台湾でトップと言われるフレンチレストラン : Le Moût Restaurant

台北は今まで何度か行ったことはあったが、今回初めてその台北を離れ新幹線で約１時間、台中に行ってきた。新幹線は日本の技術を使って作られたみたいで車内は全く同じ。また値段も安くグリーン車（台湾ではビジネス）も台中まで１０００ドル（約３５００円）と格安であった。
高鉄台中駅で降り、ローカル線に乗って台中駅へ。まずは有名な宮原眼科に立ち寄り、その後タクシーにて１０分程度で到着した。

駅からタクシーだったので方向はよく分からないが中心部から少し離れた静かな商店街のようなところにあった。建物は４階建てで、１階が受付になっている。ここだけで２名の受付がいた。いつも思うのだが台湾の飲食店ってとても従業員が多い。サービ重視なのだろうか。それにしても人件費の事を考えると経営者としてはあまりスタッフを増やしたくないものなんだけどなあ～～

エレベーターで３階に案内され、扉が開くとそこにまたホールスタッフの方が待っていてくれて席まで案内してくれた。席と席の間はとてもゆったりとするように配置され、隣が気になることはない。11時半予約だったのでまだほとんどお客さんはいなかったのだが、時間が経つにつれてポツリポツリと席が埋まりだし、12時半ぐらいになると満席になった。

ランチのコースは3コースあり日本円で15000円、20000円、25000円ぐらいの3種類からの選択だったが、せっかくはるばる台中まで来たので25000円の物を選択した。

最初に出てきたのは石の器に枝が飾ってあるようになっているプリッツみたいなものだ。食べてみると塩コショウの味がしっかりついておりパリパリして美味しい。アミューズは円筒状のクッキーっぽい物の中にクリームチーズが入ったものと一口サイズのケーキのようなものだった。美味しいがまあ普通かな。

2品目はフォアグラのプリン、ココアが乗っていた。プリンというよりは茶碗蒸しのような食感で濃厚なのだがすっきりとしている。ココアがアクセントとなりとても美味しかった。中が何層かになっていてとても手間暇かけられたものだということが分かる。

最初に出てきたパンは中華風ソーセージを入れたものだった。中華風というと・・・案の定は八角の香りがする。私は嫌いではないのだが、これは食べれない人も多いかもしれない。

次の前菜は仔牛のリードボーにライスを使ったソースをかけたものだった。まあこれは普通だったかな？そして次の前菜は牡蠣。ソースにキャビアとシャンパーニュソースを使ったものだった。牡蠣自体はなかなか美味しくキャビアも嬉しかったのだがソースの中に混ざっており、あまりキャビアの風味を楽しめなかったのだが残念だった。前菜は次にパルメジャンと梨のソースのポークで終わりいよいよメインに！！

メインの魚はメインロブスターだった。アメリカのレストランでよくありがちな構成だが嫌いではない。ロブスター独特のプリプリ感を堪能後、いよいよ肉のメインだ。肉が来る前にナイフが数種類出され、好きなのを使って良いとのことだったので。一番重そうな重厚感あるものを選択した。このコースのメインはフランス産鳩と決まっているそうだ。鳩はフランスでも食べたことはあるが正直あまり好きではない。鴨や和牛に代えることも可能だとは言われたのだが、それではシェフのメニューを組み立てるコンセプトとは外れるとも言われた。そこまで言われれば鳩を外すわけにはいかないと思い鳩を食べることになった訳である。
出てきた鳩は飴色でとっても色がきれいだった。私が今まで食べた鳩とは明らかに違うルックスだった。
重いナイフを使って切ってみると切り口からはほんのりとピンク色の断面が見えてとても美味しそうだった。鳩の肉と言えば血の味を想像したのだが全く違う。ジューシーでとても美味しいのだ。じゃあ今まで私が食べてきた鳩っていったい何だったの？？と思えるような美味しさだった。

デザートは２種類。一皿目はスイカを丸く切り抜き、その上にタコスに見立てたキャベツのような野菜？を挟んだものだった。塩をつけて楽しむという趣向のようだがこれは微妙かな。しかし２品目は「イエローサブマリン」という何だかビートルズの歌のような名前の物だった。マンゴを使いその上に透明なシートは張ったものであった。透明なシートは何でできているのか忘れたが、とっても弾力のある透明感が強いものだった。またこの時期の台湾のマンゴは素晴らしく美味しい。このデザートも最高であった。そしてお茶菓子にコーヒーとコース終了。

台北からわざわざ足を運んだ甲斐のあった素晴らしいレストランだった。