リチャード1958さんが投稿した馳走なかむら(福岡/森下)の口コミ詳細

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移転馳走なかむら穴生、萩原、森下/日本料理

1

  • 夜の点数:4.7

    • ¥10,000~¥14,999 / 1人
      • 料理・味 4.9
      • |サービス 4.7
      • |雰囲気 4.7
      • |CP 4.8
      • |酒・ドリンク 4.5
1回目

2013/01 訪問

  • 夜の点数:4.7

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.7
    • | 雰囲気4.7
    • | CP4.8
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

あくまでも淡く、あくまでも儚く (其の弐) ・・・ 【馳走 なかむら】


【2014年1月】

確か去年の初レビューがこのお店でした。そして今年は初外食がこのお店だったのであります。

お正月は例年何処へも行きません。信仰心が皆無なので初詣も行きません。

コートダジュールの第一別荘に行けばよいかも知れないのですが年末年始の空港の混み具合がイヤでねぇ~。

結局家に閉じ籠っての読書三昧、ごろ寝三昧の日々だったので御座います。

世間並みに6日に活動を開始致しまして8日の水曜日、2014年初出張に毎度お馴染み・北九州へ出撃。

年末より予約しておいたこのお店【馳走 なかむら】で奈緒子女史と今年初の昼食。

そして夜は奈緒子女史に【初詣】、などと目論んでおりましたのですが、「予定が入ってるから」と断られ・・・。

なんとも情けない、現地の同業者のオッサンと行く以外に道は無くなっていたので御座います。


2013年12月4日。「日本人の伝統的な食文化:和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。

そんなニュースに嬉しい気持ちになったのは私だけではありますまい。

新年早々、その和食を、それも本格的な「和食」を味わう幸せは言葉では表現出来ないのです。

去年お邪魔した時は居られなかった女将がお出迎え。。。

真っ白な割烹着が陽光に冴え、上品な御着物が溶けるような微笑みを際立たせます。

如何にも正月用の目出度い掛け軸が掛かる個室に案内されまして、厳かに着席したりします。

二人用の個室に、むくつけき50過ぎのオッサンが二人。瞬間で窒息しそうな気が致しました。

早速ビール呑みたいがな!って思ってたらリンゴ湯という代物が出て来ましたよ・・・。

なんじゃこりゃ?と思いましたがね、これ美味しいしね、気持ちがゆったりしたんです♪


「新年おめでとう御座います。本年もどうぞ宜しくお願いします」

備前焼のグラスに丁寧に丁寧に入れられた生ビールで新年を祝う乾杯で御座います。

※先付

茶ぶりなまこ、鱧の卵の酢の物、煎じた番茶に一度通したなまこ。臭味が取れて柔らかくなるそうな。

そして鱧の卵!?そんなん喰ったことありませんがな!!

自家製からすみと黒豆、このからすみは去年も喰ってお替りしました。最強です。

そして、今年もマメに頑張りましょう!!何にマメか?ですと?? 野暮な事を聞いたらあきませんがな。

※腕もの

銀杏芋揚げに金粉が振りかけてあって、お澄ましの中に浸かっております。

もうこの辺から、確か日本酒に移行していたはずです。十四代 中取り純米吟醸の登場でありますよ。

※とら河豚の白子を昆布醤油とちり酢で

河豚の白子って本当に美味しいですよねぇ~♪なんでこんなに美味しいんでしょう??

新鮮なとらふぐの白子でしたら尚更ではありませんか!これだけで正月早々目出度い!目出度い!

※旬菜がかるた合わせで

さすが日本の「古典かるた発祥の地」と言われる福岡ですね。器がかるたなんですよ。

合わせるもなにも、なんて書いてあるか分からないので合わされへんがな!

六枚のかるた皿から三枚づつ取ります。内容は品書きも含めて写真参照ということにさせて頂きます。

※筍と笹カレイの骨せんべい

弥増してお酒がすすむではないですか。雪漫々 しぼりたて生原酒と行きましょう!!

※焚き合せ

ズワイ蟹の蒸し内子、勝ち栗、雲丹、生麩、銀杏が入ります。あんかけになってるから冷めないのです。

※せこ蟹の味噌入り五目御飯

御飯物が出て来たんですから止めとけばイイのに、漬物と御飯の「おこげ」をアテにまだ雪漫々を吞みます。

午後から仕事なんぞする気は一切ありませんがな。

それとね、白味噌仕立てのお汁!これ最高に美味かったんです!!

