オーソドックスな広東料理なら◎ : 悅品中餐廳

台湾旅行3日目高雄

疲労とテンションがどん底まで落ちてしまい、好きな広東料理で癒されたい、という思いから
夕食は、同ホテルに入っているこちらのレストランにしました。

香港で30年以上経験を持つシェフを招聘し、香港式飲茶が評判らしく、地元で人気がある広東料理レストラン。
台湾では、日本よりもお安く本格中華料理がいただけますから、それも楽しみにしていました。

平日の夜7時ごろ
エレベーターで３階に着くと、15人くらいの人が待っています。
予約していない事を伝えると、30分程待つとのこと。
仕方がないね。待つことにしよう。
父はその間、部屋に戻って一休み。
「○○先生！」とお店の小姐から呼び出され、席に向かいます。
黒を基調としたモダンな店内は、ホテル内と変わらず。
高級レストランの部類ですが、ラフな服装のお客さんも多く見られます。
お洒落したカップルや小さいお子さん連れなど、客層は幅広い。
テーブルクロスを敷いていない点からすると、そんなに格式が高い訳ではなさそう。
こぼしても拭くだけ。なるほど子連れでも安心。
台湾では、ディナーでも点心メインで食事する人を多く見かけます。
日本に比べて、食事しながらお酒を飲む人は少ないよう。

案内されたのは、ホール中ほどにある、6人掛けの丸テーブル。
キャッシャーの女性は、カタコト程度の日本語が話せます。
英語を話す人もいます。
メニューは日本語併記で写真はなし。
茶はいかがしますか、と聞かれます。

お茶代は1人30元（105円）
夜なので、カフェインレスのプーアル茶が飲みたかったのですが、烏龍茶しかないとの事。

精釀陳年紹興酒800元（2,800円）
紹興酒は1種類。
グラスは無く、瓶のみの提供。
ずいぶん値が張るのね。
お客の目の前で、外箱・瓶を開封します。
これは、台湾のどのお店でも行われました。
本物、の証明なのでしょう。

悦品乳豬盤580元（2,030円）
脆皮乳豬＋葱油鶏＋焼鴨
3種のロースト盛り合わせ
お店の名前が付いているという事は、看板料理ですね。

子豚の皮には梅ソース、鴨、鶏肉はネギソースを勧められます。
特に美味しかったのが、子豚の皮のロースト。
薄皮がパリパリしていて、何もつけなくても十分。
美味しいね、良かったね、とテンションが上がります。
しばらく目を離した隙に、母が全部平らげていました。
しまった！
やけに口数が少ないと思ったら、本当に美味しい物を食べている時は
昔から極端に無口になるクセがあるのを、すっかり忘れていました。
時すでに遅し。

百合枸子浸時蔬280元(980円）
クコの実・百合根・芥藍（カイラン）のあっさり塩味煮込み。

板焼沙朗牛肉420元(1,470円）
サーロインの鉄板焼き
運んできた際「ジャパニーズスタイル」と説明。
自分達で頼んだ物なのに「これ何ていう料理ですか」って聞き直しましたよ。
サーロイン・ステーキでも来ると思ったのに、汁に浸かっているし。
メニューをもう一度見てみると

どうも、日本の「すき焼き」のことらしい。
完全にやられた！
中国語と英語を見ても気が付かないってば。
直訳したといえば、反論はできないけどさ。
百歩譲って、美味しければいいけど
すき焼きの割り下に、更に砂糖を大量投入し、カツオ風味をぶち込んだ味。
料理をしたことがない人が、すき焼きを作ったら、きっとこんな感じ？
それよりひどいかもよ。
かつお節と牛肉の味がぶつかり不協和音。

避風塘中蝦400元(1,400円)
避風塘エビのガーリック炒め
香港屋台スタイル。
殻付きの大海老6尾を揚げて、スパイシーなカリカリパン粉と一緒にいただきます。
喉が渇かない程度の控えめな塩分と、ドライなスパイシー感が美味しい。
ほとんどが私の胃の中へ入りました。

豊料老火例湯330元(1,155円）
広州田舎風スープ
豚骨、とうもろこし、乾物がたっぷり入っています。
野菜の甘みと豚骨の相性が良く、サラリと飲み干せます。
6人分はありました。
果香牛筋腩煲320元（1,120円）

牛すね肉の醤油煮込み
土鍋に入って、運ばれて来ました。
大きくカットした牛すね肉・牛バラ肉・大根が、甘辛しょうゆ味で煮込まれています。
すね肉はコラーゲンがプルプル、バラ肉はホロホロに柔らかい。
このままでもいいけど、ご飯や麺とも合いそう。
正統派料理はこんなに美味しいのに。

田園和風元蹄480元（1,680円）
豚足のせ田園和風サラダ、という日本語訳だったと思います。
スタッフが「ジャパニーズスタイル」と言って持ってきた時には、何故かゾッとしました。
レタスなどの生野菜の上に、塩漬けの豚足の厚切りを油で揚げたものをドカンとのせ
かつお節を振りかけ、ドレッシングをかけたもの。
サラダというより、肉料理に近い。
ゆうに4人分はあるボリューム。
大人数ならいいけど、少人数では油っこさが先にきて、食べていて辛くなります。
塩味は強め。
若い人向けの料理でしょう。

明らかに頼み過ぎてしまいました。
5人分ぐらいはあったと思います。
デザートを食べる別腹はなく、これでお会計。
席に座ったのが7時20分、料理が出てきたのが20分後から。
それから20分間で、全ての料理がほぼ一気出し。
食事の最中に、8時半ラストオーダー9時閉店だと知りました。
自分達のコンディションが悪いと、いろんな面でアンテナが鈍るものですね。
ここまで満足度が低いのは、自分達にも要因があると思います。
満席フル回転だったせいか、店員さんは常に忙しく動き回っていて
呼んでも気付いてくれない場面に多く遭遇しました。
若いスタッフが多く、サービスの面でバラつきが大きかったからでしょうか
10%のサービス料をとる高級店としては、不満が残ります。
正統派広東料理は美味しかったですが、アレンジ料理はまるでダメでした。
その点を気をつけて利用すれば、良いと思います。
味付けは、全体的に濃いめなので、日本人の口に合うと思いますよ。
食べた直後は、いい印象がなかったのですが、こうして振り返って記事を書いていると
だいたいの料理を美味しく食べていました(^▽^;)

※かかった金額…4,149元（14,521円）一人当たり1,383元（4,840円）