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1位
1回
2015/04訪問 2016/03/28
フランス産完全無添加ワインのフォートレス・・・【グロリエット】
【2015年 4月】
先頭一枚目の写真をどうか御覧頂きたい。これは添加物の含有量別に分類した図なのである。
一番左から右へ行くほど添加物が少なくなる。一番右まで行くと添加物はゼロなのである。
良く見て頂ければボトルに白く小さな文字が書かれている。これは入ってる添加物を書き記している。
我々がいつも呑んでいる普通のワインは一番左。その次が最近よく見る「ビオ」。
最近は「ビオワイン」を名乗ることの出来る基準も相当ハードルが低くなったと言う。
以前は「ビオワイン」と言えばもっと厳しく添加物含有は制限されていた。
ところが、やはり貿易収支が大切なのであろう。フランス本国の基準でさえ相当緩くなった。
「自然派ワイン」という言葉が広まり「ビオワイン」という看板が増えたのもここに起因するのだ。
「SAINS(サイン)」とは世界で一番厳しい基準の完全無添加ワイン生産者グループのことである。
この「SAINS」に加盟している生産者はフランスに8軒、イタリアに2軒しか居ない。
当然農薬なんぞ一切使用しないし、畑でトラクターとかの機械は絶対に使わない。
畑に入って許されるのは、人間と牛や馬などの農耕用動物だけなのである。
私が大好きで依怙贔屓しまくっているこの店、グロリエットは右から2番目の「ヴァン・ナチュール」と、
一番右の「SAINS」というグループのワインしか取り扱っていない。阿呆みたいな拘りである。
「9時過ぎには行けると思う。グロリエットにて待つべし」
「レジェンド会」のメンバーである北九州レビュアー・a女史からメッセージがあったのは5日前だった。
大阪でオフ会がある。その二次会にグロリエットへ行きたいので、そこへ合流しませんか?と来た。
「なんで1次会から呼ばれぬのかいな?」と思ったけども、まぁ細かいことにこだわるのは止しておこう。
大阪屈指のフレンチレストランでのオフ会を終えて既に店に居た私に電話があったのが9時過ぎ。
なんとまぁ、北新地のど真ん中で道に迷っていると言うではないか。
お迎えに行くと、新地本通りのど真ん中で二人のレビュアーがニコニコと手を振っている。
北九州のa女史ともう一人、福岡は博多在住の総天然色レビュアーf女史である。
私が旧華族の家柄であり、京都大学を卒業していると信じている最後のレビュアーでもある。
1次会で腹いっぱいになっておられたお二人にはワインを少しずつ楽しんで頂くことにして、
腹が激減りだった私は食事を摂ることにしよう。
※牛スジの煮込@600円(税込)
※サンマのコンフィ@600円(税込)
※ポテトサラダ@600円(税込)
※紀州岩清水豚のステーキ@1800円(税込)
※チーズの盛合わせ@1500円(税込)
そして頂戴したワインは次のとおり。
※(生産者)ドメーヌ・ジュリアン、ペイラス 2013
※(生産者)ブリュノ・アリオン、シェラン2011
※(生産者)ジョエル・クルトー、ペリドット2009
※(生産者)ブリュノ・アリオン、カルニクス2012
※(生産者)ドメーヌ・ルス・グレゼス、シャトー・シャポー2011
※(生産者)ジャンマーク・ブリニョ、ハードデッシュ2013
しかし九州の女傑お二人を両手に花にして機嫌良く座っているのはイイのだが、1次会でよっぽど喰ったか、
本来別腹であるはずのデザートも「要らない」と言われたのには驚いた。
こりゃもう、これで終わりじゃのぉ。今城オーナーにお勘定をお願いして、店前で記念写真を撮って・・・。
そしたらa女史が「リチャードさん、まる作さん、席が空いてたら行きたいんですが」
リチャード:「え???腹いっぱいと違うんでっか!!」
a女史:「デザート我慢してセーブしてたんです!」
f女史:「えぇ~、私もうムリよぉ~aさん!先に帰らせて!明日も忙しいしネ」
a女史:「でもfさん、まる作さんてミシュラン☆一つの店なんですよ」
f女史:「え?ホントに?じゃぁ行く!行く」
その「割烹・まる作」に電話をしたら席も空いている」という返事。
「リチャードさんのレビュー見て、行きたいと思ってたんですよぉ~」とa女史。
「わたしも!わたしも!」とf女史・・・・ホンマかいや!!
死んだ爺さんが「九州の女にだけは手ぇ出すなよ。絶対に敵わんからな」と遺言している。
本当にその通りやと思った。この時点でもう地元大阪の私の意志が通用する余地がなくなっていたのだから。
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【2014年12月】
2014年ウキワ星人の食べログ活動は依怙贔屓丸出しレビューで有終の美を飾らせて頂くことにする。
12月はこの店グロリエットのオープン月。今年で3周年になられる。
完全無添加ワインにこだわり、無農薬野菜にこだわり、有機餌しか与えてない動物しか使わない。。。
パンやスィーツもこだわりの店のしか使わない。よく潰れずに3年来れたもんだと思う。
3周年記念のイベントをやる週は混むから外して、クリスマスが終わるまでは一人でケッタクソ悪いから外して、
もうほとんど今年の営業が終わるがな!というタイミングで伺った。
「3周年おめでとーーっ!!今夜は呑むどーーっ!!」
※(生産者)ブルーノ・アリオン、カルニクス2012年
※(生産者)クリスチャン・デュクロ、プロローグ2014年、要するにボージョレ・ヌーボー。
※(生産者)ドメーヌ・ルス・グレゼス、VDPアリビ2007年、樹齢45年、2年続いた醗酵、なんと4年樽熟成。
※(生産者)リチャード・ダウティ、ソーシャニック キュベノーブル2007年、リチャードが作る貴腐ワイン。
※(生産者)ルノー・ボワイエ、ブルゴーニュブラン(ピュリーニの向かい)2013年、50年樹齢のシャルドネ。
喰った料理は以下の2種類。
※亀岡産 秋鹿のステーキ@1800円、生後6ヶ月の牡鹿。3歳までの若いのが獲れた時だけ猟師から連絡がある。
ソースエスプレッソで喰う。大根・水菜・壬生菜が下に敷いてあった。
※仏産 フォアグラステーキ@1800円、なにしろフォアグラが大好きなのでもう、堪らない美味さだった。
ここまでは今城オーナーお薦め上記のワインをグラスで頂いていた。
料理に合わせて、気分に合わせて。食後のデザートなんざ要らねぇから、その代わりのとか。
「今城さん!3周年やがな!今城さんが今イチバン好きなワイン1本空けようぜ!出して!出して!」
もうたいがい酩酊しているのに更に呑もう!という提案に今城オーナー悩みに悩んで出して来たのがこれ!
※(生産者)ジル・エ・カトリーヌ・ヴェルジェ、VDTラ・モンターニュ2005年
ヴェルジェ家の夫婦そろってSo2アレルギーであるジルとカトリーヌ夫婦がすべて手作業で作る。
電気、機械、薬に頼らないワインを作り続ける。100%無添加だから畑にはイノシシなども遊びに来る。
80年~127年に及ぶ古木より造られるワインは全てSo2無添加。蔵元を訪れた買い付け担当者が、
「久々に度肝を抜かれる超次元的な化け物に出会った」と評するほどの究極の自然派ワイン。
2005年産のワインがまだ泡立っていたのには驚いた。「生きてるんや!」と心底感激したことだった。
因みにこのワイン1本10000円。
今年最後に大好きな店グロリエットで、大好きな完全無添加ワインで、一人酒を心ゆくまで堪能させて頂いた。
もうベロンベロンであった。後日写真を見てみると最後に今城オーナーと記念撮影するのは忘れてなかった。
2014年の大晦日。気分良くこのレビューを書いていた。そこへ古い友人からの電話が鳴った。
共通の友人であり僕がレビューも書いたことのあるおぶりがーどの大将が亡くなったと言う。
3年前に大病から復活した友の激励に行ったのが昨日の事のように思い出される。
その時の事をレビューUPしたら何日かして「なんかゴメンなぁ、ありがとう」って大照れで電話して来てたよな!
「あれから3年、頑張ったな!シンドかったやろ。息子が若大将で頑張ってるもんな、安心して逝け!」
脳天気に、気楽に、当たり前のようにレビュー書いてたけど、好きに飲み食い出来るって幸せな事なのだ。
もう通夜も葬儀も終わっている。「あいつらしいよなぁ!サッサと行ってしまいやがったわい!」
「よし!こうなったらお前の分も来年は呑むぞ!どうや!?化けて出て自然派ワイン一緒に飲むか??」
こうなったら意地でも元気に飲み歩いてやる!元気イッパイ喰いまくってやる!!
大好きな街・北新地。来年は何回来られるだろうか?
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【2014年 5月】
食べログを見る人でビオワインというものを知らない人は居ないと思う。
しかしおなじビオワインでも「完全無添加」のものはなかなかお目に掛かれないはずだ。
どんなビオワインでも防腐剤の少しくらいは入っているのが普通なのである。
しかしこの店には毛筋ほどの防腐剤でさへ混入されていない「完全無添加」のビオワインが揃う。
今城オーナーがビストロ・キュニエットをOPENさせたのが2006年4月。
今城オーナーこだわりのビオワインと岩井シェフの料理に着実に客が付いて5年経った2011年、
ここ【グロリエット】がOPEN。今城オーナーが2店舗を走り回っていた。
そしてこの夏、今城氏は軌道に乗ったキュニエットを岩井シェフに全面的に任せ譲ることにしたのだ。
料理が「主」ビオワインが「従」であったビストロ・キュニエットから、
完全無添加ビオワインが「主」料理が「従」のグロリエットに専従することしたのである。
「完全無添加のフランス・ワインが呑みたいという人のためだけの店が僕の夢でしたから!」
クイントカントで共に食事をしている時にその話を聞いたので、もうジッとしてられん!
「よっしゃ!行く!完全無添加ワイン飲みに行くぞ!ゲン付けや!」
思えば私が生まれて初めて自分で金を払って外でワインを呑んだのが今城氏チョイスのビオワインだった。
一人前に食べログなんぞやっているけれども6年前のキュニエットが最初のワイン、最初のフレンチだったのだ。
そういう意味では今城オーナーは私の師匠であり、未だに完全無添加ワイン以外は美味いと思えないのである。
この日はたいがい酩酊していたのでワインは3種類しか呑んでいない。
申し訳ないがワインの銘柄や生産年とか分からない、イヤ忘れた・・・。
※白ワイン、甘口のスパークリングしか認められていない産地の生産者が自分で飲みたいワインを作ろう!
