祇園祭の喧騒を離れて、京都の近代建築を少しだけ見て回りました。
槇 文彦
https://ja.wikipedia.org/wiki/槇文彦
谷口吉生
https://ja.wikipedia.org/wiki/谷口吉生
栗生 明と共にどちらも私の好きな建築家です。
日本には、建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を受賞した建築家がたくさんいます。日本の建築基準法は耐震構造に厳しいですが、意匠に対する規制は緩く、自由なデザインを認める素地があります。故に世界で活躍する建築家が多く輩出されてきたのでしょう。
翻って、第二次大戦後の日本の街並みを眺めると、三島由紀夫や谷崎潤一郎が嘆いたようにゴミ箱をひっくり返したような汚い街になってしまいました。
戦後の建築行政が如何に経済合理性を優先して建築業界が儲かる仕組みと海外からの建築資材をたくさん輸入するための規制に縛られているのかがハッキリします。汚い街を作った責任は、役人と政治家と教育者と建築家にあります。国造りはあなた達の仕事でしょう。金儲け以外に何も教育されなかった国民にその責はありません。
ヨーロッパの景観規制の厳いしい街を見ると、観光立国として、または美意識を育て優れた人材を育成するために存在しているのかがよく解ります。
日本人は、お手軽な「食べログ」を追求することと同じくらい街の景観や建物の美しさに配慮すべきです。京都に居てもあまりにもお粗末な空間が多すぎて息が詰まりそうです。他の地域は推して知るべしです。日本人は素晴らしい美意識を持った民族なのですから、幼少の頃から美意識を植え付ける教育を怠るべきではありません。美しい街、美しい建物、美しい言葉、美しい立ち居振る舞い、そして本物の食べ物。
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レンツォ・ピアノ(Renzo Piano)はイタリア人の現代を代表する建築家の一人です。
1991年、初めてパリのポンピドゥーセンターを訪れた時にイギリス人建築家リチャード・ロジャースとレンツォ・ピアノがデザインしたその建築を見て斬新でありますが何も違和感を覚えませんでした。常設店以外に特別展が開催され、安藤忠雄の紹介がされていました。フランス人は、新しい才能を他国に先駆けていち早く見出すことが好きなようです。