44回
2018/12 訪問
しのぶれど 味(あぢ)に出(いで)にけり この廚藝(わざ)は ものすら言へぬ 主人(ひと)の"火上鍋(ポトフ)"は
此度(こだみ)は、
仔羊肉(こひつぢにく)の"火上鍋(ポトフ)"。
西班牙(イスパニア)の"紅葡萄酒(さけ)"と合(あ)はせ、
對價(あたひ)、二千二百六十八圓也(にせんにひやくろくじづはちゑんなり)。
完璧(ひのうちどころな)き火候(ひいれ)。
近會(ちかごろ)の小賢(こざか)しき器械(うちもの)に頼(たよ)らで、
經驗(けいけん)を活(い)かし、智慧(ちゑ)を働(はたら)かす。
適度(ほどよ)き齒觝觸(はごたへ)と馨(かをり)を留(とゞ)む。
"火上鍋(ポトフ)"の醋(す)は、
紅葡萄酒(さけ)に競(きそ)はすがごとき"白葡萄酒醋(しろぶだうのす)"。
高脚杯(グラス)から杯墊(コースタ)に至(いた)るまで、
寸毫(をさをさ)無怠(おこたりなし)。
"ヴァニラ冰淇淋(あいすくりん)"の味(あぢはひ)、
至高・最上(このうへなきもの)なるは勿論(いふもさらなり) 。
尋常(つね)のごとく、四表八表話(よもやまばなし)に花(はな)が笑(さ)き、
辭別(いとまをこふ)。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 超琢磨(Super Takumar)(8 ele.) 1.4/50 @F2.8
亭主(あるじ)、武井良明(たけゐよしあき)師傅(おやかた)【掲載許可濟】 ※2017-03撮影
紅葡萄酒(さけ)
紅葡萄酒(さけ)
高脚杯(ぐらす)に掃愁帚(さけ)
玻璃杯(ぐらす)
火上鍋(ポトフ)
火上鍋(ポトフ)、仔羊肉(こひつぢのにく)
火上鍋(ポトフ)、蔬菜(あをもの)
白葡萄酒醋(しろぶだうのす)
ヴァニラ冰淇淋(あいすくりん)
茶(ちや)"朝日(あさひ)"
茶葉(ちやば)
古伊万里(こいまり)の杯墊(コースタ)
古伊万里(こいまり)の杯墊(コースタ)
紅茶(こうちや)の罐(くわん)
水(みづ)
2018/12/09 更新
2018/11 訪問
わが口(くち)は 醃肉(しほづけにく)の お氣(き)にいりの 膩(あぶら)に塗(まみ)れ 乾(かは)く間(ま)もなし
"醃豬頚肉(ぶたほゝにくしほづけ)":
「意大利(イタリ)LEVONI社(レボーニしや)"グアンチャーレ"」との説明(よし)。
纔(わづ)か廿日未滿(はつかたらず)と謂(い)ふ熟成期間(ねかし・うらし)ゆゑ、
その顏色(いろ)甚(はなは)だ淡(あは)き櫻色(さくらゐろ)。
徐(おもぶる)に一噛(ひとか)みするや、
膩(あぶら)由來(よりきたる)と推測(おぼし)き鮮(うまみ)、
臼齒(おくば)より湧出(わきい)で、口中(くちになか)へと浮騰(ほとばし)る。
"シャルキュトリ"なれど、香膓(ソーセージ)とも火腿(ハム)とも異質(ことなる)。
その超絶美味(あまりのうまさ)に絶句(ことばをうし)なひ、
霎時(しばし)陶然(ゑひしれ)、膽魂(きもたましひ)を奪(うば)ゝる。
巷(ちまた)の肥肉愛好者(アブラー©Motsu大せんせ、あぶらずき)にして、
能(よ)くこれに耐(た)へ得(う)る者(もの)、一人(ひとり)としてなかるべし。
赤葡萄酒(ぶだうざけ)は、昨年(こぞ)新酒(あらたにしこみたるさけ)。
「釀造家(つくりて)は新井順子(あらゐじゆんこ)女史(ぢよし)」とのこと。
馨(かをり)を聞(き)、光(ひかり)に翳(かざ)して檢(あらた)むるも、
その精麁巧拙(よしあし)、不詳(つまびらかならず)。
香膓(ソーセ-ジ)には馬達加斯加産黑胡椒(マダガスカルのくろこせう)。
芳醇馥郁(かをりゆた)かにして、香膓(これ)に調和(よくあふ)。
Laguiole牌(じるし)肉餐刀(にくナイフ)以て香膓(ソーセ-ジ)を切斷(き)り、
その斷面(きりくち)を眺(なが)めて北叟笑(ほくそゑ)むほかなし。
半點(いさゝか)鹵味(しほけ)强(つよ)く、
前述(くだん)の赤葡萄酒(さけ)にてこれを漱(くちすゝ)ぎつゝ、
宍(しゝむら)のごとき香膓(ソーセ-ジ)を貪(むさぼ)り啖(くら)ふ。
蔬菜(あをもの)への火候(ひいれ)は强(つよ)め。
さて、その次(つぎ)に控(ひか)へしが、
法國(おフランス)鹽焦糖冰酪(しほカラメルのアイスクリン):
鹽焦糖(しほカラメル)は大好物(おほいにこのむもの)なれど、
やはり、香莢蘭冰酪(ヴァニラ)が贏(まさ)る。
掉尾(いやはて)に、
柳櫻園茶舖(りうあうゑんちやほ)"青焙茶(あをはうじちうや)":
茶葉(ちやば)には慥(たしか)に青味(あをみ)を留(と)ゞむ。
「柳櫻園茶舖(こゝ)は京師(みやこ)の老舖(しにせ)」との解説(はなし)。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 超琢磨(Super Takumar)(8 ele.) 1.4/50 @F2.4~F2.8
東蔡(Carl Zeiss Jena)紅 MC Pancolar 1.8/50 @F2.4 ※2017-03撮影分
亭主(あるじ)、武井良明(たけゐよしあき)師傅(おやかた)【掲載許可濟】 ※2017-03撮影
麪麭皿(パンざら)
意大利(イタリ)LEVONI社(レボーニしや)醃豬頬肉(グアンチャーレ、ぶたほゝにくしほづけ)
西班牙(イスパニア)の皿(さら)
去年(こぞ)の新酒(あらたにしこみたるさけ)
去年(こぞ)の新酒(あらたにしこみたるさけ)
去年(こぞ)の新酒(あらたにしこみたるさけ)
新酒(あらたにしこみたるさけ)
新酒新酒(あらたにしこみたるさけ)
水(みづ)
法國(おフランス)"Laguiole"牌(じるし)金属洋食器(カトラリ)
香膓(ソーセージ)
香膓(ソーセージ)、斷面(きりくち)
法國(おフランス)鹽焦糖(しほからめる)冰酪(あいすくりん)
柳櫻園(りうあうゑん)"青焙茶(あをはうじちうや)"
柳櫻園(りうあうゑん)"青焙茶(あをはうじちうや)"の茶葉(ちやば)
2018/11/19 更新
2018/11 訪問
"アルザス"は "エルザス"と似(に)る この地方(あたり) 三獸肉(にく)と馬鈴薯(いも)とを 燉(に)るは"Baeckeoffe(ベッコフ)"
アルザス=ロレーヌ(=エルザス-ロートリンゲン):
神聖羅馬帝國(ひじりなるロマみかどのくに)以來(よりこのかた)、
時(とき)に德國(ドイツ)、時(とき)に法國(フランス)と、
相互(たがひ)に奪合(うばひあひ)、現今(いま)は法國領(フランスのなはゞり)。
言語(ことば)や菜(めし)も、德國(ドイツ)に近(ちか)きものと云ふ。
かの"キッシュ・ロレーヌ"はロレーヌ(=ロートリンゲン)、
"Baeckeoffe(ベッコフ、にくじやが)"はアルザス(=エルザス)の菜(くひもの)。
この日(ひ)はその"Baeckeoffe(ベッコフ、アルザスにくじやが)"。
武井師傅(たけゐおやかた)、
嘗(かつ)て當地(かのち)の葡萄酒釀造所(さかぐら)にて餐(くら)ひし砌(みぎり)、
あまりの旨(うま)さに感動(こゝろうごかさ)れ、自作(みづからつく)ることに、、。
「アルザス(=エルザス)の白葡萄酒(ぢざけ)以て燉(にこ)むが風習(ならひ)」
元來(もとより)、白葡萄酒(アルザスのぢざけ)ばかり用(つか)ふところ、
酒(さけ)を控(ひか)へ、
蔬菜屑溏油(べジブロス、=あをものくずのだし)を活用(いかす)。
肉(しゝ)は、牛豚羊(うしぶたひつぢ)、三獸(みくさのけだもの)。
天火(てんぴ)に烤(あぶりや)きたる後(のち)、
各々(おのおの)肉(しゝ)の性質(たち)に遵(したが)ひ燉(ゆるりにこ)む。
あるものは長時間(ながく)、またあるものは短時間(みじかく)、、。
豬(ぶた)は墺太利(オーストリ)、他(ほか)は濠太剌利亞(オーストラリア)。
ξ(ぐざい)は、
三獸肉(みくさのけだものにく)に加(くは)へ、
馬鈴薯(じやがたら)、胡蘿蔔(せりにんじん)、洋蔥(たまねぎ)。
肉(しゝ)嫩(やはらか)く、蔬菜(あをもの)も適切(ほどよ)き火候(ひいれ)
この日(ひ)は掃愁帚(さけ)もアルザス(=エルザス)の白葡萄酒(しろ)、
"MARCEL-DEISS(マルセル・ダイス)Pinot d'Alsace(ピノ・ダルサス)2012"。
老生(それがし)、稀有(まれにみ)る不知酒(さけしらず)なれど、
愚按(おもふに)、「端麗辛口(たんれいからくち)」の類(たぐひ)なるべし。
「たつた今(いま)!」
と、息(いき)せき切(き)りたる"奶黃布甸(カスタード・プディング)":
温(あたゝ)かく、「甜(あま)き茶碗蒸(ちやわんむし)」と云ふ風情(おもむき)。
匙(さじ)で掬(すく)ふや、出現(あらはれいで)し焦糖(カラメル・ソース)。
「今(いま)は無(な)き『マキシム・ド・パリ』の廚藝(わざ)」
とのよし。
『ストロバヤ』の"奶黃布甸(カスタード・プディング)"と比較(くら)べ、
半點(いさゝか)嫩(やはらか)。
"薔薇果醬(ばらコンフィチュール)"添(ぞ)へ"薔薇冰淇淋(ばらアイスクリン)":
實言(まこと)、美味也(よきあぢなり)!
