4回
2022/12 訪問
圧倒的に脳天にささるお料理の数々をテンポ良く頂ける隅々まで考えられたコース
最近高頻度で訪問している膳処末富。
薪の可能性を追求し唯一無二の和食ベースのノンジャンル料理を頂けるお店。
・白子
キタアカリのソース
・空芯菜☆☆☆
香りと塩みが絶妙。
・寒鰆☆☆
ソメイヨシノで燻した寒鰆。
中心部の温度低めでねっとりした食感。
・蟹しんじょう
利尻昆布のお出汁。
まろみがあり甘みが強いお出汁。
・ヒレ丼☆☆
薪、炭、玉ねぎを熱源に火入れ。
・白エビのマリネ☆
酸味がきいており白エビの甘みが引き立つ。
・マッシュルーム
薪焼きしたマッシュルームとキノコのソース。
・つくね☆☆☆
高原比内地鶏と高坂鶏のつくねを竹で火入れ。
中心がレアでむっちりしている。
鶏そのものの味わいが濃い。
・茄子☆
ゆっくりお出汁を入れて炊いた茄子。
・牡蠣のビスク☆☆☆
一時間かけて焦がし焼いたレタスで頂く。
とろみがあり旨みがめちゃくちゃ強い。
・タン☆☆
ウイスキーの後味が香ばしく最高。
食感も柔らかく程よい。
・百合根
・牛しゃぶと牛蒡の炊き込みご飯☆
・うどん☆☆☆
薪の香りと淡い塩みが癖になる。
今回もさらなる進化を感じるコース。
調理はシンプルながら奥行きがあるお料理で翌日も脳裏に焼き付いて離れない。
2022/12/15 更新
2022/11 訪問
これほどまでに惜しみなく白トリュフを削るコースは見たことがない
肉匠堀越から始まりオープンするお店を全て大ヒットさせてきた末富シェフの集大成、膳処末富。
薪を中心とした香りがテーマのノンジャンル料理店。
今回は白トリュフのコースを頂く。
これだけトリュフの仕入値が高騰している中、信じられない量を削る。
付加した香りにかけ算するよう纏わせる白トリュフの薫にはセンスしか感じない。
圧倒的にここでしか味わえない特別感のあるお料理の数々に終始翻弄される。
・ブラータチーズ
キャビア、白トリュフ。
・空芯菜☆☆
藁焼き。
空芯菜の筒の部分にしっかり藁の香りが閉じ込められておりコース全体の予感を感じさせる機能となるお料理。
シンプルに旨い。
・虎ふぐ☆☆☆
黒トリュフ、白子のソース。
塩みを引くことで食材の味わいを強く前に出す。
素晴らしい。
・蟹素揚げ
昆布出汁。
・ヒレ丼☆☆☆
白トリュフ。
スペシャリテ。
トリュフの風味が赤身の味わいと凄く合う。
・白エビのマリネ
・牛タンの塩辛とくるみの卵黄和え
・マッシュルーム
・牛タン☆☆☆
ウイスキー樽で燻す。
以前食べたものから更に進化して香りと旨みの感じ方が異次元。
・百合根☆☆☆
シンプルなお料理。
百合根とお出汁だけで深い甘みを楽しむ。
・塩とトリュフのご飯☆☆
・トリュフうどん☆
今回も驚きの連続。
同じメニューでもマイナーチェンジを重ねてどんどん美味しくなっていくのも凄い。
2022/12/01 更新
2022/09 訪問
脳に突き刺さる旨さのオーケストラ
鈴田式、薪鳥新神戸をてがけるグループの長、末富さんがご自身で振る舞うお店。
麻布十番一ノ橋の裏手にある民家を改装した素敵な雰囲気の店舗。
薪料理の集大成でジャンルにとらわれないお料理の数々を目の前でテンポ良く提供して下さる。
ボリュームは結構あり私は凄まじく満足度が高い。
塩みや甘みのバランスに優れておりお料理の繊細さを凄く感じる。
ソメイヨシノや竹、ウイスキーの樽と薪の香りはお料理に合わせて変化する。
コースの構成は緩急がしっかりついており食べている時の高揚感がずっと継続される。
兎に角素晴らしいの一言に尽きる。
・玉ねぎ☆
ビーツのピューレ、ミルク、N25のキャビア。
玉ねぎの甘みとキャビアの塩みに燻した香りが追いかける。
いきなり刺してくる一品。
・空芯菜☆☆
枝豆すりながしと頂く。
藁焼きした空芯菜。
口に運ぶタイミングで鼻にがっつり香りが来る。
・鰹☆☆
ソメイヨシノで燻製。
玉ねぎソース。
甘みが強いソースで燻製香を落ち着かせる。
皮目のぱりっとした食感が強めで最高。
・茄子田楽☆
ハリッサ、アーモンド。
ふっくらした食感とみずみずしさが最高の茄子。
・鱧
揚げた鱧とお出汁のシンプルな料理。
・ヒレご飯☆☆☆
玉ねぎを熱源に火入れしたヒレ。
