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なんでも食える奴とこれしか食えない奴
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ムササビヒンソー
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| 店名 |
Cacciari's Italian Pizzeria & Restaurant
|
|---|---|
| ジャンル | ピザ、イタリアン |
|
予約・ お問い合わせ |
(+44) 2076034448 |
| 予約可否 |
予約可 |
| 住所 |
イギリス82 Pembroke Road, London W8 6NX |
| 営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 予算 |
¥5,000~¥5,999 |
| 予算(口コミ集計) |
|
| 支払い方法 |
カード可 (VISA) |
| 禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
|---|---|
| 駐車場 |
無 |
| 空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間 |
| ドリンク | ワインあり |
|---|
| 利用シーン |
|
|---|---|
| ロケーション | 一軒家レストラン |
| ドレスコード | カジュアル |
| ホームページ | |
| 公式アカウント | |
| 初投稿者 |
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ここではないどこかへ。
商品サンプルやら調理実演道具を担いでの旅商い、これに合うのはどちらか、という話。
前提や背景を考えなければ、いかにも前者に優位がありそうだが、実は「それほどに差がない」
どこへ行っても出されたものを、躊躇なくなんでもガブガブ食うことが出来る人間、というのは使い減りしないし、訪問地の文化生活に馴染みやすいように見える。
しかし、本当の意味での好奇心が薄かったり、感受性に鈍磨なところがあったりするか、或いは逆に「食に興味があり過ぎて」当地の古典や自然、原理原則に入り込み、その土地で現代、「マス」となっているものを軽んじ、実演販売では「俺がホンモノを教えてやる! 」と妙に凝ったものを作り出し、しかし土地のものなら土地の人が作ったり食べているほうが見栄えもするし「本物っぽい」という #冷徹な事実 を忘れ、ニーズを見失い、何をしに行っているのかわからない、みたいなことになったりする。
一方、どこにいっても自分の生活を変えず、「サトウのごはん」と永谷園の「お茶漬け海苔」さえあれば結構。
ひるめし時、展示会場の高いわりにシミたれていて、血も通わないプラッチックみたいなサンドウィッチを齧るくらいなら、実演ブースで沸かした湯で、「緑のたぬき」食ってるほうが余程まし、というタイプ。
こういうタイプの場合、仕事の後、飲み食いに出て、一緒に入る店やメニュに苦労しなければならない、という面はあるが、そもそもおんなじ物を食い続けていて何日も平気、なんて奴は、基本的に精神がタフ。
「めし以外」での好奇心、積極性は強く、物怖じせずにシツコく商談相手にグイグイいく、という点においては、まことに強い。
併せて、
「食うものが違うようにオレとオマエは違う。でも商売するのになんの問題があろうか、いや、ない 」
と #二重否定は強い肯定 で客観性を持っているから、「フツーならこうなる」「こういう風になるハズだ」という思い込みがなく、シレっと注文を獲得したりする。
じぶんじしんを振り返ってみると、前者の、さらに「凝りすぎちゃう」傾向のあるタイプだと自覚しており、
「さて商人(あきんど)として、やたら飲み食い(のヴァリエイションや味わいの良しあし、本質、)に執着しすぎるというのもどうしたモノかなあ? 」
と、思いつつも、旅に出れば「地のもの」を求めて目の色を変えちゃう。
コマッタもんでは、ある。
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「MSSBさん、今夜はピザにしましょう! 」
所用あってエチゴからヤマガタ経由トーキョー発ロンドン入り。
空港からタクシーを使い、ホテルで合流した他のスタッフふたりは、わたくしより早く日本を発ち、パリで数日を過ごし、当地に赴き、すでに二日目。
聞けば、重めな、獣脂と肉の洋食が続き、本日はトマトとでんぷんで比較的さっぱり行きたい、との事。
「え゛-っ、英国初日に意太利料理かよ。まずは室温のエイルで、チップスでもつまんなそうに摘まむのが、本格且つ、通ってもんじゃないの? 」
と、腹の中では思うものの、我が同僚ふたりのうちひとりは典型的後者「気合は入ってるが食には偏狭」タイプ。
先の言葉は口の中にぐい! と飲み込み、こちらに。
こんぬつわ、三人でごんす、と入っていくと奥へどうぞと小柄な、たぶんブーツの開口部あたりから出稼ぎで来たような小姐。
天井に明り取りがあり、ロンドンではめずらしく天然光で軟らかい雰囲気を醸し出している室内の食卓に腰を下ろし、
「やれやれ、ステイク&キドニィ・パイの国で西洋お好み焼きかよ」
と、シツコく口の中で呟きつつ、メニュに顔を突っ込んでみると、Bresaolaの文字。
む、ブレザオーラとな! たしか北部イタリー・ロンバルディ州産ギュー生ハム。
大昔、ミラーノに遊んだ際、トラットリアの片隅で、薄切りにしたこいつにルッコラとパルミジアーノを散らし、ここにオリーブオイルを掛けてサラダ仕立てにしたのを赤ワイン一杯で、ひとり食事代わりにしていた地元OL風の姐さまがすごくカッコよく見えたっけ。
ニッポンではかつては新宿伊勢丹の地下あたりで細々と売ってたけど、例のBSE禍以来、輸入制限がされたのか、めっきりご無沙汰だゼ!
と スタッフの前で #言いたいだけ で #知ってることを全部いう し、さらにどこぞのゲーハー王子のおとっつぁんが、日本で食わされて怖気を震ったというイカのカラマリ、そしてきゃつら念願のピザを二枚注文。
先の小姐が再びやってき
「飲み物は? 」
と聞いてくる。
さすがにトラットリア或いは/及びピッツェリアでエイルもなかろうと赤ワインを一本所望する。
するとさらに
「お好みの銘柄は? 」
と、くるから
「俺のお好みは言うまでもない、リストの一番左上のヤツ*1 だ、ベイビー」
運ばれてきた御菜は別掲シャシンの通り。
味わいはココとかココで出てきそうなモノに、尾ひれがついたか取れたかしたぐらいなのだが、スタッフたちは旨い旨いと嬉しそうだし、久しぶりにブレザオーラも食えだから #いんだよ細けえ事は! と嘯きつつ、「お好みの銘柄」をゴクゴクとのど越しで愉しみ、食後には、どこのパブに飛び込もうかと考え始めない、事もない。
*1 まぁ、つまり、「一番安い奴」です。はは。