のファンでも、ましてや親衛隊でもない。
しかしながら「大感動」出来たのである。開いた口も目も塞ぐ事が出来なかった。
先ず、聖子ちゃんの「声」の健在ぶりに度肝を抜かれ、成熟した歌唱力に圧倒された。
最後に歌った「夏の扉」などでは、あの懐かしい「夏の扉を開けぇてぇ~♪」の処のアクションを、
大阪城ホールの一万人全員が一糸乱れず、しかも歌いながら敢行するのである。
やらない我々二人が完全に浮いていたので、3回目からは参加させていただいた。
そして、昔と変わらない超ミニの衣装で躍動する聖子ちゃんの姿に爆笑が連発だった。
コンサートが終わり、何やら清々しい疲れと止まらないクスクス笑いと共に向かったのが、
今回御紹介させていただく和ダイニング Hatakenakaさんである。
多くの有名なレビュアーさんが書いておられる店でもあり、今さら私が如きが僭越に過ぎるのだが。。。
とにかく「日曜に開いてる店」、そして糖尿星人のためには「和食」でなければならん!
久し振りに食べログでお店を探した。5分で決定した。予約も取れた!!
ホテル ニューオータニからタクシーに乗って約10分。粋でお洒落な店の外観にチョット気後れだ(汗)
このお店、写真撮影はお断りとなっている。
最初はゼンゼンOKだったそうだが、お客どうしでトラブルがあったらしい。
確かにブロガーかなんか知らんが、マナーも糞もない無礼者を時々散見するようになった。
お店や他のお客には断じて迷惑を掛けてはならない。改めて我と我が身を戒めよう。
先ずは生中で「聖子ちゃんに乾杯!」。お通しが少しずつ3種類。
※造り五種盛り合せ¥2850
明石 鯛の薄造り
淡路 穴子の焼霜造り
加太 目板鰈薄造り
長崎 剣先イカ造り
境港 天然本鮪赤身
上記の五種が入る。それぞれ単品でもオーダーは可である。
どれも美味いには違いないが、特に鯛と穴子は驚くべき新鮮さ、美味さだった。
※冷やし野菜の炊合せ¥950
糖尿星人、体を気遣ってこんなもんを注文するようになっている。
しかし正解ではないか!上品な味付けが隅々まで沁み込んでいて、
それでいて決して辛くない。美味い!!
「おい!リチャード!俺な、退院してからワイン呑んでないねんけ!赤ワイン呑もうや!」
糖尿の他に狭心症も発症し、カテーテル治療を行っている糖尿星人。
医者処方の降圧剤を飲んでいるにも拘わらず、血圧が常時150を超えるウキワ星人。
長い目で見たらほとんど自殺行為であるとは分かってはいるのであるが行ってしまった赤ワイン・・・。
※バルデビエソ・カベルネ・ソーヴィニヨン¥2300
※的矢 大岩がき酢¥1500
新鮮!肉厚!当然、臭味なんぞ全くなし!
添えられてたなんとか言う塩がまた新鮮な岩がきの身に馴染んでメッチャ美味い。
※北海道 釣きんき塩焼¥2100
ホロホロの身が分厚い。ヒレまで美味い。
目玉も美味い!トロトロのコラーゲンが粘り出て新鮮さを証明する。
焼物には「太刀魚」、「真魚鰹西京焼」、「阿波尾鶏」、「牡蠣」、「剣先イカ」などが揃う。
「おい!リチャード!塩焼にはやっぱり日本酒ちゃうんけ!?辛口の日本酒行こ!」
もう、こうなったら逆らうことは出来ない。短命で終わる人生もまた良かろう・・・。
まだ半分くらい入ってる赤ワインのボトルとワイングラス。そこへ冷酒の銚子とお猪口が並ぶ。
※奥播磨 純米吟醸 黒ラベル¥850
※加太 目板鰈しそ巻天ぷら¥950
赤ワインが合うねぇ~(笑)
しかし、この分厚い鰈、天ぷらにするの勿体無くね??
※湯葉の蟹あんかけ¥800
京都生まれ、京都育ちの糖尿星人が認めた湯葉料理である!
今回の煮物はこれだったが、「鯛のあら焚き」、「床節の旨煮」、「蒸しあわび」と迷った末である。
※とうもろこしの掻き揚げ¥700
しかしこの店、天ぷら油はどんなん使ってるんやろ?分けて貰いたくなった。
※北海道 生雲丹のグラタン¥2300
こうゆう洋食系メニューもあるのには驚いた。
味付けは若者には頼んないかも?上品で素材の味で喰うグラタンとゆう感じ。イイッ!
