シンガポールの日本酒最前線！エンタメ要素満載な創作ジャパニーズフード : Sake Labo

お料理の写真をネット上で見て即これは面白そうだとピーンと来たのはサケ・ラボ・シンガポールさん。

飛び込みだとお席確保は難しいようで、予約を取り満を持して訪問して参りました。

カウンターにご案内いただきまして、早速ですが、何が良かったかと言いますと、きっと名物店員さんなんだと思いますが、人懐っこい感じで色々と気に掛けてくれて、日本酒の知識も豊富で、ちょっと日本語が出来て、日本と日本酒が大好きそうで、自分のやっている仕事が好きそうな若いお兄ちゃんがいます。

サケラボさんは、酒と料理を提供するだけではなくお客さんを楽しませる点にも工夫がありまして、こちらをどうぞとお奨めな日本酒の味見を進めてくれたりと楽しいお店。

ちなみに、ジャパンとタパスを掛け合わせた『JAPAS（ジャパス）』という料理として売り出しているようです(笑)

日本酒専用のドリンクメニューがあり、１本あたり1～3万円のボトルがズラリと並んでおりまして、こちらは高級な日本酒リストになりますが、ご安心を。別途グラス提供可能な日本酒は複数控えておりますので、店員さんにお願いすれば好みに応じて案内してくれます。基本的には一合あるいは１グラス25ドル前後が目安みたいです。

そのほか、利き酒セット３種類で60ドルも用意されており、こちらがお奨めなのは、頼んだ料理に合う日本酒を選んで提供してくれるところでして、前述の優秀な若者は酒の説明もよどみなく、酒蔵、蔵人、都道府県、その日本酒にまつわる小話をツラツラと説明してくれ、なぜこのお酒がこの料理と相性が良いのかと更に続けて説明してくれるではありませんか、ワオー。

純粋にこの創作料理が日本人たる鮨人の口に合うかと言えば、正直な話まずまずと言ったところ（日本人ではなくシンガポール人の味覚に合わせて料理は作られていますので）。しかしながら、このお店が持つ運営上の総合力、能力、人材力、創作料理のスケール感など、才能ほとばしる優れたお店であることに疑いはありません。

面白い経験を楽しめる人にお奨めなお店かと思います。

さて、頂いたお料理はこちら。

●MAGRO CORNETTO（マグロ・コーン）　21年9月
小さな黒い海藻入りソフトクリーム用コーンの中に、小さな四角に刻んでマリネされた中トロを入れ、上にキャビアを乗っけたお料理。これぞ創作和食といった斬新な一品です。

●TRUFFLE CEVICHE（トリュフ・セビチェ）　21年9月（おすすめ）
ペルーではカルパッチョのような生魚料理をセビチェと呼びます。
鯛の昆布締めには、トリュフオイルが掛けられ、更にキャビアが乗りまして、シンガポール人はトリュフ味が大好き。色々なお料理にトリュフ味が登場します。これぞ日本とシンガポールの合作ですな。

●CHILLED TRUFFLE COMBU UDON（冷静トリュフ昆布うどん）　21年9月（おすすめ）
うどんは稲庭うどん。ちなみにグデングデンに芯がなくなるまで茹でられているのが面白いところ。
トリュフオイルを和えられた稲庭うどんに、イクラ、トビッコ、桜海老、春タマネギの薬味が入りまして、醤油の代わりにトリュフオイルだぁという勢いでトリュフ味が登場しております。

●SHIRO-BUTA（豚アゴ肉のグリル）　21年9月
赤味噌ダレを塗った皿をグリルで焼いて味噌の香ばしさを引き出し、その熱々の皿の上にグリルされた豚アゴ肉を並べて提供される一品。皿が鉄板のように熱々で提供される面白い手法。皿にダダっと伸ばして塗られた赤味噌ダレがアートな雰囲気。豚アゴ肉は脂が少なくシャキシャキとした食感でした。

●JOSPER-GRILLED EDAMAME（グリル枝豆）　21年9月
枝豆をスペイン製のジョスパーオーブンでグリルして、カリカリ鳥皮、蜂蜜、トリュフピューレで和えます。
しまった、またトリュフ味を選んでしまった。
蜂蜜が入っているので甘い味付けです。

●IKA FRITAS（烏賊フリッター）　21年9月
烏賊のフリッターを山葵ソースに付けていただきます。これはちょっと烏賊の存在がなく衣を食べているようでして、注文する場合の優先順位は下げた方がいいかと。


さて、頂いたお酒はこちら。

●BOILERMAKER（柚子酒＆ビール）　21年9月
ビールに柚子酒が添えられて提供されます。
柚子酒はビールに好きな量を注いでも良し、柚子酒のグラスをビールグラスにドボンと沈めても良し。
せっかくなのでドボンしてみました。

●菩提もとにごり酒火入れ　21年9月
ピリ辛感のあり。にごり酒なので甘口です。

●賀茂泉 にごり吟醸 SUMMER SNOW　21年9月
パンチ強めなにごり酒です。

●白麹純米酒　海風土　21年9月
柑橘感のあるフレーバーな日本酒。香り程度というよりは味も香りも柑橘が確りと感じられカクテルのような日本酒。

●木戸泉　特別純米　21年9月
無濾過とか山廃系のお味。

●まとめ
・エンタメ性の高い優れたお店です。