3回
2019/02 訪問
兎と鹿と粕汁で、信州の冬を堪能。いつ訪れても心温まる、文字通りの「家庭」料理店。
冷酒「中甼」初しぼり原酒(¥750)。この店に来たら、何はなくともこの一杯!
燗酒「大雪渓」。しみじみ旨く、いかにも山里の食材にフィットする
特別にいただいた泡盛古酒「北谷長老」。マッカランのボトルキープもあって驚き!
わさび茎のお浸し(お通し)。かなりピリッと鋭い辛さ、茎の中心が空洞になっているのが面白い
セリ・なずなのお浸し(お通し)。なずなって七草以外でまず食べない、香りとシャキシャキ感で日本酒が進む一品
この日のお通しはハヤの素揚げ。カラッと綺麗に揚げてある
白湯スープの南信産ウサギ鍋(¥1680)。春菊・人参・椎茸・豆腐・白菜・ねぎ・マロニーなど野菜もたっぷり
鶏肉をやや硬めに、コリコリさせたような感覚。マルチョウのように柔らかく、風味の良い脂も持ち味
鹿肉のキャベツメンチ(¥800)。薬味入りのポン酢で、あっさりサッパリと
挽肉がぎっしり詰まり、ざくざくキャベツがいい仕事をする。クセは全くない
あや菜風 山賊焼き(¥1300)。でかい! ニンニク醤油をガツンと効かせてあり、濃い味なので酒が進む
これ一皿あれば、ごはんが2~3杯はいけそうだ。衣がクリスピーなのも私好み♪
粕汁雑煮(¥650)。鮭・大根・れんこんなど具沢山、八幡屋磯五郎の七味がベストマッチ!
味噌と酒粕が織りなす濃厚な味わい。餅も粘り強くて美味でした!
バレンタインで特別にいただいた、開運堂の「サンタンチョコ」。松本を代表する和菓子店の一つ
中身は「真味糖」と呼ばれる和製ヌガー。周囲のチョコはビター系で、甘苦の調和が見事
L字カウンターのみの小さなお店(奥に宴会部屋あり)。冬は閑散期とのことで、落ち着いて呑める
夜のあや菜さん。暗くて、よく分かりませんが…(^-^;)
朝に訪れると、こんな顔をしています
今宵のおすすめ。白魚のかき揚げ、ワカサギの柳川、鉄板ジンギスカンも気になる
2019/03/17 更新
2017/01 訪問
ついつい立ち寄ってしまう家庭料理。お得意のジビエにきのこ、合わせるはスーパーローカル地酒「中甼」!
[長野県松本市][来訪回数:4回]
2017/1/7(土)更新
松本市街・中町通りの家庭料理/郷土料理店。
松本に来ると、いつも立ち寄ってしまう店。
店主のお子様は、前回お邪魔した頃よりだいぶ大きくなって、ほとんど泣かず大人しくしておられた(´▽`)
赤ちゃんの成長を見守りながら呑める店。
旅先であるからこそ、このアットホームな感じがなんとも心地良い。
店舗情報については、1回目の「行った」をご参照あれ。
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■善哉酒造「中甼 なかまち」初しぼり原酒(¥780)
松本城下で、松本の澄んだ地下水で醸される、スーパーローカル地酒!
この日鏡開きしたばかりの、出来たてホヤホヤ(´▽`)
原酒ならではの、フルーティーな香りがたまりません!
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■りこぼうのいくらおろし(9月訪問時)
「りこぼう」と呼ばれるきのこが登場。正式名ハナイグチ。
コリコリとした歯応えが秀逸。長野では広く知られ、きのこ採りでは人気の的だという。
塩味をいくらで補うところが贅沢。
いくらのぷちぷち感、これがまたすごいんです!