と決意して完成させたプライベート・ワイン。二樽、600本しか作ってない。
※そして赤ワインが二種類。動物と暮らし、動物と働いているような生産者が作った完全無添加ワイン。
大阪ではここグロリエットにしかないワインを三杯いただいたのだ。もうベロンベロンだ♪
なにしろこの今城オーナー、現地フランスまで行って生産者の家に泊まり込んでしまう「ワイン馬鹿」である。
ぶどう畑の世話はモチロン、そのほかの農作業や家の雑用まで手伝う。まるでホームステイである。
何年か前には遂にそのフランスの生産者夫婦が日本に旅行に来たりして交流を深めている。
クイントカントの藤巻マネージャーがその話を聞いてビックリこいていた(爆)
そしていよいよこのグロリエットに張り付いて完全無添加ワインに特化した店造りに挑もうと言う。
なんという「ヘンコ」なんという「こだわり」。。。「やっぱり君は阿呆やなぁ~」
今城オーナーと二人大爆笑してしまったことだった。
「どうもビオワインは苦手だ」と言われる方も多いことだろう。
現に我が盟友・糖尿星人は「こんな苦味も後味もないワインが飲めるかい!」と言い切っている。
どうかビオワインが嫌いな人や、ワインよりも料理を評論したい人はこの店には行かないでほしい。
「他ではお目に掛かれない完全無添加のフランスワインを飲んでみよう」という人だけでイイ。
いや!決して料理は全くダメと言うているのではない。この日もこの料理を喰った。
※自家製ハム・ベーコン盛り合わせ¥1200
※牛ホルモンのグラタン¥800
そして他のお客さんが「美味いでっせ!食べてみなはれ!」と言って分けて呉れた、
※紀州石清水豚肩ロース・ステーキ
どれもこれもエエ線行ってる料理である。決してワインの邪魔をしない。
フォートレス(fortress)・・・・要塞という意味のこの言葉の語源はフランス語で「小さな砦」という意味だ。
この小さな店【グロリエット】が大阪のフランス産完全無添加ワインの小さな砦になる。
まだまだ小さな渦かも知れない。しかしそのエスプリはもう立派なフォートレスに違いない。
「フランス産完全無添加ワイン」のシンパが今年は何人増えるだろうか?
「弟子」としてこんな楽しみなことはない。
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【2011、12月 あのキュニエットさんに弟が出来まして】
どうも今月は調子が悪い。
ちょっと呑んだらスグに「酩酊の淵」に沈んでしまう。
ワインや日本酒を呑むとその傾向がより顕著になる。
53年間酷使して来た肝臓のアルコール分解能力が遂に尽き果てたか・・・。
なんとかこの12月だけでも持ち堪えて呉れ!我が肝臓!!
12月7日の水曜日。フレンチ・バル グロリエットさんがOPENした。
場所は堂島センターの上通り側。入ってスグ右。
この路地のようになっている「堂島センター」。実は新地の名所である。
Fujiさん、ハモンベイベーさん、大西デンキさん等々。。。有名店が犇めく。
そんな場所に私が一番好きなビストロ キュニエットさんの2号店として進出した。
1階はカウンター9席。2階はBOXが3セット。16~18席は取れるのだろうか。
今後はキュニエットは岩井シェフが中心となって切り盛りし、
グロリエットさんには今城オーナーが乗り込んで直接采配を振るう。
OPEN当日。呑み仲間と言うか友達と言ってイイのか、弁護士2人と行こうと決めた。
早い時間は予約で一杯。入れたのは10時前であったか、1階カウンター席はまだ一杯だったので2階に通された。
この弁護士2人。それぞれ京大と阪大を卒業してると言うので、私はマサチューセッツ工科大出身と言ってある。
気さくな庶民派弁護士。明るく楽しく、よく呑み、よく喰う、めちゃくちゃナイスガイである。
キュニエットさんと同じく、この店の「売り」はやはりビオワイン。
最初は生ビール「琥珀エビス」呑んでおったのであるが、そればっかりとゆう訳にも行かず。。。
「今城オーナーチョイスで!赤ワインちょーだい!!」 遂に禁忌を踏む事になった。
申し訳ない。。。話が弾み過ぎてワインの銘柄を覚えていない。。。
そうこうしてるウチにカウンターが空いた。イソイソと1階に降り、料理も注文する。
※ファグラのテリーヌ¥1500、写真がチープで面目ない。これは取り分けた後である。
※鴨のコンフィ¥1500、何故だろう?鴨って美味い。女性シェフ、やるねぇ~!!
※羊のハンバーグ¥1500、羊を喰う習慣がない。「臭くないかな?」おっかなびっくり喰った。美味かった。
※冬野菜のラタトゥイユ¥600、こうゆう類いは喰った事がないので、無条件に美味く感じる。
あとはワインのガブ呑みである。30分もかからずにグデングデンになったらしい・・・。
この店のワイン、決して高くない。てゆうか高いのがあっても呑んだ事がない。
せいぜい¥3000~¥4000代のものにしている。幾ら高いの呑んだって分かんねぇし。。。(苦笑)
「リチャードさん!ベロンベロンですよ!塀越しの柿ですねぇ~!」
「なんじゃそら??どうゆうこっちゃねん??」
「なってないです・・・。」
「ぶはははははっ!!!メッチャオモロないやんけ!!大爆笑やんけ!!!」
この会話を最後に意識がなくなった。
本当は何かもっと喰ったはずだし、ワインももっと呑んだはずである。
詳細且つ真面目なレビューは次回再訪レビューに譲らせて頂きたい。
なんせグロリエットさんを最初に書いたレビュアーになりたかったのだ。
どうか読者の皆様にはそこの処を優しく料簡しておくんなせぇまし・・・。
【グロリエット】・・・今城オーナーを初め、スタッフがフランスの生産地を視察に行く際、
ボージョレ地方で宿泊する「民宿」の名前なのである。
御夫婦で経営されている民宿。70歳を過ぎた御主人。10歳若い奥さん。
徒手空拳で行ったフランス。この御夫婦が色んな農場、生産者を紹介してくれたそうで。
まさにボージョレのグロリエットを知る事がなかったら新地のキュニエットもグロリエットも
なかったのかも知れない。そんな恩人なのである。
その御夫婦の優しい人柄。人が大好きで、人が大切で、そんな心がこもった名前グロリエットなのだ。
北新地も様変わりしたものだ。
数年前までは贅沢な飯を喰い。一人何万円も取られるクラブ活動に精を出していた。
「人三化七」のような敵娼(アイカタ)を連れて本通りだ、上通りだと横行闊歩していたものだが。
今では色んな、庶民的な、それでいてグレードの高い素晴らしい飲食店に知己を得ることが出来た。
若い経営者が真面目に、真摯に取り組み、良心的且つ斬新な店を造っている。
ここ【グロリエット】もそんな店のひとつになって欲しいと思う。
うんっ!そうだ!フレンチ・バル グロリエットに誘って気軽に楽しく過ごして安心させて。。。
次にビストロ・キュニエットに誘ってジックリ口説き落とす。。。グフフフ。。。これがイイッ!!
これなら、何万円もかからない!!
また1軒、イイ店が出来た。
2位
1回
2014/12訪問 2014/12/30
【2014、12月】
久々に写真をたくさんUPさせて頂きました。
日本中の飲食店で私にとって一番大切なお店で御座います。
来年もお二人のママがお元気であられますように。
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【2013,5月】
食べログのレビュアー面をして色々なお店を食べ歩きまくっているようなフリをしてはおりますが、
実はそんなに毎日、毎日呑み歩いたりしているわけでもなく、
結局、何かにつけてこのお店、あらかるとさんにフラッと寄って、
満席だったらスゴスゴとそのまま真っ直ぐ、何処にも寄らずに家に帰ってしまい、
席が空いておりましたら「二人のママ」に愚痴を聞いてもらったり、お叱りを受けたりしては過ごします。
なにしろ無添加とか無農薬とか有機野菜とかオーガニックとか、詳しい事はよく分からないのでありますが、
身体に優しい、新鮮な、モチロン美味しい、そして珍しい食材を優しく料理してくれる有難いお店。
「二人のママ」が厳選した野菜やお肉、誰が何と言っても私にとっては最高の癒しなので御座います。
「年間マイ・ベストレストラン」に載せようと思ったら一年間の間に一度はレビューをUPせなアカンそうで、
「今さら。。。」みたいな感もあるのですが、ここらで一発更新させて頂きます。
※はもちり¥1000
エエ「はも」使うてはりますよぉ~。それに梅肉と酢味噌が付いて来ます。
今夜はこれだけでエエかぁ~(笑)
※じゃがいもと明太子のお焼き¥600
いつかきっと婦女子を連れて来て、これ喰わせたいのです。
きっとオチますな!!
※こんにゃくぴりぴり焼¥400
上品にピリピリさせて頂けます。かかってるネギも丁寧にさらして呉れてて嬉しいねぇ。
※長野県上田市 上田獅子 特別純米酒
今日はこれをチビチビです。サラッとした喉越しですな。
妙齢の女性お二人でやっておられるカウンターだけの小さなお店。
私はお二人共「ママ」と呼んでは甘えさせて頂いております。
喰うことに興味を持ち、美味しいお店を探すようになった私の原点と言えるお店。
あと何年頑張ってくれはるかなぁ~。
また美味しい菓子をおみやげに持って行きたいなぁ~。
唯一、ウキワ星人が「口説き」を実行しない、いや、出来ないお店。
大切な、大切なお店なのであります。
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今年もトマトの季節が巡って来た。あの「時価」のトマトを今年も喰いに行くべ!
とゆうのでやって来た。大阪市北区池田町。天神橋商店街から東へ少し歩く。
今や「食のワンダーランド」である。有名店が数珠繋ぎ、とは言い過ぎだろうか?
最近、食べログの評価基準が変わったのか、どうなってるのかサッパリ分からないのだが、
いきなり「居酒屋部門」で大阪上位に躍り出てきたここ【あらかると】さん。
何度もレビューを上げておいて言うのもなんだが、そこまで順位上げて欲しくなかった店なのである。
「あまり教えたくない」店の一軒である。お店のママ(この店にはママが2人居る)もインターネットなどには
縁もゆかりもない人達だ。ひょっとしたら「食べログ」って知らないかもしれない。
お客も古くからの常連さんが多い。喫煙もまったく自由。煙モクモクの時があったりする。
今はトマトの旬である。この店のトマトはまさに絶品。思わず笑ってしまうくらい美味い。
カウンターの上に皿に盛って置いてあるのは毎年の恒例。そしてそのまま常温で供される。美味い!
