酔狂老人卍さんが投稿した宝来家(埼玉/春日部)の口コミ詳細

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『此世をハ と里(り)や お暇尓(に) せん古(こ)う能(の) 煙りと供尓(に) 者(は)ひ 左樣なら』 (十返舎一九)

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酔狂老人卍 (70代以上・男性) 認証済

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宝来家春日部/中華料理、食堂、ラーメン

38

  • 昼の点数:4.2

    • ~¥999 / 1人
      • 料理・味 3.6
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 3.8
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク -
18回目

2019/08 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

喰(く)ふ客(ひと)の 彼方(あちら)も此方(こちら)も 舊(ふる)き顏(かほ) 蝉(せみ)は一月(ひとつき) 客(ひと)は毎年(まいとし)

漸(やうや)う暑熱(あつさ)も和(やは)らぎ、
久々(ひさびさ)"拉麪(もろこしそば)"狙(ねら)ひで『寶來家』に伺(うかゞ)ふ。
休日(やすみ)の所爲(せゐ)歟(か)?、席(せき)過半(あらかた)埋(う)まりて、
廚前(くりやのまへ)に着席(こしをおろす)。

彼方(あちら)も此方(こちら)も、
舊(ふる)くからの相知(なじみ)と推定(おぼし)き客(きやく)また客(きやく)
されど、列(なら)ぶこともなく、
冢中枯骨(それがし)の外(ほか)に"鏡珠(たま)"玩(もてあそ)ぶ輩(やから)なし。

その"鏡珠(たま)"とは、旭光學(あさひくわうがく)"S-M-C Takumar 1.8/55":
これを"東通工(とうつうこう)"暗匣(カメラ・オブスクラ)に、、。
裝着(はめこむ)や否(いな)や、"餛飩湯麪(こんとんそば)"を需(もと)む。
對價(あたひ)、五百八十圓也(ごひやくはちじふゑんなり)。

程(ほど)なくして來(き)りし"餛飩湯麪(こんとんそば)":
(すがたかたち)も(うつは)も、何(なに)もかも以前(まへ)と同一(おなじ)。
これを啜(すゝ)るに、口味(あぢ)も風韻(かをり)も亦(また)同一(おなじ)。
同(おな)じ味(あぢ)の×(むじな)〇一品(ひとしな)。

嗚呼(あゝ)、これ、これ、これ、これッ!
瞬間(またゝくひま)に盌(うつは)の中(なか)は(から)と化(な)る。
何(なに)から何(なに)まで蛻殼(もぬけのから)、
〽「鳴(な)く蝉(せみ)の 壽命(いのち)短(みじか)し 卅日(みそか)まで」

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【暗匣】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡珠】:旭光學 S-M-C 琢磨(Takumar)1.8/55 @F2.4~F2.8

  • 三代目女主人(さんだいめをんなあるじ)【掲載許可濟】2019-07撮影

  • "餛飩湯麪(こんとんそば)"

  • "餛飩湯麪(こんとんそば)"、叉焼(×やきぶた、〇にぶた)

  • "餛飩湯麪(こんとんそば)"、餛飩(こんとん)

  • "餛飩湯麪(こんとんそば)"、菠薐(はふれんさう、からな)

  • "餛飩湯麪(こんとんそば)"、紫菜(あまのり)

  • "餛飩湯麪(こんとんそば)"、筍乾(ほしたかむな)

  • "餛飩湯麪(こんとんそば)"、麪條(きりむぎ)

  • "盌(まり)"

  • "碟兒(こざら)"、茄子(なすび)+菜椒(ピイマン)

  • "葅(にらぎ)"、胡瓜(そばうり)+蘿蔔(おほね)

  • "梨(なし)"

2019/08/27 更新

17回目

2019/08 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味3.8
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

「閉目塞聽(めもみゝもふさぐ)」、「井底之蛙(ゐのなかのかはづ)」

またまた、偶々(たまたま)の『寶來家』。
またも、"韭菜豬肝(ぶたきもとこみらのいためもの)"+"啤酒(むぎのあはざけ)"、
實(げ)に、「井底之蛙(ゐのなかのかはづ)」と云ふほかなし。
對價(あたひ)、一千二百五十圓也(いつせんにひやくごじふゑんなり)。

此度(こだみ)の"碟兒(こざら)"・"(さかな)"の等類(たぐひ)は、
"(えだまめ)"に"燈籠椒(パプリカ)"。
通例(つね)のごとく、"生薑未醤(くれのはじかみみそ)"、"金平(きんぴら)"と、
至(いた)れり盡(つく)くせり。

そも"金平(きんぴら)"とは、
かの大江山酒呑童子 (おほえやまのしゆてんどうじ)を退治(たいぢ)せし、
源頼光(みなもとのよりみつ)が家禮(けらい)坂田公時(さかたのきんとき)が子(こ)、
坂田金平(さかたのきんぴら)に由來(ちな)むと云ふ。

倩(つらつら)この"金平(きんぴら)"を觀察(うかゞふ)に、
"牛蒡絲(うまふゞきせん)"のほかは"胡蘿蔔絲(せりにんじんせん)"のみ。
菜刀(もろこしのめしがたな)による"(せんぎり)"と云ふより、
"笹搔(さゝがき)"のごとき姿形(すがたかたち)。

ともあれ、
食感(はごたへ・したざはり)、調味(あぢつけ)とも、
冢中枯骨(やつがれ)が嗜好(このみ)に一無相違(ひとつとしてことなるところなし)
"韭菜豬肝(ぶたきもとこみらのいためもの)"も、亦(また)、平生(つね)のごとし。

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【暗匣】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡珠】:旭光學 S-M-C 琢磨(Takumar)1.8/55 @F2.4~F2.8

  • 三代目女主人(さんだいめをんなあるじ)【掲載許可濟】2019-07撮影

  • "啤酒(むぎのあは)"

  • 玻璃盞(びいどろのさかづき)に"啤酒(むぎのあは)"

  • "菽(えだまめ)"

  • "菽(えだまめ)"

  • "燈籠椒(パプリカ)"

  • "生薑未醤(くれのはじかみみそ)"

  • "金平牛蒡(きんぴらきたきす)"

  • "金平牛蒡(きんぴらきたきす)"

  • "韭菜豬肝(ニラレバ、ぶたきもとこみらのいためもの)"、豬肝(ぶたのきも)

  • "韭菜豬肝(ニラレバ、ぶたきもとこみらのいためもの)"、韭(こみら)+糵(もやし)

  • "韭菜豬肝(ニラレバ、ぶたきもとこみらのいためもの)"、韭(こみら)+糵(もやし)

2019/08/17 更新

16回目

2019/07 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味3.8
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

「千門萬戸(せんもんばんこ)暫(しばらく)も缺(かく)べからず。」【四季漬物鹽嘉言(しきつけものしほかげん)】

梅雨明(つゆあけ)の幽谷(かすかへ)。
この暑熱(あつさ)、咄嗟(にはか)に浮(う)かぶは"啤酒(むぎのあはざけ)"。
"啤酒(むぎのあはざけ)"となると、
あそこ』の"韭菜豬肝(ぶたきもとこみらのいためもの)"に若(し)くはなし!

"炎暑(あつさ)"→"啤酒(むぎのあはざけ)"→"韭菜豬肝(ニラレバ)"、
と云ふ、このあまりに禽獸(とりけだもの)ゝごとき衝動(つきうごかされたるこゝろ)。
夏蟲(なつのむし)が火(ひ)に入(い)り、
(ねこ)が木天蓼(またゝび)に酩酊(ゑ)ふに、無所相違(つゆことなるところなし)。

此度(こだみ)の(さかな)は、
"(えだまめ)"に"鞘豌豆(さやいりのらまめ)"。
"(えだまめ)"は「どこぞの家庭菜園(にはのはたけ)のもの」と演述(い)ふ。
"鞘豌豆(さやいりのらまめ)"には"炸豆皮(あぶらあげ)"を搭配(くみあはす)。

常態(つね)のことながら、
實言(まこと)、胃腑(い)にも味覺(した)に優(やさ)しき調劑・調味(あぢつけ)
とは云へ、"(えだまめ)"の×鹽嘉言(しほかげん)〇鹽加減(しほかげん)は、
半點(いさゝか)過淡(あはきにすぐ)る遺憾(うらみをのこす)。

愚按(やつがれおもふに)、
夏塲(なつば)の"啤酒(むぎのあはざけ)"には强(つよ)き鹵(しほけ)が適切(よい)
アターブル』は「過鹹(しほけがすぐ)る」と、使吾思(ひとをしておもはしむ)るも、
"赤葡萄酒(あかきえびかづらのさけ)"には調和(よくあふ)。

これ、これ、これ、これ~-----------ッ!
"啤酒(これ)"には、何時(いつ)もの"韭菜豬肝(ニラレバ)":
上漿(したあぢ)施(ほどこ)されたる"炸豬肝(ぶたきものからあげ)"を齧(かじ)り、
"(にら)"と"(もやし)"を一氣呵成(ひといき)に「狼餐虎咽(むさぼりくらふ)」。

掉尾(いやはて)に" (つけもの)":
白菜(はくさい)に加(くは)へ、胡瓜(そばうり)の糠漬(ぬかづけ)。
やはり、"(にらぎ)"は不可缺(かゝせぬもの)。
四季漬物鹽嘉言(しきつけものしほかげん)】も斯(か)く論述(い)ふ。