※デザートは二種類

焼きリンゴ、デコポン、紅白イチゴ、白いイチゴなんて生まれて初めて!オッサン二人大興奮です。

紫芋と胡桃和え和三盆、そしてお抹茶

私は大抵デザートは喰えない時が多いのです、もう腹一杯になってしまってるのでネ、

そやけどこの日は頑張りましたよ。胡麻和え和三盆なんて一生喰えないかも知れないでしょ!


上品でそして淡くて、儚くて。。。馳走 なかむら、健在でしたねぇ~。素晴らしかったです。

正に「日本人の伝統的な食文化:和食」を、黒崎という地方都市の一角で脈々と今、伝え切っておられます。

大都市でもない、観光地でもない、何処にでもある小さな街で珠玉の如き光彩を放ちます。

そのことが「文化としての和食」の心髄であり、世界に冠たる料理であるとの証でありましょう。


大正の時代、あの岡本かの子が世界に宣揚し、誇りに誇った「和食」。

「世界中のホテルで最上の格を得たフランス料理。しかし日本のホテルだけは和食も同格にしているのだ」

岡本かの子はこう述べて「和食」を愛し、伝え遺そうとしたのです。

そんな彼女をこの店、【馳走 なかむら】に連れて来てあげたかったぁ~。きっと喜んで呉れたやろうなぁ~。


「いやぁ~美味かった!驚いた!黒崎にこんな店あるなんて!知らなかったなぁ~!」

同業者のオッサン、上機嫌でビックリしています。そしてイヤミたっぷりに。。。

「リチャードさん、いつもこんな美味いもん喰ってるのぉ~?グルメだねぇ~。」

。。。しかしオッサンってどうして、必ずこういう要らん一言を吐くんでしょう??

食べロガーのオッサンの皆さん!こんなオッサンにはお互いならないように気を付けましょうねぇ~。


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【2013年1月】

やっと2013年初のレビューを書くことが出来る。

なにしろ正月休みは完全な寝正月を決め込み、ただ喰っては寝転び、また寝転んでは喰い、

動くと言えばルーシー・カーマイケルの散歩と排便だけであったので、見事に太ってしまった。

実は新年5日に寿司を喰いに行ったのだが、正月早々失礼な遇し方をされてしまったのである。

初っ端のレビューにそんな事を書くのもイヤだったし、いつもながら下書きなんか一軒もないし、

今回アップさせて頂くこの店に行くまでレビューアップなど考えずに、ダイエットしようと決意をしたのだ。


そうして8日間で、85,4kgまで膨張していた体を82,4kgまで落としてこの日を迎える。

2013年初出張。毎度御馴染みの北九州。小倉・黒崎と廻る1泊2日の行程。

しかしそれを1泊増やして前日入りして美味いものを喰いに行くのである。

今回の狙いは北九州市八幡西区という処にある馳走なかむらさん。

いつものようにマイレビュアーさんの情報を全面的に信頼しての予約である。

何と言ってもこの店「個室のみ」なのだ。カウンターさえないらしい。

つまり、婦女子を伴うのには余りにも好都合なお店ではないか。

早々に予約を確定し、お目当ての女子に連絡を取る。これが大切なのだ。

相手のOKが出てからお店の予約をする、というような姑息な態度ではイケナイ!

いつでも、どこでも、あくまでも、男は「背水の陣」でなければならない。

ここ一年位の間に仕事関係で顔見知りになった女史にイソイソとメールを送る。

一人目は「最近、腰痛がヒドイのとその日は夜勤なので。。。」という理由で断られた。

(我々の業界でナンデ夜勤やねん??)とか思ったのだが追及はしない。

二人目は「リチャードさんと二人きりでお会いするのは申し訳ないけどムリ」

(因みに実際はリチャードと呼ばれているわけではない。ちゃんとした名字で呼ばれている)