そして今年も「時価」である。いくらするのかって??さぁ~? まぁ¥1000まではしないだろう。
他にも値段が書かれていないメニューは幾つかある。
「まぜまぜ温サラダ」もそうだし、今回喰ったほたるいかなどもそうである。
決して「ボッタクリ」ではない。どなたかが言うておられたが「インフレ」でもない。
必ず喰ったことのないような野菜にも出会える。
今回は「うるい」とゆう山菜と出会うことが出来た。
その日、その日で一番イイ品物を仕入れる。そこには絶対に妥協しない。だから仕入れ単価は毎日変わる。
産地にも敢えてこだわらない。とにかく、その日仕入れに行って、試して、一番美味いものを仕入れる。
だから産地を聞いても答えて呉れない。「毎日ビミョーに違うからいちいち答えないことにしてん(笑)」
もちろん全部が「時価」とゆうわけではない。ほとんどのメニューの値段は固定しているし、
焼酎に絞ってくれる「かぼす」は大分産だし、「いぶりがっこ」は秋田産のこだわり商品を直で仕入れている。
常連さんたちはそんな事を気にする人は一人もいない。滅多に喰えない珍しい野菜を美味しく喰わせてくれる、
そのことを絶対的に信頼しているからだ。もちろん私もその一人である。
「酎ハイ」をお願いしたら「光年」とゆう焼酎にソーダ水、そして大分産の「高級かぼす」を半分絞るのだ。
こんな贅沢な「酎ハイ」はどこにもないだろう。一杯いくらするのか??そんなの関係ないのである。
「缶酎ハイ」や普通のお店で出されるサーバーから生ビールの様に出て来る「酎ハイ」みたいな甘さはない、
「これゼンゼン甘くないやん!」と若い女子が素っ頓狂な大声を出して失笑を買っていた。
そんな「こだわりの店」とゆうか「ヘンコな店」とゆうか「愛想が足らない店」であるから、
一度の訪問で色んな情報を書こうとする「食べロガー」には腹が立ってしょうがない店かもしれない(苦笑)
出される料理のクオリティは絶対に間違いないレベルの高さではある。
あまり構ってもらえなくても気にならない人、自分から人に話しかけるのが苦にならない人にはイイ店であろう。
そうゆう点ではかどやホルモン店に似ていなくもない。
私はと言えば大好きな店には相変わらずである。
行くたびにこの二人のママにみやげのお菓子なぞを買って持って行くことにしている。
今回は[a:otrlst,中田屋のきんつば]を持って行ったりした。
そうすると、どうなるか?「まかない」のスープとか喰えたりするのである。
まだ出始めで値段がブッ高くてとても店では出せないのであるが、ママ自身が呑むために、
ポケットマネーで買った「大分かぼす」の初物を「酎ハイ」に絞ってくれたりもする。
「常連偏重」と言えばそうかも知れない。しかし長年の常連との「阿吽の呼吸」は如何ともし難い。
「常連とばかり話しやがって!」みたいに怒ってはならない。「常連さん」を大切にしない店は阿呆である。
決してイチゲンさんに非常識な接客をしているわけではないのだから。
今回も何度か会ったことのある客と盛り上がってしまった。カウンターだけの小さな店。
もしこの日「常連偏重」を嫌う「食べロガー」が来てたら次のレビューはエライ事になっていただろう(笑)
最近、ブームとも言えるほど人が集まるようになった天満・天神の街。
玉石混交の街、天満・天神。
そんな中ホンモノが喰える庶民の店がここにある。
味にうるさい「昭和のオヤジ」を唸らせる店がここにある。
私にとっては大切な大切な店なのである。
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【2011.10月某日】
従姉妹の麻子が大阪に帰って来た。
私の100軒目レビューに登場した、あの麻子である。やっと親に結婚の報告をするらしい。
新婚の旦那は東北に行きっ放し。自分も会社経営と週末の東北支援活動で超多忙。
やっとの事での帰阪ではあるが、どうにも今更一人で親に会い難いらしく私を呼び出しやがった。
「アニキ!今日は私が奢るよ!だからあらかるとさん行こう!!」
「俺にロブション奢らしやがったくせに!お前が奢りん時は居酒屋かよ!!」
天満・天神の街ではかんちゃんの次に賛否両論分かれる店ではあるが、
私も麻子もこの店が大好きなので、まぁしょうがないのだが。。。
久し振りの訪問にも大袈裟に歓迎するのでもなく「元気にしてたんかいな?」程度の自然体。
キープしてある三重県の麦焼酎 光年をソーダ割りで行く。佐賀県産のかぼすをタップリ絞って。
これが先ず美味い!所謂、サーバーから出て来る「安もん」の樽ハイ・酎ハイの類ではない。
「なんやこれ!ゼンゼン甘ないやんけ!」と言った友人を殴った事があった。
※和牛ロースステーキ100g¥1900、200gからのオーダー。実はこちらでステーキは初めて喰った。
イイ肉なので鉄板に乗せてないのが嬉しい。あれはどんどん焼けてしまうので好きではない。
「ここのステーキは帝國ホテルの○○より美味いんでっせ!」と隣のオッサンがちょっかいをかけて来た。
麻子が美人なので、必ずこんなオッサンに遭遇するのだ。
「こーら!他のお客さんにちょっかい出せへんのっ!」ママからのお叱りが飛ぶ(笑)
「第一、そんな店と比べなや!向こうは超高級やで!お肉だけやない、雰囲気とか豪華さとかスゴイやろ!」
謙虚にママは語っていたが、肉だけを比べるとこっちの方がイイ。CPを考えたら断然こっちの大勝利である。
※季節の温野菜サラダ¥時価、まぁ、ビックリされるとは思う。サラダが時価などちょっと珍し過ぎるであろう。
しかし、そこら辺の八百屋で仕入れる野菜ではない。ここに拘るから天満のあらかるとなのである。
いくら時価と言っても決してぼったくっているのではない。この日は15種類。なまなかでは口に入らない様な
ハイ・グレードの野菜を喰わせてくれる。「最近、野菜不足でさぁ!」麻子貪り喰っている。
※皮くじら酢味噌¥800、新鮮な皮くじらを自家製酢味噌で。上品な味付けで歯応えもバツグン!
※きのこなべ¥1000、「紙なべ」である。なにやら見た事もない椎茸が下から出て来る。絶妙な出汁。
産直の高級きのこ類。家でこれは食べられない!!
※やきやきごはん¥500、おじゃこタップリ。パラパラ焼飯。麻子、一気に喰ってしまう。「俺の分はっ!」
天満の地でもう21年。素材に徹底的にこだわり続ける。とにかくこれでもか!とばかりにこだわる。
21年間、ズッとこの女性お二人で切り盛りされている。私はお二人とも「ママ」と呼んでいる。
2人のママと麻子に私、話も弾む。笑いも弾ける。
「アニキ、東北はまだまだタイヘンだよ!何千人も同じ日本人が亡くなったんだよ。まだ半年と少しだよ。。。
もう忘れてない?一度おいでよ東北!一緒に行こうよ東北!あの大災害を忘れないために!!」
「スマン、、、麻子、、、喰う事に追われてなぁ、、、。恥かしいわ、、、。」
「酒ばっか呑んで、女子のお尻追っかけてばっかで!!ホント馬鹿だよね、アニキはっ!!」
(まったく、親戚だろうが何だろうが、仕事の出来る女子には敵わない・・・。)
「あ~!美味しかった!ママ!今度は旦那連れて来ますね!御勘定はお幾らですか??」
「何を言うてんの!一生懸命、東北で頑張ってんのに!払わんでエエ!オッサンに払わしなさい!」
「そうや!そうや!頑張ってや!身体壊したらアカンで!ホラッ!オッサン!早よ払い!!」
二人ママの総攻撃に遭ってしまった(苦笑)
(結局、今回も俺の奢りかよ・・・。でもまぁ、しょうがないよな・・・。)今夜も私の完敗であった。
久々の天満の街を歩きながら、ニッコリ笑う麻子がジャンヌ・ダルクに見えた。
【2010.3.24 今さら私ごときが何か述べるのはおこがましい、そんな名店ですなぁ】
無事に52歳を迎えたウキワ星人。先日のレビューで「紙なべ」と「いぶりがっこ」の写真も撮り忘れたし、
もう夜9時前だし、雨振りまくってるし・・・こりゃ呑んで帰らなくちゃしょうがねぇ・・・ってんで・・・。
あらかるとさんに無理矢理潜入。1席だけ空いてましてん。
あらら!「紙なべ」が終わってる!!めっちゃショック!!2人のママに乞い願って、伏し拝んで、作って
貰えましたのが紙なべ仕立の「よせ鍋」ですねん。写真見てみて!上に乗ってる野菜!なんと珍しい
「小松菜の早取り」でっせ!シャキシャキ感倍増の逸品。こうゆうのが出て来るんですよ、この店!!
「紙なべ」はそのまま喰いましたが、「よせ鍋」はポン酢で喰います。
「ねぇママ、時価のトマトって僕もこの店で初めて見てんけど、マジで幾らするのん?ビビってるねん」
「アハハハ!所詮トマトやからねぇ(笑)その時の出来や大きさで微妙に違うけど○○百円位のもんやし
お寿司屋さんに時価ってあるやん。居酒屋にもあってエエでしょ?べつにボッタクッてないしね(笑)」
茶目っ気タップリに語ってくれました(笑) なるほど!
※菜の花酢味噌・・・ちょっとカラシが入った酢味噌。アッサリとクドくない酢味噌とブットイ菜の花です。
※やきやきごはん・・・焼き飯とは言いたくない。炒飯でもない。ピラフとはもちろん違う!
こだわりのネーミング。じゃこが散りばめられ・・・他にも・・・ナイショ!!
※雑炊・・・かしわ・(捌く部位1㎜にもこだわって臭味を伴う恐れのある処は使ってない)サーモン・小松菜
葛きりで出汁がしっかり出た雑炊。少しポン酢を垂らしてもイイ!
炭水化物喰い過ぎました・・・。2人のママも「やきやきごはん食べてんから、雑炊やめといたら??」って
言うてくれたんですけどねぇ~。スリーピースのベストのボタンが1つ飛びました・・・(汗)
焼酎「光年」もキープさせて頂きました。あっ!リチャードでキープしてませんから言うてもダメですよ(笑)
やっぱり落ち着くわぁ~。楽しいわぁ~。腹割っていろんな話しが出来るから元気もらえるんですよね~!
【京都の帰り】
まぁ、そんなこんなで京都での「日帰り妄想旅」を終え、ホームタウン天満に帰って来た。
同行のバカタレには勿体ないような大人の店あらかるとさんにやって来た。
予約しておいてよかった。我々2人で満席である。
妙齢の女性2人で初めたお店も20年になるそうだ。私はこのお2人とも「ママ」とよんでいる。
拭き磨いたカウンターは9席。衒(テラ)いもせず、かと言って謙(ヘリクダ)りもせず、余分なお愛想もない、
一見取っ付きの悪い2人のママである。
メニューの1部を写真貼付してあるが「時価」が多い。初めて行った人はビビるかも知れない。
なにしろ「しゅん」の高級野菜がふんだんに喰える。そんじょそこらで買って来る野菜など使ってない。
仕入れルートはトップ・シークレットであるが、よくもこれだけ揃えたもんだ。
何の変哲もないトマトそのままなど驚くべき美味さである。
※加茂茄子でイタリアン・・・薄味とゆうべきか、とにかく素材の味が生きてる。
※まぜまぜ温サラダ・・・今回は19種類の野菜が入っていた。残ったドレッシングをパンにつけたら美味い
だろうなぁ~。プンタレラなんて初めて喰った。
※ぷりぷりほたる烏賊と野菜の酢味噌・・・新鮮なほたる烏賊をバーナーで炙る。香ばしさが出てイイ。
※紙なべ・・・美味すぎて写真を忘れた。今度行って写真だけ追加させて頂く!約束する!