この"薔薇果醬(コンフィチュール)"、『ストロバヤ』とは異(こと)なる顏色(いろみ)。
風味(あぢとかをり)は無所大差(おほきくことなるところなし)。
金屬洋食器(カトラリ)は過半(あらかた)"Christofle牌(クリストフルじるし)"。
銀鍍金(しろかねのときん)。
"Baeckeoffe(アルザスのにくじやが)"、"奶黃布甸(カスタード・プディング)"から、
沙糖壺(さたうつぼ)まで、都(すべ)て"LeCreuset牌(ルクルゼじるし)"。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 超琢磨(Super Takumar)(8 ele.) 1.4/50 @F2.8~F4
東蔡(Carl Zeiss Jena)紅 MC Pancolar 1.8/50 @F2.4 ※2017-03撮影分
亭主(あるじ)、武井良明(たけゐよしあき)師傅(おやかた)【掲載許可濟】 ※2017-03撮影
アルザスの白葡萄酒(ぢざけ)
高脚杯(ぐらす)にアルザスの白葡萄酒(ぢざけ)
金属洋食器(かとらり)、"Christofle"銀鍍金(しろがねときん)
"Baeckeoffe(アルザスにくじやが)"
"Baeckeoffe(アルザスにくじやが)"、肉(にく)
薔薇冰淇淋(ばらあいすくりん)+薔薇果醬(ばらコンフィチュール)
薔薇冰淇淋(ばらあいすくりん)、斷面(きりくち)
匙(さじ)
匙(さじ)の裏面(うら)
奶黃布甸(かすたあどぷでいんぐ)
奶黃布甸(かすたあどぷでいんぐ)
奶黃布甸(かすたあどぷでいんぐ)、斷面(きりくち)から焦糖(カラメル)
意大利咖啡(エスプレッソ)
砂糖壺(さたうつぼ)
高脚杯(ぐらす)に水(みづ)
2018/11/11 更新
2018/10 訪問
相乘效果(あひたす)く 茄子(なす)と茸(きのこ)に 牛(うし)の骨邊肉(あら) 蕃茄醤(あかなすびしほ) 巧(うま)く烹(に)えけり
此度(こだみ)は、
"茄子(なす)と茸(きのこ)の蕃茄醬(サルサ・ポモドーロ)"。
劈頭(いやさき)に西班牙(イスパニア)の紅葡萄酒(さけ)を貰(もら)ひ、
高脚杯(グラス)を呷(あふ)る。
ほどなくして前述(くだん)の品(しな)。
"Christofle"の匙(さじ)にて掬(すく)ひ、一口(ひとくち)。
旨味(うまみ)炸裂(はじけちり)、口中(くちのなか)へと浮騰(ほとばし)る。
「無味精(あれぬき)でこれほどの鮮(うまみ)...........!」
と、絶句(ことばをうしなふ)こと霎時(しばし)。
ξ(ぐざい)は、茄子(なす)、山毛欅占地(ぶなしめぢ)、牛骨邊肉(うしのあら)。
これに、乾酪(ちいず)、蕃茄(とまと)が加(くは)ゝる。
それらが混然一體(ひとつにまじはり)、超絶美味(このうへなきあぢはひ)に、、。
陳腐(ありきたり)ながら、
イノシン酸(さん)+グルタミン酸(さん)+グアニル酸(さん)、
+冨士山(ふじさん)+御釋迦(おにい)さん+御地藏(おぢざう)さん、
相乘效果(あひたすけあひてのすごわざ)!
掉尾(いやはて)は、當家(こちら)のヴァニラ冰酪(あいすくりん):
實(げ)に、前日(まへのひ)の"それ"とは雲泥之差(くもとつちほどのたがひ)。
芝蔴鹽飯(ごましほめし)かと疑(うたが)はれ、
南國(みなみのくに)の仙人掌果(サボテンくわ)と錯覺(みまがふ)ばかり。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 超琢磨(Super Takumar)(8 ele.) 1.4/50 @F2.4~F4
東蔡(Carl Zeiss Jena)紅 MC Pancolar 1.8/50 @F2.4 ※2017-03撮影分
亭主(あるじ)、武井良明(たけゐよしあき)師傅(おやかた)【掲載許可濟】 ※2017-03撮影
紅葡萄酒(さけ)
紅葡萄酒(さけ)
高脚杯(ぐらす)に紅葡萄酒(さけ)
高脚杯(ぐらす)に紅葡萄酒(さけ)
脚杯(ぐらす)の脚(あし)
高脚杯(ぐらす)の脚(あし)
茄子(なす)と茸(きのこ)の蕃茄醬(サルサ・ポモドーロ)
茄子(なす)と茸(きのこ)の蕃茄醬(サルサ・ポモドーロ)
茄子(なす)と茸(きのこ)の蕃茄醬(サルサ・ポモドーロ)
ヴァニラ冰酪(あいすくりん)
芒果(まんご)雪葩(そるべ)
小菓子(せうぐわし)の説明書(せつめいがき)
小菓子(せうぐわし)
小菓子(せうぐわし)
小菓子(せうぐわし)
小菓子(せうぐわし)
小菓子(せうぐわし)小菓子(せうぐわし)
煎茶(せんちや)”朝日(あさひ)”
煎茶(せんちや)”朝日(あさひ)”の茶葉(ちやば)
2018/11/25 更新
2018/09 訪問
膓(わた)の色(いろ) 慢火(とろび)にかけて 燉(に)こみぬと 掌柜(あるじ)の前(まへ)に 紅(あか)の鍋(ルクルゼ)
古來(いにしへよりこのかた)、
大倭豐秋津洲(おほやまとゝよあきつしま)では、
魚(うを)は、身(み)のみならず皮(かは)・兜(かぶと)をも珍重(おもん)じ、
尾頭附(をかしらつき)を至高(このうへなきもの)とす。
愚按(やつがれおもふに)、
およそ、魚(うを)・禽獸(とりけだもの)なるもの、
その骨皮(ほねかは)、内臟(はらわた)の旨(うま)さは精肉(み)をも凌駕(しのぐ)。
とは云へ、世(よ)には嫌之者(これをきらふもの)少(すく)なからず。
無豬皮(かはなき)東坡肉(とうばにく)は、
無聲(こゑなき)鈴蟲(すゞむし)に同等(ひとし)く、
内臟(はらわた)なき狹眞魚(さまうを)は、
無薫(かをりなき)伽羅(きやら)・沈香(ぢんかう)に異(こと)ならず。
懐石(くわいせき)、法國菜(ふらんすめし)など、
格式高(かくしきたか)き席(せき)では精肉(み)のみ供(いだ)すが風習(ならひ)。
内實(なかみ)を疎略(おろそ)かにし、
外見(みため)を重視(おもん)ずる傾向(きらひ)なきにしもあらず。
"豕内臟白葡萄酒煮(ぶたモツのしろワインに)":
法國菜(ふらんす)に無(な)く、内臟烹(モツに)の技藝(わざ)を薀(たづ)ね、
己(おの)が技倆(うで)を活(い)かしたるものと演述(い)ふ。
鮮(うまみ)に横溢(あふ)れ、臭(くさ)みなく、彩(いろどり)に雋(すぐ)る。
掃愁帚(さけ)は師傅(おやかた)に一任(まか)せ、
"ヴァニラ冰酪(あいすくりん)"にて〆。
颳目(まなこけづ)るは、
黑芝蔴(くろごま)かと錯覺(みまが)ふほどのヴァニラ・ビンズ。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 超琢磨(Super Takumar)(8 ele.) 1.4/50 @F2.4~F4
東蔡(Carl Zeiss Jena)紅 MC Pancolar 1.8/50 @F2.4 ※2017-03撮影分
亭主(あるじ)、武井良明(たけゐよしあき)師傅(おやかた)【掲載許可濟】 ※2017-03撮影
玉薤(さけ)
高脚杯(ぐらす)に掃愁帚(さけ)
高脚杯(ぐらす)に掃愁帚(さけ)
