2回
2024/08 訪問
徳島の夜を彩る、珠玉のカクテルたち。12年と変わらぬ居心地の良さ。
オリジナルカクテル「Garden City」。国際的な潮流に合わせ、甘口でトロピカルな味わい
オリジナルカクテル「Arche」。カルバドスをベースに、グレープフルーツ、ライチ、ピーチが入る
すだちと和三盆を使ったギムレット。口当たりがまろやかで、あとを引く味わい
オリジナルカクテル「Prucian Blossom」。梅リキュールにジン・ストロベリー・ヨーグルトリキュール
AWA JIN(阿波ジン)トニック割り。ジンのベースは米リキュール
徳島ハイボール。和三盆糖の色味とまろやかさが秀逸です
フレッシュキウイのカクテル。ぷちぷちが快感です
モスコミュール。銅のマグカップ、絵柄に見入ってしまう
お通しはサラミにオリーブ、はしりの梨
徳島随一の歓楽街、栄町にある。実力派の女性マスターが笑顔で迎えてくれます
2024/08/29 更新
2012/06 訪問
国内最高峰の女性バーテンダー。珠玉のカクテルが、雨上がりの青空に虹を架ける
[徳島市] [来訪回数:2回]
2012/6/2(土)
徳島随一の歓楽街、栄町にあるバー。
大小はともあれ…どんな街にも、夜の盛り場というのはあるものである。
徳島の場合は、それが栄町だ。
阿波尾鶏とビールで軽く酔った頭に、その喧騒が心地良い。
以前から調べておいたバー。
素敵な空間が迎えてくれることを願いつつ…。
扉を開けたのは、23時も過ぎた頃。
奥までは見えないが、ほぼ満席に近い雰囲気。
これは入れないかな、と躊躇した矢先、
女性バーテンダーさんが笑顔で招き入れてくれた。
カウンターの中央を空けていただく。
この日、バーテンダーさんは3名。
BGMは、静かに流れるクラシック。
1杯目。
徳島らしいもの…何かありませんか?
スノースタイルで、甘夏のカクテルを出していただいた。
甘さ・酸味ともにほど良く、さっぱりといただける一杯。
お通しは、生りんごと、
玉子サラダを乗せたクラッカー。
隣では、年配の女性が気分良さそうに、カクテルを楽しまれている。
「彼女はね、全国大会で2位になったのよ」
指さす方を見れば、真新しい賞状が一枚。
なんと、先週(5/27)新潟で行われたばかりの
NBA全国バーテンダー技能競技大会で、準優勝されたのだという。
http://www.asahi.com/news/intro/OSK201206070161.html?id1=2&id2=cabcagai
まるで自分のことのように嬉しがる女性の姿を見て、
このバーテンダーさんが、いかに愛されているかを知った。
カクテルの腕もさることながら、良いお客さんに恵まれている。
店作りまで含め、一流のバーテンダーさんだと言えよう。
アルシェという店名の由来を尋ねると、
アーチ、架け橋という意味とのこと。
2杯目に頂いたカクテルは、その「Arche」。
クール・ド・リヨン・ブランシュ・ド・ノルマンディというカルバドスをキーに、
グレープフルーツ、ライチ、ピーチリキュールなどをシェイク。
店のイメージカラーでもある、ほんのり白みを帯びたブルーが美しい。
「雨上がりの青空をイメージしました」 その言葉にまた納得。
心に虹がかかるような、爽やかな飲み口のカクテルだ。
3杯目は、ニッカのアップルブランデー「弘前」をストレートで。
バックバーには多数のスピリッツ&リキュールが並ぶが、
中でも、カルバドスの充実ぶりが目を引く。
4杯目は、徳島ハイボール。
ライムの代わりにすだちを使い、阿波和三盆糖で味を調えた、爽快な一杯だ。
この店を立ち上げる前、長年勤めた「Bar 鴻」で発案されたレシピと聞いた。
彼女は徳島に生まれ、徳島で育ち、
ずっと徳島のバーにこだわってきた。
大阪や東京に出ようと思ったことはありますか? と尋ねると、
「徳島のお客様に育てて頂きましたから、ずっと徳島でやりたい気持ちが強いんです」
と、迷いのない答えをいただいた。
見た目に反して、バーテンダー歴15年。
過去5回 徳島代表に選ばれたという、錚々たるキャリアをお持ちである。
お客さんに向ける、屈託のない笑顔だけを見ていると、とてもそうは見えないのだが。
ラストはもちろん、
全国大会で披露されたばかりの、そのカクテルを。
L'Alliance ~結婚指輪~
NBA全国バーテンダー技能競技大会(2012) 総合準優勝作品
グレイグース・オレンジ(ウォッカ)、ラ・デュセス(レッドカシス)、
ローズシロップ、レモン、オレンジビターのシェイク。
オレンジの花言葉「花嫁の喜び」に、祝福の薔薇を添えて。
6/8でオープン一周年を迎えるという、バー・アルシェ。
リーフレットに記された "more best" の文字に、揺るぎない決意がにじむ。
ここまでの名店に出会えるとは、思ってもみなかった。
そして、これほどの名バーテンダーを生み出す、徳島という街の奥深さ。
遠くない将来、また必ず訪れたい。
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p.s.