※いぶりがっこう・・・これも話しに夢中で写真を忘れた(汗)常連である俳優、國村 隼氏が秋田で探して
来た本場物!
前回のレビューでも触れた酎ハイ。麦焼酎「光年」をソーダで割って檸檬を絞るだけ。
一般的に出回っているサーバーから出て来る甘い酎ハイとは根本的に違うのだが、たまに甘味がない!
とか言って文句を言うバカがいる。今回連れて行ったバカも案の定、文句を言った。
この酎ハイ、6月頃になると檸檬の代わりに「かぼす」を絞ってくれる。これは圧倒的に絶品である。
食味の肝要は季節の「しゅん」を用いる事である。「しゅん」とは自然の供給と人間の需要とが季節的に
合致した産物である。これほど充実もし、価値的なものはない。
「しゅん」の野菜をこれだけ揃える店はたぶん他にないのではなかろうか。
日本は恐らく世界で一番に野菜の多い国だ。これを料理する者の腕次第でどんなにも美味しい野菜料理
が出来る。野菜料理を軽視する考えは改めるべきであろう。野菜を美味に料理することは肉や魚を料理
するよりもむつかしく。また決して費用が省ける料理でもない。
この事が同行のバカには分らない。心配しなくてもあらかるとさんには鶏の炒め物も牛のステーキも
あるのだが、今回は喰わせてやらなかった。獣肉を喰らうことが本来の食事であり、外食では高級な獣肉
を半ナマで貪り喰うことが「セレモニー」であると信じて疑わないようなこのバカには、拷問のような時間で
あったろう。店員さんに若い女子がいるわけでもない、さりとてママ2人が愛想がよくて優しく癒してくれる
ようなタイプでは決してない。満席状態の時など口もきかない。
食欲旺盛な若者や、食べ歩きの軒数を増やすことが趣味のような人は行かないほうがイイかも知れない。
ママさん2人との会話も楽しいのだが、ご自分から話し掛けることをしない人は、やはりこの店には行かな
いほうがイイかも知れない。「エラそうにしやがって!」と思うに違いないからだ。
もし行ってみようと思われるのなら予約は必須だ。
まごうかたなき天満の名店であると思う。
誤解のないように申し上げるが、決してこのママ2人に悪気はない。私はタイヘン好きである。
タイヘン素朴で、楽しい人達である。媚びないから、愛想笑いとかないから、そこんとこ覚悟して行こう!
【2009、5月】
もう何度も伺っておりまして、今回はちと久し振りでしたので素材も味も、兎に角総てを再認識致し
ました次第で御座います。
そんじょそこらでは味わえない絶品「とまと」。フルーツトマトではない、純粋・生粋の「とまと」。
必ず注文する「温野菜サラダ」「だだ茶豆」・・なんて美味!なんてヘルシー!
そして「酎ハイ」がイイんですよ!今回は檸檬!レモンじゃなくて「檸檬」。さらにシーズン
になったら必ず登場の「かぼす」 「檸檬」も「かぼす」も「あらかると」さんが使う物でしょ!?
焼酎に溶け込む味がゼンゼン違うんです。「酎ハイ」を仕入れて提供するのではなく、店で普通に
使ってる焼酎でハイボールを作って、それにたっぷりの新鮮・高級・無添加の柑橘果汁ですから・・
エグ味いっさいなし!爽やかに何杯でも飲めてしまいますねん・・・・
これから夏野菜はどんなんが入るんやろ~?今週も行ってみよ~(笑)
3位
1回
2014/08訪問 2014/09/01
この店のマスターが奏でる生ビールと中華料理のハーモニーは大阪の宝かも知れないのです・・・【BEER HOP(ビアホップ)】
23日の土曜日、久し振りの大阪在住宇宙人による「地球征服会議」。
今年還暦の盟友・糖尿星人。最近血糖値は安定しているものの、心臓の調子がイマイチである。
大学病院で月に一回カテーテルによる治療が行われているらしい。痛風もそろそろヤバい。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 以下二行抹消◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
昨年末に婦人を癌で喪ったγーGTP値800星人は私と同学年の地球年齢56歳。
約10ヵ月、ズッと奥さんの側にいたのでγーGTP値は100を大きく割り込んでいたし、煙草もやめていた。
しかし今となっては総て「元の木阿弥 」。γーGTP値はものの見事に500を大きく超えるまで復活しているし、
煙草も今や「キャスター・ワン・100’s・ボックス」を一日に4箱も吸うまでに復活してしまっている。
「久し振りにオッサン3人で呑もうや!」とγーGTP値500星人から連絡があったのが約一カ月前。
「本湖月に行こうか!ハジメに行こうか!」とか阿呆なことを堂々と言うではないか。
「そんな高級な店行ったってロクに料理なんか喰わないくせに!アカン!アカン!」
とにかくこの男、酒を一滴でも呑んだらもう何も喰わなくなるのだ。エエ店行く価値がないじゃないか!
と、言うことで食べログの出番である。マイレビュアー、キャップ氏の口コミからBMしていたこの店。
クソ暑い大阪の夏。ビアバーを探してみたが案外「オオバコ」ばかりで小じんまりした感じがなかった。
この店は箕面の地ビールがあって、麻婆豆腐が美味くて、カウンターが10席くらいの小さな店で、と言う。
早速電話を入れてみたが予約は受け付けていなかったし、開店時間が5時のはずが「6時半からです」やて。
「食べログの情報とゼンゼンちゃうがな!ダイジョウブかいな?」
仕方がないので当日開店時間に行くことにして地下鉄堺筋本町駅で待ち合わせ。6番出口から地上へ出る。
大阪有数のビジネス街であると同時に有数の問屋街、昨今は土曜日も静かである。
途中にあった大型チェーンの薬屋でヘパリーゼを飲み、気休めの臨戦態勢を整えて再進撃。
しかし判りにくい外観である。小さい古びたビルの1階奥の店。正面の店は土曜日はお休みのようで、
開店10分前で看板に灯が入ってないから食べログで写真とか見てなかったら気付かなかっただろう。
店の前まで行くと中でマスターと思しき人がお着換え中。「スンマセ~ンちょっと待って下さいねぇ~」。
開店時間ちょうどに入店。マスター以外にスタッフは居ない。清潔な店である。整理整頓も行き届く。
厨房に見えるのは本格的中華鍋。大阪を代表する箕面地ビールと中華料理だ。胸が躍る!喉が鳴る!
「どうぞ!どうぞ!真ん中に座って下さいよ」カウンターに丸椅子が9脚。予備の丸椅子もある。
「基本的にはゆっくり7席ですけどね、溢れたら一応後ろに立って貰えるんやけどネ」
なるほどカウンターに着席しても後ろのスペースが広め。壁面にはグラスを乗せられるカウンター。
先ず最初の一杯はハートランド@650円で乾杯。「うんめぇーーーっ!!」
他に客も居ない時は独壇場で食べログ活動が出来る絶好のチャンスだ。店内をウロウロしてみる。
仮面ライダー、ラピュタに出て来るロボット、それに「大怪獣 ガメラ」の精巧なフィギアが4体ある。
「マスター、ガメラが好きなんですか?」
「ビールサーバーの下に置いてるんは買ったけど、あとの3ツは友達が作って呉れましてん」
カウンター上部には色紙に書かれたマスターの肖像画がディスプレイされる。
「マスター、これ上手ですなぁ~!誰が書きはりましてん!?」
「これ二つとも友達が書いて呉れましてん」
驚いた。精巧極まるガメラのフィギアを作って呉れたり、肖像画を書いて呉れる友人を私は持たない。
「おすすめメニューから何か注文しまひょか!」
「土曜日やしねぇ~、売り切れが多いんですわ~。」
「そうなんですか?とにかくポテトサラダありますか?」
「売り切れですわぁ~」
「そしたら、きゅうりのぬか漬け下さいな」
「売り切れですわぁ~」
結局カウンター上に置いてあるくんたま@300円とコンビーフ@650円にしておいた。
しかしこれが正解!くんたま(燻製卵)も優秀だし、カットしたコンビーフに胡椒とレモンはビールに合う!
二杯目には箕面地ビール・ヴァイツェンの1/2パイント@600円、美味いなぁ~。地ビールやなぁ!
「門司港レトロで呑みましたけど、こっちの方が美味いでっせ!」とお世辞を言うたら、
「そんなことないです!あっちのも美味いですよ!」ピシャリと言うて頂いた。
6年前にこの店を始めるまでマスターは中華職人だった時期もあるという。
先ず何と言っても麻婆豆腐@800円だ。三種類あるということだが、これは単純に辛さの三段階ではない。
同じ麻婆豆腐の辛味調味料を変えているのではなく、違う麻婆豆腐を3種類作っているという。
「ほな、その中で一番辛いのん下さいな♪」
これがなかなか美味かったのである。一番辛いとは言え「激辛」と言う程ではない。私が喰えるのだから。
これはあと2種類の麻婆豆腐も是非喰いに来なければならぬ!再訪は決定である。
三杯目は箕面地ビールのペールエール1パイント@1000円、コクがあってイイ!美味い!
黒酢のスブタ@900円、ちょいと高いなと思ったが喰ってみて納得。上質な豚肉を使い、上品な味付け!優秀!
媚びず、諂わず、しかしビールも料理もとにかく「真っ当なものを出す!」そんな意気を感じるマスターだ。
いつの間にか満席になっている。男性二人組と男女混合の4人組。皆さん常連さんで勘所を心得ている。
マスター一人での切り盛り。オーダー忘れが時々発生するが、客がそれをカバーして指摘する。
一見の我々にはマスターから「スンマセン!もしなんか忘れてたら言うて下さいネ」とお断りが入る。
ダイジョウブだった。もうすでに先ほど、コンビーフが忘れられていたのである。(笑)
三杯目には箕面地ビールのスタウト(リアル)1パイント@1000円、巻き上がりが落ち着くまで待って呑む。
「スタウトのリアルとはなんじゃろうな?」と思ったけどマスター忙しそうだったので聞くのはやめておいた。
焼そば@???円、値段忘れた。油が上質なのか、上品な薄味のようだがコクがしっかりと美味い!!