豕内臟(はらわた)白葡萄酒煮(しろわいんに)
豕内臟(はらわた)白葡萄酒煮(しろわいんに)
ヴァニラ冰酪(あいすくりん)
2018/09/22 更新
2018/08 訪問
ヒロド、へどろに塗(まみ)れ、しどろもどろ、呷(あふ)るやけ酒(ざけ)"ペドロ・ヒメネス"
颱風(のわけ)が去(さ)るや、頓(にはか)に猛暑(たけりくるふあつさ)。
最寄(もより)の停車塲(ていしやば)より急行(きふかう)に乘車(のりこ)むも、
「はてさて、車站(ステンショ)近傍(ちかく)で佳肆(よきみせ)は?」
と、霎時(しばし)尋思(おもひなやむ)。
「冰酪(あいすくりん)、雪葩(そるべ)の類(たぐひ)も、、」
と意(こゝろ)が動(うご)き、またも『Bien』に、、。
これを「"河馬(●●)^(-1)"の一(ひと)つ憶(おぼ)え」と號(い)ふ。
嗚呼(あヽ)!Oh my "oppih"?!
劈頭(いやさき)に"甜瓜雪葩(めろんそるべ)"と決意(かたくこゝろをき)め、
あとは、掃愁帚(さけ)に主菜(ひとさら)。
主菜(ひとさら)として"煎銀鮏(ぎんざけソテ)"を擇(えら)み、
あとは師傅(おやかた)に投身(みなげ)、一任(まるなげ)、雞天然塊金(チキンナゲ)。
かくて、擇(えら)ばれし玉薤(さけ)、西班牙産(いすぱにあ)"雪利酒(シェリー)"。
「勿驚(おどろくなか)れ、酒精無添加(あるてんなし)の"雪利酒(シェリー)"にて、
葡萄(ぶだう)はかの"ペドロ・ヒメネス"にて厶(ござ)りまする。」
との説明(はなし)。
徐(おもぶる)に高脚杯(びいどろのうつは)を傾(かたむ)け一口(ひとくち)。
確實(たしか)に憶(おぼ)えのある風味(あぢかをり)。
ヘドロ姫(へどろひめ)、ネス湖(こ)にのたうち、
ヒロド姫(ひめ)、寝(ね)ずにOA(ほんばん)しどろもどろ。 ←虚談(うそ)
軈(やが)て"銀鮏(ぎんざけ)"の烹飪(てうり)も竟(をは)り、
"雪利酒(シェリー)"と合(あ)はせて堪能之(これをあぢはふ)。
芹(せり)は七草(なゝくさ)鍋(なべ)に好適(よし)。
競(せり)で賑(にぎ)はふ朝(あさ)の魚河岸(うをがし)。
掉尾(いやはて)に法國産(おフランス)"甜瓜雪葩(めろんそるべ)":
その芳香(かをり)、懐(なつ)かしき"眞桑瓜(まくはうり)"にも似(に)て、
自(おの)づと、小人(それがし)が鼻竅(はな)を穿(うが)つ。
善哉(よき)、善哉(よき)!
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 超琢磨(Super Takumar)(8 ele.) 1.4/50 @F2.4~F4
東蔡(Carl Zeiss Jena)紅 MC Pancolar 1.8/50 @F2.4 ※2017-03撮影分
亭主(あるじ)、武井良明(たけゐよしあき)師傅(おやかた)【掲載許可濟】 ※2017-03撮影
雪利酒(シェリー)
高脚杯(ぐらす)に雪利酒(シェリー)
麪麭(ぱん)
麪麭(ぱん)
煎銀鮏(ぎんざけソテ)
煎銀鮏(ぎんざけソテ)、銀鮏(ぎんざけ)
煎銀鮏(ぎんざけソテ)、蔬菜(あをもの)
甜瓜雪葩(めろんのそるべ)
焙(はう)じ茶(ちや)
焙(はう)じ茶(ちや)
茶葉(ちやば)
2018/11/14 更新
2018/07 訪問
肉塊(しゝむら)を 切裂(きりさ)きみれば 微(かす)かなる 櫻色(さくらのいろ)に 染(そ)まる斷面(きりくち)
此度(こだみ)は、
"Rillauds angenius(アンジュのリヨー)"なる地方菜(ゐなかめし)。
豕(ゐのこ)五花肉(ばらにく)を油煮(コンフィ、あぶらに)とせし菜(ひとしな)。
食後(めしのあと)には薔薇雪葩(ばらのソルベ)と云ふ流(なが)れ。
玻璃盤(がらすざら)涼(すゞ)やかなる"Rillauds angenius(アンジュのリヨー)":
醋(す)は法國(おふらんす)紅葡萄醋(あかワインす)。
師傅(おやかた)、胸(むね)を張(は)りて曰(いへら)く、
「晩餐(よる)は意大利香醋(バルサミコ)にて、、云々(うんぬん)」
その五花肉(ばらにく)を吟味(み)るに、至高(このうへな)き火候(ひかげん)。
平滑濕潤(したざはりのなめらかさとうるほひ)は、
流行(はやり)の低温烹飪(ていおんてうり)に酷似(よくに)る。
されど、焦糖化(カラメリゼ)され、絶妙無比(えもいはれ)ぬ齒觝觸(はあたり)。
流(なが)さるゝを嫌(きら)ひ、傳統技法(ふるきやりかた)を墨守(まもる)るも、
その味(あぢはひ)は最新技法(あらたしきやりかた)に無遜色(ひけをとらぬ)。
實(げ)に、「弘法(こうばふ)筆(ふで)を選(えら)ばず」。
光芒(くわうばう)技倆(うで)を擇(えら)みて廚(くりや)に射(さ)す。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 超琢磨(Super Takumar)(8 ele.) 1.4/50 @F2.4
:東蔡(Carl Zeiss Jena)紅MC Pancolar 1.8/50 @F2.4 ※2017-03撮影分
亭主(あるじ)、武井良明(たけゐよしあき)師傅(おやかた)【掲載許可濟】 ※2017-03撮影
紅葡萄醋(あかワインす)
紅葡萄酒(さけ)
豕(ゐのこ)五花肉(ばらにく)油煮(あぶらに)
豕(ゐのこ)五花肉(ばらにく)油煮(あぶらに)
豕(ゐのこ)五花肉(ばらにく)油煮(あぶらに)、斷面(きりくち)
豕(ゐのこ)五花肉(ばらにく)油煮(あぶらに)、蕃茄(とまと)
薔薇(ばら)の冰酪(あいすくりん)
2018/08/10 更新
2018/06 訪問
鍋(なべ)仕樣(じたて) 味(あぢ)の決定要素(きめて)は 鯷(しこいはし) 燉牛頬肉(うしのにこみ)の 下(した)は鍋敷(なべしき)
"ニース風(ふう)"、
と喚做(よびな)す"白葡萄酒(しろワイン)による燉牛頬肉(うしのほゝにくにこみ)"。
"紅葡萄酒(さけ)"、"麪麭(ぱん)"、"冰酪(あいすくりん)"、"茶(ちや)"、
あはせて、對價(あたひ)、二千五百九十二圓也(にせんごひやくきふじふにゑんなり)。
燉牛頬肉(うしのほゝにくにこみ)の鹵(しほけ)は、
"アンチョビ鹽漬"、すなはち、腌鯷(しこいはしのしほづけ)。
かの古代羅馬(いにしへのロマ)の醢(ひしほ)魚露(ガルム)にも通底(つらなる)。
この魚露(うをびしほ)はポンペイの食譜(レシピ)より復元(ふくげん)せしもの。
"ナンプラ"、"ヌクマム"、"いしる"、"しよッつる"に似(に)たる風味(あぢかをり)。
これを「當たり前田のクラッカー」と稱(い)ふ。
この複雜玄妙(たへなる)味(あぢ)の深(ふか)みは、
偏(ひとへ)に、アンチョビ鹽漬(しこいはしのしほづけ)に起因(よる)。
網笠茸(あみがさだけ、モリーユ)にも、
吃驚(びつくり)、苦力(クリ)、九里(くり、≒36km)、陰蒂(くり)ッ、操(く)り。
此度(こだみ)は口(くち)にする機會(めぐりあはせ)なしと云へど、