四季漬物鹽嘉言(しきつけものしほかげん)】(5/37):
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>"料理本膳(れうりほんぜん)"の
>手厚(てあつ)き二汁三汁(にじふさんじふ)を椀(わん)に盛(もり)、
>七菜(しちさい)の器(うつは)を竝(なら)ぶるとも、
>"香(かう)の物(もの)"なき時(とき)は
>立派(りつぱ)な行列(ぎやうれつ)に"(おさへ)"なく、
>お坐敷狂言(ざしきゝやうげん)に祝儀(しうぎ)をつけざるが如(ごと)し。
>
> ..............中畧(なかほどをはぶく)...............
>
>「千門萬戸(せんもんばんこ)暫(しばらく)も缺(かく)べからず。」
=========================================

店(みせ)の招牌(かんばん)たる御内儀(おかみ):
二代目主人(にだいめあるじ)の女兒(むすめ)にして、
 三代目女主人(さんだいめをんなあるじ)」
との説明(はなし)に吃驚(こしをぬか)し、霎時(しばし)絶句(ことばをうしなふ)。

戰前(いくさのまへ)の藝者置屋(おきや)に濫觴(はじま)り、
鮓店(すしや)を經由(へ)て、
待塲中華(まちうか©MNH女史)に再轉業(ふたゝびのなりはひがへ)。
戰中・戰後混亂期(いくさのどさくさ)に鮮魚涸渇(うをなき)が契機(きつかけ)とか。

"割烹(かつぱう)"・"會席(くわいせき)"と異(こと)なり、
通年(ひとゝせ)不變(かはらぬ)が常態(つね)待塲中華(まちうか©MNH女史)。
然(しか)るに、
當家(こちら)では、季節(ときのうつろひ)が肌身(はだみ)に沁(し)む

靑陽(はる)は、"(ふき)"、"竹筍(たかむな)"
朱明(なつ)には、"(えだまめ)"、"茄子(なすび)"に、"芋莖(いもがら)"、
白藏(あき)なら、"(かき)"、"鴨脚子(ぎんなん)"、
玄英(ふゆ)に至(いた)りて、"(おほねむし)"、云ふ工合(ぐあひ)。

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【暗匣】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡珠】:旭光學 S-M-C 琢磨(Takumar)1.8/55 @F2.4~F2.8

  • 三代目女主人(さんだいめをんなあるじ)【掲載許可濟】2019-07撮影

  • 三代目女主人(さんだいめをんなあるじ)【掲載許可濟】2019-07撮影 ※ピンボケ御免

  • 麒麟牌啤酒(きりんじるしむぎのさけ)

  • 高脚盞(びいどろのうつは)に麒麟牌啤酒(きりんじるしむぎのさけ)

  • 菽(えだまめ)

  • 鞘豌豆(さやいりのらまめ)+炸豆皮(あぶらあげ)

  • 鞘豌豆(さやいりのらまめ)+炸豆皮(あぶらあげ)

  • "韭菜豬肝(ニラレバ、ぶたきもとこみらのいためもの)"

  • "韭菜豬肝(ニラレバ、ぶたきもとこみらのいためもの)"

  • 而(しか)して斯(か)くなる

  • "葅(にらぎ)"、白菜(はくさい)+胡瓜(そばうり)

2019/07/31 更新

15回目

2019/07 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味3.4
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

漂(たゞよ)ふは "擔擔麪(タンタンメン)"の 芝蔴醬(ごまびしほ) 彷徨(さまよ)ひ泅(およ)ぐ 一對之筯(ひとつがひのはし)

毎囘(いつも)、"拉麪(もろこしそば)"か、"韭菜豬肝(ぶたきもこみら)"、と云ふのも、
頑迷固陋(あまりにくらき、いしあたま)」。
詳細(つぶさ)に右(めて)なる菜譜(こんだて)を睨(にら)めど、
「これぞ!」と魅(ひ)かるゝ菜(もの)は皆無(なし)

已(や)むことを得(え)ずして、
左(ゆんで)の菜單(しながき)より選擇(えら)みし"餛飩麪(こんとんそば)"。
霎時(しばしま)がありて、提供(はこばれきた)りし"擔擔麪(しせんやたいそば)"、
對價(あたひ)、七百圓也(なゝひやくゑんなり)。

「ま、これも、何(なに)かの邂逅(めぐりあひ)」、
塞翁失馬(こちらにころびて、あしくなり、あちらにまろびて、よくもなり、、)」
と、かつ諦(あきら)め、かつ慰(なぐさ)め、湯(しる)を一口(ひとくち)。
"芝蔴醬(ごまびしほ)"の香(かをり)漂(たゞよ)ひ、舌(した)には"(からみ)"。

上面(うはも)の"(もやし)"と"菠薐(からな)"に"肉鬆(そぼろ)"を摘(つ)まみ、
一口(ひとくち)。
新鮮(あらたし)く、齒觝觸(はあたり)を留(のこ)す"(もやし)、
熬(いりあげ)られたる"肉鬆(ぶたにくそぼろ)"には優(やさ)しき調味(あぢつけ)

"正宗擔擔麪(ほんばしせんやたいそば)"と異(こと)なるは、
明若觀火(ひをみるよりもあきらか)」。
東瀛(ひのもと)の名店(なだかきみせ)と比較(くら)べても異質(ことなるもの)。
やはり、"餛飩麪(こんとんそば)"が吉(よい)。

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【暗匣】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡珠】:旭光學 S-M-C 琢磨(Takumar)1.8/55 @F2.8~F4
     福倫達(Voigtlaender) COLOR-SKOPAR 4/21 P VM @F8
     高千穗光學 奧林巴斯(Olympus)瑞光(Zuiko)Auto-Macro 2/50 @F2.8 御内儀

  • 御内儀(おかみ)【掲載許可濟】2018-02撮影

  • "擔擔麪(しせんやたいそば)"

  • "擔擔麪(しせんやたいそば)"

  • "擔擔麪(しせんやたいそば)"、麪條(そば)+糵(もやし)+菠薐(からな)

  • "干蘿蔔絲(きりぼしおほね)"

  • "膾(なます)"

  • "膾(なます)"

  • "膾(なます)"

  • 葅(にらぎ)、"白菜(はくさい)"

  • 店内(なか)

  • 壁面(かべ)の菜譜(こんだて)

  • 壁面(かべ)の菜單(しながき)

2019/07/11 更新

14回目

2019/06 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味3.8
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

猫(ねこ)に木天蓼(またゝび)、卍(まんじ)に女(めのこ)、菜(めし)と媼(めのこ)に、右顧左眄(ゆれうごく)

飽(あ)きもせで、またも來(き)たりし『寶來家』。
習慣(ならひ)の、
啤酒(むぎのあはざけ)に、"韭菜豬肝(レバニラ、ぶたきもとこみらのいためもの)"、
對價(あたひ)、一千二百五十圓也(いつせんにひやくごじふゑんなり)。

俟(まつ)ほどに、"辣韭(らつきやう)"、
次(つ)いで"炸茄子(あげなすび)"が此方(こなた)の食臺(めしづくゑ)に、、。
茄子(なすび)は「今旦(けさ)屆(とゞ)きましたるばかり!」
との御内儀(おかみ)の口上(はなし)。

蘿蔔泥(おほねおろし)に漿醬(しやうゆ)を垂(た)らし、
熱(あつ)きうちに啖之(これをくら)ふ厚顏野干(こうがん、のぎつね)の卍(まんじ)。
程(ほど)なくして"韭菜豬肝(レバニラ、ぶたきもとこみらのいためもの)"も、、。
炸豬肝(きもあげ)の苦味(ほろにがさ)が味覺(した)を騒擾(さはがす)

調味(あぢつけ)は『こちら固有(ならでは)の優(やさ)しさに橫溢(あふ)れ
筯(はし)の進(すゝ)むこと、
强弓(つよゆみ)より放(はな)たれたる箭(や)の飛翔(あまかく)るがごとし。
と、玄關(いりぐち)には、うら若(わか)き乙女(をとめ)が两個(ふたり)

瞳孔(ひとみ)全開(ひらき)て、啞然(くちあけはなたれ)
自失(われをうしなふ)こと霎時(しばし)躊躇(たゆた)ふ引裂箸(ひきさきばし)。
氣(き)も漫(すゞ)ろ、上(うは)の空(そら)、伴(とも)は曾良(そら)。
日光街道(につくわうかいだう)"韭菜豬肝(レバニラ)"の逆旅(たび)。

猫(ねこ)に木天蓼(またゝび)、卍(まんじ)に女(めのこ)。
茲(こゝ)に至(いた)りて、俄頃(にはか)に櫡(はし)も停留(とゞこほ)る
その容(さま)、
蝸牛(かたつむり)の四葩(よひら)の葉(は)を歩(あり)くに異(こと)ならず。

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【暗匣】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡珠】:旭光學 S-M-C 琢磨(Takumar)1.8/55 @F2.8
     高千穗光學 奧林巴斯(Olympus)瑞光(Zuiko)Auto-Macro 2/50 @F2.8 御内儀

  • 御内儀(おかみ)【掲載許可濟】2018-02撮影

  • "麒麟啤酒(きりんじるしむぎのあはざけ)"

  • "麒麟啤酒(きりんじるしむぎのあはざけ)"、泡沫(うたかた)

  • 辣韭(らつきやう)

  • "茄子(なすび)揚物(あげもの)"

  • "炸茄子(あげなすび)"

  • 漿醬(しやうゆ)

  • "炸茄子(あげなすび)"、蘿蔔泥(おほねおろし)に漿醬(しやうゆ)

  • "韭菜豬肝(ニラレバ、ぶたきもとこみらのいためもの)"

  • "韭菜豬肝(ニラレバ、ぶたきもとこみらのいためもの)"

  • "韭菜豬肝(ニラレバ、ぶたきもとこみらのいためもの)"、豬肝(ぶたきも)