四杯目はまたハートランドに戻ってガブ飲みである。
「ビールマイスター」が居る店というコピーをよく見かけるけれども、ここのマスターはその先生。
キリンのドラフトマスターズ・スクールという飲食店向けの生ビール注ぎのプロ養成学校の先生だ。
「グラスを一度濡らしといてね、ビールを暴れさせないとダメなんですよ♪」
手が空いているときは色んな話が聞けて楽しい。広島の重富さんのこととか他のお店の話とかネ♪
最初はちょっと取っ付き難いかも知れないけれど、楽しいヘンコなマスターである。常連率は高い。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 以下三行抹消◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「おい!リチャード!ミス大阪行こうや!!」
「また言うてるがな!イヤやって!勘弁してぇな!!」
食べロガーではない者と行動すると二軒も三軒も何かを食べ歩くなど、この歳になって有り得ない。
何回もの押し問答の末、折衷案として「飛田新地偵察」に行く事と相成ったことである。
4位
1回
2014/05訪問 2016/03/28
弟子は師匠を越えて初めて真の弟子となれるのです・・・【鮨 村上二郎】
【2015年1月】
「まる作」ではアテみたいなのばっかり喰ってたので満腹というわけではなかった。
午前零時の少し前、久しぶりにここ「村上二郎」を覗いてみた。しめしめ空席があるやないか。
終電ギリギリの時間、他の客と入れ替わるようにして入店。
「ちょっとだけお寿司摘まましてくれる~??」
「どうそぉ~!いらっしゃいませぇー!!」
熱気の残る店内、ドカッと真ん中に座って「熱燗ちょうだいなぁ~」
※伏見・澤屋まつもと純米、「今年初めての乾杯や!大将も呑もう!」
※赤水菜の漬物、山芋のわさび漬け、かぶらの漬物、ひね生姜、そして奈良の干し柿!!
寿司を握ってもらう前にチビチビと飲む。もうすぐ生まれて57年になるが干し柿で呑んだのは初体験だ。
※秋田県・まんさくの花 優 純米吟醸
※岐阜多治見・三千盛、アカン・・・なんぼでも呑める。もう寿司にしよう。
※鮪ひっさげ、さより、あおりいか、こはだ、穴子、穴子の紐の五貫+αで〆る。
これでお会計は前回の半分くらい。こういう風に融通が効くのは有り難いですな♪
去年の5月にOPENして以来8ヶ月。
34歳の村上二郎大将の料理に対する力量は安定している。色んなお店にも行って研究も怠らない。
さてこれからは「北新地の寿司屋の大将」としての人格の陶冶である。
誰の真似でもない。「村上二郎ワールド」の建設はこれからだ。頑張ってもらいたいものである。
【2014年5月】
阿呆みたいに写真が多くなって本当にスビバセン!!
グロリエットに続きましての「依怙贔屓丸出し・応援レビュー」なのであります。
なので寿司だけで17貫も喰ってしまいましたのです・・・(滝汗) どうかお許しを・・・。
さえ喜の大将・佐伯裕史氏の懐刀、村上二郎君が独立した。
「鮨 さえ喜」が開店して7年。村上二郎君が入店して6年での暴挙、いや快挙である。
場所はその「鮨 さえ喜」の北隣、つまり「旧さえ喜」の店舗をそのまま使用する。
5月12日OPENと案内が来たので、わざと一週間以上あけて予約した。
一人で行くのも業腹である。恥ずかしながら今回は新地のホステスを店を休ませて連れて行った。
開店時間の午後6時ちょうどに引戸を開けた。「うわぁーっ!いらっしゃいませーっ!!」と二郎大将。
懐かしい店構え。清朴、清潔な雰囲気の8席。一番奥に着席して「独立おめでとーっ!」
お隣の「さえ喜」と厨房の壁をぶち抜き、焼き場を共有しているのも佐伯大将が提案。
正に師・佐伯大将の全面支援での独立。ある大ベテランの寿司屋の大将に聞いたことがある。
「弟子の独立ほど嬉しく、そしてこれほど神経を使うこともない」と。
そしてその意を充分に汲み取っているであろう二郎大将のプレッシャーは如何ばかりだろう。
さぁ、それでは魅せてもらおうか!味あわせてもらおうか!「村上二郎劇場」を!
なにやら私も緊張して喉が乾いてしまった。生ビールをもらう。薄玻璃のグラスのプレモルが美味い!
※大間の紫雲丹に汲み上げ湯葉
※造り、淡路のアブラメと明石の鯛を昆布醤油で、さえ喜の昆布醤油より濃い目で美味い!
※姫路・特別純米 龍力 生もと仕込み、最初の日本酒はこれ!もちろん冷えたやつ♪
※初カツオの漬け、そのカツオの上にモロヘイヤ、自然薯の山葵漬を添えて。
※焼物。メヒカリの一夜干し、ミニ大根、カラスミ粉がかかる。さえ喜必殺の自家製マヨネーズ合えソースも。
※トリ貝とワカメ菜のしゃぶしゃぶ、ワカメみたいな菜っぱ!初めて見た!
この「しゃぶしゃぶ」が目の前で製造されている時である。「リチャードさんも今日だったんですね」
聞き覚えのある声がした。。。。客が入って来たのは知っていた。しかしとり貝に魅入っていたのである。
なんと北九州レビュアー「a女史」がスーツ姿の男子二人を従えて着席しようとしているではないか!!
「私も案内状をいただいたので、奇遇ですね」
「あっちゃぁ~、これまた世間は狭いですなぁ~!」なんとも珍妙な受け答えをしてしまったわい(大汗)
しかも一緒の男性二人を紹介してくれたりするのだ。仕事関係の同業他社の役員とか言うていた。
こっちは休みとは言え、どうしても素人には見えない派手なホステス連れである。
「こちらは私の秘書なんです!」と大ボケをかますしかなかった。。。。クスクス笑われた。
美味い料理。酒も効いて来て、さぁ!これからこの同行ホステスを口説きにかかろうという時だった。。。
(なんで今日に限ってレビュアーさんに遭うねん・・・・。)指似が完全に引っ込んでしまった。
やっぱりオフ会なんか行かなかったら良かった。そしたら何処で遭おうが関係なかったのに・・・(涙)
※兵庫県伊丹市 老松 純米、もうこうなったら呑むぞ!「ヌル燗が美味いお酒ちょうだい!」
※毛蟹の蒸し寿司、詳細はa女史がレビューされると思うので割愛!(苦笑)
※岐阜多治見 三千盛 超特、これもヌル燗で行ったと記憶する。がぶ飲みモード全開だ。
ここからは握り寿司に入って行く。
さてこの同行のホステスである。さっきも造りを喰う時に「昆布醤油イヤや!ポン酢が欲しい!」とか、
色々と文句を垂れるのである。「とり貝のしゃぶしゃぶって?生の方が美味しいと思うけど!」とか・・・・。
「シャンパンとかワイン置いてないの?なんでやのん?置いた方がええよ」とか・・・・。
そこへ今度は「最初っからお寿司だけで良かったわ!そんなお客も居るんちゃうのん!」と来た。
「お前なぁ~!誰と一緒に来てると思てんねん!ゴチャゴチャと偉そうに!うるさいぞ!」
「え??そんな怒らんでもエエやん。。。。ゴメンって!」
「ア~カ~ン~!ここの若大将は一緒に球場に阪神応援に行った仲なんや!親友や!許さん!」
「なんでそんなに怒ってるん??私らは客やんか!」
「これ以上俺に恥をかかすな!大切な大将と大切なマイレビュアーも居てるんじゃ!出て行け!」
「意味分からへん。。。。あの。。。。」
「さえ喜」へ行ったらそんな文句は言わんくせに若い二郎大将には言いたい放題に文句を言う。
しかも自分の金で喰うのではないのにだ!もうどうしても許せなかった。私も舐められたものである。
「大将ごめんな!俺、お寿司二人分食べるから!許してな!」
同行ホステスを摘まみ出して、店内の皆さまに重々謝罪をさせて頂いて気を取り直して寿司にかかる。
※まぐろ漬け(勝浦)
※中トロ(勝浦)
※さより
※こはだ
※金目鯛の昆布〆、ちょっと炙ってありますねん♪
※剣先イカ
※新潟 麒麟山 ブルーボトル、ヌル燗からまた冷たいのに戻しまして♪
※春子(かすご)鯛、桜鯛とも言いますネ。
※煮蛤(九十九里)
※トツカアジ
※赤貝(島根)
※キス
※車海老
※穴子
※宮城県塩釜 阿部勘 純米辛口、おっと!ちょっとだけでも復興サポート忘れたらアカン♪
※さっきのカツオ
※カレイの昆布〆
※とろタク、ネギとろ、ならぬとろタク。これも寿司の〆としてさえ喜の必殺技♪
さすがに佐伯大将が独立を認めた腕前である。「さえ喜の技」を見事に継承している。見事!!
この日はまだ開店して10日ほど。ぶっちゃけまだまだ不慣れな感は否めない。
料理を造って順番に出すので精一杯と言われても仕方ない段階であった。
「大将ここからゆっくり喰うから」と言うているのに意を汲んでもらえず、次の料理に追われたりした。
しかしそういう処はこれから慣れれば解消される問題である。
大阪、北新地。
全国的にも有名な「高級盛り場」と言えるだろう。
超が付くほど有名な飲食店がイヤと言うほど集まっている場所だ。
財界の有名人も、政治家も、文化人も芸能人もやって来る街。風俗店が一軒もない盛り場である。
大阪が首都であったなら安部総理はオバマをこの街へ連れて来ているはずだ。
そんな北新地には見栄っ張りで「エエかっこしぃ」な人達もたくさん集まって来る。
「俄かセレブ」や「似非遊び人」。彼らはとにかくお店で常連面をしたがる。偉そうに物を言う。
お気に入りのホステスや、得意先、友人・知人と一緒の時など特に態度が大きくなる人達である。
はたまたそういうお金持ちや偉い人と同行し、その「虎の威を借りて」偉そうにする人も多い。
そして最近一部飲食店の店主を苦笑させているのが「自称・有名ブロガー」である。
「自分が書いたからこんなに繁盛するようになった」とホザいて予約割り込みを要求した人が居る。
オフ会をやりたいからと特別待遇を要求し(要は破格に値切った)それを断ると激怒した人も居る。
なにしろ「北新地」と言うだけで虚栄心全開で張り切り出すから困ったもんなのである。
村上二郎大将、和歌山県出身34歳。
6年間の修行中にそんな北新地独特のイイ客もヘンな客もいっぱい見て来たに違いない。
しかし今までは師・佐伯大将の「傘の下」でのことだったのが、これからは彼が矢面に立つのである。
今回みられた「不慣れ」と「段取りの悪さ」などはどうでもイイ。時間が経てば解決される。
北新地ならではのうるさい客が来ようが平然と掌の上でその客を転がすようにならねばならない。
真面目で爽やかな好青年である。何としても頑張って貰いたい。
なんでそんなに肩入れするかって??やっぱり「さえ喜」より少々お安いからネ。
「さえ喜」でこれだけ飲み食いしたら間違いなく¥20000超えるもの!!
さて!二郎大将の思いが、夢が、そして個性が輝き出すのはいつになってからであろうか?