その芳香(かぐはしきかをり)、鼻竅(はな)を穿(うが)ちて已(や)むことなし。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 smc 賓得(Pentax)A Macro 2.8/50 @F2.8
:東蔡(Carl Zeiss Jena)紅MC Pancolar 1.8/50 @F2.4 ※2017-03撮影分
亭主(あるじ)、武井良明(たけゐよしあき)師傅(おやかた)【掲載許可濟】 ※2017-03撮影
紅葡萄酒(さけ)
玻璃盞(ぐらす)に玉薤(さけ)
高脚杯(ぐらす)に掃愁帚(さけ)
魚醤(ガルム)
網笠茸(あみがさだけ、モリーユ)
水(みづ)
麪麭(ぱん)
Christofle(クリストフル)の銀器(しろかね)
Christofle(クリストフル)の銀器(しろかね)
"燉牛頬肉(うしのほゝにくにこみ)"
"燉牛頬肉(うしのほゝにくにこみ)"、牛頬肉(うしのほゝにく)
"燉牛頬肉(うしのほゝにくにこみ)"、蔬菜(あをもの)
冰酪(あいすくりん)
茶(ちや)
2018/07/01 更新
2018/05 訪問
箪笥店(たんすや)の 咖哩(かりィ)の飯(めし)を かき餐(くら)ひ わが衣手(ころもで)は 黃(き)に染(そ)まりつゝ
この日(ひ)は、盛夏(なつのさかり)を髣髴(おもは)す暑(あつ)さ。
されば、粕壁停車塲(かすかべステンショ)より至近(いとちか)き『Bien』。
最後(いやはて)の"法國芒果雪葩(おふらんすまんごそるべ)"を主軸(はしら)に、
"德國啤酒(どいつびいる)"、"咖哩飯(からみいりしるかけめし)"なる構成(くみたて)。
『Bien』の"咖哩(かりい)"は二度目(にどめ)。
前囘(まへ)は米飯(うるちまひのひめいひ)がなく、麪麭(ぱん)のみ。
此度(こだみ)は米飯(うるちまひのひめいひ)ゆゑ、
"咖哩飯(からみいりしるかけめし)"と云ふ次第(わけ)。
德國(どいつ)"ケストリッツァ-牌(じるし)黑啤酒(シュバルツ・ビア)"。
高名(なだか)き英國(あんげりあ)"のギネス"よりも味覺(した)に馴染(なじ)む。
咽喉(のみど)を潤(うるほ)し、いざ、"咖哩飯(からみいりしるかけめし)":
所謂(いはゆる)"碎肉咖哩(キーマカリィ)"の類(たぐひ)。
とは云へ、
豐葦原瑞穗國式咖哩飯(とよあしはらみづほのくにのからみいりしるかけめし)。
徒(いたづら)に咖哩粉(かりィこ)ばかりが突出(きはだ)つ、
二昔前(ふたむかしまへ)一世風靡(もたはやされ)し「本塲咖哩(ほんばかりィ)」。
やはり、
洋蔥(たまねぎ)を徹頭徹尾(とことん)炒(いた)めねば、
味(あぢ)に深(ふか)みは生(う)まれず。
香辛料(かうしんれう)も咖哩粉(かりィこ)ばかりでは擴(ひろ)がりに缺(か)く。
往古(いにしへ)の「本塲咖哩(ほんばかりィ)」と見做(みな)すが吉(なにより)。
妄想・夢想(むなしくおもひをはす)は、
東天竺摩訶陀國(ひがしてんじくまがたこく)王舎城(わうしやじやう)に、
拘薩羅國(こうさらこく)舎衞城(しやゑいじやう)祇園精舎(ぎをんしやうじや)。
陋屋(ぼろや)に蠢動(のたうち、うごめ)く下流老人卍(それがし)、
天竺參詣(てんじくまうで)は實現(かな)ふことのなき夢(ゆめ)のまた夢(ゆめ)。
月光(つきのひかり)に日光(ひのひかり)、
野州(しもつけのくに)は日光詣(につくわうまうで)が限度(せきのやま)。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :東蔡(Carl Zeiss Jena)紅 MC Pancolar 1.8/50 @F2.4
亭主(あるじ)、武井師傅(たけゐおやかた)【掲載許可濟】 ※2017-09撮影
德國啤酒(どいつびいる)
獨逸麥酒(どいつびいる)
咖哩飯(からみいりしるかけめし)
法國(おふらんす)芒果雪葩(まんごそるべ)
冰鎮咖啡(つめたきこおふィ)
日光詣號(につくわうまうでがう)
日光詣號(につくわうまうでがう)
2018/05/26 更新
2018/04 訪問
このたびは 烤雞腿(やきたるとり)を かき咋(くら)ふ 餐臺(つくゑ)に布(ぬの)敷(し)き 恣意(おもふがまゝに)
久方(ひさかた)ぶりの『Bien』。
此度(こだみ)は、
"烤雞腿(とりもゝにくロティ)"に、"ペドロ・ヒメネス冰酪(あいすくりん)"、
掃愁帚(さけ)は"桃紅葡萄酒(ロゼ)"。
皮附(かはつき)の雞腿(にはとりもゝにく)を、
沙羅曼蛇(サラマンダ)に炮(あぶ)ること霎時(しばし)。
適度(ほどよ)く燒目(やきめ)が、つきは朧(おぼろ)に不二山(ふじのやま)。
痛(いた)き、炊飯(めしたき)、那智(なち)の瀧(たき)。
扨(さて)、これに取出(とりいだ)しましたるは、
かの名刀(なだかきかたな)"備前長船兼光(びぜんをさふねかねみつ)"、
と云ふは眞赤(まつか)な嘘(うそ)にて、
南蠻(なんばん)法國(フランス)渡來(わたり)の"ラギオール"。
刀一閃(かたながきらりとひかるや)、
雞腿肉(とりのしゝむら)は堪(たま)らず一刀兩斷(まッぷたつ)。
倩(つらつら)その斷面(きりくち)はと觀察(うかゞ)ふに、
雞油(あぶら)浮騰(ほとばし)りて華嚴(けごん)の瀧(たき)と化(な)る。
〆は、尋常(つね)のごとく、"ペドロ・ヒメネス冰酪(あいすくりん)"。
ヴァニラ荳(まめ)は綺羅(きら)星辰(ほし)のごとく、
その美味(このうへなきあぢはひ)は、
「かの醍醐(だいこ)もかくや?」、と錯覺(おも)はるゝほど。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :東蔡(Carl Zeiss Jena)紅 MC Pancolar 1.8/50 @F2.4~F4
亭主(あるじ)、武井良明(たけゐよしあき)師傅(おやかた)【掲載許可濟】 ※2017-03撮影
桃紅葡萄酒(ロゼ)
高脚杯(ぐらす)に桃紅葡萄酒(ロゼ)
高脚杯(ぐらす)に桃紅葡萄酒(ロゼ)
水(みづ)
"烤雞腿(とりもゝにくロティ)"
"烤雞腿(とりもゝにくロティ)"、雞腿肉(とりもゝにく)
"烤雞腿(とりもゝにくロティ)"、土荳(じやがたらいも)
"烤雞腿(とりもゝにくロティ)"、橄欖(おりぶ)
"烤雞腿(とりもゝにくロティ)"、雞腿肉(とりもゝにく)擴大圖(おほきなるゑ)
"烤雞腿(とりもゝにくロティ)"、雞腿肉(とりもゝにく)斷面圖(きりくち)
麪麭(ぱん)
麪麭(ぱん)
"ペドロ・ヒメネスがけ冰酪(あいすくりん)"
エスプレッソ咖啡(こおふィ)、碗(うつは)
エスプレッソ咖啡(こおふィ)
2018/04/28 更新
2018/02 訪問
空腹(すきッぱら) この紅葡萄酒(さけ)見れば 微(かす)かなる 獸(けもの)ゝ風韻(かをり) 肉(にく)は豬(ぶた)かも
前日(まへのひ)の紅葱頭醬(エシャロットびしほ)に心奪(こゝろうばゝ)れ、
「紅葱頭(エシャロット)を用(つか)ふ法國菜(ふれんち)では如何(いかに)?」
と興味津々(おほいにこゝろそゝらる)。