  • "韭菜豬肝(ニラレバ、ぶたきもとこみらのいためもの)"、韮(こみら)

2019/06/23 更新

13回目

2019/05 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味3.8
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

〽眼精(め)にも吉(よし) 耳鼻咽喉(みゝはなのど)に『寶塚』 脾撓(ひだる)き肚(はら)には 『寶來家』

「〽眼精(め)にも吉(よし)、耳鼻咽喉(みゝはなのど)に『寶塚(たからづか)』、 
 脾撓(ひだる)き(はら)には『寶來家』」
と云ふ次第(わけ)にて、
またも來(き)ました日光街道粕壁宿(につくわうかいだうかすかべじゆく)『寶來家』。

"拉麪(らあめん)"歟(か)?
はたまた、"韭菜炒豬肝(レバニラ、=こみらとぶたきものいためもの)"歟(か)?
霎時(しばし)躊躇(たゆた)ふも、またもや、"拉麪(らあめん)"に、、、。
×何兆(なんてう)四百八十圓也(しひやくはつしんゑんなり)。

平生(つね)に不變(かはらぬ)佳味(よきあぢ)。
愚按(やつがれおもふに)、
"懐古趣味拉麪(ノスラー、いにしへのもろこしきりむぎ)"の頂點(いたゞき)。
かくて、空(から)の(まり)を賞(ながめ)、一安堵(ひとおちゐ)。

碟兒(こざら)の"煮物(にもの)"は、
蕗莖(ふきのくき)、蕗葉(ふきのは)、切干蘿蔔(きりほしせしおほね)。
切干蘿蔔(きりほしおほね)には、蘿蔔乾絲(ほしたるおほねせん)、
炸豆皮絲(あぶらあげ)、胡蘿蔔絲(せりにんじんせん)、椎蕈片(しひたけうすぎり)。

時季(とき)に適(かな)ふ"(ふき)";
(め)には(め)、(は)には(は)、(くき)には(くき)」と、
"ハンムラビ法典(はふてん)"さながら、個性(もちあぢ)に差(たがひ)があり、
風韻(かをり)、食感(はごたへ・したざはり)も異質(ことなる)。

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【暗匣】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡珠】:旭光學 S-M-C 琢磨(Takumar)1.8/55 @F2.8
     高千穗光學 奧林巴斯(Olympus)瑞光(Zuiko)Auto-Macro 2/50 @F2.8 御内儀

  • 御内儀(おかみ)【掲載許可濟】2018-02撮影

  • "拉麪(もろこしのきりむぎ)"、筍乾(ほしたかむな)

  • "拉麪(もろこしのきりむぎ)"、魚餅(すりみ)の"鳴門巻(なるとまき)"

  • "拉麪(もろこしのきりむぎ)"、叉焼(×やきぶた〇にぶた)

  • "拉麪(もろこしのきりむぎ)"、菠薐菜(はうれんさう)

  • "拉麪(もろこしのきりむぎ)"、麪條(そば)

  • 盌(まり)

  • "煮物(にもの)"、蕗莖(ふきのくき)

  • "煮物(にもの)"、蕗莖(ふきのくき)

  • "煮物(にもの)"、蕗葉(ふきのは)

  • "煮物(にもの)"、蕗葉(ふきのは)

  • "煮物(にもの)"、切干蘿蔔(きりぼしおほね)

  • "煮物(にもの)"、胡蘿蔔絲(せりにんじんせん)

  • "煮物(にもの)"、椎蕈(しひたけ)

  • 茶(ちや)

  • 胡椒(こせう)

2019/05/19 更新

12回目

2019/04 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味3.8
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

これや!このッ! 豬肝(きも)が韭菜(こみら)と 剖(わか)れては 脆(カリッ)と油煠(あ)げて 合(あ)ふ麥酒(さけ)の菜(な)に

毉(くすし)"塚狂七六福耳庵師(づかぐるひなむふくみゝあんし)"。※假稱(かりのな)
その論評(はなし)を耳(みゝ)にするや、俄頃(にはか)に色(いろ)めきたち
猿眞似(さるまね)」の誹(そし)りも懼(おそ)れず、"韭菜炒豬肝(レバニラ)"に。
但(たゞ)し、米飯(こめのいひ)を避(さ)けて"啤酒(むぎのさけ)"。

麥酒(むぎのさけ)は"麒麟牌(きりんじるし)"の大瓶(おほびん)のみ。
あまりの潔(いさぎよ)さに脱帽(おそれいりやのあさがほいち)。
"韭菜炒豬肝(レバニラ、=こみらとぶたきものいためもの)"と都合(あはせて)、
對價(あたひ)、一千二百五十圓也(いつせんにひやくごじふゑんなり)。

劈頭(いやさき)に、
"麒麟啤酒(きりんむぎのさけ)"と"煠魚餠(さつまあげ、=うをのねりものあぶらあげ)"。
"煠魚餠(さつまあげ、つけあげ)"の上(うへ)には、
蘘荷末(めうがのこぐちぎり)と生薑泥(おろしたるくれのはじかみ)。

"煠魚餠(うをのねりものあぶらあげ)"は適度(ほどよ)く燙(あたゝ)められ
數滴(ふたしづく)ほどの醬油(しやうゆ)を滴下(たら)して一噛(ひとかみ)。
實言(まこと)、相互(たがひ)に調和(よくあ)ひ、心持(こゝち)よきかぎり
善哉(よきかな)、善哉(よきかな)!

俟(まつ)こと霎時(しばし)。
注文品(くだんのしな)が此方(こなた)に、、。
寔(まこと)、(うはさ)に無所相違(つゆとたがふところな)きその姿(すがた)!
上漿(したあぢ)→(ころも)→油煠(からあげ)、と云ふ做法(やりかた)なるべし。

肝臟(きも)の臭氣(くさみ)は巧妙(たくみ)に抑制(おさへ)られ、
(しほけ)と(うまみ)に溢(あふ)れて(カリッ)と齒觝觸(はにあたる)。
對照之(これにひきかへ)、蔬菜(あをもの)は嫩(やはらか)く淡味(うすあぢ)
(こみら)、(もやし)、胡蘿蔔絲(せりにんじんせん)、これなり。

これには、肝裂魄飛(きもさけ、たましひみにそはず)。
もはや、絶句(ことばをうしなふ)ほか術(てだて)なし。
(もやし)の(ね)が、、」
などゝ、努々(ゆめゆめ)、野暮(やぼ)を演述(い)ひたまふこと勿(なか)れ

と、感慨(おもひ)に耽溺(ふけ)る遑(いとま)もなく、
"(ふき)"に"蕗未醤(ふきみそ)"、"白菜(はくさい)の腌菜(つけもの)"まで。
掉尾(いやはて)には、必殺技(とゞめ)の"梅乾(うめぼし)"。
御内儀(おかみ)手製(てづからこしらへたる)は勿論(いふもさらなり) 。

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【暗匣】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡珠】:旭光學 S-M-C 琢磨(Takumar)1.8/55 @F2.8
     高千穗光學 奧林巴斯(Olympus)瑞光(Zuiko)Auto-Macro 2/50 @F2 ※女將

  • 御内儀(おかみ)【掲載許可濟】2018-02撮影

  • 麒麟啤酒(きりんむぎのさけ)

  • "煠魚餠(うをのねりものあぶらあげ)"

  • "煠魚餠(うをのねりものあぶらあげ)"に蘘荷(めうが)

  • "韭菜炒豬肝(レバニラ、=こみらとぶたきものいためもの)"

  • "韭菜炒豬肝(レバニラ、=こみらとぶたきものいためもの)"、豬肝(ぶたのきも)

  • "韭菜炒豬肝(レバニラ、=こみらとぶたきものいためもの)"、韭菜(こみら)+ 胡蘿蔔絲(せりにんじんせん)+糵(もやし)

  • "韭菜炒豬肝(レバニラ、=こみらとぶたきものいためもの)"、韭菜(こみら)

  • 蕗未醤(ふきみそ)

  • 白菜(はくさい)の腌菜(つけもの)

  • 蕗(ふき)

  • 梅乾(うめぼし)

2019/04/14 更新

11回目

2019/02 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味3.8
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

晝飧(ひるめし)に 捨鈔(すてぜに)するは 悋嗇(けち)の恥辱(はぢ) 拉麪四百八十圓也(らあめんしひやくはつしんゑんなり)

杉花粉症(あのやまひ)を罹患(わづら)ひ、はや四十有餘年(よそとせあまり)。
眼精(め)・耳竅(みゝ)ともにムズ痒(かゆ)く、 
壓(お)さで鼻竅(はな)より泉(いづみ)湧(わ)く~~~ ( ´艸`)( ´艸`)
七六〇四一八七(ならうよいはな)!」、「七六〇四一三三(ならうよいみゝ)!」

かくて、またもや『寶來家』に、、。
壁面(かべ)と云ふ壁面(かべ)には夥(おびたゞ)しき數(かず)の短册(たんざく)。
捨鈔(すてぜに)するは悋嗇(けち)の恥辱(はぢ)
「東國(あづま)の惚獼猴(ぼけざる)無錢(ぜになき)なり

と云ふ最深刻(いとふか)き事情(わけ)ありて、
平生(つね)のごとく、
"拉麪(らあめん)"唯一品(たゞひとしな)、
對價(あたひ)、なんてふ四百八十圓(しひやくはつしんゑん)の廉價(やすさ)。

"(にらぎ)"は白菜(はくさい)、
"小碟(こざら)"として蛋黃醬(マヨネイズ)和(あ)への意大利麪(パスタ)。
常態(つね)に不變不動(かはら)ぬ佳味(よきあぢ)
善哉(よきかな)、善哉(よきかな)!