山の幸と海の幸の競演、この店を代表する一品と言ってよい。
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■鹿肉のタタキ(9月訪問時)
店主お得意のジビエ料理。
ジビエについては、良い肉をいかに仕入れるか、そのルートを持つ店かどうかがポイント。
まさにルビーのような、艶やかな肉色。
食べればミルキーな香りが印象的。もちろん変なクセは感じない。
ポン酢と醤油が用意され、食べ分けることができる。
薬味はニンニク・生姜・ミョウガに加え、「わさび漬」もあるのが信州らしい。
一人で食べるとなかなかのボリュームだが、いろいろな味で最後まで飽きずに楽しめる。
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■茄子とおもちの揚げ出し(¥880)
甘辛い味付けで日本酒が進む一品。
餅を食べれば、まだまだ正月気分(´▽`)
もっちり食感がたまらないですね~ おなかにもたまる♪
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■ソーメンちゃんぷる~(¥700)
店主は、平塚(神奈川県)の沖縄料理店に勤めていたこともあるそうな…
シンプルな塩味、コク深い出汁を吸った素麺が、また旨いんですよね。
冬の松本で出会う沖縄の味、それもまた乙なものではないですか。
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結局閉店まで居座ってしまうのも、いつも通り(笑)
肩肘張らない家庭料理の魅力。
今度は、前から気になっている餃子かコロッケで一杯やってみようか。
善哉酒造「中甼 なかまち」初しぼり原酒。あめ市にて同じものを購入し、この写真は自宅で撮影(笑)
今宵のお通し。きゅうりとしらすで、さっぱりと
スペシャル感謝祭で「めで鯛3品」。すだち香るお造り、鯛の柚子風味漬、鯛めしプチおにぎり
りこぼうのいくらおろし。この美味しさは、朝採れのきのこだからこそ!
ルビーのような生肉の輝き! 口に含むと、やわらかくミルキーな香りが感じられる
鹿肉のタタキ。薬味の中にわさび漬(粕漬)が入っているのが、いかにも信州らしい
茄子とおもちの揚げ出し(¥880)。お餅を食べればまだまだ、正月気分♪
ソーメンちゃんぷる~(¥700)。沖縄料理店で働いたこともある店主、レパートリーが広い!
こんにゃく・ねぎ・油揚げ・たっぷりのキノコが入った汁物でシメ! 七味唐辛子はもちろん、善光寺「八幡屋礒五郎」
女性店主とお母さん、それから三代目(幼児)。これくらいが丁度いい、温かい空間
カウンターを彩るあけび。今朝、山で採ってきたばかりだという
この店舗スタンプ、可愛くないですか(^-^)
(おまけ)ライトアップされ、澄んだ冬空に映える国宝松本城!
2017/01/26 更新
2016/03 訪問
きのこ採り名人のお母さんと、料理人の娘さんがつむぐ信州の味。生で食べられる「ふきのとう」に驚かされた!
[長野県松本市][来訪回数:2回]
2015/9/11(金)
松本市街・中町通りの家庭料理/郷土料理店。
お母さんが山で採ってきたきのこなど、信州の食材を使った料理が魅力。
新宿から、高速バスに揺られること3時間。
長野県の中央、漆黒の名城を戴く松本に到着である。
こちらのお店は、白壁の蔵造りが続く街並み「中町通り」から、少しだけ南へ入ったところにある。
JR松本駅から徒歩12分。松本城へは9分と観光に便利な立地。
城下町らしい、白い漆喰の外観。
店内はカウンター10席、4人掛けテーブル×1卓。
BGMはクラシックやジャズ。一人男が似合う空間だ。
松本はオーケストラの活動が盛んな街だけに、音楽関係者の来訪も多いという。
お母さんと娘さん、二人で切り盛りする小さな店。
お母さんはきのこ採りの名人。店ではお客の話し相手と、お燗を担当。
娘さんは私とほぼ同世代の、若き料理人。専ら、奥の厨房で料理を作っている。
一人での調理ゆえ、料理が出るまでには少し時間がかかる。
メニューは季節により異なる。手書きのイラストが可愛らしい。
きのこおろし、きのこ汁、きのこうどん、きのこと秋野菜の天ぷら、秋鮭ときのこのホイル焼き
あや菜風山賊焼き(鶏)、塩イカきゅうり、鹿肉のタタキ
ジャコねぎ豆腐、自家製ふきたっぷり味噌、納豆とチーズの出汁巻き玉子、揚げ出汁茄子
自家製ギョーザ、鶏もつのネギ塩炒め、長芋のトロトログラタン、ジャコと山椒の香り焼きおにぎり etc.
