よい子さんが投稿した十勝岳温泉 湯元 凌雲閣(北海道/上富良野町その他)の口コミ詳細

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十勝岳温泉 湯元 凌雲閣上富良野町その他/旅館・民宿

1

  • 夜の点数:4.0

    • ¥10,000~¥14,999 / 1人
      • 料理・味 3.5
      • |サービス 3.0
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 3.5
      • |酒・ドリンク 3.2
1回目

2018/06 訪問

  • 夜の点数:4.0

    • [ 料理・味3.5
    • | サービス3.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク3.2
    ¥10,000~¥14,999
    / 1人

北の大地、雲を凌ぐ宿。一刻一刻が、あまりにも壮大で神々しい… この景色が最大のご馳走!

[北海道上富良野町]
2018/6/9(土)
十勝岳の中腹にある温泉旅館「りょううんかく」。

場所は… 旭川方面から南下、JR美瑛駅の手前で左折して道道966号に入り、青い池・白金温泉を経由してたどり着く。
美瑛から30km(車で40分)、旭川から60km程度(1時間20分)。

もう一つのルートとして、上富良野駅の近くから道道291号経由で来ることも可能。
上富良野から 20km、30分強の道のり。
いずれも道路状況は良く、快適なドライブルートである。

公共交通の場合、1日3本の町営マイクロバスを利用できる。
これは冬季でも運航しているため、雪道に慣れない方でも安心して訪問できる。
旭川バスターミナル発、十勝岳温泉まで約40分。

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■立地
標高1280m。エゾマツの森に囲まれ、富良野盆地を見下ろす完璧なロケーション。
「北海道に来たらこんな景色が見たい!」という欲求を、見事に満足させてくれる(詳しくは後述)。

周囲には他にカミホロ荘など、数軒の宿泊施設があり、
ヒルクライムを楽しむサイクリストの拠点にもなっているようだ。

10月~4月頃までは雪が厚く降り積もり、この日(6月)も道端に残雪が見られるほど。
とはいえ道路は除雪されるため、旅館は年中無休である。

自身が十勝岳の中腹に位置するため、その山容を、宿付近から見渡すことは出来ない。
チェックアウト後、美瑛・富良野まで下ってきて初めて、先ほどまで自分がいた場所が
白い噴煙を噴き出す、標高2077mの活火山であったことが分かる。
火山の恵みが、この温泉というわけだ。

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■館内設備
チェックイン15時、チェックアウト10時。
地上2階・地下1階の建物で、和室×10、洋室×2。食堂、温泉(後述)、小規模な売店コーナーあり。

館内はスリッパを履かず、裸足 or 靴下で歩き回るスタイル。
おそらく温泉を使った床暖房の仕組みが入っているのだろう。
裸足の方がリラックスできると思うので、この趣向は気に入った。

以下、3名1室一泊¥47850(朝夕込み1名あたり¥15950)のプランについてご紹介。
Webから予約可能。支払は現金のみ、クレジットカード利用不可。

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■客室
簡素ではあるが、3人泊としては十分な広さ(12畳)である。
清潔感の面でも、全く問題なし。

バス・トイレ付き(ウォシュレット装備)
テレビ・ファンヒーター・ドライヤー・冷蔵庫・金庫・電気ケトルを装備。上富良野町の無料Wi-Fiを利用可能。
歓迎菓子は、温泉まんじゅう。
ちなみに、上記スペックの客室は2つだけで、ほかはバス無し・トイレ無し・10畳の仕様だと聞いている。

ラッキーなことに角部屋だったので、山の宿らしい眺望も堪能できた。
しばらく眺めていたら、なんと雪が降り始めた。
見間違いではなく、ザックリと大粒なぼたん雪!
ちなみに、いま6月である…(^-^;)

これは明日積もるかも、ノーマルタイヤで無事に下れるかと焦ったが、
夕方から強烈な日差しとなり、雪は跡形もなく溶けきってしまった。

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■温泉
露天風呂(男女各1)、内風呂(男女各1)を備える。
ちなみに日帰り入浴も可(1名¥800)。

全く性質の異なる源泉が2つあり、ブレンドして活用。
1号泉は56度、無色透明。酸性(pH=2.4)・含鉄-アルミニウム・カルシウム-硫酸塩泉。
2号泉は36度、空気に触れて茶褐色。弱酸性(pH=6.2)・カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉。
加温・加水・循環なし。消毒については言及なし。

色合いは濃褐色というか、濃厚なオレンジ色。
お湯に浸かると、足の方は見えなくなるほど色が濃く、鉄分を多く含んでいることが一目瞭然である。
硫黄と鉄分が混じったような匂いも感じられる。

露天風呂は二段構造。上段は温度が高く、下段はぬるい。
温泉というより温水プールのような感覚。
季節はずれの雪が降っていたので、最初は冷えて厳しいかと思ったが、
首だけ出して、全身を温水プールに沈めていれば、寒風にさらされることもないので
徐々に慣れてくる。温泉成分の力なのか、ゆっくり入れば身体の芯から不思議と温まる。

ちなみに、夜に男風呂となる方(昼の女風呂)は
内風呂からドアを開けて露天風呂に出たところが狭く、岩がせり出しているので、
転ばないよう注意したい。

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■夕食
17:30から1階の食堂にて。8人掛けくらいの長机が多数、全席禁煙。
窓沿いにはカウンター席もある。

◎生ビール「サッポロクラシック」(中ジョッキ¥600)
 北海道では圧倒的なシェアを誇る生ビール。
 しっかり、ビールらしい味がします!