(まり)の湯(しる)を悉(ことごと)く鯨飮(のみほ)し、
底(そこ)の鳳凰(おほとり)と縁(ふち)の雷紋(かみなりもん)を伏拜(ふしをが)む。
愚按(やつがれおもふに)、
拉麪(らあめん)の瓷器(うつは)として、これに贏(まさ)るもの皆無(なし)

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【暗箱】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡珠】:旭光學 超琢磨(Super Takumar)(8 ele.) 1.4/50 @F2.4
     高千穗光學 奧林巴斯(Olympus)瑞光(Zuiko)Auto-Macro 2/50 @F2

  • 御内儀(おかみ)【掲載許可濟】2018-02撮影

  • "拉麪(らあめん)"

  • "拉麪(らあめん)"

  • "拉麪(らあめん)"、叉焼(×やきぶた、〇にぶた)

  • "拉麪(らあめん)"、麪條(もろこしのきりむぎ)

  • "葅(にらぎ)"、白菜(はくさい)

  • 意大利麪(パスタ)、蛋黃醬油(マヨネイズ)和(あ)へ

  • 盌(まり)

2020/01/17 更新

10回目

2019/01 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味3.8
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

"饂飩(うんとん)"は"餺飥(はくたく)"に似て"餛飩(こんとん)"に非(あら)ず

三日前(みつかまへ)『榮樂飯店』の"餛飩麪(こんとんめん)"かき咋(くら)ひ、
如何(いか)に記(しる)すべきか「あれやこれや」と沈吟(うちあん)ずるに、
幻影(まぼろし)、
俄頃(にはか)に老骨(それがし)が味覺(した)と嗅覺(はな)に蟠踞(わだかまる)

かくなる上(うへ)は粕壁宿(かすかべじゆく)『寶來家』の他(ほか)になく、
またも勇躍(いさみ)て扉(とびら)を開(ひら)く。
(そびら)にカビラ傳單(せんでんびら)。
ム、ムッ!

廚(くりや)の御内儀(おかみ)より聲(こゑ)がかゝり、
半點(いさゝか)の躊躇(ためらひ)もなく、大音聲(だいおんじやう)にて、
餛飩麪(こんとんめん)」!
對價(あたひ)、五百八十圓也(ごひやくはちじふゑんなり)。

"餛飩(こんとん)"は旣述(すでにのべた)るとほり。
とは云へ、"饂飩(うんどん)"なるものゝ、
"切麪(きりむぎ)"、"餺飥(はくたく)"と酷似(いとよくに)て、
且(かつ)、"餛飩(こんとん)"とは似(に)ても似(に)つかぬは謎(なぞ)。

溫(あたゝ)かき"切麪(きりむぎ)"が"溫麪(あつむぎ)"、
冷(つめ)たき"切麪(きりむぎ)"が"冷麪(ひやむぎ)"なるは勿論(いふもさらなり)。
愚按(やつがれおもふに)、太(ふと)き"切麪(きりむぎ)"が、
唐山傳來(もろこしよりつたはりし)"餛飩(こんとん)"と混同(こんだう)歟(か)?

和漢三才圖繪】  正徳二年(1712年)刊
■コマ番號 【905/921】:
======================================
"溫飩(うとん)" 、="湯餠(たうへい)"、"不托(ふたく)"、"餺飥(はくたく)":
「唐には"不托(ふたく)"と曰、宋には"餺飥(はくたく)"と曰。
 凡そ、麪を以て食と爲し、煮之者(これをにるもの)、皆、"湯餠(たうへい)"と謂ふ。」
「按、"温飩"は、乃(すなはち)、"湯餠(たうへい)"の俗稱也。、、云々」
======================================

嬉遊笑覽】  天保元年(1830)刊  
■コマ番號 【223/359】:
======================================
「按ずるに、"混沌(こんとん)"、後に食偏に書かへたるなり。
 煮て熱湯に漬して進る故、此方にては一名を"溫飩(うんとん)"ともいひしなり。」
「今世"溫飩"は、名の取違へなり。
 それは、溫麪にて"あつむぎ"といふものなりといへり。」
======================================

閑話休題(それはさておき)、當家(こちら)の"餛飩麪(こんとんめん)":
瓷器盌(せとものゝまり)は、"拉麪(らあめん)"の(うつは)に限(かぎ)る。
榮樂飯店』の四百五十圓(しひやくごじふゑん)よりは比較高(たかめ)なれど
綜合(すべてあはせ)て評價(かんがみ)るに、當家(こちら)が吉(よい)

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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 超琢磨(Super Takumar)(8 ele.) 1.4/50 @F2.8
      高千穗光學 奧林巴斯(Olympus)瑞光(Zuiko)Auto-Macro 2/50 @F2

  • 御内儀(おかみ)【掲載許可濟】2018-02撮影

  • 茶(ちや)

  • "餛飩麪(こんとんそば)"、菠薐菜(はうれんさう)+餛飩(こんとん)

  • "餛飩麪(こんとんそば)"、叉焼(×やきぶた、〇にぶた)+餛飩(こんとん)

  • "餛飩麪(こんとんそば)"、筍乾(もろこしのほしたけのこ)

  • "餛飩麪(こんとんそば)"、麪條(もろこしのきりむぎ)

  • 瓷器(せともの)ゝ盌(まり)

  • 瓷器(せともの)ゝ盌(まり)

  • ”土芋沙拉(ほどさらど)”

  • "葅(にらぎ)"、白菜(はくさい)の腌菜(つけもの)

  • 胡椒粉(こせうのこ)

  • 椅子(いす)

2019/01/19 更新

9回目

2018/12 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味-
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

福神漬(これ)の色(いろ)は 移(うつ)りにけりな 板橋(いたばし)の 街塲中華(まちうか©MNH女史 )超越(ご)えの 黏着飯(ねばれるめし)に

平生(つね)のごとく"拉麪(らあめん、=もろこしのきりむぎ)"。
試(こゝろ)みに、"半炒飯(やきめしなかば)"も注文(たのむ)。
都合(あはせて)對價(あたひ)、一千百十圓也(いつせんひやくじふゑんなり)。
人生初(うまれてはじめて)、オコエ、鼻聲(はなごゑ)、千圓超(せんゑんごえ)。

やはり、當家(こちら)の"拉麪(らあめん)":
街塲中華(まちうか*)の頂點(いたゞき)、車力(しやりき)、消臭力(せうしうりき)。
一滴(ひとしづく)だに殘(のこ)すことなく完食之(これをたひらぐ)。
(まり)には、尋常(つね)のごとく、雷紋(いかづちもん)と鳳凰(おほとり)。

"(にらぎ)"として、胡瓜(きうり)、白菜(はくさい)の糠漬(ぬかづけ)、
"煮物(にもの)"の小碟(こざら)に載(の)るは、
土芋(ほど)、胡蘿蔔(せりにんじん)、竹輪魚餠(ちくわ)。
さらに、"土芋沙拉(ほどさらど)"まで、と云ふ豪華陣容(いときらびやかなるかほぶれ)。

有左程(さるほど)に、初體驗(はじめて)の"炒飯(やきめし)":
板橋系(かのいたばしをもしのぐ)黏性(ねばり)に、呆然自失(たましひみにそはず)。
泣面(なきつら)に紅色(あか)の福神漬(ふくじんづけ)。
悔(くや)し、恨(うら)めし、この日(ひ)の"炒飯(やきめし)"。

櫡(はし)も停滯(とゞこほ)り、進退(すゝむもしりぞく)も不如意(まゝならず)。
これを、
囊中之鼠(ふくろのねづみ)」、
もしくは、煮詰(につめ)、附爪(つけづめ)、雪隱詰(せついんづめ)と稱(い)ふ。

總身(からだ)より膏汗(あぶらあせ)滴(したゝ)らすこと、
筑波山麓四六蝦蟇(つくばさんろくしろくのがま)に無所不異(つゆことなるところなし)。
當家(こちら)で不味(あぢあ)しきは、
"咕嚕肉(すぶた)"のほか、記憶(おぼえ)なしもとまさる(いぬ)も去(さ)る。

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*)©MNH女史

【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 超琢磨(Super Takumar)(8 ele.) 1.4/50 @F2.8
      高千穗光學 奧林巴斯(Olympus)瑞光(Zuiko)Auto-Macro 2/50 @F2

  • 御内儀(おかみ)【掲載許可濟】2018-02撮影

  • "拉麪(らあめん)"、叉焼(×やきぶた、〇にぶた)

  • "拉麪(らあめん)"、菠薐菜(はうれんさう)

  • "拉麪(らあめん)"、麪條(もろこしのきりむぎ)

  • 半炒飯(やきめしなかば)

  • "葅(にらぎ)"、胡瓜(きうり)、白菜(はくさい)の糠漬(ぬかづけ)

  • ”土芋沙拉(ほどさらど)”

  • "煮物(にもの)"、竹輪魚餅(ちくわ)、胡蘿蔔(せりにんじん)

  • "煮物(にもの)"、土芋(ほど)

  • 茗(ちや)

  • "盌(まり)"、鳳凰(おほとり)に雷紋(いかづちもん)

  • 胡椒(こせう)

2018/12/29 更新

8回目

2018/12 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味3.8
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

舌先(したさき)の 痺(しび)れまだ來(こ)ぬ この湯(しる)に 湯氣(ゆげ)たちのぼる 龝(あき)の午餐(ひるめし)

またも來(き)たりし×『寶塚(たからづか)』〇『寶來家』。
拉麪(らあめん)の、味道(あぢ)とξ(ぐざい)とその姿形(すがた)、
この上(うへ)に、
何(なに)足(た)す?、何(なに)引(ひ)く?、無一物(なにひとつ)!