まぁ、二人目の女史の断り方は凹むけれども、ひじょうに賢明な断り方ではある。

そしてやっと三人目、前回のイベントでお手伝いをしてくれた派遣会社の女史からOKが出た。


JR黒崎駅で待ち合わせてタクシーに乗る。10分も乗っていなかったと思う。

どんどん景色が寂しくなっていく。もう完全な住宅街に入って来てしまった。

そんな中、地味で暗めなライトに浮かぶ「なかむら」の字を見つける。

これはもう完全に普通の町家を改造した店舗である。タクシードライバーも知らなかったし・・・(汗)

引き戸を開ければ普通の上がり框。仲居さんが二人迎えてくれる。静朴な感じに好感が持てる。

部屋にはテーブルが置かれている。助かった。その方が気が楽だ。ベタ座りはどうも苦手だ。


まず最初におしぼり、そして御煎茶が出て来る。なんだかこれは嬉しい。

冷えた身体をおしぼりとお茶で癒しつつ、飲み物を選ぶ。

なんでだろう?こんなに寒くても「とりあえずビール」なんだなぁ~(苦笑)

そして生ビールが備前焼のジョッキに入って遣って来る。これには少々驚く。

今回、予約段階で注文しておいたのは懐石料理 花 ¥8000のコースなのだ。

それがいきなり大層趣味のイイ備前焼のジョッキが出て来たのだから面食らった。

※付き出し、イクラ、ヘシコ、タイラギ貝の酢の物。上品な味付けに益々嬉しくなる。

※福良雀の椀物、上品な薄味のお澄ましの中にアワビのしんじょ、大根葉、しいたけ。そして柚子の香。

             お椀の蓋には福良雀が描かれてある。

             ふっくらと肥えた雀にめでたい、福良む(ふくらむ)という言葉を掛け合せた

              「福良雀」は寒さに耐える生命力を尊ぶ縁起物だ。

※雪漫々大吟醸¥1000、生ビールは一杯だけにしておいて・・・。

※造里、四日寝かせて昆布締めしてある赤むつ、あら(クエ)、自家製からすみ。

      別の器にのれそれ出汁で喰う。造里用の醤油は昆布醤油という高級さである。

※お酒のアテに、裏に「福」と書いてあるゲンのイイ蓋を開けるとくわいセンベイが入っているし、

          竹の器にはくるみの甘煮がたっぷりと。どちらも生まれて初めて喰った珍味。

※八寸、菜の花、タコ煮、鰤照焼き、黒豆、長老木(ちょろぎ)。

       鬼のお面で蓋をして出て来る。縁起物の料理を喰ってしまうと、その皿には福娘が描かれていた。

       つまり「鬼は外、福は内」なのである。これには同伴女史も大喜びである。

※追加注文、自家製からすみがあまりにも美味かったので別に注文した。

           菊花の酢漬けも二種類入れて呉れて華やかに呑める。

※十四代本丸¥700、山形県の酒。これ好きですねん。

※河豚の白子あられ揚げと佐賀牛、八丁味噌で喰う。トロントロンの河豚白子が芳ばしい衣を纏う。

                        佐賀牛はソテーしてある。八丁味噌が薄味なのでちょうどイイ。

※赤足蟹と雲丹の炊き合わせ、九谷焼の染付が粋だねぇ~。酒が進む、進む。

※鰻と山椒の御飯、酒も呑み終わり、また粋な急須でほうじ茶が来る。

           そうしてこの御飯物の写真を撮り忘れてしまった。。。美味すぎたからだ。。。

※デザート、いちごゼリーの上にキンカンの甘煮が乗せてある。

         いちごは「天使のほっぺ」とやらいうブランドだそうだ。

※更にデザート、ゆりねの茶巾を火鉢で炙る。横には和三盆。

         そして萩焼の器にお抹茶である。

ダイエットと称して約十日間ロクに物を喰ってなかった我と我が身にはもうこれで限界だった。

しかしこの店の味付けには驚かされた。徹頭徹尾、薄味だ。京都でもこんな店は今や少ないかも知れない。

それでいて各素材の持ち味というのだろうか、まるで交響楽のようにインパクトを遺す。

時々大将も顔を出してくれて料理の説明とかを丁寧に聞かせてくれる。

またこちらから仲居さんに何か質問をすると出来るだけ大将が答えに来るようにしてる様子だ。

一つ一つの料理が淡く儚い味付け、そしてスタッフの皆さんの動きもいい意味でゆっくりしており、

ひじょうに静かで過ごしやすい。「子供お断り」も理解出来る雰囲気である。

それでいて決して堅苦しいわけではなく偉そうなのでもなく、笑顔が素敵で謙虚なお店でもある。

そして安い!この内容が¥8000。大阪では有り得ない。

正月気分と節分気分。粋でゲンのイイ演出で最高の夜になった。

大阪人はとにかく「ゲン」を大切にする。


ただ、四畳半位の個室に若い婦女子と二人っきりの食事は。。。シンドかった(冷汗)