他には「ずわい蟹グラタン」とか「帆立のグラタン」とか「さざえ葉ニンニクバター」とか、
そして各サラダもあって、佐賀牛のハネシタのステーキもある。洋食系も充実してるねぇ~。
※鯛ごはん¥1450
土鍋で炊く。30~40分前にオーダーしなければならない。
メチャクチャ美味かったんやけどね。。。腹一杯で残してもーたがな(涙)
大将、女将さん、スビバセン。。。
土鍋ごはんは他に、蛸ごはん、鶏ごはん、牡蠣ごはんもある。
ワインは赤・白ともに6種類づつくらいから選べる。
日本酒や焼酎はとにかく沢山の中から選べる。
但し、熱燗は長野県の「夜明け前」に限られる。¥600。
喰い過ぎである。
上記「使った金額」は参考にしないで頂きたい。
ワインはボトル1本で済んだものの、日本酒はいったい何杯呑んだことか・・・。
予想外に楽しいコンサートを楽しみ、無二の親友と美味い料理と爆笑の会話。
人生で最も酒が進む条件が揃ってしまった一日だったのだ。「しゃぁないやんけ!!」
素晴らしい才能と精進、聞く人の心にいつまでも残る楽曲、そして共に戦うスタッフ。
そして何よりも、33年間応援し続けている大勢のファン。
総ての条件が揃ってこその、50歳になっても「松田聖子」なのだろう。
和ダイニング Hatakenaka
大阪の和食界でいつまでも残っていくであろう真面目さを感じる店である。
忙しい時は(いつも忙しいんだが)、一見不愛想に見える大将ではある。しかし仕事は確かだ。
女将さんと二人での切り盛り。料理の出て来るペースはユックリである。
イラチの人には向かない店である。私も糖尿星人も気は長い方なのでゼンゼン大丈夫だったが。。。
大将の料理に対する姿勢、ヘンコなまでの取り組み。素材へのこだわりと愛情。
なにやら一流のシンガーと、そのシンガーなればこその一流の楽曲との関係に似ている。
そして女将の「おもてなしスピリット」と「スマイル」。一流の予感である。
お二人が松田聖子と同じ50歳になった時、きっともっと素晴らしい店になっているのだろう。
Veryな夜だった。
またもや二人ともベロンベロンになってしまった。
文句なしのコンサート。文句なしの店。まさに Very Very。
奥様には「仕事や!」とウソを言って出て来ている糖尿星人。
これだけ呑んだら家には帰れない。大阪の伯母さん家に泊まることにした。
「グフフフ。。。これでOKやんけ!おいっ!もう一軒行こ!!」
ブレーキが完全に壊れた。鶏家 たちばなで飾らなくてもいい有終の美を飾ってしまったのだ。
「リチャードと会ったら呑んでしまってロクな事にならない!」
糖尿星人夫人にそう思われて嫌われている。もう取り返しはつかないだろう。。。
いつか、あるだろう盟友・糖尿星人の葬儀。
きっとウキワ星人は追い返されて、中には入れて貰えないんだろうなぁ~。
【2014、12月】
久々に写真をたくさんUPさせて頂きました。
日本中の飲食店で私にとって一番大切なお店で御座います。
来年もお二人のママがお元気であられますように。
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【2013,5月】
食べログのレビュアー面をして色々なお店を食べ歩きまくっているようなフリをしてはおりますが、
実はそんなに毎日、毎日呑み歩いたりしているわけでもなく、
結局、何かにつけてこのお店、あらかるとさんにフラッと寄って、
満席だったらスゴスゴとそのまま真っ直ぐ、何処にも寄らずに家に帰ってしまい、
席が空いておりましたら「二人のママ」に愚痴を聞いてもらったり、お叱りを受けたりしては過ごします。
なにしろ無添加とか無農薬とか有機野菜とかオーガニックとか、詳しい事はよく分からないのでありますが、
身体に優しい、新鮮な、モチロン美味しい、そして珍しい食材を優しく料理してくれる有難いお店。
「二人のママ」が厳選した野菜やお肉、誰が何と言っても私にとっては最高の癒しなので御座います。
「年間マイ・ベストレストラン」に載せようと思ったら一年間の間に一度はレビューをUPせなアカンそうで、
「今さら。。。」みたいな感もあるのですが、ここらで一発更新させて頂きます。
※はもちり¥1000
エエ「はも」使うてはりますよぉ~。それに梅肉と酢味噌が付いて来ます。
今夜はこれだけでエエかぁ~(笑)
※じゃがいもと明太子のお焼き¥600
いつかきっと婦女子を連れて来て、これ喰わせたいのです。
きっとオチますな!!
