リチャード1958さんが投稿したお料理 佐藤(福岡/小倉)の口コミ詳細

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お料理 佐藤小倉、平和通、旦過/日本料理

1

  • 夜の点数:4.8

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 4.7
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.7
      • |酒・ドリンク 4.7
1回目

2012/10 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.7
    • | 酒・ドリンク4.7
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

美味是唯淡 ・・・ 【佐藤】

皆様は「今日は一人にしてほしい、一人でいたい」みたいな時はないだろうか?

私はしょっちゅうである。或る人は私を「ローン・ウルフ」と呼んだりする程だ。

この日もそうだった。九州は小倉へ出張の日。新幹線さくらに乗車する。

午後3時台の中途半端な時間帯で窓際の席。どうか隣に誰も来ないようにと祈った。

来るんだったら妙齢・秀麗な女性に限る!間違っても弁当を喰い出すようなババアは願い下げだ。

今日は一人と決めたら徹底的に一人っきりが良いのである。

この日は幸運だった。新大阪から小倉まで誰も隣に来なかったし、車輛内も空いていて静かだった。


夕刻6時前に小倉ステーションホテルにチェックイン。

部屋には入らずにカードキーを受け取ってそのまま食事へと出かけた。

目指すは九州屈指の和食割烹【佐藤さん】である。止しときゃイイのにホテルから歩いて行く。

「21世紀の奇跡」とまで言われたウキワ星人の方向音痴。案の定、迷いに迷った。。。

小倉の盛り場、大阪で言えば北新地。外に立っている黒服に聞いても知ってる奴がなかなかいない。

確かこのあたりは最近、暴力団による報復事件が多発している地域である。

間違えられたらかなわん!小倉へ来てまで職質を受ける様な事態は回避したい。本気で焦った。

店に電話して聞いても自分が今何処に居るのか分からんのだから不得容量極まる。

そんな堂々巡りがいつまで続くのか不安になって来た時に一人の女性とすれ違いかけた。

ショートカットで颯爽と歩く姿は久々に出会った「カッコエエ女」。こんなイイ女がおるんやな~小倉!

何故かブーツのファスナーを上まで上げずに歩いている。酔っているのか、何処かから逃げてきたか?

そしてやっぱり、そんな「カッコエエ女」は【佐藤】を知っていた。スグ近所だった。

この女性、誘いたかった。。。しかし、予約必須の【佐藤さん】。空席などないだろうし。。。(涙)


予習不足だった。お店は或るビルの外階段を3階へ上がる造りだったのだ。

てっきりメイン・ストリートに面した1階にあるものだと思い込んでいた。1回前を通ったんちゃうかな??

想像以上に狭い店。コの字カウンターの奥隅に案内される。後ろの端っこには虫籠。コオロギを鳴かせている。

私のムードにピッタリの上品なひざ掛けを広げる。最初はやはりビールを頂こう。エビスの瓶ビール。

静かな店内。如何にも福々しい大将に、若い職人さん。奥の厨房にも女性が二人おられたように思う。

メニューや献立表はない。お任せコースが¥10000、¥12000、¥15000の3パターン。

この日は¥12000コースを予約していたのだが「今日はイイ松茸が入ったんです」

¥1000プラスで松茸がタップリ付いてくるとの事で迷わずお願いした。初物である。

※デカイ葉っぱの上、うさぎの中に柿の白和え。その上に「畑のキャビア」と言われるホウキソウ

  えだ豆があって、小芋の煮付アワビが並ぶ。これをアワビの肝醤油で喰う。

  これ喰った時点でこの店はスゲェ!と思った。

渡り蟹の海水ジュレ、蟹の実が惜しげもなく入っているのに驚く。こんな喰い方もあるんだなぁ。

松茸の土瓶蒸し、分厚く切った松茸が四切れも!出汁はあくまでも上品な薄味。感動した。

 余りにも嬉しかったので「アラビン・土瓶・ハゲ茶瓶!」とカマしたのだがスルーされた。。。(涙)

※もうとっくにぬる燗を飲っている。吉乃川、新潟の酒だ。

天然とらふぐの造里、ポン酢と、なんと塩昆布で喰う。これは初めてだった。

青竹冷酒・寒北斗 、福岡の銘酒である。竹筒に入れて二日間寝かせている。竹の香りがして、もう抜群!

