イノベーティブ×韓国料理×発酵＠ソウル江南（カンナム） : 7th Door

イノベーティブ×韓国料理×発酵 と大好きな３つがかけ合わさったレストラン。ミシュラン一つ星、Asia Best Restaurant18位。

近未来的なおしゃれエントランス。右の棚にはいろんな発酵食材が飾られている。
ダイニングに入ると、ショーのような料理の盛り付けがしっかり見れるカウンターキッチン！
基本的な調理は奥のキッチンで行い、最後の美しい盛り付けをカウンターキッチンで。

最初にこのレストランは発酵がテーマだと説明される。四年発酵の醤油、5年発酵のパン用のお米などのプレゼンテーション（写真ご参照）

イノベーティブ×韓国料理×発酵　のかけ合わせはやはり面白かったし、ベースが大好きな韓国料理だったので、おいしくいただいた。
このあまり好きでない食材がこんなに美味しくなるんだっていう驚きの料理もいくつか。

サービスも親切。日本のサービスにはかなわないけど、世界有数のいいサービスだと思った。欧米系の方のサービスも含めて。


以下、22000ウォンのお任せコース。
★7.5松の実のおかゆ
いかにもイノベーティブコリアンっていう美しいプレゼンテーションで登場♪
松の実は粒で入ってないし、むしろチーズリゾット


★9 Welcoming Fermentation and Ripening Small Bites
秋を感じさせるとても美しいプレゼンテーションで登場♪テンション上がる
おすすめのいただく順番に

☆8.5左手前　Deep fried seaweed、タコ、ミナリ
厚めの衣でばりっと揚げた海苔の天ぷら。海苔の旨みもしっかり。
生タコの脚を細かく刻んだものは、韓国風の味つけがされてて、それがかなり好み。
だからイノベーティブコリアンっていいなと思う。

☆7左中央　ヘーゼルナッツクラッカー、カニ、マヨネーズ、醤油
☆7右中央　薄焼きクッキー状の海苔、たこ、ボークカルビテリーヌ

☆8奥　玉ねぎクリーム、リコッタチーズ、しいたけ、醤油のカネロニ
しいたけ、醤油がどうやったらこんなに美味しくなるんだろう。
リコッタチーズ自体もとてもおいしい。

今思えば、醤油が多用されているのは、醤油が発酵食材だから。

☆9右手前　スイートパンプキン
全体としてかぼちゃプリンって感じ。
カラメルの役割を果たしている発酵した蜂蜜絶品☆たしかにはちみつを発酵させたって味だけど味わったことない味。
しかもスイートパンプキンと合う。
セロリも入っているそう。

★7.5 Today’s Raw Fish
韓国らしい美しいプレゼンテーション
縞鯵のお刺身をメインに、発酵したpickled chille, 醤油、みなり、
紫蘇パウダーなどの調味料でオリジナリティある味つけ。

★8.5パンはシグニチャーディッシュ
冒頭にプレゼンテーションで見せていただいた、5年発酵米麹で。
柔らかくてもちもち。米麹ならではのほのかで優しい旨味と甘み。
シグニチャーディッシュにふさわしい、個性が立ってて且つ美味しいパン。

パンに合わせるのはなんと、
☆7梅のソース、ごま油など
梅とごま油っていう斬新な組み合わせ。しかも合う。
この組み合わせから想像する通りパンチのあるソースなので、米麹パンのふんわり優しい美味しさをかき消してしまう。でも、これ自体はおいしいので、いい味変に

★7.5 Korean Abalone and Mung Bean Puree
あわび、大根のピクルス、ブラウンシュガー、ディル、アスパラガス、ケールチップなど。

柔らかい鮑。旨味は日本の鮑の方が強い。今回のソウル訪問では何回か鮑をいただく機会に恵まれたが、どの鮑もそんな印象。
ケールチップがこんなに美味しくなるのが驚き。嫌な苦味や癖は消えて、発酵した緑の旨みのみが残っている。