冬瓜と貝柱のご飯。
あえて味付けを抑えて肉のサシや赤身の旨さを味わえる設計。
・帆立の刺身
程よい酸味と木の芽の痺れが良く合う。
・つくね☆☆
付合せは蓮根。
薪鳥新神戸で出さないつくね。
高坂鶏の風味と薪の香りで食べたことない味わい。
・焼とうもろこし☆
とうもろこしのピューレと頂く。
温と冷の協奏と竹の香り。
立体的な甘みが素晴らしい。
・牡蠣のソース☆☆☆
ソースを味わうためのレタス。
フレッシュで食感が良いレタスの旨さを残しつつ牡蠣の旨みだけがグイグイくる。
凄い。
・白桃の白和え
・牛タン☆☆☆
ウイスキー樽で燻した厚切りのタン。
かなりウイスキーの香りがする。
味わいも強めで食感と合う。
最高。
・蕎麦湯
芋茎の素麺と頂く。
とろみが強く蕎麦の風味が良い。
・牛しゃぶと松茸の炊き込みご飯☆☆☆
鼻には薪、口には松茸の香りが広がる。
素晴らしい調和。
あぶらで米がコーティングされて最高に旨い。
・薪うどん☆☆
塩の後、いりこ出汁で頂く。
食感が素晴らしく塩みと薪の風味が極めて強い分かりやすい美味しさ。
・燻製のババロア☆☆
スペイン産のオリーブオイルで頂く。
塩で甘みを強める。
・金宣茶のアイス☆☆
お茶と卵白のみでできている。
ふわふわかつ繊細なシャーベットの様な食感で爽やかな甘み。
食べたことないアイス。
薪の香りとライブ感溢れる調理には終始感動。
ジャンルとしてはイノベーティブ和食になると思うがここまで香りにこだわったお店はきっと存在し無い。
すべてのお料理に奥行きを感じ食べた瞬間に直接的に旨いと感じるとんでもないお店。
2022/09/10 更新
6月20日に幕を閉じる善処末富。
鈴田式、新神戸、室井とグループ全店が超人気店でその総大将末富氏が昨年オープンした期間限定のレストラン。
薪の技法を現代的解釈に昇華し旨いの向こう側を追求したお店が閉店し伝説となる。
・とうもろこしのピューレと和風出汁のジュレ
とうもろこしの粗く皮を感じられる食感と甘みの間に出汁の風味が包み込むように香る。
・藁焼きの空芯菜☆☆☆
鼻を抜ける香りや旨み、塩みが相変わらず絶妙なバランスであり強くインパクトがある。
・鰹☆
甘みがつよいタレをだくだくつけて頂く。
鰹の風味とのコントラストが最高。
・金目鯛のお椀
利尻の二年熟成の昆布の一番出汁。
まろみがあり強めのお出汁としっとりした金目鯛の相性が最高。
・ヒレ丼☆☆
特別にシャトーブリアンを使用。
薪の香りがじわじわ湧いてくる。
玉ねぎの旨みと合わさりご飯含めた一体感が素晴らしい。
・アオリイカとアロエ
・椎茸と蛸のタルト☆
薪焼きした椎茸と蛸の柔らか煮。
椎茸の風味が広がりジューシー蛸の味わいをタルトの程よい甘さが包み込む。
・高坂鶏☆☆☆
美味すぎる。
ヘーゼルナッツの薪。
皮目のパリパリ感と身のクリアでジューシーな味わいが凄すぎて空いた口が塞がらない。
細かい昆布の旨みも素敵。
・丸茄子☆
水分量が異常。
表面の食感と味噌の上品な味わいが最高。
・ほおずき
素晴らしい香り。
日本酒を調味料程度に合わせて伸びのあるフルーティな味わい。
・茸☆
薪焼きした茸と茸のソース。
茸のサクサク、ジューシーな食感も凝縮したソースの味わいが素晴らしい。
・タン☆☆
ウイスキーの樽で燻し焼いた牛タン。
歯応えが良く噛むほどに味わいが溢れ出す。
・じゃがいも
北海道のじゃがいもと昆布出汁。
水分量と甘みが異常。
・薪大根ご飯☆☆
大根が水分と旨みを出しており最高。
オリジナル、しらす、山椒と卵黄の漬けとおかわり毎に味変が楽しい。
最終的には太刀魚と柚子胡椒となってやばさの極み。
・薪うどん☆☆☆
手打ちで粗い太さでこしがまばらなため食感が楽しい。
オイルと塩みのバランスが良くそのまま食べるのが一番好み。
おかわりはお出汁をかけて頂く。
最終的に生からすみで頂く。
・天然水と柑橘のジュレ
・セロリと粗塩のアイス☆☆☆
セロリの風味と甘みが非常に良く合う。
塩で甘さに深みが出て最高。
最終日までお料理は進化していた。
グループ店舗は移転して再出発を迎えるが善処末富はここでフィナーレを迎える。
毎月の様に訪問できて素晴らしい体験をさせて頂いた。
本当にお疲れ様でした。