※こんにゃくぴりぴり焼¥400
上品にピリピリさせて頂けます。かかってるネギも丁寧にさらして呉れてて嬉しいねぇ。
※長野県上田市 上田獅子 特別純米酒
今日はこれをチビチビです。サラッとした喉越しですな。
妙齢の女性お二人でやっておられるカウンターだけの小さなお店。
私はお二人共「ママ」と呼んでは甘えさせて頂いております。
喰うことに興味を持ち、美味しいお店を探すようになった私の原点と言えるお店。
あと何年頑張ってくれはるかなぁ~。
また美味しい菓子をおみやげに持って行きたいなぁ~。
唯一、ウキワ星人が「口説き」を実行しない、いや、出来ないお店。
大切な、大切なお店なのであります。
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今年もトマトの季節が巡って来た。あの「時価」のトマトを今年も喰いに行くべ!
とゆうのでやって来た。大阪市北区池田町。天神橋商店街から東へ少し歩く。
今や「食のワンダーランド」である。有名店が数珠繋ぎ、とは言い過ぎだろうか?
最近、食べログの評価基準が変わったのか、どうなってるのかサッパリ分からないのだが、
いきなり「居酒屋部門」で大阪上位に躍り出てきたここ【あらかると】さん。
何度もレビューを上げておいて言うのもなんだが、そこまで順位上げて欲しくなかった店なのである。
「あまり教えたくない」店の一軒である。お店のママ(この店にはママが2人居る)もインターネットなどには
縁もゆかりもない人達だ。ひょっとしたら「食べログ」って知らないかもしれない。
お客も古くからの常連さんが多い。喫煙もまったく自由。煙モクモクの時があったりする。
今はトマトの旬である。この店のトマトはまさに絶品。思わず笑ってしまうくらい美味い。
カウンターの上に皿に盛って置いてあるのは毎年の恒例。そしてそのまま常温で供される。美味い!
そして今年も「時価」である。いくらするのかって??さぁ~? まぁ¥1000まではしないだろう。
他にも値段が書かれていないメニューは幾つかある。
「まぜまぜ温サラダ」もそうだし、今回喰ったほたるいかなどもそうである。
決して「ボッタクリ」ではない。どなたかが言うておられたが「インフレ」でもない。
必ず喰ったことのないような野菜にも出会える。
今回は「うるい」とゆう山菜と出会うことが出来た。
その日、その日で一番イイ品物を仕入れる。そこには絶対に妥協しない。だから仕入れ単価は毎日変わる。
産地にも敢えてこだわらない。とにかく、その日仕入れに行って、試して、一番美味いものを仕入れる。
だから産地を聞いても答えて呉れない。「毎日ビミョーに違うからいちいち答えないことにしてん(笑)」
もちろん全部が「時価」とゆうわけではない。ほとんどのメニューの値段は固定しているし、
焼酎に絞ってくれる「かぼす」は大分産だし、「いぶりがっこ」は秋田産のこだわり商品を直で仕入れている。
常連さんたちはそんな事を気にする人は一人もいない。滅多に喰えない珍しい野菜を美味しく喰わせてくれる、
そのことを絶対的に信頼しているからだ。もちろん私もその一人である。
「酎ハイ」をお願いしたら「光年」とゆう焼酎にソーダ水、そして大分産の「高級かぼす」を半分絞るのだ。
こんな贅沢な「酎ハイ」はどこにもないだろう。一杯いくらするのか??そんなの関係ないのである。
「缶酎ハイ」や普通のお店で出されるサーバーから生ビールの様に出て来る「酎ハイ」みたいな甘さはない、
「これゼンゼン甘くないやん!」と若い女子が素っ頓狂な大声を出して失笑を買っていた。
そんな「こだわりの店」とゆうか「ヘンコな店」とゆうか「愛想が足らない店」であるから、
一度の訪問で色んな情報を書こうとする「食べロガー」には腹が立ってしょうがない店かもしれない(苦笑)
出される料理のクオリティは絶対に間違いないレベルの高さではある。
あまり構ってもらえなくても気にならない人、自分から人に話しかけるのが苦にならない人にはイイ店であろう。