★8.5 Grilled Butter Fish with Soy bean Paste Beuure Blanc
例えるなら、鱈の最強焼きの味噌を控えめにきて、バターを加えたような。この味わい、かなり好み。
そして魚は持つのが難しいほどほろほろ崩れる。
赤の美しいアクセントはビーツヨーグルトソース
添えられているのは韓国野菜のピクルス。発酵した旨味、熟年発酵の旨味が強く、ピクルス特有の嫌な甘酸っぱさゼロ。

次はメインの肉料理。ナイフは４種のブランドから選べる。
フランスのラギオールなど３種と日本のshunから選べる。
☆8.5選んだフランスのナイフのブランド名は失念してしまったが、切れ味良くて心地よい。肉を押しつぶすこともない。とてもすばらしいナイフだった。

★9 Grilled Korean Beef and Spring Salad
韓国牛のステーキ。リブロース「サーロインと同じ最高部位であるリブロース。背中のお肉であるロースのうち腰側のお肉で、ロース部分の主体をなす最も厚みのある部位」
チャイブ、ごまが上にまぶしてある。

韓国牛のステーキ、初めていただいた。絶品☆
断面見るとわりとしっかり火が通ってるように見えるけど、実際はミディアムレアで、レア感をしっかり楽しめる。
韓国風の甘めのタレでマリネしてあり、その味わいも絶品☆

添えられているのは、カリフラワークリーム、ビネガーがしっかり効いているマッシュルームのグリル

手前の葉っぱの下にはアルデンテのお米のサラダ。米粒と同じくらいの超繊細なきゅうり、パプリカなどのみじん切り入り。
ビネガーの甘みと酸味効いてて好みと違うけど、ステーキと一緒にいただくと、さっぱりしていい暑さ口直しになる。

★7.5 Daechun Kim
シェフの名前を冠したシグニチャーディッシュ。　
サービスの方が目の前で作ってくださる。
韓国海苔の上に白米、だいこんのピクルス、そしてたっぷりのキャビア。Ansemという韓国のキャビアブランドと7th Doorのコラボ商品。

韓国海苔は王道の美味しさ。
たっぷり盛られたキャビアが海の幸系の旨味と塩気を絶妙に加える。

★7 Perilla Seeds sauce and Korean noodles
蕎麦のヌードル.　日本の蕎麦より韓国冷麺に近いもちっと弾力あり、なかなか髪切れない食感が心地よい。
韓国の海苔などが乗っている。
和えられたエゴマのソースは、かなりクリーミーな胡麻ソースのよう、コース終盤としてはちょっと重かった。

添えられたのは何かのピクルス。アクセントになる強めの味わい。

食後のお飲み物は、通常のコーヒー、紅茶に加え、なんとアートチョークティー！
★7アーティチョークティー
初めて飲んだ。確かにアーティチョークの風味がある気がするが、言われなければわからない。

韓国では一般的だそう。
韓国では、ごぼう茶、朝鮮人参茶など、漢方系の根菜のお茶がバラエティ豊富。

★7 Heze;nut Apple Tatin
下から順に、アップルタルトタタン、ヘーゼルナッツのアイスクリーム、チョコとココナッツのクランブル、バニラクッキーの葉っぱ。
まわりには韓国の何かの黒いパウダー

日本でも出てきそうな甘さ控えめ上品デザート

★7プティフールは両方とも韓国の伝統菓子
☆ヤックァ　小麦粉生地を硬くなるほどカリッカリに揚げたお菓子
シナモンの香り
まわりを水飴でコーティングしている

☆センナン　しょうが、蜂蜜、松の実
練り菓子。ジンジャー風味がいい感じに効いてて美味しい。

イノベーティブコースの最後に和菓子が出てきたかのような地味さ。
でも、ここで韓国伝統菓子を2種類も試せたのは意義がある。


韓国の高級レストランでは、デポジットを事前に払わせるのが定番のようすでこちらでもそうだった。
お会計時、お店の方針で全額（デポジットを差し引いた額ではなく）支払わされた。（他のレストランでは差額のみの支払いか、もしくはどちらにするかこちらが選べた。）
デポジットは即座に返金されると言われたが結局3日後で、やや不安を感じた。

また、デポジットの金額も、他のレストランではコースの半額以下（100,000ウォン程度）だったのに対し、こちらはコース全額（＝直前キャンセルの場合のキャンセル料）だった。