◎ふらのワイン・白(ハーフボトル¥1500)
 自治体(富良野市)みずから研究・開発し、販売しているワイン。
 国産ワインらしく、クセがなくて飲みやすい一本。

◎甘海老・サーモン・イカのサラダ
 海から遠く離れた地区だが、カルパッチョ風の仕上がり。
 瑞々しいアスパラ、粒マスタードの風味。

◎かみふらのポークトマト煮
 上富良野特産の豚肉を、海老・アスパラと共に、トマトソースで煮込んだ一品。
 見た目は角煮に似ているが、あっさりと食べられる。

◎かみふらのポーク焼肉
 ブランド豚が再び登場。
 赤身が美味しい肩ロースを、卓上コンロ(陶板焼)でポークステーキ風に焼き上げる。
 甘辛いタレでビールが進む♪

◎ザンギ(追加料理¥500)
 北海道名物、鶏の唐揚げ。
 一般的な唐揚げと同じものだが、味付けなどに店ごとの個性が出る。
 何はともあれ、アツアツで供されるのが嬉しい。

◎ごはん・スープ
 料理は宿の方が運んできてくれるが、ごはん・スープはセルフサービス。
 味噌汁でなく、洋風のコンソメスープというのがユニーク。
 コーンとマカロニ入り。
 ごはんは地元の "ゆめぴりか" かな?

◎りんごのケーキ
 りんごのコンフィチュールを乗せたチーズケーキ。
 甘酸っぱくて爽やか。

料理旅館ではなく山の宿なので、料理はそれほど期待していなかったが、
しっかりと丁寧に作られており、なかなか好印象であった。

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■夕暮れタイム
宿は十勝岳の西麓にあるため、西側に視界を遮るものが一切なく、
富良野盆地のすべてを見渡すことができる。
ちょうど夏至に近かったこともあり、19時を過ぎても驚くほど空が明るく感じられた。

夕陽は、あらゆるものに突き刺さるほど力強い。
富良野盆地に浮かぶ雲は茜色に染まり、まるで山火事でも起きたかのようだった。
刻一刻と表情を変える、ダイナミックな夕暮れ。
身体が震えるような絶景に、カメラを手放すことが出来ない。

部屋に戻ってみると、父が窓の外に何かを見つけたようだ。
カメラを向けてみると、間違いなくキタキツネである。
初めての対面に、家族みな興奮!
しばらくキツネと見つめ合って、静かな時間を過ごした。

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2018/6/10(日)
朝4時、自然と目が覚めた。
あたりは既に明るくなっている。東京より30分日の出が早いのだ。

窓の外を眺めると、富良野盆地があったはずの場所が、真っ白な雲に覆われていた。
夜の間、すり鉢状の盆地に湿気が溜まって形成された、見事な雲海!
さっそくカメラを取り出し、一枚、二枚。

■朝食
7:30から。昨晩と同じ、1階の食堂にて。
朝はビュッフェ形式。カウンターからも、雲海の様子がはっきりと見て取れる。

まずは和食系から。焼鮭や明太子などで、朝からご飯が進む。
出汁巻き玉子・ひじき・高野豆腐など、基本的な和食も美味しい!
出汁をきっちり取っている味がする。

ひときわ強い存在感を放つのは、銀色の保温容器にたっぷり用意されたカレースープ。
底からすくうと、挽肉・豆(キドニービーンズ)がゴロゴロ出てきて、なかなか食べ応えがある。
さらりとしたスープ辛味・香りとも本格的にスパイシー!
岩海苔がたっぷり入っているのも特徴的。
スタッフの中に、南アジア生まれの方がいらっしゃるようで、きっとその方の手作りに違いない。

洋食系はベーコンエッグ・ソーセージに加え、玉ねぎ入りのポテトサラダを挟んだハムなど、凝った一品も。
海老フライやナポリタンなど、お子様セット的な楽しさもある。
クロワッサン・フルーツヨーグルトなども食べて、朝から満腹確定である(^-^)
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凌雲閣、まさに「雲を凌ぐ」温泉宿。
濃褐色の湯で身体の芯まで温まり、富良野盆地を覆い尽くす雲海の壮大さに感嘆する。
運が良ければ、キタキツネとの出会いまで付いてくる。

ここでは山、空、森、雲… すべての被写体がキラキラと輝いている。
北の大地の美しさを満喫したい方に、是非ともお勧めしたい、とっておきの宿である。

  • 深い霧の中、凌雲閣に到着! 標高1280mの温泉宿です

  • 素朴な風合いのロビー。天然木を削りだした椅子に座り、登山客が情報交換する姿が目に浮かびます

  • 部屋は広さのある角部屋で、両親も満足

  • 歓迎菓子は、定番の温泉まんじゅう!