加之(くはふるに)、異朝(もろこし)の龍徽赤霞珠葡萄酒(ぶだうざけ)も、、。
この日(ひ)は南亞墨利加(みなみあめりか)智利(チリ)の"紅葡萄酒(さけ)"。
昨日(きのふ)の"芒果布甸(まんご・ぷでいんぐ)"に、
今日(けふ)の"芒果雪葩(まんご・そるべ)"、
と云ふ競(きそひあひ)も、、。
「魚(うを)」が土州(とさ)の"鰹(かつを)"、
「禽獸(とりけだもの)」が"香腸(ちやうづめ)と扁豆(ひらまめ)の羹(あつもの)"。
南蠻・紅毛國(あちら)では、
"扁豆(ひらまめ)"を殊(こと)の外(ほか)重視(おもんず)。
切支丹宗門(きりしたん)の經文(きやうもん)にも、
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茲(こゝ)に、ヤコブ、羹(あつもの)を煮(に)たり。
時(とき)に、エサウ、㙒(の)より來(きた)りて憊(つか)れ居(を)り。
エサウ、ヤコブにむかひ、
「我(われ)憊(つか)れたれば、
請(こ)ふ、其(その)紅羹(あかきあつもの)、
其處(そこ)にある紅羹(あかきあつもの)を我(われ)にのませよ!」
といふ。
是(これ)をもて彼(かれ)の名(な)は"エドム(紅)"と稱(となへ)らる。
ヤコブ言(いひ)けるは、
「今日(けふ)汝(なんじ)の家督(かとく)の權(けん)を我(われ)に鬻(う)れ!」
エサウいふ、
「我(われ)は死(しな)んとして居(を)る。
此(この)家督(かとく)の權(けん)、
我(われ)に何(なん)の益(えき)をなさんや?」
ヤコブまた言(いひ)けるは、
「今日(けふ)我(われ)に誓(ちか)へ!」
と。
彼(かれ)すなはち誓(ちかひ)て、
其(その)家督(かとく)の權(けん)をヤコブに鬻(うり)ぬ。
是(こゝ)に於(おい)て、
ヤコブ、パンと扁豆(ひらまめ)の羹(あつもの)とをエサウに與(あた)へければ、
食(たべ)且(かつ)飮(のみ)て起(おき)て去(され)り。
斯(かく)エサウ、家督(かとく)の權(けん)を藐視(かろん)じたり。
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と、あるがごとく、
"扁豆羹(ひらまめのあつもの)"は家督權(かとくけん)を讓(ゆづ)るほどのもの。
それほどの甘美(うま)さか否(いな)かはさて置(お)き、
滋味(いつくしみ)横溢(あふ)るゝ味(あぢはひ)。
「法國菜(ふれんち)では色附(いろづ)くほどに煎(い)ることなく、
小人(それがし)も、
紅葱頭(エシャロット)を洋蔥(たまねぎ)で代用(かはりにもちゐ)るが常態(つね)」
とは、師傅(おやかた)が辯(はなし)。
葡萄酒(ぶだうざけ)の精麁(よしあし)は不詳(つまびらかなら)ねど、
癖(くせ)の强(つよ)きは"龍徽赤霞珠葡萄酒(こちら)"。
芒果(まんご)は當家(こちら)の"芒果雪葩(まんご・そるべ)"が贏(まさ)る。
生(なま)の完熟(よくうれ)たる芒果(まんご)に異(こと)ならず。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :東蔡(Carl Zeiss Jena)MC Pancolar 1.8/50 @F2.4
亭主(あるじ)、武井良明(たけゐよしあき)師傅(おやかた)【掲載許可濟】 ※2017-03撮影
掃愁帚(さけ)
高脚杯(ぐらす)に清水流(さけ)
高脚盞(ぐらす)に玉薤(さけ)
Laguiole牌(じるし)金属洋食器(かとらり)
”鰹(かつを)たゝき”
”鰹(かつを)たゝき”、蕃茄(とまと)
”鰹(かつを)たゝきに”蛋黃醬(まよねいず)の類(たぐひ)
"香腸(ちやうづめ)と少扁豆(ひらまめ)の羹(あつもの)"
"香腸(ちやうづめ)と少扁豆(ひらまめ)の羹(あつもの)"、蕃茄(とまと)
"香腸(ちやうづめ)と少扁豆(ひらまめ)の羹(あつもの)"、少扁豆(ひらまめ)
"香腸(ちやうづめ)と少扁豆(ひらまめ)の羹(あつもの)"、香腸(ちやうづめ)斷面(きりくち)
”芒果雪葩(まんごそるべ)
紅茶(こうちや)、抽出中(むらしのさなか)
紅茶(こうちや)
茶葉(ちやば)
2018/02/12 更新
2018/01 訪問
粗挽(あらびき)の 寒鰤(かんぶり)の身(み)の 鹵(しほ)强(つよ)き リエットよりは 單獨(ひとり)鴨肉(かもにく)
劈頭(いやさき)に紅葡萄酒(さけ)を貰(もら)ひ、
"鴨ブレザオラ(かもぶれざおら)"、"鰤リエット(ぶりゝえつと)"、
掉尾(いやはて)に、"ペドロ・ヒメネスがけ冰酪(あいすくりん)"、"エスプレッソ"。
對價(あたひ)、大畧(およそ)三千五百圓也(さんぜんごひやくゑんなり)。
西洋土圭(せいやうどけい)にして一時間半(いちじかんはん)。
賓(まらうど)は小人(それがし)一人(ひとり)。
一人(ひとり)、塵取(ちりとり)、借金取(しやくきんとり)。
單獨(ひとり)寛(くつろ)ぐは、ありがたくもあり、勿體(もつたひ)なくもあり、、。
そも"ブレザオラ"なるもの、元來(もとより)牛肉(うしにく)にて製(こしら)ふるもの。
さりながら、合鴨(あひがも)ゝ頗(すこぶ)る美味(よきあぢ)。
熟成(ねかし・うらす)こと、大畧(およそ)廿日(はつか)。
鮮(うまみ)口中(くち)に浮騰(ほとばし)り、鼻竅(はな)をも貫通(つらぬく)。
この鴨肉(かもにく)、
酸塊(すぐり)、干柹(ほしがき)、蘋果(りんご)と調和(よくあふ)。
宛然(あたかも)、爲虎添翼(とらにつばさをそふる)がごとし。
"ペドロ・ヒメネスがけ冰酪(あいすくりん)"の芳味(あぢ)は勿論(いふもさらなり) 。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 賓得(Pentax)S-M-C 琢磨(Takumar)1.8/55 @F2.8~F4
:東蔡(Carl Zeiss Jena)MC Pancolar 1.8/50 @F2.4 ※2017-03撮影分
亭主(あるじ)、武井良明(たけゐよしあき)師傅(おやかた)【掲載許可濟】 ※2017-03撮影
紅葡萄酒(さけ)
玻璃盞(ぐらす)に紅葡萄酒(さけ)
"鴨(かも)ブレザオラ"
"鴨(かも)ブレザオラ"、酸塊(すぐり)+干柹(ほしがき)
"鴨(かも)ブレザオラ"、合鴨(あひがも)
"鴨(かも)ブレザオラ"、合鴨(あひがも)
"鴨(かも)ブレザオラ"、合鴨(あひがも)
麪麭(ぱん)
"鰤(ぶり)のリエット"
"鰤(ぶり)のリエット"
Christofle牌(クリストフルじるし)匙(さじ)
"ペドロ・ヒメネスがけ冰酪(あいすくりん)"
”ペドロ・ヒメネス”
"エスプレッソ"
沙糖(さたう)
2018/01/06 更新
2017/12 訪問
空腹(すきッぱら) 無駄酒(むだざけ)呑(の)みに 春日部(かすかべ)の 『Bien』の鍋(なべ)に 出(いで)し蜂巢胃(はちのす)
久方(ひさかた)ぶりの『Bien』。
菜譜(こんだて)に"ペドロ・ヒメネスがけ冰酪(あいすくりん)"の名(な)!
