高雄フルーツパラダイス・夢の続き。 : 高雄婆婆冰

高雄・鹽埕(ヤンチェン)の路地裏を歩きながら、無性に喉が渇いてきました。
前回とても美味しかった「高雄婆婆冰」さんの八寶冰を、やっぱり食べておこうと、再び七賢三路の冰屋さんスポットへ。
炎暑の午後、混雑も一段落したお店に伺ってみます。

通りの向こうから、此処の名物おかみが描かれた赤い看板が目に飛び込んできます。
残念ながら、今回、おかみはいらっしゃらないよう。
それとも、ちょっと疲れて休んでおられたのかな？

先ずは、渇きを癒そうと「八寶冰」(TWD45)を作ってもらいます。
ごろごろたっぷりの金時豆は、ふっくらほっくり。
日本の白玉みたいなのは、台湾では何と言うのだっけ？
仙草ゼリー、芋圓、粉圓、タロイモ等々。
キーンと来る冷たさもだんだん和らいできて、溶けた氷の中に浮かぶ色とりどりの配料がまた、美しいビジュアルを醸してくれます。
モチモチネチッ！の食感とともに、これこそ台湾デザートの王道ですね。

そして、愛文芒果切盤(TWD60)。
深い煉瓦色の、熟れ熟れ芒果は、形そのまま、食べやすいサイズに。
大ぶりの切り身を口にすると、はち切れんばかりのジューシーさと、爽やかな芳香と甘み。
今日、芒果の産地は台南なのだと。
最初は一切れをじっくり味わっていましたが、だんだん我慢などできずにペロリ！

高雄や台南と言えば、やはりこうした南国フルーツの産地ど真ん中。
こういう水果店(フルーツ屋さん)や冰屋さんがどこでも大人気。
はち切れんばかりに熟れた芒果(マンゴー)や木瓜(ムーグォ)を、是非ご堪能あれ。

高雄・鹽埕(ヤンチェン)で、散策の途中で立ち寄った台湾スイーツの繁盛店「高雄婆婆冰」(ポポピン)さん。
歩道いっぱいに広がる昼下がりのテーブルは、炎暑に涼を求める高雄の人たちで、大賑わいです。
次々入る注文をてきぱきこなし、店を切り盛りするのは、評判のおかみ。
我々が日本人だとわかると、流暢に話しかけてくれて、たいそうな歓待ぶりです。

まず、舌が練乳や砂糖に慣れてしまわないうちに、芒果(マンゴー)と木瓜(パパイア)の切盤を頼んでみます。
冷蔵ケースに堆く積まれた生のフルーツから、良さそうなのを見つくろってくれました。
芒果は最高に熟した愛文芒果だし、木瓜は、黄土色に太ったでかい奴・・・・
さすがご当地、これで旨くない筈がありませんよね。

たっぷりの愛文芒果は、口にするたび、豊かな芳香とともに、蕩けていく・・・・
筆舌に尽くしがたい旨さとはまさにこのこと、何も言うことはありません。
木瓜は、目の覚めるような濃い朱鷺色に熟して、これまた美味！
微かな苦みが身上で、これのために粉砂糖が添えられています。
台湾のフルーツは、どこで何を食べても大きく熟して新鮮、とにかく旨い。
日本で十倍もの値段がするような高級品など、バカらしくて話になりません。

そして、いよいよ本命のかき氷を。
「超人気芒果牛奶冰」(NTD100)という、お店の名物にまずは舌鼓。
自分で超人気なんて言ってどうするの？と言いたいところだけれど、一口食べて、それも納得。
先ほどの超熟れ熟れの愛文マンゴーをザックリと大きく切って、ごろりとミルクアイスのかき氷に乗せています。
一口食べる度に、練乳と溶け合うお馴染みの旨さなのだけれど、ここのは特に濃い！
濃厚なアイスまでのせられて、もうノックアウトです。

そして、これまた台湾らしい「八寶冰」(NTD45)。
白玉、仙草ゼリー、粉圓、タロイモ、金時豆等々・・・・
これで六種、あとは良くわかりませんけど、どれも絶品台湾スイーツを彩る、素晴らしいキャストたちです。
果物のかき氷も、もちろん台湾スイーツの大人気メニューでありますが、この豆や粉圓主体の伝統的デザートこそ、いっそう台湾らしさを感じるもの。
口にするたび、豊かな素材の旨さと、ネチッ、モチッとした食感が、本当に素晴らしい・・・・

おかみが、目の回るような忙しさの中、我々を一生懸命もてなしてくれました。

日本の何処から来たのか？高雄には良く来るのか？
あたしは東京にも大阪にも、何度も行ったんだよ・・・
最近は中国人が良く来るけれど、マナーが悪くてひどいものだ・・・
その点日本人は良いねぇ・・・などと。

そんなこと言われて持ち上げられて・・・
ふと我に返ってしまいます。
旅先では行儀よくしないと、誰がどんなふうに見ているか、判ったもんじゃありません。
日本人のイメージは、結局こういうところから少しずつ規定されていくわけです。