2回
2023/10 訪問
人生に刻まれる体験
ミシュラン三つ星を16年続けているガストロノミー “ジョエル・ロブション”。
料理、サービス、雰囲気、すべてにおいて別次元でした。
この日はプリフィックスコースを事前に予約しました。
ウェイターさんからメニューを説明いただきました。
有名なコンソメの上にキャビアとピュレでドットを描いた一品をいただきたくて、ウェイターの方にメニューのどこにあるか伺ったところ、「キャビア・ アンペリアル ロブションスタイルはシェフからのサプライズとして出てきますのでご安心を」とのこと。
私のセレクトした料理は以下の通り。
⚫︎キャビア・ アンペリアル
⚫︎金華鯖となすのタルトレット
⚫︎とけだす卵とクリームソースのスパゲティ 白トリュフを添えて
⚫︎仔羊のロティ
⚫︎フォレノワール 季節の森で見つけたシャンピニオン
⚫︎デザートワゴン(チョコレートケーキを選択)
⚫︎ミニャルディーズワゴン(チョコレート)
⚫︎コーヒー
特に印象に残ったのは次の料理でした。
スペシャリテのキャビア・アンペリアルは、アート作品かと思わせる美しさ。
甲殻類のコンソメジュレのキャンバスに中央にキャビア、その周りにカリフラワーのクリームでドッドを描いたもの。
白トリュフのスパゲティは、たまごがスパゲティとクリームソースに溶け出すように混ざり合い、白トリュフの芳醇な香りとともにいただきました。
先のウェイターさんが、「男性は可愛いデザートを選びがち」と言ってましたが、きのこの形をしたデザートが登場。そのきのこにベリーのソースをかけていただきます。
どの一皿もアートのように美しく、また私レベルでは、美味しさを表現できないほど緻密な料理でした。
最近カウンターのみのフレンチも人気ですが、グランメゾンはまったく別の世界だと思いました。
お客様の層も異なり、レストランの雰囲気はお客さまがつくるとはこのことだと感じました。
人生に刻まれる忘れられない体験をさせていただきました。
2023/12/13 更新
恵比寿ガーデンプレイスの奥に構える「ガストロノミー ジョエル・ロブション」。石造りの館を思わせる外観、黒と金を基調としたクラシックなダイニング。重厚感と静けさが共存する空間です。
この日は、前菜2皿とメイン2皿を選べるプリフィックスコースをいただきました。
選んだ内容は以下の通り。
前菜1:金華鯖と茄子のタルトレットに爽やかなバジルのピュレを合わせて
前菜2:セップ茸のなめらかなリゾットに蓮根のエテュヴェを添えて
メイン1:甘鯛と真つぶ貝のマリニエール サフラン風味
メイン2:和牛フィレ肉のソテー 黒胡椒を効かせたエシャロットと人参のオペラ添え
デセール:キャラメルのスフレ 青森県産紅玉のソルベを添えて
アミューズは「手長海老と雲丹 ベシャメルソースのゴーフレット」。香ばしいワッフルの上に濃厚なベシャメルと雲丹を重ねた一口。サクッとした食感とクリーミーな旨味のコントラストが印象的です。
続いて「キャビア・アンペリアル ロブションスタイル」。カリフラワーのムースと甲殻類のジュレを重ね、上にキャビアをのせた定番のスペシャリテ。塩味と甘味のバランス、食感の層の作り方、いずれも完成度が高く、ロブションらしい精度を感じます。
前菜1皿目の「金華鯖と茄子のタルトレットに爽やかなバジルのピュレを合わせて」は、鯖の燻香と茄子の甘みをバジルの酸味がまとめる構成。生地の食感も含め、軽やかで完成された一皿でした。
温前菜「セップ茸のなめらかなリゾットに蓮根のエテュヴェを添えて」は、火入れの精度が際立つ。リゾットの粘度、蓮根の食感、パルメザンの香りが整い、クラシックながら緊張感のある仕上がりです。
魚料理の「甘鯛と真つぶ貝のマリニエール サフラン風味」は、皮目の香ばしさと身の火入れが正確。つぶ貝の歯ごたえがアクセントとなり、ソースのベースにサフランの香りが穏やかに広がります。構成の明確さと味の整理が印象的でした。
肉料理は「和牛フィレ肉のソテー 黒胡椒を効かせたエシャロットと人参のオペラ添え」。火入れは均一で、肉の旨味を引き出す温度管理が見事。赤ワインソースのコクとフォアグラの香りが一体となり、クラシックを極めた安定感があります。
デセールは「キャラメルのスフレ 青森県産紅玉のソルベを添えて」。スフレの気泡の細かさと軽さが際立ち、キャラメルの苦味と紅玉の酸味の対比が鮮やか。全体の締めくくりとして理想的です。
全体を通じて、味の設計、素材の扱い、そのすべてに圧倒的な高さを感じました。
華やかさの中に精緻さがあり、一皿ごとの完成度が際立つ構成。
まさにフランス料理を正統に体現しており、高い評価を受ける和テイストのフレンチとは明確に一線を画す存在だと実感しました。