"獸肉(けだもの、ヴィヤンド)"には"トリップ・ア・ラ・モード"、
すなはち、燉蜂巢胃(はちのすにこみ)も、、。
當日(このひ)は想定外(おもひのほか)の盛況(にぎはひ)。
桌子(つくゑ)一脚(ひとつ)を殘(のこ)し、無席(あきなし)。
紅葡萄酒(さけ)を貰(もら)ひ、霎時(しばし)、碟(さら)を俟(まつ)ほどに、
琺瑯鐵鍋(はうらうなべ)到達(きたりぬ)。
鐵鍋(くろがねのなべ)には、牛蜂巢胃(はちのす)のほか、
香茹(しいたけ)、白占地(しろしめぢ)、胡蘿蔔(にんじん)、西蘭花(ブロッコリ)。
火候(ひいれ)・淡醎(しほけ)ともに絶妙(ひのうちどころな)く、
臼齒(おくば)に噛締(かみし)むるや鮮(うまみ)口中(くち)に浮騰(ほとばし)る。
"乾酪(フロマージュ)"に四色(よいろ)あり。
就中(わきても)"ブリア・サヴァラン"は、
小人(それがし)が嗜好(このみ)に寸毫(つゆ)異(こと)なるところなし。
これぞ口福(くちのしあはせ)!
"ペドロ・ヒメネスがけ冰酪(あいすくりん)":
胡椒(こせう)と見紛(みまが)ふばかりに、
多量(おほ)くのヴァニラ・ビーンズが悋嗇(をしげ)もなく用(つか)はれ、
その比類(くらぶるもの)なき美味(うまさ)たるや、勿論(いふもさらなり)。
因(ちな)みに、當日(このひ)の菜譜(こんだて)は如下(つぎのとほり):
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【獸肉(けだもの、ヴィヤンド)】:
"トリップ・ア・ラ・モード"
【乾酪(フロマージュ)】:
カステルマーニョ・アルペッジ
ブリア・サヴァラン
マロワール
ブルー・デ・コース
【菓子(くわし、デセール)】:
ペドロ・ヒメネスがけ冰酪(あいすくりん)
【茶(ちや、テ)】:
緑茶(りよくちや)”朝日(あさひ)”
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :高千穗光學 奧林巴斯(Olympus)瑞光(Zuiko)Auto-Macro 2/50 @F2.8
:東蔡(Carl Zeiss Jena)MC Pancolar 1.8/50 @F2.4 ※2017-03撮影分
亭主(あるじ)、武井良明(たけゐよしあき)師傅(おやかた)【掲載許可濟】 ※2017-03撮影
紅葡萄酒(さけ)
紅葡萄酒(さけ)
高脚杯(ぐらす)に紅葡萄酒(さけ)
水(みづ)
玻璃盞(ぐらす)に水滴(みづのしづく)
"トリップ・ア・ラ・モード"
"トリップ・ア・ラ・モード"
麪麭(ぱん)
"乾酪(フロマージュ)"、カステルマーニョ・アルペッジョ
"乾酪(フロマージュ)"、ブリア・サヴァラン
"乾酪(フロマージュ)"、マロワール
"乾酪(フロマージュ)"、ブルー・デ・コース
”ペドロ・ヒメネス”
”ペドロ・ヒメネス”がけ冰酪(あいすくりん)
緑茶(りよくちや)”朝日(あさひ)”
2017/12/04 更新
2017/10 訪問
仔羊(こひつぢ)を 鑄物鍋(いものなべ)にて 喰(く)ひにけり 獸肉(よつあし)ならば 熊(くま)に豬鹿(ゐのしか)
切支丹邪宗門(きりしたんばてれんのよこしまなるをしへ)の安息日(やすみのひ)。
盞(さかづき)を傾(かたむ)け、仔羊(こひつぢ)の羹(あつもの)を銜(ついば)む。
羊(ひつぢ)は死(し)ゝて皮(かは)を殘(のこ)し、
耶蘇(やそ)は斃(し)ゝて釘穴(くぎあな)を殘(のこ)す。
"燉小羊(こひつぢのにこみ)"は通常(つね)のごとく、
眼眶(まなこ)にも胃腑(いぶくろ)にも優(やさ)しき品(しな)。
麪麭(ぱん)は『コンテ・ジャポン』製(のもの)。
燉(にこみ)との相性(あいしやう)たるや絶妙(げに、たへなるものあり)。
法蘭西渡來(ふらんすわたり)のヴァニラ・冰酪(あいすくりん):
その外見(すがた)、
雪上(ゆきのうへ)に炭粉(すみのこ)でも撒布(まきちら)したかと疑(うたが)はれ、
その味(あぢはひ)は、「醍醐(だいご)もかくや」と想像(おもは)すほど。
茶(ちや)は洛(みやこ)"柳櫻園(りうあうゑん)"の"朝日(あさひ)"。
嫩(やはらか)なる澁(しぶみ)があり、鮮(うまみ)豐富(ゆたか)。
その馨(かをり)、初夏(なつのはじめ)の叢(くさむら)を髣髴(おもはす)。
舌(した)を洗(あら)ひ、汚(けが)れを流(なが)して辭別(いとまごひ)。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :東蔡(Carl Zeiss Jena)MC Pancolar 1.8/50 @F2.4
亭主(あるじ)、武井師傅(たけゐおやかた)【掲載許可濟】 ※2017-09撮影
赤葡萄酒(さけ)
水(みづ)
高脚杯(ぐらす)に赤葡萄酒(さけ)
水(みづ)
仔羊(こひつぢ)白葡萄酒煮(しろわいんに)
仔羊(こひつぢ)白葡萄酒煮(しろわいんに)、蔬菜(あをもの)
"コンテ・ジャポン"製(こしらへ)麪麭(ぱん)
ヴァニラ・冰酪(あいすくりん)
柳櫻園(りうあうゑん)煎茶(せんちや)"朝日(あさひ)"
煎茶(せんちや)
煎茶(せんちや)の葉(は)
2017/10/09 更新
2017/09 訪問
肚(はら)によし 今日(けふ)の午餐(ひるめし) 扁豆(あぢまめ)は よく合(あ)ふものよ 五花肉(ぶたばらのみ)に
この日(ひ)、
套餐(コース)の肉主菜(ヴィヤンド)として、
"豬五花肉(ぶたばらにく)と扁豆(あぢまめ)煮込(にこみ)オーベルニュ風(ふう)"、
を選擇(えらむ)。
およそ"扁豆(あぢまめ、=レンズまめ)"なるもの、
その眞價(まことのよさ)・眞味(まことのあぢ)を不知(しらず)。
にもかゝはらず、菜單(しながき)に"扁豆(あぢまめ)"を發見(み)て、
注文(たの)まざる前例(ためし)なし。
その故(ゆゑ)如何(いかん)となれば、
僕(やつかれ)若(わか)かりし砌(みぎり)、
讀齧(よみかぢ)りし書籍(しよじやく)に、
エサウ弟(おと)ヤコブに家督讓(いへゆづ)りし故事(ふるきものがたり)あり。
舊約聖書(ふるきちぎりの、ひじりぶみ)創世記(さうせいき)に、
「ヤコブ、麪麭(ぱん)と扁豆羹(あぢまめのあつもの)とをエサウに與(あた)へければ、
食(くひ)且(かつ)飮(のみ)て起(たち)て去(され)り。
斯(かく)エサウ、家督(かとく)の權(けん)を藐視(かろん)じたり。」 とある。
その後(のち)、小倉敏布(をぐらとしのぶ)が書籍(ほん)に、
"Ernst Leitz(エルンスト・ライツ)"・"千代田光學(ちよだくわうがく)"が、
合從連衡(きづなをむす)ぶ折(をり)の往事(いまはむかしのものがたり)があり、
益々(ますます)心(こゝろ)の隅(すみ)に蟠(わだかま)ることに、、、。
歡迎晩餐會(もてなしのうたげ)にて恭(うやうや)しく出(いだ)されしが、
"扁豆羹(あぢまめのあつもの)"。
"透鏡(レンズ)"の語源(ことばのみなもと)は"扁豆(あぢまめ、レンズまめ)"。
加旃(しかのみならず)、切支丹(きりしたん)には深甚(いとふか)き意(こゝろ)あり。
初(はじ)めて扁豆(あぢまめ)を口(くち)にせしは、それより後(のち)のこと。
この日(ひ)の"扁豆(あぢまめ)"も陳腐(とるにたるものなし)。
愚按(やつがれおもふに)、
およそ豆(まめ)なるもの、齒應(はごた)へを殘(のこ)すが肝要(かなめ)。
近來(ちかごろ)、
獸肉(けだもの)への火候(ひいれ)は日進月歩(ひゞすゝみ)、
法國菜(フレンチ)は勿論(いふまでもなく)、
拉麪店(らあめんや)の類(たぐひ)まで細心留意(こまやかにこゝろをくばる)。