それ盛(も)る湯碗(うつは)雷紋(いかづちもん)。
碗底(そこ)の鳳凰(おほとり)、由緒(すぢめ)正(たゞ)しきこの姿(すがた)。
井上聰(ゐのうへさとし)が、どうたらかうたらうんぬんかんぬん、、
なこたァ、懲言(こゞと)、戲言(ざれごと)、重箱之隅(ぢゆうばこのすみ)。

遺漏(もれ)なく、
素朴(そぼく)にして滋味深(いつくしみあふる)ゝ煮物(にもの)が附屬(つく)。
此度(こだみ)は、(さといも)、竹輪(ちくわ)、蒟蒻(こんにやく)。
(にらぎ)と、晩龝(ふかきあき)ならでは銀杏(ぎんなん)まで、、。

都合(すべてあ)はせて、南朝(なんてう)四百八十圓(しひやくはちじふゑん)。
小賢(こざか)しき若輩(しりあをきやから)が
紅本(あかほん)の★獲得(ほしとり)に血眼(ちまなこ)となる昨今(このごろ)、
かゝる商賣(あきなひ)、寔(まこと)、淸々(すがすが)しきかぎり

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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 超琢磨(Super Takumar)(8 ele.) 1.4/50 @F2.8
      高千穗光學 奧林巴斯(Olympus)瑞光(Zuiko)Auto-Macro 2/50 @F2.8

  • 御内儀(おかみ)【掲載許可濟】2018-02撮影

  • 拉麪(らあめん)、叉焼(やきぶた)

  • 拉麪(らあめん)、鳴門巻(なるとまき)

  • 拉麪(らあめん)、青菜(こまつなのたぐひ)

  • 拉麪(らあめん)、筍乾(めんま)

  • 拉麪(らあめん)、紫菜(のり)

  • 底(そこ)には鳳凰(おほとり)の湯碗(どんぶりばち)

  • 雷紋(いかづちもん)の湯碗(どんぶりばち)

  • 芋(いも)

  • 竹輪(ちくわ)

  • 葅(にらぎ)

  • 銀杏(ぎんなん)

  • 銀杏(ぎんなん)

  • 漿醤(しやうゆ)

  • 胡椒(こせう)

  • 辣油(たうがらしあぶら)

2018/12/15 更新

7回目

2018/10 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味3.8
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

燥(はしャ)ぎつゝ 單身(ひとり)貪(むさぼ)る "拉麪(きりむぎ)"は 雷紋碗(いかづちわん)に 雞骨(とりがら)の湯(しる)

老生(おひぼれ)、
紛(まが)ふことなき狂信的待塲中華教原理主義者(まちうかぐるひ)。 ©MNH女史
その手本(かゞみ)とも斷言(い)ふべき店舖(みせ)こそ、
當家(こちら)『寶來家』。

管待(もてなし)ぶりは至高(このうへも)なく、
實言(まこと)、寶塚(きよく、たゞしく、うつくし)き商賣(あきなひ)。
抑々(そもそも)、屋號(みせのな)からして『寶來家(はうらいや)』。
だから何(なに)?」と詰問(と)ふは野暮(やぼ)の蟒蛇(うはゞみ)。

卍家(まんじけ)、
不快(きしよ)く、下賤(さもし)く、淺猿(あさまし)く!」
湯碗(しるわん)は鳳凰柄(おほとりがら)雷紋(いかづちじるし)に限定(かぎる)!」
が、先祖代々(とほつおやよりつたは)る家訓(いへのをしへ)

これを違反(やぶ)るは、末代(すゑ)までの恥(はぢ)
御先祖樣(とほつおや)に對(たひ)し奉(たてまつ)り、
辯解不能(まうしひらきがたちまうさぬ)。
腹(はら)十文字(じふもんじ)にかッ捌(さば)きて謝罪(おわび)するほかなし。

因(ちな)みに、 某家(あるかたのいへ)では、
(さけ)と(まぐろ)は二貫(にくわん)まで!」
饐飯(すえめし)喰(く)はすな犬(いぬ)のハチ!」
と云ふが代々傳承(むかしからつたは)る不磨大典(かはることなきゝまり)。

かくのごとき縁由(ことのよし)にて、
拉麪(らあめん、もろこしきりむぎ)、
對價(あたひ)、四百八十圓也(よんひやくはちじふゑんなり)。
小皿(こざら)の醬油田樂(しやうゆでんがく)と柹膾(かきなます)が附屬(つく)。

(あぢ)?
それを肯(あへ)て菊正宗(きくまさ)?、小政(こまさ)、高橋眞麻(たかはしまあさ)。
"ちゝ"が偉大(でか)くて鼻竅(はな)顯著(めだつ)
惡(わる)からう理由(わけ)も無(な)き桃太郎侍(もゝたらうざむらひ)。

一(ひと~つ)、他人(ひと)の餘(のこ)り湯(じる)を啜(すゝ)り、
二(ふた~つ)、懐(ふところ)寂(さみ)しき待塲中華三昧(まちうかざんまい)。
三(みッつ~)、身(み)の程(ほど)不知(しらず)の愚者(おろかもの)。
鈔(ぜに)を布施(おくれ)よ~、左右旦那衆(みぎやひだりのだんなさま~)♪

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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 超琢磨(Super Takumar)(8 ele.) 1.4/50 @F2.8~F4
      高千穗光學 奧林巴斯(Olympus)瑞光(Zuiko)Auto-Macro 2/50 @F2.8 ※御内儀

  • 御内儀(おかみ)【掲載許可濟】2018-02撮影

  • 拉麪(らあめん、もろこしのきりむぎ)

  • 柹膾(かきなます)

  • 醬油田樂(しやうゆでんがく)

  • 雷紋(かみなりじるし)の湯碗(しるわん)

  • 湯碗(しるわん)の底(そこ)に鳳凰(おほとり)

  • 辣油(たうがらしあぶら)、勿喝(のむべからず)!!

  • 櫻紙(さくらがみ)の類(たぐひ)

2018/10/16 更新

6回目

2018/06 訪問

  • 昼の点数:4.0

    • [ 料理・味3.8
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

白金(しろかね)や 麻布(あざぶ)・高繩(たかなは) 銀座(ぎんざ)にも 勝(まさ)れる寶(たから) この御内儀(おかみ)やも

手許(てもと)には、
"旭光學製(あさひくわうがく)超琢磨八枚玉(スーパータクマーはちまいだま)"、
焦距(しやうてんまでのながさ)五十粍(ごじふミリメートル、=50mm)、
光圈値一點四(あかるさいちてんよん、=F1.4)。

業物(わざもの)とは異(こと)なる鈍刀(なまくらがたな)。
据物斬(すゑものぎり)と云ふより、辻斬(つじぎり)の心持(こゝち)。
鈍刀(なまくらがたな)で寸々(ずたずた)に斬刻(きりきざ)まれては
斬(き)られた者(もの)こそ浮(う)かばれまい

先(ま)づは、『寶來家』にて腹拵(はらごしら)へ。
壁面(かべ)には手書(てがき)の菜單(しながき)。
此度(こだみ)は拉麪(ラーメン)を避(さ)け、初(はじめて)の"湯麪(タンメン)"、
對價(あたひ)、六百圓也(ろつぴやくゑんなり)。

甘藍(はぼたん)、豆芽(もやし)、胡蘿蔔絲(せりにんじんせん)、豬肉(ぶたにく)、
麪條(そば)は拉麪(ラーメン)より太目(ふとめ)歟(か)?
胡蘿蔔絲(せりにんじんせん)は尤(いと)細(ほそ)く、
甘藍(はぼたん)も幅(はゞ)二分(にぶ)ほどの(ほそぎり)。

(しる)は雞骨(とりがら)と推定(おぼし)き淡(あは)き溏油(だし)
(しほ)、(あぶら)、ともに適量(ほどよし)。
とは云へ、
やはり當家(こちら)、"拉麪(ラーメン)"が最佳(なにより)。

辭別(いとまごひ)せんとするに、
御内儀(おかみ)、莞忝(につか)と相好(おもて)を崩(くづ)し、
御大事(おだいじ)に!
小人(それがし)が腰(こし)惡(わろ)きを配慮(おもんばか)る一言(ひとこと)

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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 III 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :旭光學 超琢磨(Super Takumar)1.4/50 @F2.4~F4
      高千穗光學 奧林巴斯(Olympus)瑞光(Zuiko)Auto-Macro 2/50 @F2.8 ※御内儀

  • 御内儀(おかみ)【掲載許可濟】2018-02撮影

  • 茶(ちや)

  • 茄子(なす)と青椒(ぴいまん)の煮物(にもの)

  • 黃瓜(きうり)糠漬(ぬかづけ)

  • 煮干(にぼし)

  • 湯麪(たんめん)

  • 湯麪(たんめん)、豬肉(ぶたにく)

  • 湯麪(たんめん)、胡蘿蔔絲(せりにんじんせん)

  • 咖啡(こおふィ)

  • 短册(しながき)

  • 短册(しながき)

  • 短册(しながき)

2018/06/10 更新

5回目

2018/02 訪問

  • 昼の点数:4.0

    • [ 料理・味3.8
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気3.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

湯(しる)喝(の)めば 肚(はら)膨(ふく)るゝと 知(し)りながら なほ晝飧(ひるめし)に 『寶來家(はうらいや)』かな

久方(ひさかた)ぶりの『寶來家』。
大畧(およそ)半年(はんとし)ぶりにもかゝはらず、
御内儀(おかみ)、莞忝(につこ)とうち咲(ゑ)み小人(それがし)を歡迎(むかふ)。
さながら、親類縁者(うからやから)でも訪問(たづ)ねたるがごとし