大胆に、繊細に、自信満々に舞い踊る二郎大将の寿司を喰う楽しみが出来たことが嬉しい。
そしていつかはきっと師を越えよう。それが本当の恩返しになるのだから。
5位
1回
2014/11訪問 2016/03/28
天満にエエ居酒屋が出来ましたよぉ~ そのⅢ・・・【大衆酒場 大旦那】
【2014年 11月】
或る日の土曜日。桑田佳祐の紫綬褒章受章を記念して、天満のBOXで「大カラオケ大会」を挙行した。
開店の午前11時から5時間歌いじゃくって、二次会にはちょうど午後4時開店のこの居酒屋へと繰り込んだ次第。
BOXへ行ってまでカラオケするのがイヤなγ-GTP値800星人は二次会から合流というワガママ。
そしてカラオケはグループ・サウンズしか歌えない糖尿星人はこの日のある事を忘れていて大遅刻・・・。
こんな感じで全員の加齢が進んで来て、年々宴会がスムーズに行かなくなって来ている。
しかし年を取っても飲み食いのパワーはこいつら、衰えない。明くる日の立ち直りは脆弱になっているけれど・・・。
この店の明るく元気で、そして可愛い女子スタッフのお陰で宴会は楽しく進んだ。
腹はいっぱいになるし、ガブガブ呑んでも安く上がるし得難い居酒屋だ。
さてこれから料理のグレードをどうやって維持し、アップして行くのだろう?楽しみでしょうがない。
また来年も宜しく呑ませて頂こう♪喰わせて頂こう♪よろしくお願いしま~す ♪♪
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【2014年 6月】
6月もあっという間に半ばを過ぎた。梅雨時が一番苦手だ。
そんな土曜日、聖地・甲子園球場での東北楽天ゴールデンイーグルス戦参戦の為に決起大会を挙行した。
ナイター前なので午後3時から開いてるこの店【大旦那】に参集した。
今日もやっぱり店長の「すけさん」は元気だし、可愛い「ちーちゃん」はさらに可愛い。
今回はカウンター上の大皿に入ったお惣菜の種類が増えている。こういうのは嬉しい。全部注文した!
血糖値が急上昇して医者から「戒厳令」を言い渡されていた糖尿星人。
タイへ旅行して何故か身体全体の水分が欠乏し、お肌もカサカサになってるγ-GTP値800星人。
岡山県在住にもかかわらず週末、甲子園で試合があるときは必ず参戦する「岡山今小町女史」。
γ-GTP値800星人の幼馴染みで岡山に単身赴任中のチェーンスモーカー「JT煙突星人」。
平均年齢は気持ち良く55歳を凌駕している。健康な人間は一人も居ない。
私以外の4人はこの店には初登場。
「エエ感じの店やないか!」と先ずはスタッフの愛想良さに好印象を獲得である。
なんと言ってもこの店は「刺身」を喰ってもらわねばならん!「造り盛合わせ980円」を二つ注文だ。
しかし今回は期待を大きく裏切られる。何故かチープだったのである。「リチャード、普通やんけ」と言われた(汗)
安定した仕入れがまだまだ難しいのか?利益を考えて切り身を小さくしたのか?
新鮮でしかも珍しい魚も加わったラインアップの美味い刺身が安く豪快に喰えたはずだったのだが・・・・。
初めて連れてきた4人の親友に対して、鳴り物入りで「刺身がエエねん!」と言うていてかえって恥をかいた。
残念ながら評価を下げなければならない。。。。依怙贔屓していただけに断腸の思いである。
まぁしかし、基本的には他の色んな料理を喰いまくって上機嫌な時間を過ごせたので良かったんだけどネ♪
それぞれがビールだ、生搾りのチューハイだ、日本酒だ、焼酎だと好きなように呑んでいる。
そんな中で私はビールの後は宮城県の墨廼江 (すみのえ)と伯楽星をガブガブ行って復興サポートだ!!
散々呑んで喰って聖地・甲子園球場へ出陣だ。。。ったはずなのだけれど。。。。
3人を先に行かせておいて糖尿星人と私「せっかく久々の天満やからな、もう一軒行こか!」
信号の向こうに見えているビニシーの店に寄り道してしまうのだった。
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【2014年 4月】
鶏家 たちばなの姉妹店「あざす」が閉店した後、その隣の空きテナントと二軒をぶち抜き、
「今度は大衆酒場をやりますねん!」とそのたちばなの大将の鼻の穴が大きく開いていたんです(笑)
なので私が主催させていただいた「レジェンド会」という名のオフ会の三次会で狙っていたのであります。
そして東京、京都、大阪、広島、北九州の「レジェンド・レビュアー」の皆さんを引率して目論み通り天満へ、
ところがその日は「売切れ閉店」やて・・・。
レジェンド会の皆さん!今回はあの店のレビューなんですよ!えっ?酔っ払ってて覚えてない。。。??
ちゃんと書いてるのに、それでも行っては「煙たい!」とか言うて酷評する人が居るので申し上げておきますが、
このお店は全面喫煙可で御座います!紫煙がイヤな人は行かない方がいいと思います!
まあ今の世の中、禁煙じゃないお店もどうかと思いますが、この店は「大衆酒場」だししょうがないでしょう。
婦女子のお客が増えて禁煙にせざるを得なくなることを今から祈るのみでありますな。
歯肉炎とノロウィルス感染、それを潮にスタートしたダイエット生活が災いし?幸いし?
OPENしてから2ヶ月近く行ってなかったので非常に楽しみにしてこの日を迎えましたのです。
「真面目」な性分が「謙虚」という柄の服を着て歩いているような店主が乾坤一擲、開いた店。
果たしてどれくらいの値段で、どんな物を喰わせるのか?
「いぃーらっしゃいませぇーー!!」男子スタッフが4人、女子スタッフが1人。とにかく元気。
しかし何処をどう探したらこんなに元気で愛想のエエ若い人ばかり集められるのか?
鶏家 たちばなもそうなのだけれど、店主の人徳か?ツキなのか?いつも感心させられます。
カウンターの一番奥の席に止まって店内を改めて見渡します。広い店やのぉ~。
Lの字のカウンターが19席。テーブルが5卓。余裕で50人は入るなぁ。
「よっしゃー!今日は喰うどぉー!呑むどぉー!」
※お造り盛り合わせ¥980
イケメン店長の「すけさん」の丁寧な説明が付く。しかしこの造り盛りは出色!
かいわり、アジの仲間。
のれそれ、ポン酢で。
マハタ、真羽太、幻の高級魚とも言われる。
マンボウ、これもポン酢でネ。
グレ、東京では目品(メジナ)ですな。
アイブリ、でもブリではない。アジの仲間。
八角,これ初めて喰ったんちゃうかな??
などなど。。。。他にもちろんお馴染みの魚も♪♪
2回伺って2回とも注文した造り盛り。この珍しさと切り身の分厚さ、そして新鮮さ!これはスゴイ!
築地を抱える東京や、海の近くの町ならいざ知らず、大阪人の私にはなんとも珍しい魚が多くて驚く。
※店長お手製おから¥280・・・普通。大いに研究の余地アリ。
※海ぶどう¥280・・・これって婦女子が好きですね。タレが辛すぎました。
※大人気ポテサラ¥280・・・玉ねぎが入ってますねん(涙)
※カモのタタキ¥480・・・必食!!
※北海道直送カスベの唐揚げ¥480・・・ガスベってエイのヒレのことやって知りませんでしたがな。
※雲仙ハムカツ¥380・・・ハムカツが大好きな人達はどう評価してくれはるかなぁ?
※ささみ梅しそ天ぷら¥380・・・もうちぃと梅の実を多くしてくれたら美味い!
※もやし炒め¥280・・・文句ナシ!
※赤いウインナー¥280・・・正に王道。これも文句ナシ!
※酒盗キャベツ¥280・・・酒のアテ、これだけで帰るオッサンも居るかも?(笑)
※ちーちゃんのオムレツ¥100・・・ちーちゃんのオムレツ。まだ見習いなので¥100です。でも美味い!
※塩やきそば¥480・・・最初に行った時の〆。
※生親子丼¥380・・・二度目に行った時の〆。牡蠣醤油を垂らして喰いますねん。
※サッポロ赤星¥380
※サッポロ黒ラベル生¥380
※檸檬生搾りチューハイ¥380
※レッドアイ¥380で、そのメガジョッキ¥680・・・メガは隣のお客さんのを写真撮らせて貰いました。
※伯楽星/120ml,¥320
※十四代/120ml,¥320
※本年 圓/120ml,¥320
※日本盛上撰辛口¥380
※角ハイボール¥380
※赤ワイン・¥380/グラス
重ねて申し上げて恐縮でありますが、これ2回分で御座いますので・・・。
いやはやモチロンどのメニューも合格点のお味であったと私は思いますぞ~!
同じ天満で、この箱で、この値段線でこのグレードを喰わせる店は断じてないと言ってもいいでしょう。
特に魚はホンマにお薦めであります♪
淡路島、三重、佐賀、高知、京都などに自分家の船を持つ魚屋から仕入れているそうで、
この魚屋さんがこれまた「ヘンコ」でありまして、気に入らない魚は売らないので有名なんですな。
お時間がありましたら「お造り盛り合わせ」の写真を見てやって下さい。
この内容を¥980で提供してる店はそうそう有るもんじゃないと思います。スゴイです。
いやぁ~!ホームタウン天満にエエ居酒屋が出来ましたねぇ~!嬉しいねぇ~!
場合によっては昼の3時っからオッサン一人の昼酒をトコトン堪能出来るわけでありますし、
この店やったらお酒の好きな婦女子も喜んでくれるのは間違いないでしょうしねぇ~♪♪
そうやがな!この店やったら開放的でリラックス出来るので婦女子を油断させられるがな!
意外性で落とせるかも!次は婦女子と一緒に行くぞぉ~!誰を誘おうかなぁ~♪♪♪
品数も多いしねぇ~♪しかも安く済むしねぇ~♪ 助かりますよねぇ~♪
店長のすけさん以下、一生懸命のスタッフは向上心もタップリ。料理もこれから進化しそう!
初心を忘れずに頑張ってや!大将も儲かったら給料ぎょうさん払ろたってや!!
ちょっとホメ過ぎたかなぁ~??
6位
1回
2015/01訪問 2015/01/13
【2015、1月】
平成27年最初の「地球征服会議」が開催されたのは1月11日の日曜日と少し遅くなっていた。
年末にγ-GTP値700星人がインフルエンザに罹患して死にかけるは、糖尿星人が何処かの婦女子と居酒屋で楽しい時間
を過ごしていたら何故かスマホが奥さんのスマホに繋がったままになっており、その婦女子との艶っぽい会話が全部
奥さんに筒抜けてしまっていて、驚天動地の大喧嘩が勃発。還暦を過ぎて一年、結婚33年にしてブサイクにも、
家を叩き出されてしまっていて、こちらから誘うのは遠慮していたのである。
そんな事情の中、γ-GTP値700星人が年末に「予約したで」と言うていた味園ビルのイベントの日がやって来た。
「えべっさん」で賑わうミナミであったが、信仰心など毛ほども持ち合わせていない三人、サッサとこの店を目指す。
我々脂性のオッサンと違って女将、正月休みは沖縄の離島、波照間だか竹富だかへ行ってリフレッシュは完璧。
「一人で行った!?ウソ言え!!男と行ったんやろ!!」とか低レベルの突っ込みで「地球征服会議」が始まる。
今回は料理の内容を控えていない。覚えていない。安定して上品な料理は正月にピッタリの色目も合わせて抜群だ。
ビールなど呑まずに最初から日本酒に行く。γ-GTP星人と糖尿星人はビシッと辛口醴泉 特別本醸造を熱燗で、
私は目出度い感じで冷え冷えの開華 純米あらばしり(栃木県佐野市)をシャンパングラスに並々と行く。
それ以降は大好きな酒、福島県二本松市の大七 純米生酛を熱燗。福岡県の穀良都 山廃純米も熱燗。
美味い!旨い!とにかく何を喰っても美味い!何を呑んでも旨い!楽しい!