菜蔬(あをもの)ゝ彩(いろどり)や火候(ひいれ)もまた、
配慮(きくばりさる)ゝこと多(おほ)し。
然(しか)るに、燉菜(にこみれうり)に多用(おほくもちゐら)るゝ豆類(まめ)は、
太古以來(いにしへよりこのかた)火候(ひいれ)に無頓着(こゝろくばりされず)。
この日(ひ)、
"新姫(にいひめ)"と喚做(よびな)す柑橘類(たちばなのたぐひ)を知(し)る。
風味(あぢとかをり)は不詳(つまびらかならず)。
"麪麭(ぱん)"はコンテ・ジャポン製(のもの)。
因(ちなみ)に、この日の菜譜(こんだて)は、如下(つぎのとほり):
=====================================
・"牛舌(うしのした)白葡萄酒煮(しろぶだうしゆに)"
・"豬五花肉(ぶたばら)と扁豆(あぢまめ)燉(にこみ)"
・"甜瓜(めろん)の雪葩(そるべ)"
・"紅茶(こうちや)"
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 賓得(Pentax)S-M-C 琢磨(Takumar)1.8/55 @F2.4~F4
東道(あるじ)武井師傅(たけゐおやかた)+御内儀(おかみ)【掲載許可濟】
東道(あるじ)武井師傅(たけゐおやかた)【掲載許可濟】
東道(あるじ)武井師傅(たけゐおやかた)【掲載許可濟】
御内儀(おかみ)【掲載許可濟】
"新姫(にいひめ)"果汁(くわじふ)
"新姫(にいひめ)"果汁(くわじふ)
"新姫(にいひめ)"果汁(くわじふ)
唐茶(さけ)
高脚杯(ぐらす)
玻璃盞(ぐらす)に清水流(さけ)
水(みづ)
"牛舌(うしのした)白葡萄酒煮(しろぶだうしゆに)"
牛舌(うしのした)白葡萄酒煮(しろぶだうしゆに)
牛舌(うしのした)
"コンテ・ジャポン"製(こしらへ)の麪麭(ぱん)
雜穀(ざつこく)麪麭(ぱん)
"猪五花肉(ぶたばら)と扁豆(あぢまめ)の煮込(にこみ)"
"猪五花肉(ぶたばら)と扁豆(あぢまめ)の煮込(にこみ)"猪五花肉(ぶたばら)
"猪五花肉(ぶたばら)と扁豆(あぢまめ)の煮込(にこみ)"、扁豆(あぢまめ)
甜瓜(めろん)の雪葩(そるべ)
紅茶(こうちや)の葉(は)
紅茶(こうちや)
紅茶(こうちや)の葉(は)
蘇格蘭(スコッチ)威士忌(ウヰスキ)
2017/09/12 更新
2017/08 訪問
常日頃(つねひごろ) 三寸(さんずん)用(つか)ふ 舌先(したのさき) 牛(うし)でも豬(ぶた)でも 今(いま)は喰(く)ふのみ
「牛舌(うしゝた)の白葡萄酒煮(しろワインに)」
なる店頭(みせさき)の菜單(しながき)に眼眶(まなこ)釘附(くぎづけ)。
先祖代々(とほつおやより)、
舌(した)を驅使(あやつ)り、衆人(もろびと)欺(あざむ)くを活業(なりはひ)とす。
と云ふは、眞赤(まッか)な許譌(うそいつはり)。
素面(しらふ)では、口籠(くちごも)り、支離滅裂(はなしちゞにみだ)れ、
掃愁帚(さけ)以て冷靜沈着(おちつ)かんとするも、
舌縺(したもつ)れて、呂律(ろれつ)も廻(まは)らぬが通例(つね)。
僕(やつかれ)、
洋食(やうしよく)で、最喜歡(もつともこのむ)は"燉牛舌(タンシチュ)"なれば、
件(くだん)の品(しな)に、"赤葡萄酒(さけ)"、"冰酪(あいす)"、を追加(くはふ)。
對價(あたひ)、二千四百八十四圓也(にせんよんひやくはちじふよゑんなり)。
皿(さら)は適温(ほどよ)く温(あたゝ)められ、
彩(いろどり)も見事(みごと)。
醢醯(あぢつけ)は、
鹽胡椒(しほこせう)に白葡萄酒(しろワイン)のほか粒芥子(つぶからし)。
ゆるり、これを堪能(あぢはふ)。
適度(ほどよ)き酸(さんみ)により、味(あぢ)がキリヽと締(し)まり、
一(ひと)つとして不足(たらざるところ)なし。
實言(まこと)、「天晴(あつぱれ)」と賞賛(い)ふほか術(てだて)なし。
食後(めしのあと)の甘味(かんみ)は尋常(つね)のごとし。
"芒果雪葩(まんごそるべ)"に加(くは)へ、
"薔薇(ばら)の冰酪(あいすくりん)"も頂戴(いたゞく)。
「何(いづ)れ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)」
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony) α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :東蔡(Carl Zeiss Jena)MC Pancolar 1.8/50 @F2.4
亭主(あるじ)、武井師傅(たけゐおやかた)【掲載許可濟】 ※2017-03撮影
燉牛舌(うしのしたにこみ)
燉牛舌(うしのしたにこみ)
燉牛舌(うしのしたにこみ)、斷面(きりくち)
麪麭(ぱん)
掃愁帚(さけ)
高脚杯(ぐらす)に般若湯(さけ)
玻璃盞(ぐらす)に唐茶(さけ)、浮(う)かむ泡(うたかた)
水(みづ)
薔薇(ばら)の冰酪(あいすくりん)
芒果(まんご)雪葩(そるべ)
咖啡(こおふィ)
2017/08/23 更新
2017/07 訪問
家具(かぐ)武井(たけゐ) また來(き)たからには 餐(くら)ふのみ 蕃茄燉(あかなすにこみ) 蜂巢胃(うしのはちのす)
久々(ひさびさ)の『Bien』。
此度(こだみ)は、"前菜(さきづけ)"を拔(ぬ)き、
主菜・獸肉(ヴィヤンド)として、
"蕃茄燉蜂巢胃(ハチノスあかなすにこみ、まァトリッパ)"を選擇(えらむ)。
"甜點(あまきもの)"は、"西番莲(パッションフルーツ)の雪葩(そるべ)"、
飮料(のみもの)が"冰咖啡(アイス・コーヒー)"。
"茶菓子(ちやぐわし)"は"コンテ・ジャポン製(こしらへ)のラスク"。
對價(あたひ)、二千圓餘(にせんゑんあまり)。
『コンテ・ジャポン』老板(あるじ)とは親(した)しき仲(なか)と云ふ。
想像通(おもひどほ)りの"蕃茄燉蜂巢胃(ハチノスあかなすにこみ)"。
愚按(やつがれおもふに)、
「まァトリッパ!」と賞賛(たゝ)へらるべき水準(たかみ)。
西番莲(パッションフルーツ)の味(あぢ)濃厚(こ)き雪葩(そるべ)には、
霎時(しばし)、辭(ことば)を失(うしな)ふ。
"酸(さんみ)"と"甜(あまみ)"に、仄(ほの)かなる"風韻(かをり)"、
競合(きそひあ)ひ、佐合(たすけあ)ひ、舌上(したのうへ)に躍動(をど)る。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony) α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :東蔡(Carl Zeiss Jena)MC Pancolar 1.8/50 @F2.4
東道(あるじ)、武井師傅(たけゐおやかた)【掲載許可濟】 ※2017-03撮影
高脚杯(ぐらす)に玉薤(さけ)
水(みづ)
蕃茄燉蜂巢胃(ハチノスあかなすにこみ、まァトリッパ)
蕃茄燉蜂巢胃(ハチノスあかなすにこみ、まァトリッパ)、西葫蘆(ズッキ-ニ)
コンテ・ジャポン製(こしらへ)のラスク
コンテ・ジャポン製(こしらへ)のラスク
コンテ・ジャポン製(こしらへ)のラスク
西番莲(パッションフルーツ)の雪葩(そるべ)
冰咖啡(アイス・コーヒー)
牛奶(うしのちゝ)
甘蔗(さたう)
2017/07/09 更新
2017/06 訪問
空肚(はらすき)て 漸(やうやう)來(き)たりし 爰(こゝ)『Bien』 清湯(しる)を乾(ほ)すには 銀(しろかね)の湯匙(さじ)