ごはんは、長野産コシヒカリを使用。
その日に採れた(私たちにとっては)珍しいきのこ、
鹿肉、鮭の白子など、普段あまり食べる機会のない食材に興味を惹かれる。
お酒は、地元でしか飲めない地酒「中町」が一押し。
その他ドリンクの品揃えも、なかなかユニーク。
焼酎の天使割り(熊笹パウダー入り)、わさびサワー、長野産トマトのレッドアイ、アップルビア…
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■松本・善哉酒造「中町」ひやおろし(¥680)
出来立て、秋の味!
中町の湧水で仕込み、この町でしか販売されない、文字通り地産地消の酒。
旨味十分で、山里の幸といかにも相性が良い。
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■お通し・金時草となめこのお浸し(¥500?)
沖縄では「ハンダマ」と呼ばれる金時草。
ぬめりがあり、ほのかに紫色の樹液が染み出す健康食品。
なめこは近所の山で採ってきた天然物で、スーパーで見る普通のナメコとは全くの別物!
お通しというより、十分に一品として通用する中身・ボリュームである。
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■塩いかきゅうり(¥530)
塩いかとは、ボイル済みのいかを塩蔵して保存性を高めた、内陸県ならではの味覚。
塩抜きしてから食べる。塩を抜き過ぎると味気なくなるので、塩抜きの具合が重要だという。
いかは柔らかく、ごくわずかに塩味が残っている(決して塩辛いものではない)。
パリパリとしたきゅうりと共に食す、爽やかな酒肴だ。
茗荷の爽やかな香りとほろ苦さが、ポイントとして良く効いている。
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■鶏もつすき(¥780)
鶏ホルモンを甘辛く煮込んだ、松本近辺の郷土料理。
「母から娘へ伝える味」だという。
お隣の山梨でも鶏もつ煮が人気であるが、こちらの場合、全体を玉子とじにしてあるのが特徴。
皮・腸・キンカンなど、コリコリとした部位を中心に様々なホルモンが入る。
そのままでも美味だが、善光寺「八幡屋礒五郎」の七味唐辛子を掛けると、風味がぐっと高まる。
かつては(年老いて硬い)農耕馬の肉より、自宅でシメた鶏肉がご馳走だったという。
あらゆる部位を無駄なく美味しく頂くため、各家庭ごとの味付けで、家族全員分が大鍋で作られた。
山里の生活が偲ばれる一品である。
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■初もの・雑きのこおろし(¥730)
三種のきのこ・大根おろしに加え、贅沢にいくらを和えた一品。
「りこぼう」時候坊と呼ばれるアミタケの一種、「フウセンタケモドキ」風船茸もどき…
1時間半ほど掛けて、周囲の山へ毎日きのこ採りに行くのだという。
きのこも良いが、いくらの食感が実に素晴らしい!
プチプチどころではなく、ブチ☆ブチ☆と一粒ひと粒が主張してくる。
さすがに今は、長野まで鮭が上ってくることは無いそうだが、筋子を買ってきて家で醤油漬けにするという。
これは文句なしで美味。
茹でると裏のひだが真っ黒になるが、食べられるきのこもあるという。
アミタケの中には、天然で赤紫色をしていて、かつ美味しいものもあるんだとか!