後から入ってきた客が先に帰っている。我々はひょっとして呑み過ぎなのであろうか??
女手一つで愈々今月開店一周年を迎えられると言う。
1月17日(土)18日(日)19日(月)の三日間。『パタパタ祭』と称して記念イベントが開催されるらしい。
ミナミへ出られる向きは予約の上、晩飯を喰いに行かれる事をお奨めする。イベントの内容は知らぬが。。。
まぁ何か記念品みたいなものを貰えたりするのだと思う。
さぁてソロソロ味園ビルを目指して出撃するとしようか。
「夜光金魚」という何のこっちゃよく分からないイベントは9時からだ。
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【2014、11月】
γーGTP値550星人が「エエ店やから行こう!」と押すので遣って来たこの店「きらら」。
事前に「何ていう屋号?」と聞いても本人が覚えてなかったので予習も出来ず、ぶっつけ本番状態。
ミナミに着いたら着いたで場所がサッパリ分からない、γーGTP値550星人。
店のスタッフに電話で場所を聞いて引率したのは結局私だった。「えっ??このビル??」
有名な寿司屋、錦の隣のビルやがな!うん、ビルの集合看板に確かに「きらら」と書いてある。
目の前の階段を2階へ上がったところで「そや!ここ!ここ!」とγーGTP値550星人が初めて先頭に立つ。
ダウンライトが壁に当てられてるだけの薄暗い通路の突き当たりに「きらら」の入口があった。
「いらっしゃいませ!」若き婦女子の愛想タップリの声はいつ聴いてもイイものである。
割烹着を着た女性がカウンターの中から満面の笑顔でお迎えだ。この人が女将らしい。
「若い女将さんだんなぁ~!さっきの電話もあんたかいな?」なんと一人で店を切り盛りしているそうだ。
カウンター8席だけの細長い店にメニュー掲示は一切ない。「え~?高いんちゃうかいな?」
着席して私は生ビール。ふたりの宇宙人はいきなり「熱燗にしまひょか!」「そないしまひょか!」
そして出て来たのがこれ!福島県二本松・大七 純米生もと 1999年日本一美味い燗酒の栄冠に輝いた銘酒だ。
「おぉーーっ!福島の大七やがな!」私も大急ぎでビールを飲み干してこの銘酒に合流した。
さて肝心の料理である。この店本当にメニューがない。壁にも貼ってないし、席にお品書きとかの紙一枚さへない。
キライなものはないかどうか聞いて、あとは完全に女将さんにお任せだ。
※抹茶入り練り豆腐、タラ白子のムース、セロリのキンピラ・トマトのピクルス・生クラゲと紅芯大根
牡蠣とガリと菊菜の湯葉巻
先ずこれだけが横長に細い皿に乗せられてやって来た。一つ一つの料理の繊細な完成度に驚いた。
なんとも日本酒に合う料理。しかも少量づつ多種類で楽しい、てゆうか喰ったことない料理ばっかり!
そしてなんと!酒を呑んだら何も喰わなくなるγーGTP値550星人が「美味い!美味い!」と喰っている。
※むかごのしんじょと鬼浅蜊の吸物
この時点で四合呑んでいた。鬼浅蜊の出汁の効いた上品で薄味の吸物。そして「むかごのしんじょ」。
ニコニコと笑顔の女将。三十代前半くらいか?本当にこの若い女将がこれを作ったのか!?美味い!!
ゆっくりと私たちのペースに合わせて次の皿が来る。
※造り盛、鰆の焼〆とイサギ・筋子・マグロ、特に筋子が良かったなぁ~。酒が進んでしょうがない!
※慈姑(クワイ)と里芋のあんかけ饅頭、これにはマジで驚いた。元々里芋が大好きなこともあるのだけど、
やっぱりこの女将、出汁の取り方が上手いのだろうなぁ~。あんかけ抜群なの!
「美味い!美味い!女将も呑んでぇな!酒替えよか!好きなん出してや」と糖尿星人、エンジン全開だ。
※宮城県石巻・墨廼江純米、冷やしてある。この酒は糖尿星人と現地・石巻でがぶ呑みした酒。
切子のグラスに注いで、女将と4人石巻の復興進捗を祈って乾杯だ。
※本ししゃものフライ、鰻の春巻、三度豆の胡麻汚し、ツブ貝の旨煮、ふきのとう
本ししゃもをフライで喰ったのは初めてだと思う。醤油塩で喰うのもイイ!鰻の春巻は横取りされた。
※滋賀県東近江市・ 喜楽長 「三方良し」純米吟醸、糖尿星人が滋賀県在住と聞いて女将が出して来た。
糖尿星人ますます御機嫌。
本当は料理は終わっていたのだけど、「喰いものがない!なんか作ってぇ~~」とリクエスト。
※河豚の塩辛と柿、え??なんやねんこれ??柿って??塩辛とは言えしょっぱくないし、
なんでか知らぬが柿と合うのでこれにもビックリだった。酒が進む!進む!
予約客が4人やって来た。こりゃちょうど良い頃合いだ。
お勘定は一人当たり6000円と少し。もっと取られるに違いないと思っていたのでまた驚いた。
実はビールや酒の値段を聞いていない。ビールは1杯だけだけど酒は全部で一升は呑んだと思うんだけどなぁ~
「エエ店やったがな!これからミナミ出たときはこの店やな!」と糖尿星人。
「そやろ!エエやろ!安うて美味いのが大阪やからな!」とγーGTP値550星人。
「小料理屋とか言うてたけど、これやったら割烹ですがな!!」
「あんた屋号も場所も覚えてなかったがな!!」と全員で呵々大笑。
分かりにくい場所に、更に大阪独特の自己顕示し過ぎの看板とかも一切出していない。
今年の1月にOPENしたばかりの新しい店。常連さんも順調に付いて来ている感じがした。
女将の一生懸命さと、素材を生かした繊細な料理、そしてそのCPはミナミでは出色である思う。
幸せな気持ちで外へ出て来た。「さぁ、何処かのBARでも行きますか?」と振り返ってみれば、
糖尿星人とγーGTP値550星人の瞳がキラキラと潤んで私を見詰めている。。。。
彼らの願いは分かっている。どうしたものか、もう悩んでいる時間はなかった。
7位
1回
2014/04訪問 2014/04/22
本籍・天界 河内育ちの怪男児・・・【河内ホルモン ドブ六九(どぶろっく)】
一般の地球人の方は御存知ないと思うが、てゆうか絶対に知られてはいかんのだが、
実はこの地球上には地球人のフリをして暮らしている地球外生命体が大勢居る。
斯く申す私もその内の一人である。地球時間で言う56年前にウキワ星からやって来た。
「地球征服」の先鋒として送り込まれたのに地球の婦女子と酒の魅力に負けて使命を放棄した。
盟友・糖尿星人は正しくはM78星雲から来た。決して糖尿星という天体があるのではない。
やはり彼も地球の酒の虜になってしまい使命を放棄した口である。そして糖尿病になった。
大阪はミナミ、ミッ寺筋という所にも地球外生命体が居る。彼はなんと居酒屋を経営している。
店名は【河内ホルモン ドブ六九】。あの河内カルメンの本店なのである。
店主の名前がポポさん。あの天界にある神殿の管理者ミスター・ポポがその役割を終え地球に降臨した。
現在は居酒屋店主の他に、インターネット・ラジオで結構な評判を取っているかと思えば、
昔、孫悟空に武道を教えたノウハウを活かしてか、インディーズのプロレスラーとしても活躍中だ。
若いお客さんに「ポポさん、ポポさん」と慕われるユニークで優しいマスターである。
フジマル醸造所でしこたまウィンを呑んで盟友・糖尿星人が体調を崩して戦線を離脱。
まだ7時にもなっていない日曜日の夜。酩酊したこの身が帰ろうとするはずもなくミナミへ向かう。
あの河内カルメンの「本店」ドブ六九は確か日曜も開いてるはずや!
ミナミや新地に多く見られる「日宝ビル」。楽しい店、美味しい店、怪しい店とにかく雑多がウリのビルの1階。
まるでイチゲンさんを拒否しているような(入り難さ)を存分に醸し出している入口。少し勇気が必要。
「いらっしゃぁ~い!」カウンターだけの店。坊主頭で白髪が混じる顎ヒゲのポポさんがニッコリ。
カウンターの手前に2人。奥に1人の先客。しょうがないので真ん中に座った。
「河内カルメン行ってたらネ、他のお客さんにこちらのこと教わりましてん!」
「そうなんですか~。ありがとうございます。ミッちゃん頑張ってるでしょぉ~。」
特別愛想がイイというわけではない。なんともディープな店内をキョロキョロしてたら放っといてくれる。
何年かぶりのZIMAをお願いしてメニューをジックリ見ることにする。オモロい!!
※名物!!河内ホルモン¥700・・・コリコリホルモンとシャキシャキもやし。必食のメニュー。
※ポテサラ¥300・・・玉ねぎが入ってないので嬉しい。クラッカーに乗せて。
※ドブ六九焼きそば¥800・・・濃い!
※ドブロク¥700・・・あっさりめのドブロクだと思って調子に乗ってたら足を取られる♪
酩酊した還暦前のオッサンが写真を撮りながらゴチャゴチャ喋ってるから面白がられたか、
他のお客が自分の喰ってる料理や自分が呑む酒の写真を撮らせてくれた。優しいなぁ~♪
以下は他人が飲み食いしたものである。ちょっと味見もさせてもらったけど。。。(苦笑)
※ホルモンナポリタン¥800・・・スパゲティ・ナポリタンにホルモンが入ってる衝撃!
※きのこホルモン¥800・・・美味い!河内ホルモンより好きかもしれない。
※ビックリポテサラ¥600・・・ポテサラの上に目玉焼き。その周りにクラッカーの花が咲く。
※焼酎水割り青汁入り、確か¥600
※酎ハイひやし飴、確か¥500
ホルモンと油かすを料理のベースにしているところなどは正に「河内」なのだ。
メニューを見ているだけで楽しい。ウキウキしてくる。
なんとメキシコ料理もあるがな!超激辛とか私には禁忌なメニューがイッパイ!!