そうゆう点ではかどやホルモン店に似ていなくもない。
私はと言えば大好きな店には相変わらずである。
行くたびにこの二人のママにみやげのお菓子なぞを買って持って行くことにしている。
今回は[a:otrlst,中田屋のきんつば]を持って行ったりした。
そうすると、どうなるか?「まかない」のスープとか喰えたりするのである。
まだ出始めで値段がブッ高くてとても店では出せないのであるが、ママ自身が呑むために、
ポケットマネーで買った「大分かぼす」の初物を「酎ハイ」に絞ってくれたりもする。
「常連偏重」と言えばそうかも知れない。しかし長年の常連との「阿吽の呼吸」は如何ともし難い。
「常連とばかり話しやがって!」みたいに怒ってはならない。「常連さん」を大切にしない店は阿呆である。
決してイチゲンさんに非常識な接客をしているわけではないのだから。
今回も何度か会ったことのある客と盛り上がってしまった。カウンターだけの小さな店。
もしこの日「常連偏重」を嫌う「食べロガー」が来てたら次のレビューはエライ事になっていただろう(笑)
最近、ブームとも言えるほど人が集まるようになった天満・天神の街。
玉石混交の街、天満・天神。
そんな中ホンモノが喰える庶民の店がここにある。
味にうるさい「昭和のオヤジ」を唸らせる店がここにある。
私にとっては大切な大切な店なのである。
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【2011.10月某日】
従姉妹の麻子が大阪に帰って来た。
私の100軒目レビューに登場した、あの麻子である。やっと親に結婚の報告をするらしい。
新婚の旦那は東北に行きっ放し。自分も会社経営と週末の東北支援活動で超多忙。
やっとの事での帰阪ではあるが、どうにも今更一人で親に会い難いらしく私を呼び出しやがった。
「アニキ!今日は私が奢るよ!だからあらかるとさん行こう!!」
「俺にロブション奢らしやがったくせに!お前が奢りん時は居酒屋かよ!!」
天満・天神の街ではかんちゃんの次に賛否両論分かれる店ではあるが、
私も麻子もこの店が大好きなので、まぁしょうがないのだが。。。
久し振りの訪問にも大袈裟に歓迎するのでもなく「元気にしてたんかいな?」程度の自然体。
キープしてある三重県の麦焼酎 光年をソーダ割りで行く。佐賀県産のかぼすをタップリ絞って。
これが先ず美味い!所謂、サーバーから出て来る「安もん」の樽ハイ・酎ハイの類ではない。
「なんやこれ!ゼンゼン甘ないやんけ!」と言った友人を殴った事があった。
※和牛ロースステーキ100g¥1900、200gからのオーダー。実はこちらでステーキは初めて喰った。
イイ肉なので鉄板に乗せてないのが嬉しい。あれはどんどん焼けてしまうので好きではない。
「ここのステーキは帝國ホテルの○○より美味いんでっせ!」と隣のオッサンがちょっかいをかけて来た。
麻子が美人なので、必ずこんなオッサンに遭遇するのだ。
「こーら!他のお客さんにちょっかい出せへんのっ!」ママからのお叱りが飛ぶ(笑)
「第一、そんな店と比べなや!向こうは超高級やで!お肉だけやない、雰囲気とか豪華さとかスゴイやろ!」
謙虚にママは語っていたが、肉だけを比べるとこっちの方がイイ。CPを考えたら断然こっちの大勝利である。
※季節の温野菜サラダ¥時価、まぁ、ビックリされるとは思う。サラダが時価などちょっと珍し過ぎるであろう。
しかし、そこら辺の八百屋で仕入れる野菜ではない。ここに拘るから天満のあらかるとなのである。
いくら時価と言っても決してぼったくっているのではない。この日は15種類。なまなかでは口に入らない様な
ハイ・グレードの野菜を喰わせてくれる。「最近、野菜不足でさぁ!」麻子貪り喰っている。
※皮くじら酢味噌¥800、新鮮な皮くじらを自家製酢味噌で。上品な味付けで歯応えもバツグン!
※きのこなべ¥1000、「紙なべ」である。なにやら見た事もない椎茸が下から出て来る。絶妙な出汁。
産直の高級きのこ類。家でこれは食べられない!!