  • 外を見れば、6月の雪! ぼたん雪のように、大粒が舞います。今日は6月9日です

  • 厚い雲に閉ざされていた富良野盆地が現れる。神々しいまでの光景!

  • 夕食時間の食堂。突如として真昼のような日差しが射しこんできた! さっきまで吹雪みたいだったのに

  • ふらのワイン(ハーフボトル¥1500)。グラスには、逆さになった針葉樹林

  • 生ビール・サッポロクラシック(中ジョッキ¥600)。風呂上がりの一杯!

  • 温泉を堪能したら、夕食タイム。かみふらのポークの陶板焼、カルパッチョ風サラダ

  • 甘エビ・サーモン・貝柱が入る。ドレッシングでさっぱりと

  • 豚肉と海老のトマト煮。余分な脂が抜けているから、さっぱりとして美味しい

  • 十勝岳連峰のふもと、上富良野町は豚肉の一大産地。ほのかな甘みを感じる肉質です

  • カジキの照焼。ごはんを進ませる相棒です

  • ザンギ(追加料理¥500)。いわゆる鶏の唐揚げ。この食堂では衣が柔らかめ、フリッター風でした

  • ごはんと、コーン・マカロニ入りコンソメスープ。強烈な西日に照らされて

  • 酸味を効かせた、りんごのケーキ。さっぱりとシメられる(^-^)

  • 夕食を終えて部屋に戻ると、3名分の布団が敷かれていました

  • 針葉樹の向こう、厚い雲の合間を縫って太陽が姿を現しました

  • 先ほどまで降っていた雪と温度差により、地表からもやが立ち上る。そこに赤い陽光がクロスし、まるで山火事のよう!

  • マジックアワーを迎え、ラベンダー色の光に染まる富良野盆地

  • 20時、最後の残照。西の空には宵の明星、富良野盆地に点々と灯りがつく

  • 東の空に星が瞬き始めます

  • 美しすぎる夕暮れを堪能して部屋に戻ると、なんと窓の外にお客様を発見!

  • 朝起きると、昨日のキツネさんがまだ外にいました

  • 富良野盆地を覆い隠すように、見事な雲海が姿を現しました!

  • 高度と緯度の関係で、午前4時から昼のような明るさ。新しい朝日が射し込み、峰々に彩りと生命が宿る

  • 雲上の駐車場とでも、言いましょうか

  • 朝食会場。朝8時には、ほとんどの方が食べ終わります

  • 目覚めの一杯、野菜ジュース!

  • 朝食バイキング。和食系・洋食系から選んでみました。右上「豆のスープカレー」は、本場・南アジアの味なんです!

  • 明太子・塩鮭・梅干しでごはんが進みます。なめこおろし・ひじき・金時豆といったさっぱり系と合わせて

  • 小海老フライ・ウインナー・ベーコン・パストラミ・玉子焼・ナポリタンと、洋食系も想像以上に充実!

  • 窓辺でコーヒーを一服…

  • 朝食前と朝食後、二度も温泉に浸かってしまいました(^-^)

  • 苔むした岩が張り出す内湯。建物に岩を組み込んだのではなく、もともと岩があった場所を風呂場にしたんだとか

  • ガスの掛かる十勝岳連峰を眺めつつ、赤褐色の含鉄泉に浸かる贅沢さ!

  • 空・樹木・温泉のトリコロール。ぬる湯だから、いつまでも浸かっていられるんです

  • 十勝岳の中腹まで、自動車で快適に上がって来られるのは自衛隊のおかげ。北海道では、自衛隊がより身近な存在なのかもしれない

  • 酸性・含鉄(II)-アルミニウム・カルシウム-硫酸塩温泉。濃度スコア1650、pH=2.3。非常に個性的な泉質だ

  • 旅館まで自転車で登ってくると、写真付きで紹介される(^-^) 自転車ヒルクライムの聖地となっているようだ

  • JR上富良野駅から、一日3本の路線バスが運行される(2018年6月現在)。特に積雪のある冬場には、貴重な交通手段と言えそうだ

  • すぐ近くに十勝岳への登山口と、路線バス停留所がある。6月でも、公共駐車場には雪が残る

  • 気温の上昇とともに、富良野盆地の雲海は「雲散霧消」します。駐車場の右端、陸自さんがお仕事にいらしてました

  • 凌雲閣から十勝岳を下る。今日は晴天、北海道ドライブ日和!

  • (おまけ)車で30分ほど下ったところには、有名な「青い池」があります。立ち枯れの木は、あと何年同じ姿を残すのでしょう

2018/09/22 更新

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