廚(くりや)には東道(あるじ)たる師傅(おやかた)、
客席(きやくせき)に在(あ)りて管待(もてなし)に當(あた)るは仲居 (なかゐ)、
前述(くだん)の御内儀(おかみ)は、
房間(へやとへや)とを、縱横無盡(いそがはしくかけずりまは)る働(はたら)き

「"餛飩麪(わんたんめん)"だと碗(どんぶりばち)が今一(いまひとつ)、
 "拉麪(らあめん)"は毎度毎度(いつもいつも)、、。」
と、霎時(しばし)沈吟(うちあん)じたる後(のち)、
"湯麪(たんめん)"を注文(たの)むことに決意(こゝろさだむ)。

南無三寶(なむさん)!
うら若(わか)き仲居(なかゐ)運搬(はこびきたり)しは、
"拉麪(もろこしきりむぎ)"、
對價(あたひ)、四百八十圓也(よんひやくはちじふゑんなり)。

具(ぐ)はと瞻(み)るに、
叉燒(やきぶた)、筍乾(めんま)、菠薐草(はうれんさう)、鳴門卷(なるとまき)、
紫菜(のり)、と、尋常(つね)のごとし。
上(うへ)には、椀(わん)の吸口(すひくち)のごとき黄柚(きゆ)が浮(う)く。

"(にらぎ)"に"小皿(こざら)"、と、
これまた、常態(つね)に寸毫(つゆ)異(こと)なるところなし
食後(めしのあと)には”咖啡(こおふィ)”。
實言(まこと)、往古(いにしへ)の大衆食堂(たみのめしや)そのもの

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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony)α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :高千穗光學 奧林巴斯(Olympus)瑞光(Zuiko)Auto-Macro 2/50 @F2.8~F4

  • 御内儀(おかみ)【掲載許可濟】2018-02撮影

  • 御内儀(おかみ)【掲載許可濟】2018-02撮影

  • 仲居(なかゐ)【撮影許可濟、モザイク處理濟】2018-02撮影

  • 【拉麪(らあめん)】

  • 【拉麪(らあめん)】、筍乾(めんま)

  • 【拉麪(らあめん)】、叉焼(やきぶた)

  • 【拉麪(らあめん)】、紫菜(のり)

  • 【拉麪(らあめん)】、鳴門巻(なるとまき)

  • 【拉麪(らあめん)】、菠薐草(はうれんさう)

  • 雷紋(らいもん)の碗(どんぶりばち)

  • 【葅(にらぎ)】

  • 【小皿(こざら)、煮物(にもの)】、蘿蔔(すゞしろ)

  • 【小皿(こざら)、煮物(にもの)】、笋(たけのこ)

  • 【小皿(こざら)、煮物(にもの)】、牛蒡巻(ごばうまき)

  • 咖啡(こおふィ)

  • 胡椒(こせう)

2018/02/28 更新

4回目

2017/09 訪問

  • 昼の点数:4.0

    • [ 料理・味3.8
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気-
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

「價格(かゝく)コム」と 言ひし網站(さいと)に 巣食(すく)ふ蟻(あり) 惡運(あくうん)の盡(つ)きを 待(ま)ちわびつるかな

壁(かべ)に耳(みゝ)あり、障子(しやうじ)に火蟻(ひあり)。
水際(みづぎは)で阻止(とめ)ねばならぬ、この蟻(あり)が、
殲滅(なくなる)ほどに效(き)くならば、これぞまことの殺蟲劑(さつちゆうざい)。
川口(かはぐち)に『菜來軒』あり、粕壁(かすかべ)には『寶來家』あり。

良(よ)くも惡(あ)しくも、往古(いにしへ)の拉麪(らあめん)。
就中(わきても)『寶來家』は、雞骨(とりがら)と思(おぼ)しき溏油(だし)に、
叉燒(やきぶた)、筍乾(めんま)、鳴門卷(なると)に、
紫菜(のり)、菠薐草(はうれんさう)と云ふ黄金(こがね)の布陣(かほぶれ)

葱末(ねぎのみじん)の做法(しかた)も小人(それがし)嗜好(このみ)。
薄過(うすゝ)ぎては蕎麥店(そばや)、麁過(あらす)ぎては齒(は)に逆(さから)ふ。
(しほ)、(あぶら)、(しる)の顏色(いろ)、、
一(ひと)つとして味覺(した)に適合(あ)はざるは皆無(なし)。

その容(さま)、
「海底(うみのこそ)の"シーラカンス"」は半點(いさゝか)大袈裟(おほげさ)なれど、
白袴(しらばかま)の神主(かんぬし)ほどに、
昔日(むかし)と不變(かはら)ぬ樣式(すがた)を保持(とゞむ)。

此度(こだみ)、
耳(みゝ)なき壁(かべ)の短册(たんざく)より選擇(えら)みしは、
"餛飩麪(わんたんめん)"、
對價(あたひ)、五百八十圓也(ごひやくはちじふゑんなり)。

尋常(つね)のごとく、小皿(こざら)などが附屬(つく)。
i.e.,(すなはち)、
黄瓜(きうり)の腌菜(つけもの)、菜蔬(あをもの)煮物(にもの)、
冰鎭咖啡(ひやしこおふィ)、これなり。

"黄瓜(きうり)の(つけもの)"は、
胡瓜(きうり)と薑絲(はりしやうが)の鹽漬(しおづけ)。
"煮物(にもの)"は、(はちすのね)、胡蘿蔔(にんじん)、蒟蒻(こんにやく)、
竹輪蒲鉾(ちくわかまぼこ)、彩(いろどり)として鞘豌豆(さやゑんだう)。  

胡蘿蔔(にんじん)は聊(いさゝ)か軟弱(やはらか)なれど、
鞘豌豆(さやゑんだう)は能(よ)く色味(いろみ)と食感(はごたへ)を殘(のこ)す
洗煉(あかぬけ)てはをらで、素朴(ひねりのな)き味(あぢはひ)。  
實(げ)に、「心優(こゝろやさ)しき大衆食堂(たみひやくせいのめしや)」と云ふべし。

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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony) α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :東蔡(Carl Zeiss Jena)MC Pancolar 1.8/50 @F2.4~F4

  • 胡椒(こせう)

  • 餛飩麪(わんたんめん)

  • 餛飩麪(わんたんめん)

  • 餛飩(わんたん)

  • 叉焼(やきぶた)

  • 鳴門巻(なるとまき)

  • 菠薐草(はうれんさう)

  • 鳳(おほとり)+雷紋(らいもん)

  • 黄瓜(きうり)の菹(つけもの)

  • 煮物(にもの)

  • 煮物(にもの)

  • 冰镇咖啡(ひやしこおふィ)

2017/09/08 更新

3回目

2017/05 訪問

  • 昼の点数:4.0

    • [ 料理・味3.8
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気-
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

タレもかも 湯(そばじる)にせむ 『寶來家』(たからや)の 俟(まつ)も小皿(こざら)の 芋莖(いも)なら咋(く)ふに

久方(ひさかた)ぶりの『寶來家』。
菜單(しながき)より點菜(えら)みしは"拉麪(らあめん)"、
對價(あたひ)、四百八十圓也(よんひやくはちじふゑんなり)。
馬鈴薯(じやがたら)サラド(つけもの)、芋莖(いもがら)が附屬(つく)。

向島(むかふじま)は相知(なじみ)の"芋莖(いもがら)"とは、
半點(いさゝか)顏色(いろあひ)相違(こと)なれど、
鹵味(しほけ)は想定外(おもひのほか)に淡(あは)く、
寧(むし)ろ、甘蔗(さたう)の甜(あまみ)が顯著(きはだつ)。

とは云へ、
風味(あぢとかをり)は、正(まさ)しく"芋莖(ずいき)"そのもの。
"咬[口留]吧(じやがたら)サラド"の慣親(なれした)しみたる味(あぢはひ)に、
一安堵(ひとおちゐ)。

扨(さて)、"拉麪(もろこしそば)":
(いろ)、(あぢ)、(かをり)、(すがた)を窺(うかゞ)ふに、
往古(いにしへ)の街場中華(まちばちゆうくわ)の拉麪(それ)に
寸毫(つゆ)異(こと)なるところなし

有左程(さるほど)に、
近會(ちかごろ)、"ノスラー"なる辭(ことば)が闊歩(わがものがほにうろつく)
互聯網(ねッと)に瓦版(かはらばん)、
聚會(おふくわい)に電視節目(でんきかみしばゐ)、、。

小人(それがし)、
幼少期(いとけなきころ)より、
"街場中華教(まちうかのをしへ)"に深(ふか)く歸依(きえ)し、
現今(いま)や、歴(れッき)とした"街場中華教原理主義者(をしへのまもりて)"。

當家(こちら)の拉麪(そば):
拉麪(らあめん)の頂點(いたゞき)にして、街場中華(まちうか)の鑑(かゞみ)
今(いま)こそ、その旗印(はたじるし)を髙掲(たかくかゝ)げ、
巷(ちまた)の"ノスラー噺(ばなし)"を拂拭(ふりはら)ふ好機(ころあひ)

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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony) α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :東蔡(Carl Zeiss Jena)MC Pancolar 1.8/50 @F2.4~F5.6

  • 拉麪(らあめん)

  • 馬鈴薯(じやがたら)サラド

  • 咬[口留]吧(じやがたら)サラド

  • 芋莖(いもがら)

  • 菹(つけもの)

  • 柚子(ゆず)

  • 碗(どんぶりばち)の雷紋(らいもん)

  • 碗(どんぶりばち)の鳳凰(おほとり)