お母さん(店主)は、30年間ここ中町で飲食店を営んできて、一度もきのこに当たったことはないそうだ。
猿や鹿に会うことは日常、カモシカや熊と遭遇したことも一度や二度ではないという。
日本酒を2杯いただいて、お会計¥3900。
お話好きな母娘との会話も弾み、一人でも楽しく美味しく呑むことが出来た。
★2016/3/4(金)再訪
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■山雅ビール(¥540)
松本を本拠地とする Jリーグチーム、山雅(やまが)FCオフィシャルドリンク。
合い言葉は「緑に染め上げろ!」
生ビールにブルーキュラソーを加えた、森のような色のビアカクテル。
山雅FCの専用グラスで供される。
後味として、ほのかにリキュールの柑橘が香る。
今夜のお通しは、茄子の挽肉あんかけ。旨味たっぷり!
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■生ふきのとうの酢味噌
加熱前のふきのとうを食べるのは初めて!
採ってから時間が経つとエグ味が出て、とても生では食べられないそうだ。
新鮮なふきのとうが手に入る土地ならではの一品だ。
見た目はなんとなく、キャベツみたい。
ざくざくっと刻まれ、柚子酢味噌が掛けられている。
爽やかな春の香りで口中が満たされ、あとから苦味が押し寄せてくる(^-^)
山里の野趣あふれる味わいだ。
この、ふきのとうの香りを堪能するには…
次はやっぱり、お燗でしょう!
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■長野「大雪渓」お燗
熱めが良いか、ぬるめが良いかを聞いてくれる。
こうした家族経営の居酒屋で、好みの温度を聞いてくれる店は初めてだ。
今日は、ぬるめでお願いしよう。
カウンター近くに鎮座する、電熱器(ニクロムヒーター)のお出ましだ。
なんと30年以上、使い続けているらしい。
お酒を注いだぐい呑みから、いかにも旨そうな香りが立ち上る。
アルコール感が落ち着き、まろやかさと、ふくよかな甘酸っぱさが融合。
和酒の魅力は、お燗で引き出される。
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■豚バラナンコツのトロトロ煮(¥880)
安曇野放牧豚を使用。店主入魂の自信作だ。
どこを食べても、コラーゲンのとろとろ感であふれている。
少し濃いめの醤油味が、つまみとしては嬉しい。
柚子の香りが確かに和風、女性調理人らしい繊細さも感じられる。
気付けば、お母さんもお猪口片手に、晩酌タイム突入!
この家庭的な雰囲気、好きだなぁ~
ちなみに、お母さんは野球のイチロー選手が大好きなんだとか(´▽`)
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■ふきのとう天ぷら(¥800)
今日はもう一度、旬を味わいたい!
出てきた天ぷらは、花が開いたような美しい姿。
ほろ苦さに加え、薄い衣の軽やかさまで、なんだか春らしい。
天つゆは、出汁の香りが素晴らしい。
この出汁だけで、お酒が美味しくいただけそう。
塩も出てくるので、2種類の味でふきのとうを楽しめる。
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お会計 ¥4800。
気付けば、お母さんもお猪口片手に、晩酌タイム突入(´▽`)
この家庭的な雰囲気、好きだなぁ~
壁に掛かっている 2枚の絵が気になり、尋ねてみると
店主とお母さん、それぞれの肖像画だという。
誰が描いたのか? このあたりのお話は、ぜひお店で直接聞いてみてほしい。
次回は、信州ジビエ・鹿肉のタタキをお願いしてみよう。
[お店のFacebook]
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山雅ビール(¥540)。ブルーキュラソーを使ったビアカクテル、緑に染め上げろ!
松本・善哉酒造「中町」ひやおろし(¥680)。中町一帯でしか販売しない、地産地消のお酒!
「大雪渓」お燗。年代ものの電熱器で、お母さんが温めてくれる
金時草と天然なめこのお浸し(¥500?)。お通しですが、十分一品になり得る内容です
今夜のお通しは、茄子の挽肉あんかけ。旨味たっぷりです!