久方(ひさかた)ぶりの『Bien』。
「尤(いと)稀有(めづら)しき清湯(こんそめ)がござりまする。」
との辭(ことば)に釣(つ)られ、「晝飧(ひるめし)D(でえ)」、
すなはち、湯(しる)と菓子(くわし)をともに頂(いたゞ)くことに、、。
掃愁帚(さけ)は薔薇色葡萄酒(ろぜ)。
前菜(さきづけ)として"蘇格蘭(すことらんど)燻製鮭(いぶしざけ)"。
泥炭(でいたん)以(も)て燻(いぶ)したるものと云ふ。
上(うへ)には、法國産乾酪(ふらんすちいず)に、大徳寺納豆(だいとくじなつとう)。
"雞湯(コンソメ・ド・ヴォライユ、とりのすまし志゛る)"には、
雞胸肉(とりむねにく)と香味菜蔬(かをりのあをもの)を用(つか)ふ。
外觀(みため)・風味(あぢかをり)、
ともに、清(きよ)らかに澄(す)み、なかなかに佳味(よきあぢ)。
"主菜(しゆさい)"は"肉(ヴィアンド)"。
二種(ふたくさ)あるうちより、
白葡萄酒(しろ)にて燉(にこ)みたる"牛頬肉(うしほゝにく)"を選擇(えらむ)。
「牛頬肉(うしほゝにく)を炮(あぶ)りて燉(にこ)みたるもの」との説明(はなし)。
齒應(はごた)へ、鹵(しほ)、滋味(おくぶかさ)、
何(いづ)れも適切(ほどよ)く、
瞬(またゝ)く中(うち)に鐵鍋(くろがねのなべ)は空(から)となる。
師傅(おやかた)の面目躍如(めんもくやくじよ)。
最後(いやはて)に、
油滴天目茶碗(ゆてきてんもくぢやわん)擬(もど)きに抹茶(ちや)を頂(いたゞ)く。
上質(よ)き茶(ちや)なるは疑(うyが)ふべくもあられど、
それを利(き)ゝ分(わ)くるほどの力量(ちから)なし。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony) α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :萊茨(Leitz)徠卡(Leica)Macro Elmarit R 2.8/60 @F2.8~F4.5
武井師傅(たけゐおやかた)【掲載許可濟】 ※2017-03撮影
薔薇色葡萄酒(ろぜ)
玻璃盞(ぐらす)に清水流(さけ)
高脚杯(ぐらす)に般若湯(さけ)
蘇格蘭(すことらんど)燻製鮭(いぶしざけ)
乾酪(ちいず)に鮭(さけ)
乾酪(ちいず)に鮭(さけ)
和蘭芹(ぱせり)
雞湯(コンソメ・ド・ヴォライユ)
燉牛頬肉(うしほゝにくにこみ)
燉牛頬肉(うしほゝにくにこみ)、牛頬肉(うしほゝにく)
燉牛頬肉(うしほゝにくにこみ)、菜蔬(あをもの)
燉牛頬肉(うしほゝにくにこみ)、斷面(きりくち)
鹽冰酪(しほあいすくりん)
油滴天目茶碗(ゆてきてんもくぢやわん)擬(もど)き
抹茶(まつちや)
油滴天目茶碗(ゆてきてんもくぢやわん)擬(もど)き
Christofle牌(じるし)餐刀(ないふ)
Christofle牌(じるし)餐叉(ふぉーく)
Christofle牌(じるし)餐匙(さじ)
2017/09/12 更新
2017/03 訪問
晝飧(ひるのめし) 葡萄酒(さけ)もたまには "アルザス"を 好(す)きでたまらぬ ペドロ・ヒメネス
此度(こだみ)は、以前(まへ)に啖(くら)ひしものゝ組合(くみあは)せ。
"コルシカ島(じま)豬肉(ぶたにく)テリーヌ"、
"豬内臟(ぶたもつ)白葡萄酒煮(しろワインに)"、
"法國産(フランスさん)冰酪(アイスクリン)、ペドロ・ヒメネス添(ぞ)へ"。
赤葡萄酒(さけ)は、
"エルザス(アルザス)"Eric Rominger(エリック・ロミンガ(ロマンジェ))。
"豬肉(ぶたにく)テリーヌ"、"冰酪(アイスクリン)"とも、
前例(まへ)に寸毫(つゆ)異(こと)なることなく、頗(すこぶ)る美味(よきあぢ)。
小皿(こざら)は、近傍(ちかく)で入手(てにいれ)たと云ふ古伊万里(こいまり)。
東道(あるじ)武井師傅(たけゐおやかた)、
"Cristofle(クリストフル)"牌(じるし)の金屬洋食器(カトラリ)など、
骨董品(ふるだうぐ)を巧妙(たくみ)に用(つか)ひこなす。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony) α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :萊茨(Leitz)徠卡(Leica)Macro Elmarit R 2.8/60 @F2.8
萊茨(Leitz)徠卡(Leica)Super Angulon R 4/21 @F8
萊茨(Leitz)徠卡(Leica)Elmarit R 2.8/35 @F4
東道(あるじ)、武井師傅(たけゐおやかた)【掲載許可濟】
亭主(あるじ)、武井師傅(たけゐおやかた)【掲載許可濟】
武井箪笥店(たけゐたんすや)の大厦(びる)
武井箪笥店(たけゐたんすや)の大厦(びる)
武井箪笥店(たけゐたんすや)の大厦(びる)
唐茶(さけ)
高脚杯(ぐらす)に掃愁帚(さけ)
高脚杯(ぐらす)に掃愁帚(さけ)
水(みづ)
"Christofle"牌(じるし)の餐叉(ふぉーく)
"Christofle"牌(じるし)の餐刀(ないふ)
【前菜(オードヴル)】、コルシカ島(じま)豬肉(ぶたにく)テリーヌ
【前菜(オードヴル)】、コルシカ島(じま)豬肉(ぶたにく)テリーヌ
【肉(ヴィアンド)】、豬内臟(ぶたもつ)白葡萄酒煮(しろワインに)
【肉(ヴィアンド)】、豬内臟(ぶたもつ)白葡萄酒煮(しろワインに)、豬内臟(ぶたもつ)
【肉(ヴィアンド)】、豬内臟(ぶたもつ)白葡萄酒煮(しろワインに)、豬内臟(ぶたもつ)
麪麭(ぱん)
ペドロ・ヒメネス
【菓子(デセール)】、法國産(フランスさん)冰酪(アイスクリン)、ペドロ・ヒメネス添(ぞ)へ
【茶(テ)】、エスプレッソの器(うつは)
【茶(テ)】、沙糖(さたう)
【茶(テ)】、エスプレッソ
桌子(つくゑ)の角(かど)
2017/06/01 更新
紅葡萄酒(さけ)、LEVONI社(レボーニしや)シャルキュトリー二種(ふたくさ)、
葡萄酒燉五花肉(ぶたばらのさかに)、
法國(おふらんす)甜瓜雪葩(めろんそるべ)、煎茶(せんちや)。
對價(あたひ)、三千廿四圓也(さんぜんにじふよゑんなり)。
膩(あぶら)の辛(つら)き愚老(おひぼれ)なれど、
この義大利産(イタリ)シャルキュトリーは絶品(おどろくほどくちにあふ)。
これに駢(なら)ぶは、熊(くま)・貛(あなぐま)の膩(あぶら)くらゐ。
高脚盞掃愁帚(びいどろざけ)にて慢慢地(ゆるり)堪能之(これをあぢはふ)
紅葡萄酒(ぶだうのさけ)以て燉(ゆるりとに)こみたる五花肉(ぶたばら):
鰮醢(ひしこのひしほ)も加(くは)ゝり、
實言(まこと)、複雜玄妙(おくゆきぶか)き味(あぢはひ)。
〆(しめ)は法國産(おふらんすの)甜瓜雪葩(めろんそるべ)。
當地(こちら)での商賣(あきなひ)は今年(ことし)の龝(あき)まで。
東都(えど)に移轉(うつる)との説明(よし)。
寂(さび)しくもあり、愉(たの)しみでもあり、、。
愚按(やつがれおもふに)、やはり、粕壁(かすかべ)が似合(にあ)ふ。
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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 超琢磨(Super Takumar)(8 ele.) 1.4/50 @F2.8
東蔡(Carl Zeiss Jena)紅 MC Pancolar 1.8/50 @F2.4 ※2017-03撮影分