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あさば修善寺、大仁、牧之郷/料理旅館、郷土料理、日本料理
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夜の点数:4.5
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料理・味 4.0
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|サービス 4.5
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|雰囲気 4.5
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|CP 4.0
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|酒・ドリンク -
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昼の点数:4.0
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料理・味 4.0
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|サービス 4.5
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|雰囲気 4.5
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|CP 4.0
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|酒・ドリンク -
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[ 料理・味4.0
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| サービス4.5
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| 雰囲気4.5
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| CP4.0
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| 酒・ドリンク- ]
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[ 料理・味4.0
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| サービス4.5
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| 雰囲気4.5
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| CP4.0
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| 酒・ドリンク- ]
客選店而店選客、客育店而店育客
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2010/12/26 更新
この所 函館湯の川、青森酸ヶ湯とすっかり一人温泉づき、比して家人の目に険しさを覚える日々
されば年の瀬、家族を伴いて温泉にまかりいぬ。
行き先は、伊豆修善寺「あさば」。
湯の質から言えば老生棟方志功の板画にも似て地の匂い、硫黄の香豊かな白湯にも似た東北地方の白濁した湯を好み、
さらりと優しげな京料理の出汁にも似た伊豆の湯は少々物足りなく覚え候らえども、食事・湯・ホスピタリティー・更にお値段と
3拍子も4拍子も備えたる宿はあるはずもなし。
されば最も安全牌を選びぬ。
此方、老生が記す可くも無き日本の代表的温泉宿に候らえば、数多先達の評に如くはなし。
されど先般心ゆくまでゆったりと一晩を過ごし居る処、御礼がてら一言記す次第に候。
若女将より一通りの説明、案内を受け早速大浴場で疲れを癒し、続いて露天風呂、館内を散策し
トレードマークの能舞台を右から左から、そして部屋内から拝見。
今を去る百数十年以前、深川富岡八幡宮より移築したる七代浅羽保右衛門の志や壮なり。
部屋は素っ気ないほどにシンプルなれども床の間の水仙と寒椿が色を添える。
虚仮脅かしの華美な装飾は排され手練れの棟梁の跡を偲ばせる。
窓はペアガラスを特注方立てに填め、吊ではないかと思うほど滑りが良い。
襖も障子も狂いが無く開け閉ては容易。建物隅々まで丹念なあく洗いの後が窺える。
仲居に聞けば現在十七室、残りは順次手を加えながらとの事。
夕食の献立は四季に応じ基本型四種とか。
本日先付はヒイラギの素揚げ。
何とも貧素な小魚が三匹・・・と期待もせず一つ口に運び自らの不明を恥じる仕儀と相也候。
続いて湯葉蒸し、師走盛肴、沢煮椀、平目と赤イカのお造り、鰆の炭火焼き、菊菜の酢浸し、
帆立と桜エビの揚げ物、穴子黒米鮨、天城軍鶏のたたき鍋、玉丼、に香の物
天城の水で育った地物有機米は瀬戸釜で炊かれ、米粒一つずつが光る。
一つ一つのお料理どの料理を取っても、しつらいは地味ながら、さりげなく、しっとりと実に美味しい。
特に滋味豊かなイカと軍鶏は秀逸。
出来る事であれば軍鶏は敲きだけではなく腿肉、胸肉も試したい所。
最後に葛きり、カボチャと生姜のアイスで締めと致し候。
翌朝湯浴み後、朝餉も同様に愉しみいよいよ宿に暇を乞いて出立の際、玄関にて靴を履くにいたり、老生靴の温きに気づき
「おのれ下賤の分際にて、客人の下足を尻の下に敷くは無礼千万。」と下足の翁を難詰したる処、
応えて曰く「貴兄が下足、尻下にて徒や疎かに取り扱ったに非ず。懐中にて暖め出立を、お待ち申し上げ候。」と。
老生己の短慮を恥じ、翁の心根を愛で、あさば再訪を期し大門をくぐりぬ。
良きかな湯、良きかな食事、良きかな持て成しの心根、最後出立に到まで心尽くし満喫致し候。