塩いかきゅうり(¥530)。ボイルして塩蔵し、戻して食べるいかは、内陸国・長野ならではの味
生ふきのとうの酢味噌。加熱前のふきのとうを食べるのは初めて!
爽やかな春の香りで口中が満たされ、あとから苦味が押し寄せる。これぞ山里の野趣!
初物・雑きのこおろし(¥730)。りこぼう、フウセンタケモドキ。いくらのプチプチ感が凄すぎです!
鶏もつすき(¥780)。甘辛い卵とじスタイル、善光寺の七味唐辛子がベストマッチ!
ふきのとう天ぷら(¥800)。天つゆが非常に香り高い!
まるで花が開いたような姿。天然のほろ苦さ、薄い衣の軽やかさ
豚バラナンコツのトロトロ煮(¥880)。醤油味で酒に合う、柚子の風味もイイネ
安曇野放牧豚、コラーゲンのとろとろ感♪
L字カウンターとテーブル1卓だけの小さなお店。だから落ち着きます
山菜採りに使うカゴ。日常の道具が、店内に何気なく飾られています
お母さん(店主)は中町で30年。今は娘さんが料理の担当だ
夜のあや菜さん。こじんまりとした佇まい
朝のあや菜さん。今日のランチは何でしょうね
きのこは天ぷら・ホイル焼きでも。信州ジビエの代表格・鹿肉も気になる
自家製ギョーザ、絶対美味しいと思う。山賊焼きは、一人ではちょっと多いかな
(おまけ)松本中心街を流れる女鳥羽川。風がもう冷たいです
(おまけ)夜の中町通り。蔵のあるまちとして整備されています
(おまけ)北アルプスをバックに、素晴らしい姿を見せる松本城。全国でわずか5件の「国宝城」である
2016/03/19 更新
[長野県松本市][来訪回数:6回]
2019/2/15(金)
松本城の南、中町にある家庭料理の店。
店舗情報は、1回目の "行った" をご参照あれ。
今年の松本は雪が全くなく、東京とさほど変わらない気温であることに驚かされる。
昨年来たときは、恐ろしいほどの底冷えで、ホテルまで震えながら走ったものだが…
店に入ると、いつも変わらず、おばあちゃん・お母さん・息子さんの三人体制。
息子さんは2歳半とのこと、来るたびに大きく、お兄ちゃんっぽく成長しているのが微笑ましい。
お店ではマスコット的存在、午前中はお母さんと一緒に山菜採りに従事するなど、立派な戦力の一員だ(^-^)
おばあちゃんは長年店を支えてきた前店主だが、営業中はお孫さんの相手にほぼ専念。
お母さんが、ほぼ一人で店を切り盛りする。
そんなところが、この店の魅力である。
今宵のおすすめは…
ゆでたてグリーン野菜、焼きピーマン、自家製正油こうじ冷奴、納豆とチーズの出汁巻き玉子
茄子とおもちの揚げだし、湯豆腐、蒸しカキポン酢、ワカサギの柳川、白魚のかき揚げ
鹿肉のタタキ、鹿肉のキャベツメンチ、鉄板ジンギスカン、白湯スープのうさぎ鍋、粕汁雑煮
今回は事前に連絡を取り、この時期オススメの三品を用意しておいて頂いた。
山菜が豊富な春、キノコが豊富な秋もいいが、冬の松本ではどんな味に出会えるだろう?