2017/05/27 更新

2回目

  • 昼の点数:4.0

    • [ 料理・味-
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気-
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

咕嚕肉(すぶたにく) 蕃茄醤(あかなす)效(き)かす 『寶來家(ほうらいや)』 唐紅(からくれなゐ)に 都(みな)染(そ)まるとは

切支丹暦(きりしたんごよみ)四月朔日(しがつツいたち)。
何(なに)か恆例(まいとしならひ)の嘘僞(うそいつはり)でも、、」、
と沈吟(うちあん)ずるほどに、
よき智慧(ちゑ)の浮(う)かぶ兆(きざ)しなく、氣分轉換(こゝろのきりかへ)。

戸外(そと)を逍遙(ふらつく)に、櫻花(さくらのはな)もちらりほらり。
「いざ、晝飧(ひる)は久方(ひさかた)ぶりに大奮發(だいふんぱつ)!」
と決心(かたくこゝろにちか)ひ、
粕壁(かすかべ)の頂點(いたゞき)」と推定(おぼし)き餐廳(めしや)に、、。

拉麪(らあめん)の器(どんぶりばち)は年代物(ねんだいもの)。
擦(かす)れたる雷紋 (らいもん)が、侘(わ)びたる佇(たゝづま)ひを釀成(かもす)。
菜譜(こんだて)より選擇(えら)みしは、
その價格(ね)、"拉麪(らあめん)"を凌駕(はるかにしの)ぐ、"咕嚕肉(すぶたにく)"。

あな嬉(うれ)しや!
櫻花(さくら)もて着色(いろづけ)したかと錯覺(おもは)す梅干(うめぼし)に、
顏色(いろ)尤(いと)鮮(あざ)やかなる花鰹(はながつを)。
その容(さま)、實(げ)に、櫻(さくら)の花瓣(はなびら)に髣髴(さもにたり)

ほどなくして、"咕嚕肉(すぶたにく)"も、、。
これまた、その價格(ね)に恥(は)ぢぬ鮮(あざ)やかなる色彩(いろみ)
(あかね)、紅赤(べにあか)、薄紅(うすくれなゐ)、、、。
韓紅(からくれなゐ)に染(そ)まる夕暮(ゆふぐれ)の山際(やまぎは)

洋葱(たまねぎ)と木耳(きくらげ)が顯著(あらは)。
健康志向(すこやかなるをこゝろが)けたる思(おも)ひやりに相違(たがひ)なし。
豬肉(ぶたにく)も小(ちい)さく、その(ころも)も柔(やは)らか。
推察(おもふ)に、老翁(おきな)姥(うば)への配慮(こゝろくばり)にほかならず。

あまりの有難(ありがた)さに袖(そで)を濡(ぬ)らし、
秋毫(つゆ)渇(かは)く遑(いとま)も皆無(なし)。
その涕(なみだ)、頬(ほゝ)を經由(つた)はり牀(ゆか)へと落下(ながれお)ち、
周圍一面(あたりはすべて)水滲(みづびた)し。

瞬(またゝ)く中(うち)に、
外面(とのも)に溢(あふ)れて大瀑布(おほだき)と成長(な)り、
巖(いはほ)を穿(うが)ちて砂礫(いしとすな)に變(か)へ、
砂塵(すなぼこり)は天(そら)に舞(ま)ひて龍(たつ)と化(な)る。

嗚呼(あゝ)、夢(ゆめ)か現(うつゝ)か幻(まぼろし)か、、?
やはり、當家(こちら)、
"拉麪(らあめん)"などを氣輕(きがる)に堪能(あぢは)ふべき舖(みせ)
"咕嚕肉(すぶた)"などの菜(れうり)、努々(ゆめゆめ)慢(あなど)るべからず!

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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony) α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :高千穗光學 奧林巴斯(Olympus)瑞光(Zuiko)Auto-Macro 2/50 @F2
      萊茨(Leitz)徠卡(Leica)Apo Macro Elmarit R 2.8/100 @F2.8  ※櫻花

  • 櫻花(さくら)

  • 櫻花(さくら)

  • 櫻花(さくら)

  • 櫻花(さくら)

  • 櫻色(さくらいろ)の梅干(うめぼし)

  • 櫻色(さくらいろ)の花鰹(はながつを)

  • 煮物(にもの)

  • 煮物(にもの)

  • 櫻色(さくらいろ)の咕嚕肉(すぶたにく)

  • 未醤椀(みそわん)

  • 香物(かうのもの)

  • 茶(ちや)

2017/04/01 更新

1回目

2016/12 訪問

  • 昼の点数:4.0

    • [ 料理・味3.4
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気-
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

『寶來(ほうらい)』に うち入(い)りてみれば 狼狽(うろたへ)の 小皿(こざら)の嵐(あらし)に 肚(はら)は膨(ふく)れつ

【2016-12-04追記】:
切支丹暦(きりしたんごよみ)日曜(ぞんたく)。
ふらり、吟(さまよ)ひ來(き)たりし粕壁(かすかべ)『寶來家』。
此度(こだみ)は、"拉麪(らあめん)"に加(くは)へ、"鍋貼(やきゞやうざ)"も、、。
對價(あたひ)、八百五十圓也(はつぴやくごじふゑんなり)。

尋常(つね)のごとく、小皿(こざら)が附(つ)く。
"銀杏(ぎんなん)"に"煮物(にもの)"、"新香(かうのもの)"。
倩(つらつら)"銀杏(ぎんなん)"の大(おほ)きさより推察(うかゞ)ふに、
そこらの公孫樹(いちやうのき)より落下(お)ちたるものならん。

豫想(おもひ)に相違(たがは)で、鍋貼(やきゞやうざ)は陳腐(ありきたり)。
拉麪(らあめん)の湯(しる)を悉(ことごと)く飮干(のみほ)すや、
俄頃(にはか)に現出(あらはれいで)し鳳凰(おほとり)の圖柄(づがら)。
梧桐(ごだう)にあらざれば栖(す)まず、竹實(たけのみ)にあらざれば食(く)はず。

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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony) α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :東蔡(Carl Zeiss Jena)MC Pancolar 1.8/50 @F2.4

【2016-11-28追記】:
當家(こちら)で啖(くら)ふは、拉麪類(らあめんのたぐひ)が通常(つね)。
此度(こだみ)は、初(はじめ)て、定食(ていしよく)を試(ため)す。
"眞鰺(あぢ)フライ定食(ていしよく)"、
對價(あたひ)六百八十圓也(ろつぴやくはちじふゑんなり)。

御内儀(おかみ)、"(いなご)"を手(て)に廚(くりや)より現出(あらはれい)で、
小人(それがし)に質問(とふ):
「能(よ)くこれを食(は)み給(たま)ふ哉(や)?」
疾(と)く應答(いらへ)て曰(いへら)く、「無論(あげつらふまでもなし)!」。

稻(いね)は雷電(いかづち・いなづま)によりて結實(みをむすび)、
人(ひと)喰之(これをく)らひ、(いなご)蝕之(これをむしば)む。
その稻蟲(いなむし)も、
人倫(ひと)により佃煮(つくだに)となり、被啖(くはる)ゝところとなる。

およそ、稻子(いなご)なるもの、
人(ひと)の口(くち)に這入(はい)る昆蟲(むし)としては、
蜂子(はちのこ)と列(なら)ぶ頂點(いたゞき)、帝(すめらみこと)
とは云へ、それは技倆(うで)の巧拙(よしあし)に依存(よる)

僕(やつかれ)、初(はじ)めて口(くち)にせしは、
年齢(よはひ)、七歳(なゝつ)~八歳(やつ)くらゐの頃(ころ)。
小蝦佃煮(こえびつくだに)に寸毫(つゆ)と相違(たが)はぬその美味(うまさ)。
以降(それよりこのかた)、(いなむし)あらば、すなはち求之(これをもとむ)。

さはあれ、
居酒屋(ゐざかや)、佃煮店(つくだにや)を不問(とはで)、
甜(あま)きに過(す)ぎ、舌(した)に粘着(ねばりつく)が通例(つね)。
外面(とのも)は乾燥(かは)き、内面(なか)瑞々(みづみづ)しきが吉(よい)

當家(こちら)の(いなご)、
かゝる惡(あ)しき佃煮(つくだに)とは異(こと)なり、
市販(そこいら)の小蝦佃煮(こえびつくだに)にも匹敵(かな)ふほど。
甜(あまみ)も駭(おどろ)くほどに控(ひか)へめ

加旃(しかのみならず)、
"煮物(にもの)"、"(しる)"まで、悉(ことごと)く、
京師(みやこ)"御番菜(おばんざい)"に肉薄(せま)るほどの淡味(うすあぢ)。
鶏(とり)が啼(な)く關東(あづま)では稀有(まれ)。

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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony) α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :東蔡(Carl Zeiss Jena)MC Pancolar 1.8/50 @F2.4~F4

【2016-11-03追記】:
有一日(あるひ)、
手打拉麪(てうちらあめん)」が氣(き)にかゝり、再訪(ふたゝびたづぬ)。
この日(ひ)、舖内(なか)には東道(あるじ)と御内儀(おかみ)のみ。
御内儀(おかみ)、接客(もてなし)のみならず、能(よ)く鍋(なべ)に面(むか)ふ

つぶさに壁面(かべ)の菜單(しながき)を覽(み)るに、
"拉麪(らあめん)"と"手打拉麪(てうちらあめん)"の二種(ふたくさ)あり。
躊躇(たゆた)ふことなく選擇(えら)みし"手打拉麪(てうちらあめん)"。
對價(あたひ)、四百八十圓也(よんひやくはちじふゑんなり)。