私が行った時間はまだ宵の口だったので実際に見たわけではないが、この店濃い客が多そうだ。
業界人とか芸能人とかIT関係とかオタクとか宇宙人とか個性的な客が多そうな気がした。
マスターのポポさんは優しくて楽しい人だけれど、ゼンゼン媚びない。いい意味でマイペース。
「食べログに書いてイイか?」と聞いたら「どうぞ、どうぞ、僕あんなん読まないしねぇ~」とか言う。
食べロガーだから、有名レビュアーだからって恭しく遇されたい人は行かない方がいいだろう。
常連さんが多いと思う。ポポさんと常連さんが会話してたら疎外感を味わうことも多々ありそうだ。
開店時間は一応18:00になってるけども、ポポさん、晩飯とか喰いに行ってて開いてない事が多い。
とにかく、なんか知らんがオモロい店だ。私はこんな店好きであるなぁ~。
有名なイラストレーター・韮沢靖氏直筆によるデビルマンが背中の壁面に大書されていたりもする。
このイラスト見たさに遠くからやって来るお客も居るというからその雰囲気が分かろうというものだろう。
店の一番奥の壁には大きなテレビモニターがディスプレイされていて色んな映像が流れる。
私が阪神ファンだと言ったらyou-tubeの阪神大勝利動画を流してくれたりして心憎い面もあったりする。
しかし巨人ファンと言ったらその動画を流してくれるかどうかは分からない。
御用と御急ぎがなかったらリンクを貼ったのでこの店のFecebookを見に行ってみてほしい。
ミスターポポ・マスターの笑顔を見に行ってみてほしい。なんとその笑顔の無垢なことよ!
決して愛想が悪いマスターではない。自然体なだけである。くどいようだが媚びないだけなのである。
その昔、武術修行に取り組む孫悟空少年に「無心」になることを教え、叩き込んだミスターポポ。
それが体得できない孫悟空に「それはただ何も考えていないだけ。心を無にするのとは違う」と言った
セリフは今や宇宙的名言にもなっているミスターポポの真髄である。
そう、無心なのである。決してイチゲンを拒否しているのではない。客を選んでるのではない。
そんなミスターポポに会いに、河内ホルモンを喰いに、一度ミナミ、ミッ寺筋に行かれてはどうだろう。
因みに今評判のお笑いコンビ「どぶろっく」とは直接関係はないと申し添えておく。
8位
1回
2014/12訪問 2016/03/28
【2014年12月】
約一ヶ月後の再訪レビューは「忘年会レビュー」である。
まぁ変わり映えしないいつものメンバー。糖尿星人60歳と、γ-GTP値800星人57歳、そして私56歳の三人だ。
今回は糖尿星人が奥さんと数十年ぶりの大きな夫婦喧嘩をして家出中であり、そのテンションが少し怖い。
用意してもらった料理は事前予約必須の「鰤しゃぶ」一人前6000円(税込)を三人前。
そして北海道の何処やらの拘りの鴨を使った「鴨なべ」を一人前だけお願いしていた。@3980円(税込)。
午後6時を少し過ぎたナンバ・千日前の人出は物凄い。ここ三佳屋さんも大忙しの様子である。
最初は生ビール(小)@430円で喉の渇きを潤して大人しくしていたオッサンだったが、
「しめ鯖」や「どて焼」が出て来たらもうイケナイ。「おい!熱燗や!熱燗や!大きいので行こう!」となる。
鬼切 超辛口 山廃純米原酒@600円二合徳利で3本。
篠峰 八反 無濾過純米吟醸生生酒@600二合徳利で2本。
春鹿 超辛口 純米@600円二合徳利で3本。
濁酒 純米@600円夏バージョンと冬バージョンを一杯づつ。
鰤しゃぶはすだちポン酢で喰うのだけれど、これが本当に美味かった。一人前6000円は伊達ではなかった。
鴨鍋も鴨が肉厚で驚き、それをうどん出汁で喰うのでアッサリしていてまた驚き、そして〆にうどん。
このうどん玉が大将の手打ちで「金胡麻」が練りこんである「こだわり饂飩」。
これを気に入った糖尿星人。なんと名物カレーうどん@700円を追加オーダーしてるがな!!
「おい!リチャードここのカレーイケるぞ!今度はカレー鍋喰いに来なアカンど!」
「美味かった~!牛負けたぁ~!大将ごちそうさーん!!」大満足の一次会であった。
いつもに比べて少々淡白なレビューになってしまった。実はちゃんと覚えていないのだ。
確かこの後何軒か入店を断られた。例えばドブ六九では「もう終わりましてん!」とか言われた。
まだ0時にもなっていないのに終わる店ではないのにだ・・・・。他にも何軒か満席だの、予約があるだの言われて・・・。
それはそうだろう。書き入れ時に泥酔したオッサン三人を快く迎え入れてくれる店などないのが道理だ。
「クソッ!胸糞が悪いわい!そや!味園ビル行きまひょ!!あそこやったら40軒くらい店あるしね!!」
「ホンマか!ホンマにどの店もケッタクソ悪いのぉ~!今度はダイジョウブやろな!!」
その後、警察や弁護士から連絡のない処を見ると店を破壊したりはしなかったようである。
さて「味園ビル」の店は食べログ登録が無事に出来るのであろうか??
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【2014年11月】
北九州のチャーリーに「大阪へ帰ったら絶対に行け」と言われていたので明くる日早速行った。
日本一美味いしめ鯖 天ぷら カレーうどん三佳屋(みよしや)という店名で食べログに出てる。
チャーリーは「素晴らしくエエ男だ!」とか言うていた大将らしいが講釈の多いヘンコではないか心配だった。
場所は今をトキメク「裏なんば」。千日前道具屋筋へなんばグランド花月から入って一筋目を右へスグ。
今まで何度も見たことのある外観。なにしろ「ミナミでうどんを喰う」という習慣がないからスルーしていた。
時間は午後1時半を少し過ぎた頃。外観写真を撮影してガラガラと引き戸を開けて入店。
「いらっしゃいませぇ!」若い婦女子の明るい声はいつ聞いても回春効果があると感じられる。
入店して左側がテーブル席。奥に厨房前カウンター。そして私は右側の柱を取り巻くカウンターに着席。
ランチ用メニューしか側になかったので蛮勇を奮って「酒呑んでイイですか?」と聞いてみた。
「あっ!どうぞ!どうぞ!スミマセン!」と酒のメニューとか喰い物メニューを渡してくれる。
日本酒は奈良県・今西清兵衛商店の春鹿が中心。同じ奈良の篠峰や櫛羅。福井県の黒龍もある。
念のためにもう一度申し上げておくけれども、この店は居酒屋ではない。うどん屋である。嬉しくなって来たわい。
それでは先ず春鹿・超辛口 純米酒@600円(税抜)をいただき、クイッと一口呑む。昼酒は正に至高である。
「いらっしゃい、まいど~!」とか言いながら表の看板の絵にクリソツなおっさんが入って来た。
オーナーの前山博信氏である。61歳になるその肌ツヤは若々しく、満面の笑顔がイイ。腹が出過ぎだが。
「初めまして!北九州のチャーリーに行け!と言われて来ました!」
「えっ??そしたらお客さんも北九州から?ハッ?大阪の人?えーーっ!!」
「そうですねん!この前は何度も通ったことありまんねんけどねぇ~」
「イヤイヤ!わざわざ嬉しいですなぁ~!こういう出会いはホンマに嬉しいなぁ~!」と前山大将。
ドカッと座って喋る!喋る!私も負けずに喋る!喋る!
「ところで大将!このしめ鯖喰いたいです!」
「了解しました!〆具合の浅いの、普通の、シッカリ〆てるのと三段階ありますけど!」
「なんや昔の欽ちゃんのテレビみたいですな。。。。一番シッカリ〆てるの下さい!」
※三佳屋特性・日本一美味いしめ鯖@900円(税抜)、日本一かどうかは兎も角、美味いしめ鯖。私的には史上最高。
※三佳屋名物・どて焼@650円(税抜)、和牛使用の上品さ。かんてき(七輪)に乗って出て来たがな。
※手作りコロッケ二個入り@400円(税抜)、日本酒に合う上品なコロッケ。
※どぶろく 濁酒@500円(税抜)、「金鼓 伝承水もと仕込み 秋濁酒」 もろみを濾してない本格的なもの。
なにしろ茲は「裏なんば」である。近所には居酒屋だ立飲み屋だと星の数よりも多くエエ店が犇めいておる。
それらの店に比べたらこの店の料理の値段は明らかに高い。しかしその分、材料のグレードは2ランクは高い。
さてそこをどう捉えるのかは人夫々だろう。「ミナミでちょっと贅沢」には抜群の店と私は思う。
ミナミの真ん中と言う立地上、たとえばスイスホテルに投宿する航空会社のクルーが来るようになり、
その紹介で色んな国の人が来るようになって、最近では外国の新聞が取材に来たりするようになった。
とにかく「人が好きでしょうがない」大将である。誰とでも気さくに話して友達になってしまえる人だ。
店でJAZZのライブをやったり、色んなイベントをやったりして如何にも楽しい。
「うどん麺打ち体験」や「書道体験」などを企画して国際交流にも貢献。
大阪コンベンション協会にも積極的に参画して大阪を世界に広める事業に一役買う心意気である。
「色んな出会いがイッパイあって、自然にこんな感じになっただけですねん」
色んな販促物やたとえば食べログでの宣伝振りを見ると少々押し付けがましいくらいにアピールしているが、
大将御本人は至って自然体。謙虚でまったく押し付けがましさはない。但し色んな食材にはこだわる。
※きつねうどん@???円、麺は手打ちでコシがある。「金胡麻」を入れてコクを出すという。
私は大阪うどん独特のコシが全くないのが好きなので、この店のは固いが讃岐うどん好きにはどうだろう?
この店本当はカレーうどんが名物らしいのだけど、私はカレーうどんが苦手なので「きつね」にした。
しかしだ、その名物のカレーうどんが食べログ内での評判は芳しくない。喰ってないので分からんけれども、
「きつね」を喰ってみてとにかく出汁が昔の大阪風で「薄い」のだ。そしてモチロン無化調・無添加。
私は好きだけれど、もしカレーうどんがこの延長線上なら物足りないと感じる人も多いだろうと思う。
気が付いたら2時間半経っていた。
香港とか何処だかの新聞に紹介されている記事を見せてもらったりして盛り上がっていた。
「これ全部ね、こっちから頼んだのって無いんですねん。全部無料で向うからの依頼もろて載ってますねん」
「ありがたいことですわぁ~」と大将。徹底的に謙虚で楽しいオヤジである。
メニューに「鴨なべ」とかがあった。「ブリしゃぶも電話もらっといたら出来ますよ」との事。
こんど糖尿星人とγ-GTP値800星人と3人で来よう。その時には「きつね」の値段も見ておきます!(笑)
年内の再訪と、年内の再訪レビュー決ぃ~めたっと!!
マイ★ベストレストランですからネ♪
お得意の「我田引水」「超依怙贔屓」「独断専行」「傲慢無礼」「遊蕩放埓」でいいんですな。
今年からはとにかく放っといても大繁盛のお店は入れませんでした。