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■お酒
◎冷酒「中甼」初しぼり原酒(¥750)
蔵の街・中町(松本市中心部)の地下水で仕込まれた、文字通りの地酒。
初しぼりだけあってフレッシュ、キリッと辛口な印象の一杯。
◎熱燗「大雪渓」(¥540)
北安曇郡池田町の地酒。
しみじみと旨く、いかにも山里の食材にフィットする。
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■セリ・なずなのお浸し(お通し)
セリの香りと、なずなのシャキシャキ感で日本酒が進む一品。
なずなって、七草粥の時期以外には、ほとんど聞かないよね…
Wikipediaを調べてびっくり、たぶん誰もが知っている、あの "ペンペン草" だ。
かつては冬の貴重な野菜とみなされ、漢方薬としても利用されるようだ。
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■わさび茎のお浸し(お通し)
これ、子どもの頃に大好きだったんですよね~
醤油辛くなく、かなりピリッと鋭い辛さ。
茎の中心部が空洞になっているのが面白い。空芯菜みたい。
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■白湯スープの南信産ウサギ鍋(¥1680)
出ました、ウサギさん!
11~2月に限り狩猟が許されるので、自然と冬の味ということになる。
洋食の素材としても使われるが、パイタンという中華風アレンジは、この店ならでは。
よく鶏肉に似た食味といわれるが、実際どうだろうか。
一口目の印象は、鶏肉をやや硬めに、コリコリさせたような感覚。
少し骨張った地鶏のような? 味は淡泊で、確かにクセがない。
もう一切れに箸を伸ばすと、今度はまるでホルモン(マルチョウ)のように
柔らかくとろけるような部位に出くわした。
このように食感の良い脂身は、ウサギの一つの特徴であるとう。
春菊・白菜・人参・ねぎ・椎茸・豆腐・マロニーなど、野菜チームも具沢山で、酒が進む。
物珍しさだけでなく、しっかり満足感のある一品。
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■鹿肉のキャベツメンチ(¥800)
今度は鹿さん! 今宵は、ダブルジビエで勝負である。
カラリと色よく仕上がったメンチカツ、中をあけると挽肉がぎっしり詰まる。
薬味入りのポン酢で、あっさりサッパリと頂く。
こちらも全くクセがない。鹿は赤身部分が多いので、くどさがなくて
何となくヘルシーな印象。ざくざくキャベツもいい仕事をしている。
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■あや菜風 山賊焼き(¥1300)
松本名物、大振りな鶏もも肉の唐揚げ。
一人では持て余すほどのボリューム、本来は二人以上でシェアするのが良いのだろうが、
今宵はこれ一品で、酒と向かい合うことにしよう。
ニンニク醤油をガツンと効かせてあり、濃い味なので酒が進む。
さらに言えば、むしろ白飯が欲しくなる(笑)
これ一皿あれば、ごはんが2~3杯はいけそうだ。衣がクリスピーなのも私好み♪
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■粕汁雑煮(¥650)
私の実家では、粕汁を食べる習慣がなかったので、昔から憧れていた味の一つ。
鮭を筆頭に、本当に具沢山! 大根・人参・れんこん・椎茸・白ねぎなど、ゴロゴロ野菜がたっぷり入る。
味噌と酒粕が織りなすドロッと濃厚な味わいに、八幡屋磯五郎の七味唐辛子を振り掛けると、
これがまた、ぴったり合うんだよなぁ(^-^)
餅も2つ入っていて、シメとしての食べ応えも十分。
正月以外で雑煮をいただくと、意味もなく嬉しい気分になる♪
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このほか バレンタイン記念として、松本の老舗和菓子店「開運堂」謹製の
「真味糖」チョコレート掛けバージョンをいただいた。
チョコレートの内側は真っ白、マシュマロのようなメレンゲのような、
いや、和製ヌガーというのが適切か。
単体で食べると、驚くほど甘い菓子と言われているが、苦味の効いたチョコレートを
採用しているので、全体としてバランス良く仕上がっている。
正直、開運堂さんはノーマークだったので、次回の松本訪問時にぜひ立ち寄りたい。
すっかり気分良くなって、お会計¥5560。
私と同世代の店主とも、地元情報などいろいろお話できて満足。
息子さんは写真が大好きなようで、私のスマホに手を伸ばし、エンドレス連写(笑)
本当に可愛らしく、また半年後? 1年後? の成長を見られるのが、
私にとって、松本を再訪する楽しみの一つなのである。