御内儀(おかみ)に據(よ)らば、
 ・"手打(てうち)"は相對的(くらぶる)に太(ふと)め。 
 ・内製(みづからうちたるもの)にあらず
 ・"佐野拉麪(さのらあめん)"の何(なん)たるかを不知(しらず)。

俟(まつ)こと霎時(しばし)。
此方(こなた)へと運(はこ)ばれ來(き)たりし件(くだん)の品(しな)。
倩(つらつら)その姿(すがた)を觀察(あらた)むるに、
太(ふと)く、均一(ひとし)く、角(かど)も縮(ちゞ)れもなき麪條(そばきり)

"佐野拉麪(さのらあめん)"とは似(に)ても似(に)つかぬ貨物(しろもの)。
何(なに)を以(も)て"手打(てうち)"を嘯(うた)ふか、不詳(つまびらかならず)。
これはこれで可(よし)!
鄙(ひな)の食堂(めしや)ゆゑ、目(め)くぢら立(た)つるは野暮(やぼ)。

震旦(もろこし)で云ふ"拉麪(らあめん)"は、
鹸水(かんすい)に頼(たよ)らで練(ね)りたる麪粉(うんどんこ)を、
幾度(いくたび)も拉(ひ)き重(かさ)ね條(すぢ)のごとくに製作(つくる)。
扶桑(わがくに)"索麪(さうめん)"のごときもの。

因(ちな)みに、
竹棒(たけぼう)にて麪粉(うどんこ)を打(う)ち、
菜刀(はうちやう)使用(つか)ひてこれを切斷(き)る技法(やりかた)を、
異朝(あちら)では、"竹昇麪(ちくしやうめん)"と喚做(よびな)す。  

高名(なだか)き佐野拉麪(さのらあめん)、白河拉麪(しらかはらあめん)がこれ。
粕壁(かすかべ)なら、
法隆』なる鋪(みせ)がこの做法(やりかた)、
すなはち、"竹昇麪(ちくしやうめん)"の流儀(やりかた)を貫徹(つらぬく)。

案下某生再説(それはさておき)、
當家(こちら)の"手打拉麪(てうちらあめん)":
その味道(あぢ)を吟味(あらたむ)るに、
慥(たしか)に、"細麪條(ほそきそば)"用(つか)ふ"拉麪(らあめん)"が上(よい)。

(だし)は、
"雞骨(とりがら)"に加(くは)へ、"豬骨(とんこつ)"より抽出(ひきいだす)。
(しほけ)、(うまみ)が過度(す)ぐることもなく、
尤(いみじう)優(やさ)しく爽快(さはやか)なる味(あぢはひ)。

茄子(なす)に(ふき)の煮物(にもの)また然(しかり)。
およそ、天離(あまさか)る(ひな)の惣菜(さうざい)なるもの、
平均的(おしなめ)て、甜鹹(あまから)く濃厚(あぢこ)きが常態(つね)
見榮(みば)えはせずとも、味覺(した)への優(やさ)しさに安堵(こゝろなごむ)。

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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony) α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :東蔡(Carl Zeiss Jena)MC Pancolar 1.8/50 @F2.4

【2016-10-27記】:
日光街道粕壁宿(につくわうかいだうかすかべじゆく)。
倩(つらつら)街(まち)の消長(いくほひ)を窺(うかゞ)ふに、
東武鐵道(とうぶてつだう)西側(にしがは)は益々(ますます)榮(さか)え
東側(ひがしがは)は寂(さび)るゝばかり

さればこそ、
東側(ひがしがは)、日光街道(につくわうかいだう)近傍(ちかく)は
能(よ)く往古(いにしへ)の佇(たゝづま)まひを遺(のこ)す
食堂(めしや)、また然(しか)り。

街場中華(まちばちゆうくわ)に限定(かぎ)りても、
や婦゛楚者゛』、『豐樂亭』、そして、當家(こちら)『寶來家』と、
昭和(せうわ)の馨(かをり)を留(とゞ)むる舖(みせ)少(すく)なからず
方(かた)や、西側(にしがは)は陳腐(とるにたら)ぬ連鎖店(れんさてん)ばかり。

東側(ひがしがは)には、
懐古趣味(くわいこしゆみ)溢(あふ)るゝ『や婦゛楚者゛』、
類稀(たぐひまれ)なる技藝(わざ)を誇(ほこ)る『豐樂亭』、
そして、當家(こちら)『寶來家』。

有一日(あるひ)、
手打(てうち)」の招牌(かんばん)に惹(ひ)かれて暖簾(のれん)を潛(くゞ)る。
壁面(かべ)には飫(おびたゞ)しき數(かず)の短册(たんざく)。
"拉麪(ラーメン)"から"かつ丼(どん)"まで、枚舉(かぞふる)に遑(いとま)なし。

小人(それがし)、
壁面(かべ)の菜譜(しながき)より點菜(えら)みしは、
傳統(しきたり)を蹈襲(ふま)へて"餛飩麪(わんたんめん)"。
對價(あたひ)、五百八十圓也(ごひやくはちじふゑんなり)。

廚(くりや)には老翁(おきな)と(おみな)の兩個(ふたり)。
息(いき)を合(あ)はせて、
麪條(そば)を茹(ゆ)で、湯(しる)を調合(とゝのふ)。
管待(もてなし)に當(あ)たるは、三十半(みそぢもなかば)の中居(なかゐ)。

ほどなくして、件(くだん)の品(しな)が此方(こちら)に、、。
餛飩(わんたん)に加(くは)へ、叉燒(やきぶた)、鳴門卷(なるとまき)、
筍乾(めんま)、菠薐草(はうれんさう)、海苔(のり)が載(の)る。
藥味(やくみ)は(ねぎ)小口切(こぐちぎり)に柚子(ゆず)。

柚子(ゆず)は「畫蛇添足(くちなはゑがきてあしをそふるがごとし)」なれど、
實(げ)に、僕(やつかれ)嗜(この)む組合(くみあはせ)
(しる)も、淡麗(あはくさはやか)なる雞骨(とりがら)出汁(だし)。
増味劑(うまみてうみれうのたぐひ)も最小限(ひかへめ)。

高(たか)らかに「手打(てうち)」を嘯(うた)ふも、
麪條(そばきり)は、細(ほそ)く、均一(ひとし)く、腰(こし)もなし
とは云へ、能(よ)くこの雞骨湯(とりがらじる)に適合(あ)ひ
瞬(またゝ)く中(うち)に碗(うつは)は空(から)と化(な)る。

その(どんぶり)には由緒(すぢめ)正(たゞ)しき雷紋(らいもん)。
やはり、 拉麪(らあめん)・雲吞麪(わんたんめん)の碗(うつは)ハ、
傳統的(ふるくよりつたはる)雷紋(らいもん)に限(かぎ)る。
理想(おもひねがふところ)に限(かぎ)りなく近(ちか)き"餛飩麪(わんたんめん)"。

駭(おどろ)くことに、
怒涛(いかれるなみ)のごとく、小皿(こざら)が手許(てもと)に、、。
"咬[口留]吧(じやがたら)サラド"、"黄瓜(きうり)腌菜(つけもの)"、
食後(めしのあと)には(かき)と咖啡(こおふィ)と云ふ次第(しだい)。

もはや、唖然(あき)れ、笑(わら)ふほか術(てだて)なし。
小賢(こざか)しき拉麪(らあめん)が跳梁跋扈(はびこ)る昨今(けふこのごろ)
實言(まこと)、
潔(いさぎよ)く、衒(てら)はず、尤(いと)實直(まじめ)なる商賣(あきなひ)

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【照相機】:東京通信工業 索尼(Sony) α7 II 無反光鏡可換鏡頭照相機(みらーれす)
【鏡頭】 :徠卡(Leica)Apo Summicron M 2/50 Asph. @F2.4~F4.5

  • 碗(どんぶりばち)

  • 拉麪(らあめん)

  • 菠薐草(はうれんさう)

  • 鳴門巻(なるとまき)

  • 煮物(にもの)

  • 鍋貼(やきゞやうざ)

  • 銀杏(ぎんなん)

  • 黄瓜(きうり)+白菜(はくさい)腌菜(つけもの)

  • 湯呑(ゆのみ)

  • 蝗(いなむし)

  • 螽(いなご)擴大圖(おほきなゑ) ※ピンボケ御免

  • 眞鰺(あぢ)フライ定食(めし)一式(ひとそろひ)

  • 眞鰺(あぢ)フライ

  • 湯(しる)

  • 黄瓜(きうり)

  • 梅干(うめぼし)

  • 煮物(にもの)

  • 干瓢(かんぺう)

  • 油炸竹莢魚(あぢフライ) ※ソースかけ過(す)ぎ

  • 蛋黄醬(マヨネイズ)

  • 柴沼醬油(しばぬましやうゆ)紫峰(しほう)

  • 柴沼醬油(しばぬましやうゆ)紫峰(しほう)

  • 湯呑(ゆのみ)

  • 手打拉麪(てうちらあめん)

  • 茄子(なす)

  • 蕗(ふき)

  • 手打拉麪(てうちらあめん)、叉焼(やきぶた)

  • 手打拉麪(てうちらあめん)、麪條(そば)

  • 柿(かき)

  • 雷紋(らいもん)の碗(どんぶりばち)

  • 湯呑(ゆのみ)

  • 餛飩麪(わんたんめん)

  • 麪碼(めんま)

  • 菠薐草(はうれんさう)

  • 叉焼(やきぶた)

  • 馬鈴薯(じやがたらいも)サラド

  • 黄瓜(きうり)

  • 柿(かき)

  • 咖啡(こおふィ)

2017/04/02 更新

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