6/3(日)ドライブのあとに再訪。
カルバドスの飲み比べをさせて頂いたあと、数杯いただいたのだが、
すだちと和三盆を使ったギムレット、その完成度の高さに驚いた。
「甘さというより、奥深さを出すために使ってます」という和三盆。
確かに、ジンの尖った部分が丸みを帯び、味わいの深さが際立つ一杯だった。
なぜか写真を撮り忘れているのが、とても不思議なのだが…
バーテンダーさんの魔法に酔った、ということにしておこう。
オリジナルカクテル「Arche」。雨上がりの青空、バーテンダーさんの想いが詰まった一杯
L'Alliance ~ラリアンス~ NBA全国バーテンダー技能競技大会(2012) 総合準優勝作品
甘夏のカクテル。スノースタイルで
ニッカのアップルブランデー「弘前」をストレートで
すだち・阿波和三盆を使った、徳島ハイボール。「Bar 鴻」で生み出されたレシピだ
[2日目] ブラッディマリー。昼はたらいうどん、夜は徳島ラーメン。ちょっと野菜を摂らないと (^-^)
カルバドスの飲み比べ「Le Lieu Cheri」 りんごのフレッシュな香りがストレートに楽しめる
カルバドスの飲み比べ「Pays d'Auge privilege」 複雑な熟成香がふわりと立ちのぼる
すだちと和三盆を使ったギムレット、その完成度の高さに驚いた。(写真はあとから発見!)
ブルームーン。旅先のはかない一夜…
最後はやっぱりマティーニで
大粒のグリーンオリーブが静かに沈む
お通しは生りんごと、玉子サラダを乗せたクラッカー
バックバーにずらりと並ぶスピリッツ&リキュール。特筆すべきは、カルバドスの充実ぶり
徳島・栄町、期待して訪れた「BAR Arche」。さて、素敵な空間が待っているでしょうか?
2020/08/22 更新
[徳島市][来訪回数:4回]
2024/8/12(祝)
徳島の夜、12年ぶりに訪れる Bar Arche。
詳細は 1回目の「行った」をご参照あれ。
阿波おどりに沸き立つ徳島の歓楽街で、
以前と同じマスターがお店を守っていらっしゃった。
土日を含め、定休日なしでの営業。
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■徳島ハイボール
ライムの代わりに、特産のすだち を搾り、
和三盆糖を加えてシェイクしたあと、ソーダでアップ。
一般的なハイボールにコクとまろやかさが加わり、見事に調和した美味しさ!
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■Garden City
シンガポールで行われたカクテルコンペで好成績を収めたレシピ。
Midori(メロンリキュール)・ココナッツ・マンゴーウォッカなどを使用。
鮮やかなグリーンが印象的。国際的な潮流に合わせ、甘口でトロピカルな味わい。
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■Prucian Blossom
梅のリキュール「プルシア」を軸に据えたオリジナルカクテル。
ジンで強さを与え、ストロベリーとヨーグルトのリキュールで華やかな香りをプラス。
いちごヨーグルトのようなスイーツ感の中に、プルシアの香りが際立つ一杯。
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■Arche
店名を冠した、淡青色のオリジナルカクテル。
カルバドスをベースに、グレープフルーツ、ライチ、ピーチリキュールなどをシェイク。
「雨上がりの青空をイメージしました」 その言葉にまた納得。
心に虹がかかるような、爽やかな飲み口のショートカクテル。
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■ギムレット
シメの一杯も、こちらのバーでは 徳島らしく…
冒頭のハイボール同様、和三盆とすだちを使用。
口当たりがまろやかで、あとを引く味わい。
「和三盆の色が付くので、好みによるんですけどね」とマスター。
いや、土地らしさが出て、味わいも完璧だと思います!
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沼津から来たことを伝えると
「Frank と Tom’s Bar のマスターとは 2週間前にお会いしました」と
意外すぎる接点が!
あるバーテンダーが国の勲章を授与されることになり、東京でパーティーがあった際に会ったのだとか。
全国にネットワークを持つNBAバーテンダーならではの繋がりである。
さらに聞けば、2009年に沼津御用邸で行われた
「静岡茶を使ったカクテルコンペ」で見事優勝された経歴があるそうで
店内に、某 川勝知事の賞状が飾ってあった。
そのカクテルをぜひ飲んでみたかったが、いまお店に抹茶が無いそうで残念。
次の徳島旅行には、静岡産の抹茶を持参しようと心に決めた。
あまりに居心地が良くて、2夜連続で通ってしまった。
確かな技術のカクテルと、一流のホスピタリティを味わえるお店。
徳島の夜には、想像以上の楽しさがあった。