※やきやきごはん¥500、おじゃこタップリ。パラパラ焼飯。麻子、一気に喰ってしまう。「俺の分はっ!」
天満の地でもう21年。素材に徹底的にこだわり続ける。とにかくこれでもか!とばかりにこだわる。
21年間、ズッとこの女性お二人で切り盛りされている。私はお二人とも「ママ」と呼んでいる。
2人のママと麻子に私、話も弾む。笑いも弾ける。
「アニキ、東北はまだまだタイヘンだよ!何千人も同じ日本人が亡くなったんだよ。まだ半年と少しだよ。。。
もう忘れてない?一度おいでよ東北!一緒に行こうよ東北!あの大災害を忘れないために!!」
「スマン、、、麻子、、、喰う事に追われてなぁ、、、。恥かしいわ、、、。」
「酒ばっか呑んで、女子のお尻追っかけてばっかで!!ホント馬鹿だよね、アニキはっ!!」
(まったく、親戚だろうが何だろうが、仕事の出来る女子には敵わない・・・。)
「あ~!美味しかった!ママ!今度は旦那連れて来ますね!御勘定はお幾らですか??」
「何を言うてんの!一生懸命、東北で頑張ってんのに!払わんでエエ!オッサンに払わしなさい!」
「そうや!そうや!頑張ってや!身体壊したらアカンで!ホラッ!オッサン!早よ払い!!」
二人ママの総攻撃に遭ってしまった(苦笑)
(結局、今回も俺の奢りかよ・・・。でもまぁ、しょうがないよな・・・。)今夜も私の完敗であった。
久々の天満の街を歩きながら、ニッコリ笑う麻子がジャンヌ・ダルクに見えた。
【2010.3.24 今さら私ごときが何か述べるのはおこがましい、そんな名店ですなぁ】
無事に52歳を迎えたウキワ星人。先日のレビューで「紙なべ」と「いぶりがっこ」の写真も撮り忘れたし、
もう夜9時前だし、雨振りまくってるし・・・こりゃ呑んで帰らなくちゃしょうがねぇ・・・ってんで・・・。
あらかるとさんに無理矢理潜入。1席だけ空いてましてん。
あらら!「紙なべ」が終わってる!!めっちゃショック!!2人のママに乞い願って、伏し拝んで、作って
貰えましたのが紙なべ仕立の「よせ鍋」ですねん。写真見てみて!上に乗ってる野菜!なんと珍しい
「小松菜の早取り」でっせ!シャキシャキ感倍増の逸品。こうゆうのが出て来るんですよ、この店!!
「紙なべ」はそのまま喰いましたが、「よせ鍋」はポン酢で喰います。
「ねぇママ、時価のトマトって僕もこの店で初めて見てんけど、マジで幾らするのん?ビビってるねん」
「アハハハ!所詮トマトやからねぇ(笑)その時の出来や大きさで微妙に違うけど○○百円位のもんやし
お寿司屋さんに時価ってあるやん。居酒屋にもあってエエでしょ?べつにボッタクッてないしね(笑)」
茶目っ気タップリに語ってくれました(笑) なるほど!
※菜の花酢味噌・・・ちょっとカラシが入った酢味噌。アッサリとクドくない酢味噌とブットイ菜の花です。
※やきやきごはん・・・焼き飯とは言いたくない。炒飯でもない。ピラフとはもちろん違う!
こだわりのネーミング。じゃこが散りばめられ・・・他にも・・・ナイショ!!
※雑炊・・・かしわ・(捌く部位1㎜にもこだわって臭味を伴う恐れのある処は使ってない)サーモン・小松菜
葛きりで出汁がしっかり出た雑炊。少しポン酢を垂らしてもイイ!
炭水化物喰い過ぎました・・・。2人のママも「やきやきごはん食べてんから、雑炊やめといたら??」って
言うてくれたんですけどねぇ~。スリーピースのベストのボタンが1つ飛びました・・・(汗)
焼酎「光年」もキープさせて頂きました。あっ!リチャードでキープしてませんから言うてもダメですよ(笑)
やっぱり落ち着くわぁ~。楽しいわぁ~。腹割っていろんな話しが出来るから元気もらえるんですよね~!
