1回
2015/10 訪問
素材のフレッシュさを魅せる技〜カンテサンスより旨い鴨
しっとりと落ち着いた店内。
泡で乾杯
スモークバターのクロスティーニに長野のジャンボマッシュルームを乗せて
赤
エゾ鹿のテリーヌにいちぢくを添えて
白
和歌山のサバ炭火焼
ポルチーニ茸のスープ、ローズマリーの花とポルチーニ粉末を添えて
パン
白
淡路島のサワラ炭火焼とズッキーニソテー
温野菜(ゴーヤ・栗・芋・むかご)と苦みのある葉野菜(ルッコラ等)のサラダ
フランス産鴨にトランペット茸のリゾットを添えて
海老と椎茸のキタッラ
カタラーナ(凍らせたクリームブリュレ)
ハーブティを選びます。
ハーブティはポットで提供
2015/10/08 更新
鹿児島のフレンチ名店カイノヤで修行したシェフが高松の地に自分の店を。
東京の名店ではなくあえて地方のカイノヤを修業先に選んだところが面白い。
その地の素材を活かしながら、料理ごとにワインやビール、カクテルなどと
ペアリングしていくカイノヤのコースは本当に素晴らしかった。
高松の仲良しご夫婦と3人でディナーに訪問。
7,000円コースにワインをお任せでペアリングしてもらった。
※通常は6,000円、鴨を入れてもらうようお願いして7,000円に
<おまかせコース>
●スモークバターのクロスティーニに長野のジャンボマッシュルームを乗せて
☆エゾ鹿のテリーヌにいちぢくを添えて
●和歌山のサバ炭火焼
●ポルチーニ茸のスープ、ローズマリーの花とポルチーニ粉末を添えて
●淡路島のサワラ炭火焼とズッキーニソテー
●温野菜(ゴーヤ・栗・芋・むかご)と苦みのある葉野菜(ルッコラ等)のサラダ
☆フランス産鴨にトランペット茸のリゾットを添えて
●海老と椎茸のキタッラ
●カタラーナ(凍らせたクリームブリュレ)
まず驚いたのはエゾ鹿のテリーヌ。
通常テリーヌは押し固めている感じだけど、こちらはほろりと柔らかく、
鹿肉のジューシーさを残しながらふんわりと仕上げている。
何というか、押し寿司に対する握りたてのお寿司のような感じ。
いやあ、このテリーヌは旨い。いままでで一番旨い。
続いて出てきたサバとサワラのお皿を食べて、ある仮説が。
テリーヌもそうだけど、素材のフレッシュな要素を活かした料理法がすごい店なのかも。
この火入れの具合は本当にすごい。
そして鴨で確信する。
この鴨は東京の三ツ星フレンチ「カンテサンス」で食べたものの100倍旨い。
皮はカリッと仕上がっているのに中は驚くほどレアで、それでいてジューシーさとふんわり柔らかい食感。
この鴨の火入れの絶妙なこと!
こんな美味しい鴨は食べたことがなかった、本当に。
最初のマッシュルームも、ポルチーニのスープも、パスタもそうだけど、
香りを楽しめる料理が多いのも特徴だと感じた。
料理はカイノヤにも負けないレベル。
カイノヤのように一皿一杯の組み合わせまではいかないものの、
料理とワインのペアリングもしっかり考えられている。
こんな素晴らしいイタリアンに高松に出会えるとは。
お会計はひとり12,000円。
信じられないコストパフォーマンス。
カンテサンスに1回いくより、ここに交通費込みで行きたい。
店名の「両忘」とは禅の言葉で、
勝ちと負け、好きと嫌い、など白黒つけるしがらみから離れ、
そのものをオンリーワンとして捉えなさいという意味。
独自のスタイルを作り出していこうというシェフの想いなのかな?
これからがとても楽しみなイタリアン。
カイノヤ同様、定期的に訪れたいお店。