これがすでに何度も情交をかわしている相手とか、もう「触れなば落ちむ」相手なら良い。

今までロクに喋ったこともない、この日でまだ顔を合わせるのが三度目では息が詰まった。

相手の女史も同じ、イヤ、もっと悲惨だったのかも知れない。

禿げオヤジの加齢臭に脂性というスパイスが効いた三重苦の54歳と差向えはキツかったろう。

しかも若い人には初体験であったに違いない、薄味の和懐石である。可哀想過ぎた。

やはり「大人の店」で「大人の味」を堪能しようと思う「大人」にこそ行って頂きたい店だった。


「失礼ですけど○○子さん、お歳はお幾つなんですか?」

「はい、26歳です」

ウチの娘と同い年やないかーーっ!!

前途多難な2013年を予感させる阿呆丸出しのスタートになってしまった。

相も変わらずダラダラとクドく長~いレビューばっかり書くであろう無反省宇宙人。

本年も宜しくお付き合い頂く事を希うばかりである。


  • お店の入口。

  • 個室の掛け軸、目出度いでしょ♪

  • りんご湯

  • 生ビールの入れ方も繊細

  • 先ずはこれ!

  • 茶ぶりなまこ、鱧の卵の酢の物

  • 自家製からすみと黒豆

  • 腕もの

  • 銀杏芋揚げ

  • とら河豚の白子を昆布醤油とちり酢で

  • 正月早々、十四代

  • こんなんで十四代呑んだら、ますます目出度い

  • かるた合わせ

  • 品書き

  • 半分の三皿取ります

  • 何て書いてるか分からんけど、「かるた」です

  • 筍と笹カレイの骨せんべい

  • 正月早々、雪漫々

  • 蒸し内子、勝ち栗、雲丹、生麩、銀杏をあんかけに

  • メッチャ美味いですから!

  • 最高ですから!

  • せこ蟹の味噌入り五目御飯

  • おこげがイイねぇ

  • デザート。焼きリンゴ、デコポン、紅白イチゴ

  • 紫芋と胡桃和え和三盆

  • お抹茶

  • 今年は午年

  • おみやげの盃      ゲンがいい。

  • ヒッソリと。

  • 御挨拶文

  • 室内

  • お正月やねぇ。手書きの軸

  • 水仙の花が嫋やか。

  • セット

  • 先ずは御煎茶。

  • 生ビール¥600、備前焼のグラスが嬉しい。

  • 付き出し。

  • 椀物。

  • 山形県「雪漫々」大吟醸¥1000

  • 御造里。

  • 赤むつ、あら、自家製からすみ。

  • 赤むつ。

  • のれそれ。

  • 薩摩切子のグイ呑みがイイでしょ!

  • アテに。左がくわい煎餅、右が胡桃の甘煮。

  • 蓋の裏に福。

  • 八寸。蓋に鬼の面。

  • 菜の花、タコ、ブリ、黒豆、ちょうぎ

  • タコ煮

  • ちょろぎ

  • 食べ終わったら福が。

  • 鬼は外、福は内!

  • 自家製からすみを別に注文。菊花もバツグン。

  • 山形県「十四代」本丸¥700

  • モーゼルと薩摩切子。

  • 河豚白子のあられ揚げと佐賀牛を八丁味噌で。

  • 河豚の白子。

  • 佐賀牛。

  • 九谷焼の染付。

  • 赤足カニと雲丹の焚き合せ。

  • ほうじ茶。

  • バカラの器に苺ゼリーの上にキンカンの甘煮。

  • ゆりねの茶巾と和三盆

  • ゆりねの茶巾と和三盆。

  • 萩焼でお抹茶。

2014/02/01 更新

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