【京都の帰り】
まぁ、そんなこんなで京都での「日帰り妄想旅」を終え、ホームタウン天満に帰って来た。
同行のバカタレには勿体ないような大人の店あらかるとさんにやって来た。
予約しておいてよかった。我々2人で満席である。
妙齢の女性2人で初めたお店も20年になるそうだ。私はこのお2人とも「ママ」とよんでいる。
拭き磨いたカウンターは9席。衒(テラ)いもせず、かと言って謙(ヘリクダ)りもせず、余分なお愛想もない、
一見取っ付きの悪い2人のママである。
メニューの1部を写真貼付してあるが「時価」が多い。初めて行った人はビビるかも知れない。
なにしろ「しゅん」の高級野菜がふんだんに喰える。そんじょそこらで買って来る野菜など使ってない。
仕入れルートはトップ・シークレットであるが、よくもこれだけ揃えたもんだ。
何の変哲もないトマトそのままなど驚くべき美味さである。
※加茂茄子でイタリアン・・・薄味とゆうべきか、とにかく素材の味が生きてる。
※まぜまぜ温サラダ・・・今回は19種類の野菜が入っていた。残ったドレッシングをパンにつけたら美味い
だろうなぁ~。プンタレラなんて初めて喰った。
※ぷりぷりほたる烏賊と野菜の酢味噌・・・新鮮なほたる烏賊をバーナーで炙る。香ばしさが出てイイ。
※紙なべ・・・美味すぎて写真を忘れた。今度行って写真だけ追加させて頂く!約束する!
※いぶりがっこう・・・これも話しに夢中で写真を忘れた(汗)常連である俳優、國村 隼氏が秋田で探して
来た本場物!
前回のレビューでも触れた酎ハイ。麦焼酎「光年」をソーダで割って檸檬を絞るだけ。
一般的に出回っているサーバーから出て来る甘い酎ハイとは根本的に違うのだが、たまに甘味がない!
とか言って文句を言うバカがいる。今回連れて行ったバカも案の定、文句を言った。
この酎ハイ、6月頃になると檸檬の代わりに「かぼす」を絞ってくれる。これは圧倒的に絶品である。
食味の肝要は季節の「しゅん」を用いる事である。「しゅん」とは自然の供給と人間の需要とが季節的に
合致した産物である。これほど充実もし、価値的なものはない。
「しゅん」の野菜をこれだけ揃える店はたぶん他にないのではなかろうか。
日本は恐らく世界で一番に野菜の多い国だ。これを料理する者の腕次第でどんなにも美味しい野菜料理
が出来る。野菜料理を軽視する考えは改めるべきであろう。野菜を美味に料理することは肉や魚を料理
するよりもむつかしく。また決して費用が省ける料理でもない。
この事が同行のバカには分らない。心配しなくてもあらかるとさんには鶏の炒め物も牛のステーキも
あるのだが、今回は喰わせてやらなかった。獣肉を喰らうことが本来の食事であり、外食では高級な獣肉
を半ナマで貪り喰うことが「セレモニー」であると信じて疑わないようなこのバカには、拷問のような時間で
あったろう。店員さんに若い女子がいるわけでもない、さりとてママ2人が愛想がよくて優しく癒してくれる
ようなタイプでは決してない。満席状態の時など口もきかない。
食欲旺盛な若者や、食べ歩きの軒数を増やすことが趣味のような人は行かないほうがイイかも知れない。
ママさん2人との会話も楽しいのだが、ご自分から話し掛けることをしない人は、やはりこの店には行かな
いほうがイイかも知れない。「エラそうにしやがって!」と思うに違いないからだ。
もし行ってみようと思われるのなら予約は必須だ。
まごうかたなき天満の名店であると思う。
誤解のないように申し上げるが、決してこのママ2人に悪気はない。私はタイヘン好きである。
タイヘン素朴で、楽しい人達である。媚びないから、愛想笑いとかないから、そこんとこ覚悟して行こう!
【2009、5月】
もう何度も伺っておりまして、今回はちと久し振りでしたので素材も味も、兎に角総てを再認識致し
ました次第で御座います。
そんじょそこらでは味わえない絶品「とまと」。フルーツトマトではない、純粋・生粋の「とまと」。
必ず注文する「温野菜サラダ」「だだ茶豆」・・なんて美味!なんてヘルシー!
そして「酎ハイ」がイイんですよ!今回は檸檬!レモンじゃなくて「檸檬」。さらにシーズン
になったら必ず登場の「かぼす」 「檸檬」も「かぼす」も「あらかると」さんが使う物でしょ!?
焼酎に溶け込む味がゼンゼン違うんです。「酎ハイ」を仕入れて提供するのではなく、店で普通に
使ってる焼酎でハイボールを作って、それにたっぷりの新鮮・高級・無添加の柑橘果汁ですから・・
エグ味いっさいなし!爽やかに何杯でも飲めてしまいますねん・・・・
これから夏野菜はどんなんが入るんやろ~?今週も行ってみよ~(笑)