驚くほどにカバランを楽しめるお店！ : 伯朗咖啡館 南京一店

ミスターブラウン 南京一店は軽食も食べられる喫茶店で、
豪華版ドトールといった感じのお店ですが、
その一角にカバランが置かれた小さなコーナーがあります。

カバランは近年ウィスキーコンベンションで高い評価を受けている有名ブランド。
きっと、店内にはウィスキー愛好者が山盛りいるだろうと考えていたんですが、
カバランコーナーにはお客様がまったくいない状況でした。

カバランの販売コーナーは大変コンパクトで、２人用のテーブルと棚が3面あり、
一般品と高級品と記念品がディスプレイされていました。

店内に有料試飲の張り紙があったので、店員さんに内容を確認してみると
『有料試飲の対象は5種類で、その中から4種類をハーフショットで提供します。
　料金は400NT$必要ですがいいんですかー？』
的なことを英語で言われました。

有料試飲はハーフショット(15mL)4杯が400NT$(約1500円)。
ですから、1杯が100NT$(約375円)です。

有料試飲の対象は5種類。
一番安いお酒が700mLで 6600NT$(約24750円)。
一番高いお酒が700mLで10000NT$(約37500円)。
1杯が15mLなので700/15だと、ざっくり46が立ちます。

一番お値打ち価格なボトルが6600NT$なので、
1杯あたり143.5NT$となって100NT$を超えます。

余市や白州の有料試飲場は販売価格より若干高めの値段設定です。
それでもお値打ちだと感じるのに、ここは販売価格割れのサービス価格。

私が有料試飲が400NT$という張り紙を見たとき、
『4杯で400NT$って読めるけど、それだと安過ぎるしなー。
　1杯で400NT$ってことなのかもしれないから聞いてみよう』
と考えていた私は即座に代金を支払い、2人用テーブルで待機しました。

有料試飲の対象はカバランのソリストというシリーズ。
樽から出したそのままのお酒で、以下の5種類。

・PXシェリー　　　　　　　 (10000NT$(約37500円))
・モスカテルシェリー　　　　( 8000NT$(約30000円))
・アンティリャードシェリー　( 7500NT$(約28125円))
・マンサニージャシェリー　　( 7500NT$(約28125円))
・フィノシェリー　　　　　　( 6600NT$(約24750円))

とりあえず、高い方から飲んでおけば間違いはなかろうと、
フィノシェリーを外した4種類を選択しました。

店員さんはどのグラスが何のお酒か分かるようにシートにお酒の名前を
記入してくれた上に、ボトルを並べ、自分が何を飲んでいるのか、
解り易い状態にしてくれて、テイスティングの始まりです。


●PXシェリー
　意味不明に旨いです。
　アルコールのトゲトゲしさをまったく感じさせない、素敵な香りのする謎の液体です。
　口に含んでも、胃に落ちても、フワフワとして粗々しさが微塵もないお酒は初めて！
　その反面、お酒を飲んでいるっていう満足感もないのが寂しい。

●モスカテルシェリー
　大好きです！
　ニッカの余市で売っていたシェリー樽のシングルカスクからピートを抜き取って、
　甘い香りを詰め込んだような素敵な香りがします。
　余市のが男らしいシェリーというなら、こちらは女性らしいシェリーです。
　これは大好き方向性のお酒なので、購入を決意です。
　いや、有料試飲万歳です！

●アンティリャードシェリーとマンサニージャシェリー
　ごめんなさい。
　ほとんど記憶に残っていません(^^;)
　口当たりに関してはPXのイメージが強烈で、
　香りと味に関してはモスカテルが大好物のため、
　『PXやモスカテル程じゃないけど普通にいいお酒』
　って認識しか残っていない阿呆な私なのでした。


で、4種類を味見して想像以上の美味しさに
『もしかしたらフィノも凄い美味しいかもしれない。
　これを味見しておかないと後悔するに決まってる！』
と考え、店員さんに

「100NT$払うので、フィノを有料試飲できないか？」
的なことをと片言英語で尋ねると、店員さんも片言英語で
「有料試飲は400NT$で4種類。これがルール。
　このルールは曲げられないのです」
と応えてくれました。

そうなると私の回答は凄くシンプルです。

「ていすてぃんぐ、わんもあ、ぷりーず」


『有料試飲場で本腰入れてんじゃなーよ！』と、断られる不安もありましたが、
オーダーは無事通り、有料試飲の２周目です。


●フィノシェリー
　前の4つと比べ、口に含んだ時のアルコールの確かな刺激があります。
　喉から胃にかけて温かくなります。
　また、香りに関しては穏やかな感じに乏しく、
　華やかで太く力強い匂いが駆け抜けていきます。
　これはこれで大変個性豊かなお酒。
　私の好みからは外れていましたが、方向性が合致するヒトからは
　大絶賛されるお酒だと感じました。

いやいや、やっぱりお酒は飲んでみないと分からないと大喜びな有料試飲でした。


お店には有料試飲として5種類が挙げられていたけど、それ以外は試飲は可能なのか？

興味があるお酒を指さして、店員さんに
「ていすてぃんぐ、おーけー？」と尋ねると、
「りとーる」と応えてくれる店員さん。
「ぷりーず」と即答する私。

そうすると1mL前後のお酒が入ったミニカップで提供してくれました。

でもその1mLで匂いだけでなく味はしっかり分かるのでありがたい。

特にキングカーを味見した時に、PXシェリーやモスカテルに通じる
華やかで甘い香りだけでなく、樹木的な深みのある香りなど、
幅の広い豊かな香りが確認できました。

また、カバランは高級品だけでなく、一般的なランクであっても個性的で、
美味しいお酒だと理解することができました。


じっくりと試飲ができたため、安心してカバランのアレやコレやを購入したところ、
カードで決済できるし、
TRS（Tax Refund Store：約5％の税金還元）の手続きをしてくれるし、
『オマケでこんなにもらっていいんですか？』
という量のミニボトルやクリームリキュールを頂きました♪


片言の英語や日本語で凡その意思疎通はできましたし、
複雑なやり取りは店員さんがスマホの翻訳ソフトの活用で、
言葉の壁を感じることはありませんでした。

有料試飲は常時実施なのか？
オマケのミニボトルはいつもあるのか？
などの疑問はありますが、
カバランに興味のある方々にミスターブラウン 南京一店は
強くお勧めしたい店舗です。


どうも、ごちそうさまでした！