烏賊団子、銀杏入り、少し前から炭焼きの上に並んでるのが「なんやろ?」と思っていた。可愛いでしょ!?

雲丹とステーキ、炭焼き和牛ステーキを新鮮な雲丹をソース代わりにして喰う。もっと欲しかった(笑)

  こんな贅沢な喰い方があるかいな!涙がチョチョ切れたわい!

秋刀魚と骨、「普通、秋刀魚はお出ししてないんですがね、あまりにもイイ秋刀魚だったので!」

  「秋刀魚の値段がお安い分、他ので埋め合わせさせて頂いてますから」

  そんなお断りしてくれなくてもイイのに(苦笑) 秋刀魚を紫蘇巻きして炭焼きにしてるんだけど、

  丁度イイ脂具合に紫蘇の味がからんで絶妙の味だったから、ゼンゼン満足ですよ、ハイッ!

鯛の潮汁、私はひょっとしてこれが一番気に入ったかも知れない。滅茶苦茶美味かった。

  若い人はダメかも知れない。味が薄いからだ。鯛の出汁に葉山椒の香り。或る意味それだけ。

  昆布だしなのか、鰹だしなのか分らないくらいの出汁がベース。絶妙のバランスなのである。

松茸御飯、もちろん土鍋で!薄味で炊いてある。いっぱい炊いてある。喰われへんがな(涙)


季節が過ぎ旬が去り行く食材と、旬を迎えたばかりの食材が出会う季節。

そしてそれを見事に具現化してくれるお店だった。感動・感服した。


淡い。すべてが淡い。

淡いことに美味さがあることを痛感する。手を加えるだけが料理ではない。

さりとて素材ばかりに頼るのでもない。

この国特有の四季。その折々の旬の食材をこだわりを持って選び、

その旨味を最大限に引き出してやる。

本当に美味いと言えるものを、本当に美味いと感じてくれる人のために作り続ける。

そんな風に淡々と語る大将、こりゃぁ相当の「ヘンコ」に違いないわい(笑)


デザート、葡萄のコンフォート、焼栗に餡子が乗ってて、お抹茶が出てきて。。。苦手な分野である。。。

おにぎり、あまり喰えなかった松茸御飯をおにぎりにして竹の皮に入れて呉れた。

 「ぼ、僕はおむすびが、す、好きなんだな、やっぱり」 山下清の真似がやっとウケた。。。

 質実剛健な大将、何度大阪独自のボケをかましても突っ込んでくれない。寂しかった(苦笑)

 「大阪の人は皆んな、撃つふりしたら、倒れるんですか?」真面目な顔で真面目に聞かれた。


料理の説明なぞは本当に丁寧。名人に有り勝ちな傲慢さなどは微塵もない。

だからと言って決して堅苦しいのではない。

昭和の職人の雰囲気も少し漂わせながら、優しい笑顔が素敵な大将だった。

九州屈指の名店、素敵な大将、そして見事なまでの料理の数々を想いながら、

翌朝に喰った「松茸御飯のおにぎり」がこれまた抜群に美味かったのだった。


 

  • セット

  • 一番右がアワビ

  • 真ん中は小芋 枝豆見えますか?

  • ウサギの中は柿の白和えの上にホウキソウ

  • あわびの肝醤油

  • 何が入ってるのでしょう?

  • 渡り蟹の海水ジュレ

  • 渡り蟹の実がタップリ

  • 松茸の土瓶蒸し

  • ぬる燗は「吉乃川」

  • 天然とらふぐ

  • 塩昆布とポン酢

  • 青竹冷酒二合「寒北斗」

  • ぐい飲みも竹

  • 烏賊団子

  • 銀杏入り

  • 肉炙ってます

  • ウニとステーキ

  • ウニをソース代わりに

  • 秋刀魚炙ってます

  • 秋刀魚、紫蘇を巻いてます

  • 秋刀魚と骨

  • 鯛の潮汁

  • 松茸御飯

  • 漬物も美味かった

  • 大将自ら

  • ぶどうのコンポート

  • 焼き栗と餡子

  • お抹茶

  • 持ち帰らせて頂きました

  • 三階へ上がります

2012/11/04 更新

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